1 大阪市会だより 11月号 令和3年 編集と発行/大阪市会事務局政策調査担当 〒530-8201 大阪市北区中之島1-3-20 ☎6208-8694 FAX 6202-0508 大阪市会ホームページアドレス https://www.city.osaka.lg.jp/shikai/ 令和3年11月14日発行 令和2年度 公営・準公営企業会計決算を認定  大阪市会は、8月市会(臨時会)を8月11日から12日まで、9~12月市会(定例会)を9月15日から開きました。  8月市会では、新型コロナウイルス感染症の対策として、市長から提案された補正予算案などを審議しました(概要は2面で紹介)。9〜12月市会では、9月から10月にかけて、おもに令和2年度の公営・準公営企業会計の決算について審議しました。11月以降は、おもに一般会計などの決算審議が行われます。  会議結果については、大阪市会ホームページの「会議結果」をご覧ください。 決算特別委員会って??  前年度の予算について、「実際はどのように使われたのか」、「きちんと使われたのか」を厳しく審査し、議論するための委員会です。大阪市会では、上・下水道などの「公営・準公営企業会計」と、それ以外の「一般会計」などの決算を審査するために、それぞれ特別委員会を設けます。 公営・準公営企業会計 決算特別委員会 議員のQ & 市のA 水道・工業用水道事業 Q 水道施設の耐震化について A 切迫する南海トラフ巨大地震に備えるため、地震発生時でも水道水を供給するために必要な機能を確保する工事を優先して進めています。強靭で、持続可能な信頼性の高い水道システムを構築するため、今後の経営収支の見通しを踏まえつつ、より高い投資効果が得られるよう工夫しながら、施設の耐震化や更新を進めます。 Q コロナ禍での今後の経営の見通しについて A 新型コロナ感染症の拡大による生活様式の変化は、今後の水需要や収益に影響をもたらすと考え、将来の水需要と収益予測の見直しを始めました。それらを踏まえ、経営戦略を新型コロナ感染症に伴う環境の変化とその対応策を反映させた内容に修正し、着実な経営を行うことで、安全・安心な水道水を安定して供給するよう努めます。 中央卸売市場事業 Q 市場の防災対策について A 災害時にも継続的に生鮮食料品などを供給できるよう取り組むことは、極めて重要と考えています。東日本大震災後に整備を行ったほかの市場を参考に、大規模整備に合わせて、施設の立地条件や市場機能停止の回避といった視点も考慮した施設整備のあり方を検討していきます。 Q 市場の活性化について A 取引の自由度を高め、取引参加者が多様なニーズに柔軟に対応することで、集荷機能や販売機能の強化につなげます。また、基盤整備を大阪市が行い、保冷加工設備は市場内事業者が設置するなど、官民で役割分担して施設整備を行います。これら「市場機能の強化」と「事業者との連携強化」の取り組みにより、市場の活性化につなげていきます。 港営事業 Q 取扱貨物量の現状について A 大阪港の令和3年1月から8月までの取扱貨物量は、前年比3%増となり、新型コロナ感染症の影響を受ける前の令和元年と同程度となりました。コロナ禍での「巣ごもり需要」などに対して、コンテナサービスを維持するなどの事業者の努力や、大阪港が市民生活や経済活動を支える輸入港としての役割を果たしたことが、その要因であると考えます。 大阪港コンテナ埠頭 Q 夢洲の液状化などの課題について A 夢洲は、これまでの「産業・物流拠点」から「国際観光拠点」へと政策転換したため、IR事業用地として高い安全性を確保できる土地を提供することが必須です。9月28日にIR事業者を選定しており、今後はその提案内容を踏まえ、土地課題への具体的な対応策などを検討し、区域整備計画と合わせて審議できるよう、年内をめどに示していきます。 下水道事業 Q 令和2年度決算が赤字になった原因について A ホテルなどの使用水量の減(約37億円減・緊急事態宣言などの影響)と、基本額の減免(約27億円減・令和2年7~9月実施)により、約64億円の減収となったことが原因です。今後は、経済の回復と連動して改善していくと見込んでいますが、社会情勢の変化に対応できるよう、定期的に収支見通しの試算を行い、安定的な経営に努めます。 Q 下水道施設(ポンプ棟など)の浸水対策について A 排水ポンプ棟が水没して機能が停止することがないよう、改修時期に合わせて防水扉や防水板を設置するなど、ポンプ棟内部への浸水防止対策を進めています。今後は、大阪市内の下水道施設について、河川氾濫や内水氾濫に対する浸水対策計画を令和3年度中にとりまとめ、対策工事を令和13年度までに完了させる予定です。 令和2年度 公営・準公営企業会計決算 事業名 水  道    ①収益 559億9515万円 ②費用 500億5437万円 (①-②)差引 59億4078万円  当年度未処分利益剰余金(△未処理欠損金) 219億2775万円 事業名 工業用水道   ①収益 14億8462万円   ②費用 11億8895万円 (①-②)差引  2億9567万円 当年度未処分利益剰余金(△未処理欠損金) 10億6663万円 事業名 中央卸売市場 ①収益 70億2115万円 ②費用 68億9329万円 (①-②) 差引 1億2786万円 当年度未処分利益剰余金(△未処理欠損金) △350億135 万円 事業名 港  営 ①収益 116億1754万円 ②費用 57億2169万円 (①-②) 差引 58億9585万円 