かけがえのない、大切な存在である 子どもたちへ ~ 大阪市教育委員会 教育長からのメッセージ~
2021年2月25日
ページ番号:528381

~大阪市教育委員会 教育長からのメッセージ~
かけがえのない 大切な存在である 子どもたちへ
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、大人も子どもも思うような生活が送れない日々が続いています。多くの人が悩み続け、とても残念なことに、自ら命を落とすということも起こっています。児童生徒のみなさんと共に未来を切り拓いていくために、私からメッセージを送りたいと思います。
児童生徒のみなさんへ
あなたは今、誰かと思い切り遊んだり大きな声で話したりできない中で、不安や心配なこと、イライラが積もり積もって、苦しんでいないでしょうか。
胸が苦しく、誰にも話せず、一人きりで悩み、どうしようもなくなって、自分という人間がいったい何なのか、わからなくなってしまっていないでしょうか。
今、大人もそうなっています。そして、世界の多くの国々も、そんな状況にあります。
だから、あなたがそう思い、悩むのは、あなたのせいではありません。
こんなときだからこそ、ちょっと、その心を、その悩みを、話してみませんか?
そばにいる、家族、友達、先生、大人、誰でもかまいません。少しの勇気を出して、その思いや悩みを誰かに伝え、みんなで少しずつ分け合いませんか?
あなたは、この世の中で、ただひとりのかけがえのない存在です。
人間の命の中で、いらない命、大切ではない命なんて一つもありません。
でも、そのことがわからなくなる、わかっていても、自分の命を大切に思えなくなる、そんなときがあるかもしれません。
命はリセットできません。命をなくしたら後悔もできません。
自分の命の尊さがわからなくなったとき、あなたがいなくなって悲しむ人々のことが想像できなくなったとき、そんなとき、一度立ち止まって、考えてみてください。
誰かに今の気持ちを伝えてください。誰かと悩みを分かち合ってください。
あなたのことを受け止めてくれる人が必ずいます。
あなたの命は、かけがえのないたった一つの命なのです。
大切なあなたが、居続けてくれることを、心から願ってやみません。
みなさんは、「子どもの権利条約」を知っていますか?
1989年に、世界196もの国や地域の人たちが集まって話し合い、この条約がつくられました。
1994年に、日本も「この条約を取り入れて守ります」と決めました。
そこには、こう書かれています。
すべての子どもたちに、子どもたちがもっている、
- 生きる権利:すべての子どもの命が守られる権利病気やけがをしても、きちんと治りょうを受けて、生きる権利
- 育つ権利 :勉強したり、休んだり遊んだりする、また、何を考えたり信じたりするか自分で決める権利
- 守られる権利:しょうがいのある子どもや少数民族の子どもをはじめ、すべての子どもが、大人に、ひどいことをされない権利
- 参加する権利:自由に意見を言ったり、集まってグループを作ったりする権利を、世界中のみんなで守っていこう。
あなたの命は、世界中の人たちすべてから守られるべき、かけがえのない、たった一つの命なのだということも、ぜひ知っておいてほしいと思います。
おわりに、私は教育長として、また大人たちの代表として、みなさん一人ひとりの命の大切さを思い、守っていくためにこれからも努力していくことを、みなさんと、
そしてあなたと約束します。
令和3(2021)年2月12日
大阪市教育委員会 教育長 山本 晋次
メッセージ作成にあたって
教育委員会では、自立した個人として自己を確立し、多様化し激しく変化する社会の中で「生き抜く力」を備え、未来を切り拓く心豊かな子どもたちをはぐくむことを目標に、様々な教育を行っております。
現在、新型コロナウイルス感染症の拡大やその長期化の影響もあり、社会不安が募る中、過度のストレスにより心が不安定になったり、睡眠や食欲に影響が出たりするなど、子どもたちの心身のケアが大きな課題となっています。
また、警察庁及び厚生労働省からの発表によりますと、この10年間減少を続けてきた自殺者数が、令和2年は増加に転じています。とりわけ10歳から19歳においては、この10年間減少しておらず、令和2年はさらに増加しております。
「子どもの権利条約」が1989年に国際連合で採択されてから30年以上、日本が批准して25年以上が経過しています。
教育委員会としましては、子どもの明るい未来に向けて、改めてまわりの子どもたちを取り巻く大人たちが連携し、このような作今の厳しい状況におかれている子どもたちを見守り、支えながら、しっかりと「生き抜く力」を育んでまいりたいと考えております。
そのような思いで、教育長より、本市の子どもたちに向け、メッセージを送ります。
学校、保護者及び地域の皆様方のご理解とご協力のもと、子どもたち一人ひとりに届けていただければ幸いです。
教育長メッセージ(ふりがな有)
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