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施政方針演説 要旨(令和元年5月23日市会定例会)

2021年11月1日

ページ番号:471062

 

 市長の松井でございます。市長就任の御挨拶を申し上げますとともに、市政運営の考え方について、その一端を述べさせていただきます。

 私は、このたび市民の皆さまの温かい御支持をいただき、第21代大阪市長に就任いたしました。「令和」という新しい時代の幕開けに、大阪市長として行政を預かる立場を務めさせていただくことは、まことに光栄に存じますとともに、その重責を考えますと、身の引き締まる思いであります。

 平成23年11月に大阪府知事に就任して以降、「変革と挑戦」を基本姿勢に、橋下・吉村両市長とともに、府市一体の改革を推進し、全力で大阪の成長のために取り組んでまいりました。その結果、大阪の経済指標は確実に改善しており、大阪が本来持つポテンシャルを活かせば、都市として成長し、住民サービスも充実していけるということを、目に見える形でお示しすることができたと思っています。

 この流れを持続可能で確かなものとし、二度と府市がバラバラだったかつての大阪に戻ることがないように、橋下・吉村市政の継承を基本路線としながら、「豊かな大阪」の実現に向けた取組みを進めてまいります。

 

 大阪をもっと豊かにしてほしい。そう願う多くの市民の皆さまの期待に応えるには、世界中から人材・資金・情報を大阪に呼び込まなければなりません。府市が一体となって未来への投資を続け、豊かな魅力を備えた国際都市へと大阪をさらに発展させる必要があります。

 まずは、来月に迫った「G20大阪サミット」の成功に向け、地元自治体として安全・安心な開催環境を整えてまいります。市民の皆さまには、通行規制など御不便をおかけしますが、御理解と御協力をお願いいたします。この機を活かし、大阪を世界にアピールすることで、国際的な認知度と都市格の向上につなげます。

 これまで負の遺産と言われてきた夢洲には、世界最高水準の統合型リゾート、いわゆるIRの誘致実現に向け、現在、事業コンセプトの募集を行っています。あわせて、理解促進のための丁寧な情報発信やギャンブル依存症対策なども講じてまいります。

 府市一体で取り組んだ最大の成果のひとつが「2025年大阪・関西万博」の誘致実現です。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに夢洲で開催されるこの万博には、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsが達成された豊かな社会の実現をめざし、世界の英知が集まり、2,800万人の来場が見込まれます。その万博の成功に向け、本格的に動き出した「2025年日本国際博覧会協会」とも連携し、必要な都市基盤整備など、着実に進めます。また、万博開催を終着点とするのではなく、万博が生み出したレガシーを「夢洲まちづくり構想」のコンセプトと融合させ、IRを核とした、誰もが一度は訪れたいと思う国際観光拠点の形成につなげていきたいと考えております。

 臨海部を成長エリアとして成長させるだけではなく、東の拠点として期待される大阪城・森之宮地区や、新たな大阪の玄関口として期待される新大阪周辺まちづくり、大阪のメインストリートである御堂筋の道路空間の再編なども進め、国際的な競争力を持つ魅力的な都市の形成をめざします。

 都市の成長には、イノベーションが継続して起こり、新たな産業が創出される環境も欠かせません。うめきたにおいて、イノベーションの創出を支援するとともに、4月1日に設立された大阪産業局を府市の中小企業施策の中核に据え、支援機能の強化につなげてまいります。

 さらに、IoTやAIなど、先端技術の実装を官民連携で進め、世界におけるスマートシティの先進地の地位をめざします。

 

 橋下・吉村両市長は、少子高齢化と人口減少が同時に到来する現実を直視し、市民目線で数多くの改革を実行してこられました。その改革の方向性をしっかり受け継ぎ、将来にわたり大阪を持続可能な都市として発展させていくために、財政の規律を堅持し、現在と将来の市民負担の公平を図りながら、計画的かつ柔軟な発想で市政改革を進めてまいります。

 まず、トップである市長の報酬は、期限を定めることなく、報酬カットする条例案をこの市会に上程します。

 また、「民間にできることは民間に任せ、スリムな行政を実現する」という改革方針は、引き続き堅持します。

 水道事業は、府域一水道を見据え、民間のマンパワーと創意工夫を取り込んだ「コンセッション方式」を導入させることで、管路更新のペースを大幅にアップさせ、他都市に比べ突出して高い老朽管率を引き下げます。

 鶴見緑地や長居公園といった大規模公園の活性化に向けては、大阪城公園や天王寺公園と同様に、積極的に民間活力を導入します。

 府立大学と市立大学の統合や、消防の広域化による大阪全体の消防力強化など、府市が一体となって、大阪のポテンシャルを活かす取組みも引き続き進めてまいります。

 これらの取組みと並行して、ICTを活用した行政のオンライン化など、市役所改革も同時に進めてまいります。

 

 私が大阪市長としてめざすことは、市民の皆さまの身近な課題を解決し、大阪市に暮らすことの満足度をさらに高めていくことです。

 これまで、橋下・吉村両市長は、現役世代への重点投資を行い、未来を担うこどもや子育て世代を積極的に支援してこられました。私も、この方向性を受け継いでまいります。現役世代が元気になることにより、高齢者世代を支え、その結果として、市民一人ひとりが、健康に、安心して暮らし続けられる社会を実現していきたいと考えています。

 最優先で取り組むのは「重大な児童虐待ゼロ」の実現です。児童虐待は、こどもの笑顔と未来を奪う、あってはならないものであります。しかしながら、全国で悲惨な虐待事件が後を絶たず、大阪市においても、依然として毎年、重大事案が発生しております。