当年度未処分利益剰余金(△未処理欠損金)△1413億7978万円 事業名 下 水 道    ①収益 740億6289万円 ②費用 743億9209万円 (①-②) 差引 △3億2920万円 当年度未処分利益剰余金(△未処理欠損金) 46億2846万円 ※1万円未満切り捨て 決算特別委員会委員 (公営・準公営企業会計) 委員長 杉田忠裕(公明)  (維新)  大西しょういち 塩中一成  野上らん 藤田あきら  山田はじめ  岡崎太 *宮脇希 〇黒田まりこ  佐々木りえ 上田智隆  吉見みさこ (公明)  山本智子    小山光明 *佐々木哲夫 〇岸本  栄 (自民)  有本純子   *山本長助  川嶋広稔 多賀谷俊史  加藤仁子 (自民くらし) *松崎孔     (共産)  *長岡ゆりこ 記 号 〇…副委員長 *…会派代表者 各会派ごとに行政区・50音順に掲載(委員長は除く) 「大阪市会だより」は再生紙を使用しています。 2 大阪市会だより 令和3年11月 8~10月 市会のうごき 8月市会(臨時会) 8/11 本会議<開会> 各常任委員会 ■令和3年度補正予算案(第7回~第10回)などの説明・常任委員会への付託 [各常任委員会] ■令和3年度補正予算案などの審査 8/12 本会議<閉会> ■各種議案などの議決 9~12月市会(定例会)※会期84日間、12月7日に閉会予定 9/15 本会議<開会> ■令和3年度補正予算案(第11回)※などの説明・常任委員会への付託 ■令和2年度公営・準公営企業会計決算の説明・決算特別委員会への付託 ※新型コロナワクチン接種事業にかかる経費 9/16 公営・準公営 決算特別委員会 ■委員長・副委員長の互選 ■決算の説明 9/22・24・27 各常任委員会 ■各種議案などの審査 9/30 本会議 ■各種議案などの議決 本会議の採決の様子 10/4~6・12 公営・準公営 決算特別委員会 ■決算の審査(10/4〜6)・採決(10/12)  [1面で紹介] 10/13 本会議 ■決算の議決 ■令和2年度一般会計等決算の説明・決算特別委員会への付託 8月市会(臨時会) 新型コロナウイルス感染症対策の補正予算案を審議しました  引き続き新型コロナウイルス感染症対策を行うため、市長が専決処分を行った令和3年度補正予算(第7回~第9回)を承認したほか、新たな補正予算案(第10回)を可決しました。 第7回 ○酒類を提供する飲食店への協力金の支給 39億円  緊急事態措置の延長(6/1~6/20)に伴い、酒類を提供する飲食店に対し、府の協力金に上乗せして支給します(日額1万~2万5,000円)。 8/12承認 第8回 ○ワクチン接種事業費の追加 53億1,500万円  大阪市独自の大規模接種センターを設置するための必要経費などを追加します。 ○生活困窮者自立支援金の支給 79億1,700万円  など  コロナ長期化の影響で生活が困窮している世帯に支給します。 8/12承認 第9回 ○飲食店などへの協力金の支給 63億9,500万円  まん延防止等重点措置に基づく時短要請(6/21~7/11)に伴い、飲食店などに対して支給します(府の協力金の日額が4万円を下回る場合、4万円との差額分を支給)。 8/12承認 第10回 ○新型コロナ感染症患者受入病床拡充協力金の追加  117億8,000万円  など  新たに受入病床の増床などを行った医療機関に対して、1病床あたり1,000万円の協力金を支給します。 8/12可決 補正予算とは  緊急性のある事業を速やかに実施する場合に、現状の予算では対応できないため、追加して組んだ予算のこと。 専決処分とは  特に緊急のため、議会を招集する時間的余裕がないときなどに、議会が議決すべきことを市長が決定すること。事後に議会に報告し、承認を求める必要がある。 旧議場のステンドグラスを発見しました  旧議場にはめ込まれていたステンドグラス8組40枚を、約40年ぶりに発見しました。現在は「大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)」に収蔵されています。一般公開の時期は未定です。 大正10年に完成した旧議場の壁面上部にはめ込まれていました。 縦74cm 横143cm ◯の部分など8カ所にありました。 可決した意見書・決議 意見書は可決後、国会及び関係行政庁に提出します。 〇コロナ禍による厳しい財政状況に対処し地方税財源の充実を求める意見書 〇出産育児一時金の増額を求める意見書 〇選択的夫婦別姓制度の法制化に関する議論を求める意見書 〇沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋立てに使用しないよう求める意見書 (以上、9月15日) 〇女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准に向けた環境整備を求める意見書 (9月30日) 〇北朝鮮による日本人拉致問題に対する理解を深めるための取組みを推進する決議 (10月13日) 「高校生と大阪市会議員との意見交換会」 「親子議場見学会」 新型コロナウイルス感染症の影響により、いずれも令和3年度の開催を見送ります。 ※大阪市会だよりは新聞折込みでお届けします。折込みは、朝日・毎日・読売・産経・日本経済新聞の朝刊です。この5つの新聞を購読されていない方でご自宅への郵送をご希望の場合は、電話・ファックス等で市会事務局政策調査担当(☎6208-8694 FAX 6202-0508)へお申し込みください。