参考資料1-2 2026年6月26日 DPI副議長 尾上浩二 説明資料 第14回大阪市交通バリアフリー基本構想推進協議会への追加意見 大阪城東部地区森之宮新駅から地下鉄森之宮、JR森ノ宮のエリアについて 1 森之宮駅地区について  今年度までの基本構想の地区検討で、森之宮駅周辺は対象となってこなかったが、2020年に大阪府立福祉情報コミュニケーションセンターができて、日常的に多くの障害者が利用している。また、JR森ノ宮駅、メトロ森之宮駅(中央線、鶴見緑地線)などがあり交通の要所であるとともに、大阪がん循環器病予防センターや森之宮病院などの医療機関、大阪城公園、森之宮団地(UR賃貸)などが集積しており、不特定多数の障害者、高齢者の利用が多い地区である。  森之宮地区にも、様々な課題が存在する。駅の複数ルート化、ホーム柵についてはJRは未了である。また、バリアフリートイレに介護シートはメトロもJRも設置されていない。メトロへのエレベーターは民間ビルの1階部分に位置しているために、路上からわかりにくくなっている。JRは点字ブロックは公道とつながっていない。一般券売機の蹴り込みが2センチメートルしかない等々。  地区全体の課題としては、狭い道路が多く、広い道路幅で円滑化された歩道が限られている上に、歩行者の通行量もそれなりに多いために、車椅子障害者や視覚障害者をはじめ障害者・高齢者等にとっては歩行しにくい状況にある。 写真1 JR森ノ宮駅 車椅子トイレ ベビーベッドしか設置されていない様子。  写真2 JR森ノ宮駅 券売機が並んでいる様子  写真3 JR森ノ宮駅 券売機の蹴り込みをメジャーで測っている様子。蹴り込みが2センチメートルしかない。  写真4 JR森ノ宮駅 構内から公道を見た写真。点字ブロックが駅の構内で途切れている様子。 2 大阪城東部地区のまちづくり・森之宮新駅の開発等について  現在のメトロ森之宮駅から約1キロ北の大阪城公園の東側で、2025年秋に開校した大阪公立大学森之宮キャンパスに隣接した場所に森之宮新駅の設置が計画されている。  新駅には商業施設を併設、鉄道、バスなどの様々な交通機関を結ぶ広場、空飛ぶクルマのポート整備などが計画されており、同時期に、新駅の南側に1万人規模の新アリーナの建設、災害時の防災活動拠点も備えた集客・交流空間を整備するとしている。街びらきは、2028年春の予定となっている。  そして、移動空間については、大学キャンパス、集客施設、新駅(駅ビル)、水辺の歩行者空間、大阪城公園をつなぐ、歩行者空間・デッキを2028年春までに整備するとしている。  図1 新駅・駅ビル、駅前空間の開発区域の図(大阪メトロのウェブより)  第2寝屋川の南に、西から、大阪城公園、JR大阪城公園駅、大阪メトロ森之宮検査場、新駅ビル開発エリア、アリーナ等予定地、大阪公立大学森之宮キャンパスが配置されている。大阪城公園駅から川沿いに歩行者空間が整備され、新駅ビルを通り、アリーナ、大学キャンパスへつながる図となっている。  図2 新駅・駅ビル、駅前空間のデザインパース(大阪メトロウェブより)  駅舎の上に商業施設などが併設された複合ビルの様子、駅ビルの前にはターミナル広場が広がり、駅ビルからデッキでつながったドーム型の空飛ぶクルマの発着場が絵がえがかれている。  図3 大阪城東部地区(約53ヘクタール)の開発地区を上空からみた区域図  北は第2寝屋川、東端が大阪公立大学森之宮キャンパス、南端が旧府立成人病センター跡地、JR森ノ宮駅、地下鉄森之宮駅、西端が大阪城公園駅となっている。開発区域の西側には大阪城公園がある。  図4 開発スケジュール(大阪城東部地区1.5期開発の開発方針 大阪府・大阪市より)  1期開発(2025年秋まで)から1.5期開発(2028年春まで)にイノベーションコア整備を行う。(1期として、都心キャンパスの整備、1.5期として、新駅整備、民活キャンパス、B地区、C地区の設計、建設工事、完成が計画されている)2期、3期として、水辺空間・立体活用ゾーンの整備、多世代居住複合ゾーンの整備、拡張検討ゾーンの整備が計画されている。 3 大阪城東部地区のまちづくり・森之宮新駅への意見反映を可能に  これまでの基本構想の取り組みでは、街を創る最初の段階から当事者の意見を聞いてくれていれば、こんなに不便にはならないのに、と思うことがとても多かった。  