令和7年5月1日発行 大阪市会だより 5月号 令和7年 編集と発行/大阪市会事務局政策調査担当 〒530–8201 大阪市北区中之島1–3–20 ☎06–6208–8694 FAX 06–6202–0508 大阪市会ホームページアドレス https://www.city.osaka.lg.jp/shikai/ 令和7年度予算案可決! 予算総額 3兆6,118億円  2・3月市会(定例会)は2月7日から3月27日まで開き、主に令和7年度予算案の審議を行いました。市長から提案説明後、各会派の代表質問を経て、6つの常任委員会で質疑を行い、3月27日の本会議で附帯決議を付して可決しました。 令和7年度 予算 会計名 ①7年度当初 ②6年度当初 (①ー②)差引 一般会計 2兆309億円 2兆167億円 142億円 特別会計 1兆5,808億円 1兆6,133億円 △324億円 合計 3兆6,118億円 3兆6,300億円 △182億円 (端数の関係上、合計と内訳が一致しない場合があります) 各会派の代表質問 2月27日、28日の本会議で、各会派を代表して4名の議員が市長及び教育委員会教育長に予算案等に対する質問を行いました 詳しくはこちら▶ 大阪維新の会 大阪・関西万博の入場チケット購入促進について 坂井 はじめ 議員 万博チケットを購入しやすい環境を整備していく必要があるため、我が会派は、本年1月に市長に緊急要望を行い、システムの利便性改善などを求めました。こうした要望を踏まえ、博覧会協会からチケットの改善について公表されましたが、今後、どのような改善が図られるのでしょうか。また、大阪府市では「万博来場サポートデスク」を設置していますが、常設などの拡充や区役所においても、手厚いサポートを実施できるようにすべきと考えます。 これらを全庁一丸となって取り組んでいただきたい。市長のご所見をお伺いします。 市長 チケットを購入しやすい環境は非常に重要であり、国や博覧会協会より、「簡単来場予約チケット(仮称)」の導入、入場ゲート前での当日券販売、通期パス割引と入場可能時間の拡大など具体的な方策が示されました。こうしたことから、相談体制をさらに充実させるため、サポートデスクの常設化など、関係先と調整を進めます。また、区役所での取り組みについては、広報紙などを活用するとともに、チケットの購入や予約の案内体制を構築するなど、最大限取り組むよう指示しました。 万博の成功に向け、全庁一丸となって力を尽くしてまいります。 その他の質問項目 ◯重大な児童虐待ゼロをめざした施策について ◯介護予防について ◯人事評価制度について ◯新大阪駅周辺地域のまちづくりについて など 公 明 党 介護保険料の負担軽減について 永井 広幸 議員 本市の介護保険料基準額が、全国一高額となっている中、今後も要介護認定率の上昇が見込まれるなど、保険料上昇への懸念はますます高まっていくと考えます。 我が会派では、令和6年に他会派と連携し、プロジェクトチームを立ち上げ、市長に対して保険料の負担軽減の緊急要望を行いました。 市長からは、介護給付費の適正化や介護予防のさらなる取り組みが必要であるとお聞きしていますが、具体的にはどのように進められるのでしょうか。また、いつまでに保険料が低減される見込みなのか、市長のご所見をお伺いします。 市長 介護サービスに対するニーズが非常に高い状況の中で、必要なサービスを受けていただいた結果であるとは考えているものの、早急な対応が必要と認識しています。 このため、「大阪市介護予防推進プロジェクトチーム会議」を立ち上げ、有識者も交えて、幅広いご意見をいただきました。それを踏まえ、令和7年度からの3年間を重点的な取り組み期間として、新たな介護予防事業「すかいプロジェクト」を実施します。その結果は、保険料の低減につながると確信しており、引き続き、効果的な事業の追加も行いながら取り組みます。 その他の質問項目 ◯プレミアム付商品券について ◯無痛分娩の費用助成について ◯クラフトパークの運営について ◯下水道管路の老朽化対策について など 自由民主党・市民クラブ 地域医療構想の推進について 鈴木 理恵 議員 「地域医療構想」とは、病床の機能区分ごとの将来の医療需要及び病床数の必要量などを推計し、将来のあるべき医療体制の姿を明らかにするとともに、実現に必要となる施策の方向性を示すものです。地域医療構想を推進していくためには、医療機関の自主的な取り組みが重要ですが、それだけでは、自らの利益を優先した勝手な取り組みの動きを止められない可能性があります。 