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企業のための人権啓発情報紙vol.3 web版

2019年10月24日

ページ番号:481014

企業のための人権啓発情報紙vol.3

平成25年6月発行

企業のための人権啓発情報紙vol.3の表紙の画像

精神障がいのある人の雇用について考えてみませんか?

企業の社会的責任(CSR)の一環として「障がいのある人の雇用」が注目を集めています。
多くの企業が障がいのある人を受け入れれば社会全体で障がいのある人の自立を支えるしくみづくりにつながります。
また、企業にとっても、障がいに配慮した雇用条件や職場環境の改善により、企業内部を活性化するだけでなく、地域社会の信頼を築くきっかけになるなどメリットも多いのです。

精神障がいのある人とともに働ける雇用のしくみを

法定雇用率が4月から2.0%にアップ

 障害者雇用促進法では、事業主に対して、法定雇用率以上の割合で障がい者を雇用するよう義務づけています。平成25年4月から、この法定雇用率が「1.8%2.0%」へ引き上げになり、また、対象となる事業主は従業員数「56人以上50人以上」へ変更されました。さらに、平成30年4月には雇用義務の対象範囲に、これまで雇用率の算定の対象には含まれていたものの、雇用義務はなかった精神障がい者が加えられる方針が決まっています。


精神障がいのある人の雇用が急増

 法定雇用の対象となる民間企業に勤める障がい者は、約38万人(平成24年6月1日時点)で過去最多を更新(※1)。身体障がい者約76%、知的障がい者約20%、精神障がい者約4%です。精神障がい者について、総数は少ないものの増加率は最大です。前年度比は、身体障がい者約2%増、知的障がい者約9%増に対し、精神障がい者は約28%増となっています。ハローワークを通じた平成24年度の精神障がい者の新規求職申込件数は、57,353件(前年比17.6%増)、就職件数は23,861件(前年比26.6%増)といずれも過去最高を更新しています(※2)。ケアの難しさなどの理由で精神障がいのある人の雇用に戸惑う企業が多いといわれる一方、働く意欲を持つ精神障がいのある人が増え、受け入れる企業も急増していることが分かります。

※1 平成24年障害者雇用状況の集計結果(厚生労働省発表)
※2 平成24年度・障害者の職業紹介状況等(厚生労働省発表)

ハローワークを通じた新規求職申込件数および就職件数

ハローワークを通じた新規求職申込件数および就職件数のグラフ
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ハローワークを通じた新規求職申込件数および就職件数
 平成15年度平成16年度平成17年度平成18年度平成19年度平成20年度平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度
身体障がい者
求職申込件数
62,45063,30562,45862,21761,44565,20765,14264,09867,37968,798
身体障がい者
就職件数
22,01122,99223,83425,49024,53522,62322,17224,24124,86426,573
知的障がい者
求職申込件数
17,60218,95320,31621,60722,27324,38125,03425,81527,74830,224
知的障がい者
就職件数
8,2499,10210,15411,44112,18611,88911,44013,16414,32716,030
精神障がい者
求職申込件数
7,79910,46714,09518,91822,80428,48333,27739,64948,77757,353
精神障がい者
就職件数
2,4933,5924,6656,7398,4799,45610,92914,55518,84523,861

丸善運輸倉庫株式会社の場合

まずは、実習生として受け入れる

 同社では、社員50名のうち、5名が障がいのある人です(知的障がい者3名、精神障がい者2名)。障がいのある社員は、流通加工の部署でギフト商品のセッティング、検品、包装などを担当していました。いずれも地域の支援学校や就労支援機関から「実習生」として入り、半年から1年の研修を経て採用されました。
 「障がい者を雇用する前に、実習を行うことで不安が軽減されました。ご本人のできることできないこと、将来どんな仕事が任せられるかなどが具体的にみえてくるからです。ただ、障がいの特性については、実習期間中に学ぶことが大切」と管理部長の岸上さんがアドバイスします。

時間をかけてゆっくり育てる

 精神障がいのある社員の多くは、作業中に疲れやすく、周囲に合わせ頑張ろうとするためオーバーペースになりがちです。同社では、精神障がいのある社員に対し、マメに声をかけ、業務日報に書かれた感情の変化に留意し、困ったことがあれば相談しやすい体制をつくっています。
 統合失調症で幻聴がある場合は、業務指示が聞き取れないことがあり、周囲から“ふまじめ”だと思われることもあります。
 「先輩から『さっきも、言ったやろ』と叱責されると委縮し、仕事が手につかなくなるんです。そこで、知的障がいのある社員とペアで作業を行うようルールを変え『一人で聞きとる』負担を軽減すると、精神的に安定してきました。あせらず時間をかけてゆっくり育てる視点が大事です」と岸上さん。