既存の街に対して、基本構想の場で課題を精一杯反映してきたが、「次回の大規模改修を待って検討したい」という課題の先送りしか行われなかった。  これでは、基本構想が目指す、移動の円滑化や面的整備、当事者参画によるバリアフリー化のスパイラルアップは絵にかいた餅になるのでないかと危惧する。    特に、バリアフリー法基本方針では「当事者参画」が大きく打ち出され、その第4次整備目標で、「2,000平方メートル以上の国等の公共特別特定建築物の建築工事のうち、着工前の段階(基本構想から実施設計)で当事者参画を実施した工事の割合が2030年までに100%となることを目指すとされている。  また、目標を目指すにあたり参考とすべきとされている国土交通省の「建築プロジェクトの当事者参画ガイドライン」には、「バリアフリー基本構想に基づく建築物特定事業計画に当事者参画の実施を位置づけること」とされている。  大阪市においても当事者参画を進めることは時代の要請である。森之宮新駅をはじめとした大阪城東部地区のまちづくりでは、最初から最後まですべてのプロセスで当事者参画を実施し、今後のモデルとなるような展開をお願いしたい。  そうした展開の一環として、大阪城東部地区のまちづくり・森之宮新駅への当事者の意見反映を可能とするように同地区を大阪市重点整備地区として指定し、当推進協議会で検討する場を作っていただきたい。 (参考) これまでの基本構想検討を踏まえ留意いただきたい点の例示 ●森之宮新駅は無人化しないでほしい。(無人化があるべき最先端と位置付けないでいただきたい) ●エレベーター、スロープなどのバリアフリー設備は、一般ルートと離れた場所に設置しないでほしい。離れている場合には、案内誘導を適切に行うこと(エレベーター等の場所の表示、バリアフリールートの表示) ●商業施設のエレベーターの利用を必ずしも前提とするのでなく、地下鉄の階、バス停などの地上階、デッキのアクセス階などの、アクセスにかかる移動の円滑化のための専用エレベーターの設置を検討してほしい。商業施設のエレベーターによっては、なかなかエレベーターに乗れない、商業施設の開業時間に限定した利用に限られるという問題がある。 ●障害者がデッキにあがるエレベーターの数を十分に確保するとともに、エレベーターの適切な広さの確保(24人乗りを検討)、時間制限を設けないことを守ってほしい。健常者に対してはデッキにあがるポイントが多く設けられ自由な回遊が保障されているのに比して、障害者に対しては限定されたアクセスルートしかなく、不便、大渋滞、大迂回が必要となることが多い。 ●点字ブロックを引くときには、基本の原則に留まらず、人の流れや、街びらき後の物の配置も考慮してほしい。街路に置かれたテーブルやオブジェ、看板にぶつかって歩けないこともよくある。 ●インターロッキングなどの凹凸で車椅子や杖で歩行がしにくい床材質、暗い時間帯に弱視者が段差の有無がわかりにくいような色彩、球体などで方向感覚がわからない形状、文字の明暗がはっきりしない表示等にならないように、デザイン偏重でなく、ユーザビリティに配慮してほしい。 ●バスターミナルは視覚障害者が利用できる音声案内、点字誘導を整備してほしい。※大阪駅のバスターミナルなどは方面別の情報保障がされていないため、利用できない。 ●新アリーナは、国土交通省建築標準設計を踏まえ、車椅子席(同伴者席を隣・十分な広さ・サイトラインの確保)を少なくとも0.5%は確保し、一カ所に固めないで、垂直方向、水平方向の席の選択ができるようにしてほしい。併せて、磁器ループなど集団補聴システム、情報保障装置、カームダウン・クールダウン・センサリールームの設置を検討してほしい。 ●広場、水辺空間、キャンパス出入り口などすべての動線において、大型電動車いすやリクライニング車椅子、ベビーカーなどが利用しにくい車止め(Cゲート、Sゲート、ハートフルゲートなど)は設置しないでいただきたい。 ●主要な経路のみならず、今後の水辺空間の整備、居住複合ゾーンの整備も展望し、河川の横や橋なども含めて、歩道幅員を今から計画的に十分に確保するようにしてほしい。後から、歩道の幅員が確保できないので、移動円滑化経路として整備できないということがないようにしていただきたい。 ●バリアフリートイレには介護シートを設置してほしい。オールジェンダートイレの整備も検討してほしい。