医療機関の取り組みを支援するとともに、行政としても、本市の課題と現状を把握し、施策の方向性を示していく必要があると考えますが、市長のご所見をお伺いします。 市長 本市としても、国があるべき方向性を示した「地域医療構想」の実現をめざす必要があると考えています。この推進には、医療機関が自主的に取り組むことが基本ですが、本市は、医療機関の数が多く診療機能も多岐にわたることから、医療関係者や地域の代表者などで構成する協議の場を市内4ブロックごとに設置し、地域の現状を踏まえながら適切な医療体制となるよう調整を行っています。 今後も、大阪府や医療関係団体と連携し、市域の現状と課題を把握するとともに、医療機関の自主的な取り組みを促すことにより、地域医療構想の推進に努めます。 その他の質問項目 ◯御堂筋周辺エリアの放置自転車対策について ◯路上喫煙対策について ◯本市における女性の人材登用について ◯開平小学校の児童急増対策について など 大阪維新の会 15歳以降のこども・若者への支援について 黒田 まりこ 議員 本市の自殺対策大綱について、中間見直しが行われ、こども・若者と女性に対する取り組みを新たな重点対策として打ち出されましたが、特に本市の15歳から19歳までの自殺死亡率は、全国の傾向と同様に増加しています。このため、新たな対策を検討すべきです。 人生を生き抜く力のリテラシーとして、15歳以降、何か困ったときや人生につまづきを感じたときの相談先について丁寧に説明し、また、中学卒業後も相談できる各種相談先をまとめたリーフレットを配布するなど、切れ目のない支援につながるように取り組んでいただきたいと考えます。教育長のご所見をお伺いします。 教育長 未来あるこどもの命は大切なものであり、自ら命を落とすようなことは決してあってはならないことです。教育委員会においては、各種相談窓口の周知やLINEによる相談窓口の設置、学習者用端末を活用したSOSを受け止める体制の構築や教職員対象の研修の実施等を行い、児童生徒の小さな変化も見逃すことなく対応に当たるように指示をしています。 中学校卒業後の相談先の周知についても、こどもたちを取り巻く環境が大きく変化する中で、安心して相談できる場所があることを伝えることは必要です。今後、関係局とも連携をしながら取り組みを進めます。 その他の質問項目 ◯災害時避難所のQOL向上について ◯子育てサポートアプリについて ◯今後のみどりのまちづくりについて ◯行政区域を越えた効率的な業務執行体制のあり方検討について など 「大阪市会だより」は再生紙を使用しています。 予算審査の常任委員会から 議員のQ 3月6・7・10・11日に行われた各委員会での 質疑項目の一部を紹介します 詳しくはこちら▶ 財政総務委員会 ○本市の財政運営及び今後の見通し ○AI音声認識ツールを活用した業務効率化事業 ○職員の採用状況及び働き方改革 ○大阪公立大学森之宮キャンパス ○未利用地を活用したまちづくり ○随意契約の実態調査結果 ○万博を契機とした副首都・大阪の実現に向けた取組 ○適正な事務執行に向けた取組 ○DX推進をけん引するための体制 ○財務諸表等の活用 ○ふるさと寄附金 教育こども委員会 ○0~2歳児の保育料無償化 ○子育てサポートアプリの機能及び運用開始時期 ○こども相談センターの機能強化 ○教員の人材確保と教育現場の働き方改革 ○日本語指導が必要な児童生徒への対応 ○産後ケア事業の拡充 ○こどもサポートネット事業における支援策 ○多胎児家庭外出支援事業の周知及びデジタル化 ○万博児童生徒招待事業 ○学校選択制の課題と小規模化の対応 ○ひとり親家庭への居住支援 ○本市における英語教育の充実 ○学習者用端末の活用向上や次期更新 民生保健委員会 ○ギャンブル等依存症対策 ○介護予防のさらなる推進 ○保健所整備 ○がん患者のアピアランスケア支援事業 ○生活保護業務におけるDXの推進 ○福祉乗車証のICカード化 ○一般公衆浴場事業者への支援 ○総合医療センターの患者の待ち時間短縮 ○大阪難病相談支援センターとの連携 ○ひきこもり状態にある方や家族への支援 ○介護現場におけるカスタマーハラスメント ○災害時における医療救護体制 ○帯状疱疹ワクチン予防接種 都市経済委員会 ○スタートアップ支援の取組 ○AIオンデマンド交通の取組 ◯国際金融都市の実現に向けた取組 ◯X Gamesの開催 ○IR用地の賃料 ○大阪リバーファンタジー  ○市立美術館のリニューアル ○万博会場での飲食料金 ○中央卸売市場本場西棟のアスベスト対策 ○盛土規制法に基づく取組 ○プレミアム付商品券事業の再実施 ○エレベーター防災対策改修補助事業 市政改革委員会 ○市営住宅の優先選考 ○区役所DX ○事務事業の民間委託 ○被災者支援システムの活用 ○高度専門教育訓練センターの移転整備 ○行政区域を越えた効率的な業務執行体制の実現に向けたロードマップ ○上下水道料金の減額 ○区役所住民情報窓口の業務委託 ○各区における個別避難計画の作成推進 ○災害時におけるトイレの確保 ○多文化共生の社会づくりの推進 ○地域と防災士をつなぐ取組 建設港湾委員会 ○水道基幹管路耐震化PFI事業の実施状況 ○天王寺動物園の魅力向上 ○路上喫煙対策 ○下水管の老朽化対策 ○官民連携による港湾緑地の魅力向上 ○環境基本計画の中間見直し及び環境の取組 ○上下水道耐震化計画 ○都市計画道路の整備 ○マンション等のごみ置き場の適正管理 ○斎場の整備計画 ◯まち美化の推進 ○公園緑化に関する情報発信 ○万博開催後のまちづくり 予算審査のうごき 2/21 本会議 令和7年度 予算案上程 (市長から提案説明) 代表質問 予算案付託 2/27・28 本会議 3/3 各常任委員会 予算案の説明 予算案の審査 3/6・7・10・11 各常任委員会 4日間にわたって 慎重に審査 質疑の様子 予算案の 態度決定 3/26 各常任委員会 予算案を議決 3/27 本会議 閉会 起立採決の様子 ぜひ チャンネル登録を! 各委員会及び 本会議の様子は YouTube 大阪市会録画放映 チャンネルでも ご覧いただけます 各種議案の内容、 賛否などは こちら▼ 条例を制定しました! (4月1日施行) ◯大阪市会議員の請負の状況の公表に関する条例  この条例は、大阪市会議員と大阪市との請負状況の透明性を確保し、議会の運営の公正及び事務の執行の適正を図ることを目的として、議員提案により制定されました。 議案第63号 令和7年度大阪市一般会計予算に対して 次の附帯決議を付して、本会議で可決しました 附帯決議とは 審議内容の議決にあたって、その内容について付随的に付けられる意見または要望のこと 都市経済委員会 附帯決議  世界中から大阪が注目され、多数の来阪者が集まる万博期間中に開催される「X Games Osaka 2025」に関して、市は大会主催者の一員であることをふまえて、分担金の執行にあたっては、次の5項目に留意すること。 ⒈XGames実施における財務の適正性を確保するため分担金の使途を確認すること。 ⒉大会開催にあたって、XGames会場内はもとより、万博会場内において、万博との相乗効果をさらに高めていくプロモーションを行うこと。 ⒊XGamesの開催を通して大阪・関西万博を盛り上げて来場につなげること。 ⒋大会のレガシーとしてのトップアスリートとの交流機会の創出等により、市内で開催する様々な国際大会などのスポーツ振興につなげていくこと。 ⒌XGamesの開催による万博の入場者数など誘引効果の把握につとめ議会に報告すること。 市政改革委員会 附帯決議  高度専門教育訓練センターの移転整備については、次のことに留意し、取組を進めること ⒈高度専門教育訓練センターについては、府内消防の広域的な連携と機能強化に向けた議論を進めるとともに、移転整備後の施設が府内消防力の強化にも寄与するよう取り組むこと。 ⒉令和7年度の高度専門教育訓練センター予算執行については、国の南海トラフ地震の被害想定見直し等を踏まえ、安全性を担保すること。 ⒊維持管理費及び委託運営費も鑑みた上で、将来にわたって必要な消防力を維持できるよう、あべのタスカルを含めた消防局所管施設全体について、施設規模や機能分担を含めて将来需要を見越した計画を立てること。 ⒋計画の進捗を議会に丁寧に説明すること。 可決した 意見書・決議 意見書は、国会及び所管大臣に提出します ◯若者の政治参加を促進する抜本的改革を求める意見書 ◯性犯罪の再犯防止の取組への支援の強化を求める意見書 (以上、2月21日) ◯オンラインカジノ等の違法ギャンブルの取り締まりの強化を求める意見書 ◯こどもの成長と学びを尊重する決議 (以上、3月27日) 5月市会は 5月15日開会 予定です。 ※大阪市会だよりは新聞折込みでお届けします。折込みは、朝日・毎日・読売・産経・日本経済の朝刊です。これらの新聞を購読されていない方でご自宅への郵送を希望される場合は、電話・ファックス等で市会事務局政策調査担当(☎06-6208-8694 FAX 06-6202-0508)へお申し込みください。