ノロウイルスにご注意ください!
2022年11月1日
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冬場はノロウイルスによる食中毒及び感染性胃腸炎が多く発生します。
ノロウイルスは感染力が非常に強く、食品や人の手等を介して感染し、急性胃腸炎を引き起こします。
大阪市内では、毎年、ノロウイルスを原因とする食中毒が発生しており、特に調理従事者の手指等を介した二次汚染を原因とする事例が多く発生しています。
ノロウイルスの特徴等を理解し、感染の予防に努めましょう。

ノロウイルスによる感染性胃腸炎とは?
ノロウイルスの特徴
- 少量(数個~100個)で人に感染する(感染力が強い)
- 人の腸内でのみ増殖し、食品や環境中では増殖しない
- 自然界での抵抗力が強い(乾燥に強い、凍結に強い)
- 冬期を中心に、年間を通して食中毒が発生する
主な症状
おう吐・下痢・腹痛・微熱
発症後は一般的に1~2日程度で症状は治まりますが、ふん便の中にウイルスが通常1週間程度、長いときには1か月程度排出される場合があるので、注意が必要です。
また、免疫力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。
潜伏期間
24時間~48時間

感染経路
食品からの汚染
- 生カキ等の二枚貝の生食や加熱不足の貝料理
- ノロウイルスに汚染された食品、飲料水
- 感染した調理従事者の手指や器具等を介して二次汚染された食品 など
人からの汚染
- おう吐物、便等を介した人から人への感染 など
幼稚園、保育所、学校、高齢者福祉施設等で集団感染しやすいので、注意が必要です。

治療
おう吐や下痢等の症状がある場合は、早めに受診しましょう。
抗ウイルス薬はなく対症療法となります。
ノロウイルスによる食中毒を予防するには?
ノロウイルス食中毒予防4原則 「持ち込まない」「拡げない」「加熱する」「つけない」を徹底しましょう。
1. 持ち込まない
調理する場所にノロウイルスを持ち込まないことが重要です。
- 飲食店や給食施設等においては、調理従事者の健康管理を徹底しましょう。
- おう吐や下痢等の症状がある場合は、調理に従事しないようにしましょう。
- このウイルスは、感染していても症状を示さない(不顕性感染)場合もあるので、調理従事者は日ごろからノロウイルスに感染しないような自覚を持つことが重要です。
2. 拡げない
食中毒の主な感染経路は、感染者の手指を介して食品を汚染することなので、手洗いはノロウイルス食中毒予防に非常に重要です。
- 手指の消毒には逆性石けんや消毒用アルコールはあまり効果がありません。
- 石けんを用いて流水で洗い流すのを2度繰り返すのが効果的です。石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。
- おう吐物等で汚れた場所や掃除道具は塩素系消毒薬で消毒しましょう。
3. 加熱する
食品やその原材料がノロウイルスに汚染されている場合は、「持ち込まない」「拡げない」対策をしても防げませんので、加熱が有効です。
- カキなどの二枚貝の生食は避けましょう。
- ノロウイルスの汚染の可能性がある食品は、中心部分を85~90℃90秒間以上加熱しましょう。
4. つけない
加熱せずに食べる食品はもちろん、加熱後の食品に直接触れる場合は、ノロウイルスをつけないことが重要です。
- 手洗いの励行
- 素手で食品に触れない(使い捨て手袋の適切な使用)
- 衛生的な作業着の着用
- 調理器具の洗浄消毒
調理器具は洗剤などを使用し十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭くことでウイルスを失活化できます。
まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効です。

消毒のポイント~二次感染を防止するために~
ノロウイルスに感染した人のおう吐物や便には大量のウイルスが含まれており、処理が不十分だと、ウイルスが乾燥して空気中に漂い、直接人の口に取り込まれ感染するおそれがあります。
おう吐物や便は、塩素系消毒薬を用いて適切に処理しましょう。
対象物 | 希釈倍数 | うすめ液500mlをつくる場合の目安 |
食器・ドアノブなどの 消毒やふき取り | 250倍 (200ppm) | 2ml (500mlのペットボトルのキャップ半分弱) |
おう吐物などの廃棄 | 50倍 (1000ppm) | 10ml (500mlのペットボトルのキャップ2杯) |
塩素系消毒薬使用時の注意点
- 使用する薬剤の使用上の注意を必ず確認してから使用してください。
- 手指や皮膚等の消毒には使用しないでください。
- 使用の度ごとに薄めて使い、作り置きは避けましょう。
- 衣類等は、色落ちする可能性があります。
- 金属の場合はサビますので、消毒後は十分に薬剤を拭き取りましょう。
- 消毒薬を扱う際は十分換気しましょう。
おう吐物や便の処理方法
処理時に用意するもの
- 使い捨てガウン(エプロン)、使い捨て手袋、使い捨てマスク
- ペーパータオル、雑巾等
- 200ppm及び1000ppmの塩素系消毒薬
- ビニール袋等の密封できる袋2枚
処理時の注意事項
- 吐物や便のまわりに、片付ける人以外の人が近づかないようにしましょう。
- 外窓を開け放し、十分な換気を行いましょう。
処理の手順
1 ビニール袋は、口はあらかじめ広げておきます。
2 腕時計・指輪等をはずし、使い捨てのガウン(エプロン)・手袋・マスクをつけます。
3 おう吐物や便をペーパータオル等で覆い、外側から内側に向かって静かに拭き取ります。
- 汚物は乾燥させないようすぐに拭き取りましょう。
- 消毒液は汚物が残っていると、ウイルスへの消毒効果が低下するので、きれいに拭き取りましょう。
4 さらに塩素系消毒薬(200ppm)を浸したペーパータオル等で、おう吐物や便が付着した床や壁を外から内に浸すように拭き取り、広め※に消毒します。(※約1mの高さから嘔吐した場合、半径2m程度)
拭き取ったペーパータオル等はすぐにビニール袋に入れ、袋の口をしっかり縛ります。
※ビニール袋には、廃棄物が十分に浸る量の塩素系消毒薬(1000ppm)を入れておきます。
※処理した人の履物の裏にウイルスが付着することもあるので、床の処理が終わったら履物の裏も消毒します。
5 口を縛った袋をさらにもう1枚の袋に入れた後、裏返しながら脱いだ手袋も入れ、内側を触らないように口を縛って捨てます。
6 最後によく手を洗います。
おむつの処理方法
おう吐物や便と同じように処理します。
おむつは交換後に内容物が飛び散らないように、速やかに便を包み込むように閉じ、ビニール袋に入れます、複数人のおむつを交換する場合は、一人の処理が終わったら必ず手を洗いましょう。
※大阪市保健所感染症対策課のホームページ「ノロウイルス等による感染性胃腸炎にご注意ください」も参照してください。

ノロウイルス予防啓発リーフレット
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