専門支援機関と連携しトラブル解決

時にはトラブルもあります。精神障がいのある社員が他の社員ともめてしまい、それぞれの家族まで巻き込むほど関係が悪化。「社内では解決できない」と考えた社長の森藤さんは、JSN(※1)に相談しました。結果、JSNのジョブコーチ、クリニックのワーカー、「障害者就業・生活支援センター」(※2)の職員と社長で会議が開かれ、解決に導くことができました。
 「特にクリニックのワーカーさんが本人や家族の気持ちを丁寧に聞き取ってくれたことがよかったと思います。私たちでは聞きにくいこともありますので。問題が起きたら社内で抱え込まず、外部の支援機関に相談するのが一番です」

働きたい人に働く場を提供したい

 物流の現場において検品は重要な業務のひとつ。同社では、障がいのある人を雇用することでミスが10分の1に減少し、取引先の信用も上がったそうです。
 「我々ならばスピードを優先するため、間違いに気づかず、そのまま商品がお客さんへ届けられることもありますが、彼らの検品は、間違っているモノを正確にはじきだします」と感心する森藤さん。また、岸上さんは「繁忙期で手が回らず、障がいのある社員に実習生の指導を頼んだら、しっかりとやり遂げてくれました。“できない”と可能性にフタをしていたのは我々の方だったことに気づかされます」
 同社では、やる気のある障がい者の社員が成長し、継続して働けるように、社長と管理部長、倉庫部長、管理職がジョブコーチの研修を受け、連携してサポートできる体制をとっています。
 「会社は“人ありき”。障がいの有無にかかわらず、“働きたい人に働く場を提供し続ける企業”でありたいと思っています」

※1 JSN・・・NPO法人 大阪精神障害者就労支援ネットワーク。詳細は次の記事を参照。

※2 障害者就業・生活支援センター・・・障がい者の自立と安定した生活をその家族に対し、雇用および福祉関係機関と連携しながら、就労・生活に関する一体的な支援を実施している。

代表取締役社長 森藤 啓治郎氏の写真

代表取締役社長 森藤 啓治郎氏

NPO法人 大阪精神障害者就労支援ネットワーク(JSN)

実習生の受け入れ時から、就労後まで一貫してサポート

 JSNでは、企業や専門家、さまざまな医療・福祉・支援機関と連携するネットワークを駆使して、働く意欲のある精神障がいのある人への就労支援を行っています。門真、茨木、大阪市内には新大阪に2つの事務所があります。
 精神障がいのある人の就労準備を整えるためには、まず、所内で作業訓練、生活リズム、体力づくりなど就労移行に関わる基礎トレーニングが必要です。その後、事業所で「職場体験実習」に入ります。期間は、半年から最大2年までで、事業所と実習生、それぞれの状況に応じて決定します。
 JSNでは、実習期間中も実習先を訪問し、付添支援、巡回等を行い、問題があれば随時調整します。さらに採用後も、就労定着、就労後のサポートを行っています。「障がいのある人を雇用した経験がなく、一歩踏み出せない」という企業からの相談にも応じています。

 詳しくは、NPO法人 大阪精神障害者就労支援ネットワークのホームページ別ウィンドウで開くをご覧ください。

大阪市は、大阪市企業人権推進協議会と協働して、企業の人権啓発を支援しています。

大阪市人権啓発・相談センター

大阪市人権啓発・相談センターは、多様化する人権問題に迅速かつ柔軟に対応するための総合的な施設です。

人権に関する冊子の提供や、人権啓発ビデオ等の貸出

人権に関するさまざまなパンフレット・冊子等の提供や、人権啓発ビデオ・DVD等の貸出しを行っています。人権について学びたい場合や、社内研修等でご利用ください。
詳しくは大阪市ホームページをご覧ください。

人権相談

専門相談員による人権相談を実施しています。人権に関することでお悩み、お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

お問い合わせは

〒550-0012
大阪市西区立売堀4丁目10番18号 阿波座センタービル1階
電話 06-6532-7631 ファックス 06-6532-7640
人権相談専用 電話 06-6532-7830 ファックス 06-6531-0666
開設時間 月曜日~金曜日 9時~21時(相談受付は20時30分まで)
     土曜日・日曜日・祝日 9時~17時30分(相談受付は17時まで)
     ※年末年始(12月29日~1月3日)・施設点検日は休館