 そこで、虐待通告や相談があった場合には、リスクレベルに応じた継続的、かつ、きめ細やかな支援を関係機関と連携して進めるとともに、区長を中心に、各区の実状に応じた対策を強化いたします。

 こどもが本来守られるべき親に守られない場合、その子を守るのは行政の役割です。その中心を担う「こども相談センター」の機能強化に向け、職員体制を計画的に増強します。また、「北部こども相談センター」の開設と森ノ宮の「こども相談センター」の移転・建替えも着実に進め、一時保護所の定員を拡充いたします。

 これらの取組みと並行して、4か所目となる「こども相談センター」の設置に向けた検討も開始し、重大な児童虐待の根絶をしてまいります。

 こどもが、将来、生き抜く力を身につけるためには、教育の充実も重要です。すべてのこどもが、学力に応じた、きめ細やかな教育を受けられる環境を整えていかなければなりません。

 現在の教育委員会で、市内にある400以上の小・中・高等学校をすべて見るのは無理があると考えています。そこで、市立の高等学校は大阪府に移管し、基礎自治体である大阪市は、小・中学校に特化したうえで、人材や予算を集中させます。また、教育委員会の事務局を4ブロック化し、ブロックごとにきめ細やかな教育施策を展開できるようにいたします。

 「全国学力・学習状況調査」の平均正答率が、政令市で最下位である学力を向上させるためには、学校の現場力の充実が欠かせません。課題を抱える学校を重点的に支援することに力を入れ、学力の底上げを図ります。あわせて、各学校の組織マネジメント体制の強化や、教員の負担軽減に向けた取組みも進めます。

 また、災害時に避難所として活用する中学校の体育館には、教育環境の改善の観点も踏まえ、3年以内に全校でエアコンを設置します。

 貧困の世代間連鎖を断ち切り、こどもが自らの将来を切り拓く力を身につけられるようにするため、学校・区役所・地域が連携して、こどもとその家庭を総合的に支える仕組みの全区展開や、ひとり親家庭の養育費確保に向けたサポートなど、こどもの貧困対策にも引き続き取り組んでまいります。

 深刻だった待機児童数は、吉村市長のもとで、あらゆる対策を講じてきた結果、昨年よりさらに減少し、4月1日現在で29人となりました。国の幼児教育無償化にともなう保育ニーズの変動も注視しながら、今後とも、保育人材の確保など、「待機児童ゼロ」をめざす取組みを推進いたします。

 現役世代への重点投資を進める一方で、真に支援を必要とされる方へのサポートも充実させてまいります。

 今後、高齢者人口が一層増加することを見据え、住み慣れた地域で、医療・介護・予防・生活支援などの様々な支援・サービスが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を着実に進めます。

 また、必要性・緊急性の高い方が、概ね1年以内に入所できるように、特別養護老人ホームの計画的な整備に引き続き取り組みます。

 住吉市民病院の跡地に建設する新病院では、これまで弘済院が培ってきた認知症医療・介護機能を継承しながら、先進的な研究も行い、認知症の方に対する総合的な支援の充実を図ります。

 このような様々な取組みを進め、安心して生涯を過ごせる健康長寿都市の実現をめざしてまいります。

 

 昨年6月に起きた大阪府北部地震や、9月の台風21号による大きな被害は、記憶に新しいところです。近い将来、南海トラフ巨大地震が発生すると言われている中で、大規模災害に備え、都市の防災力を強化することは、行政の最も基本的な責務のひとつです。

 これまで府市一体で進めてきた防潮堤の耐震化など公共インフラの整備や、備蓄物資の確保などは、着実に進めます。

 また、ICTを活用して情報を発信・伝達する仕組みの構築など、昨年の災害で明らかになった課題を踏まえた対策も進めてまいります。

 

 大阪の成長と市民のサービスの拡充。これが多くの市民の皆さまが望んでおられることです。それを実現するために、この7年5か月間、市長と知事の人間関係で、府市の成長戦略を一本化し、二重行政を解消してまいりました。その結果、「将来に希望を持てる都市になってきた」「大阪は住みやすくなってきた」という声を数多く聞くようになりました。

 これを確かなものとするために、今回の選挙では、府市を再編し、広域行政を一元化しつつ、大阪市をなくし、基礎自治行政を担う4つの特別区を設置する特別区制度、いわゆる「都構想」の必要性を真正面から訴えました。

 そこで示された民意は、そのための設計図を完成させ、最終的には市民の皆さまの判断を仰ぐべきというものであったと思います。

 選挙で示された民意に従い、特別区設置協議会での議論を再開し、丁寧に御意見をお聞きしながら特別区設置の設計図である協定書をまとめあげ、住民投票を実施していきたいと考えます。

 制度的にも、府市の役割分担を明確にし、大阪の司令塔を一本化することで、東西二極の一極としての、日本の成長をけん引し、首都機能をバックアップできる「副首都大阪」としての地位を確立してまいります。

 

 政策は実行しなければ意味がありません。選挙で掲げた公約は、4年の任期中に実現できるように、スピード感をもって進めてまいります。

 市民一人ひとりが、健康で、長寿。そして、豊かで、輝く人生を送ることができる。そのような大阪の未来を築いていくために、市会の皆さまの御意見を丁寧に伺いながら、真摯な議論を重ね、着実に公約を実現していきたいと考えています。

 市民の皆さまの御理解と、市会の皆さまの御理解、御協力を心からお願い申し上げまして、私の就任の挨拶といたします。ありがとうございます。

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