大阪市水道局発注の工事に係る不適正施工問題について(終報)
2020年2月28日
ページ番号:496356
大阪市水道局では、平成29年4月、特定の施工業者(受注業者・下請業者)が施工に関わった水道局発注の22件の工事において仕様書と異なる埋戻材料が使用されている旨の外部通報を契機として、不適正施工問題の調査を実施し、その結果の公表とともに、競争入札参加停止措置も実施してきたところです(平成29年11月10日、平成30年2月16日
、平成30年3月30日
及び平成31年3月20日
報道発表済)。
また、道路状況の調査を順次実施しており、これまでに、安全性が確認できた569件について、360の事業者に損害金等を請求しました(令和元年9月26日及び令和2年1月24日報道発表済)。
このたび、令和2年2月19日に全ての道路状況の調査が完了し、当面の安全性が確認できましたので、未清算であった539件、322の事業者に対して、令和2年2月28日付で通知を行いました。今後は、次のとおり事業者へ損害金等を請求します。
本不適正施工問題により、市民・お客さまの信頼を損ないましたことを、深くお詫び申し上げます。
1 今回の清算について
不適正な施工が行われた道路については、仕様書と異なる埋戻材料が使用されており、本来、適正な材料へ入れ替える措置が必要となりますが、改めて非掘削による試験(注1)及び目視による路面状況の確認を行いました。
次の539件の工事については、令和2年2月19日現在、道路に異常がないことを確認いたしましたので、対象の事業者に次の(2)AまたはBに示すいずれかの対応を求め、清算を行うこととします。
なお、事業者がいずれの対応も措置しない場合は、適正な材料への入替費用相当額、路面状況の確認に要した費用及び遅延利息を請求します。
(1)対象契約件数及び対象事業者数
工事件数 539件
対象事業者 322者
(2)事業者へ求める対応
A 仕様書で定められている埋戻材料による入替工事を行う。
ア 事業者の負担
入替工事に関する一切の経費
イ 本市から請求する損害金等(上記(1)539件・322者の合計金額)
【損害金】
- 路面状況の確認に要した費用 金額 31,500,777円
【遅延利息】(注2)
- 契約代金支払日から入替工事の完了検査の日まで遅延利息(年5パーセント)
ただし、既に清算通知を行った受注者との均衡を考慮する(注3)
B 今後、新たに10年間の瑕疵担保に関する同意を行い、埋戻材料相違に伴う工事請負代金の差額相当額等で清算を行う。
ただし、当局が継続的に路面の経年調査を行い、道路に異常や損傷等がみられた場合、当局の指示に従い、事業者の責任において適正材料への入替工事を行うものとする。
ア 事業者の負担
今後10年間の新たな瑕疵担保責任(注4)
イ 本市から請求する損害金等(上記(1)539件・322者の合計金額)
【損害金】 金額 281,564,851円
- 路面状況の確認に要した費用 金額 31,500,777円
- 埋戻材料相違による工事請負代金の差額相当額 金額 250,064,074円
【遅延利息】
- 契約代金支払日から損害金の納入日までの遅延利息(年5パーセント)
ただし、既に清算通知を行った受注者との均衡を考慮する(注3)
(注1)非掘削による試験として、路面に錘を落とした時に舗装表面に生じる「たわみ量」を測定し、舗装の健全度を評価するFWD試験(フォーリング・ウェイト・デフレクトメータ試験)を実施
(注2)民法による年5パーセントの遅延利息を加算
(注3)路面の安全性が確認されたものから順次清算を行っていることから、既に請求を終えた受注者との均衡を考慮し、「各契約代金支払日から当局が清算に関する通知を行った日(令和元年9月26日)まで」と「本通知日(令和2年2月28日)から入替工事の完了検査の日、もしくは損害金の納入日まで」の遅延利息を請求
(注4)工事請負契約書の規定にかかわらず、道路の安全性を担保するため、今後10年間の瑕疵担保責任を事業者へ課すもの
2 これまでの清算状況
これまでに清算を開始した569件、のべ360事業者(重複除き320事業者)の清算の状況(2月14日時点)については、次のとおりです。なお、1月に清算を開始した503件、307者については、損害金等の納期限が3月13日であり期限未到来です。
(金額:千円) | ||||
---|---|---|---|---|
回答状況 | 件数(件) | 延べ事業者数(者) | 損害額(注1) | 回収済金額(注2) |
入替工事 | 0 | 0 | - | - |
10年間の瑕疵担保に関する同意者(注3) | 474 | 295 | 263,243 | 128,568 |
未回答(注4) | 65 | 45 | 20,794 | - |
破産等 | 30 | 20 | 10,227 | - |
合計 | 569 | 360 | 294,264 | 128,568 |
(注1)損害額には、損害金請求時までに発生している既発生利息を含みます。
(注2)回収済金額には、損害金請求時までの既発生遅延利息を含み、損害金請求から納入日までの遅延利息は含みません。
(注3)9月に清算を行った66件、53者のうち、「10年間の瑕疵担保に関する同意書」を提出して損害金を納入していない1件1者、2,285千円については、速やかに法的措置を行います。
(注4)清算手続について未回答の事業者には、引き続き回答を求めてまいります。
3 下請け事業者への清算について
4 参考
不適正施工1,117件(平成31年3月20日報道発表済)のうち、修補、清算、損害額等については次のとおりです。
(1)修補、清算の内訳
項目 | 件数(件) | 事業者数(者) |
---|---|---|
不適正施工 | 1,117 | 452 |
うち修補件数 | 9 | 8 |
うち清算対象件数 | 1,108 | 444 |
(2)損害額等
清算対象1,108件のうち、「新たに10年間の瑕疵担保に関する同意を行い、埋戻材料の差額相当額等で清算」を選択した場合の損害金等については、次のとおりです。
(金額:千円) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
請求月 | 件数(件) | 延べ事業者数(者) | 損害額 | 損害金計 | 材料差額 | 調査費用 | 既発生遅延利息(C) |
9月 | 66 | 53 | 27,072 | (22,230) | 17,940 | (4,290) | 5,275 |
1月 | 503 | 307 | 267,193 | (223,269) | (193,872) | 29,397 | (47,412) |
2月 | 539 | 322 | 343,535 | 281,565 | 250,064 | 31,501 | 61,970 |
合計 | 1,108 | 682 | 637,800 | 523,913 | 459,158 | 64,755 | 113,887 |
(注)既発生遅延利息は、損害金請求時までに発生している遅延利息です。
(注)上段()は、各報道発表時の金額です。
(注)調査費用は、報道発表後の入札の実施により金額が変更となりました。
(注)材料差額は、事業者から当局の額の再算定の申し出があり、検討の結果額の変更を行い、合わせて既発生遅延利息も修正したため、変更となりました。
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