大阪市企業人権推進協議会(市内24区支部)

人権が守られる社会を応援します

人権を重んじる企業の集まりです

大阪市内約3,500社の事業所から構成されており、大阪市との協働事業の他に、会員事業所からの会費をもとに、企業の立場からさまざまな人権問題に関して積極的に取り組んでいます。

主な研修・啓発等事業

  • 事業主のつどい(年2回/9・2月)
  • 啓発ビデオの貸出
  • 労務問題関連研修会(年2回/6・11月)
  • 各区(地域)での研修会
  • 人権問題入門セミナー(4月に2回)
  • 会員企業への研修支援

など

相談・加入・その他のお問い合わせ

大阪市企業人権推進協議会 事務センター

〒541-0055
大阪市中央区船場中央1-4 船場センタービル3号館303号室
電話 06-4705-6152 ファックス 06-6264-1303
大阪市企業人権推進協議会のホームページはこちら別ウィンドウで開く

6月は就職差別撤廃月間です

「就職差別撤廃月間とは・・・」

 昭和50年に「部落地名総鑑事件」が発覚したことを契機に、大阪府ではすべての職場、すべての企業から就職差別を解消するため、全国に先駆け昭和57年から本月間を設けています。

公正な採用選考について

 採用選考は、人の一生を左右しかねない重要な意味を持っています。

 就職の際の採用選考においては、次の3点を基本的な考え方として実施することが重要です。

  • 「人を人としてみる」人間尊重の精神、すなわち応募者の基本的人権を尊重する
  • 応募者のもつ適正・能力を基準として採用選考を行う
  • 応募者に広く門戸を開く
公正採用選考人権啓発推進員制度について

 大阪府では、企業内における適正な人事管理システムの確立、企業内での人権問題研修の実施について、中心的な役割を果たしていただく「公正採用選考人権啓発推進員」の選任をお願いしています。
 対象事業所:常時使用する従業員数が25名以上の事業所
(その他大阪府知事が選任することが適当と認める事業所)

読者プレゼント (応募は締め切りました)

次のアンケートにご回答くださった方のうち、抽選で10名様に1,000円分のQUOカードをプレゼントいたします。ご多忙中とは存じますが、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

※QUOカード(クオ・カード)はコンビニエンスストア・書店・ドラッグストア・ファミリーレストラン・ガソリンスタンドなどでご利用いただける、全国共通の商品券(プリペイドカード)です。

※ご応募締切り:平成25年8月31日(土曜日)必着。

※当選発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。

企業のための人権啓発情報紙vol.3 〈アンケート〉

● 次の事項について当てはまる番号を○で囲んでください。
(1) 貴社では、障がいのある人の雇用ついてどの程度取り組んでいますか?

  1. 取り組んでいる
  2. ある程度取り組んでいる
  3. あまり取り組んでいない
  4. 全く取り組んでいない

(2)精神障がいのある人を取り巻く雇用情勢をご存知でしたか?

  1. 知っていた
  2. ある程度知っていた
  3. あまり知らなかった
  4. 知らなかった

(3)この情報紙をご覧になったことによって、障がいのある人の雇用に対する印象は変わりましたか?

  1. 良くなった
  2. やや良くなった
  3. やや悪くなった
  4. 悪くなった

(4)この情報紙は今後、障がいのある人を雇用する際の参考になりましたか?

  1. 参考になった
  2. やや参考になった
  3. あまり参考にならなかった
  4. 参考にならなかった

(5)今後、この情報紙でとりあげて欲しいテーマはありますか。

 

ご協力ありがとうございました。

貴社名
アンケートご回答者
ご住所
電話番号
差支えがなければ従業員数をお教えください。 約(      )人

※個人情報について・・・アンケートから取得しました個人情報は、個人情報保護法及び大阪市個人情報保護条例に則り、適切に取り扱います。

〈発行〉平成25年6月 大阪市人権啓発・相談センター
 次回は、平成25年12月発行(予定)

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このページの作成者・問合せ先

大阪市人権啓発・相談センター
住所: 〒550-0012 大阪市西区立売堀4丁目10番18号 阿波座センタービル1階
電話: 06-6532-7631 ファックス: 06-6532-7640

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