資料3 令和6年3月1日時点  大正地区 交通バリアフリー基本構想 概要版 ■地区の概要 大正地区は、JR大正駅、大阪メトロ大正駅、阪神ドーム前駅の3駅が立地しており、これら3駅の一日平均利用者数は約7.2万人となっています。 また地区内には、京セラドーム大阪等の公園・運動施設や、ドームに隣接しイオンモール大阪ドームシティやフォレオ大阪ドームシティ等の大規模商業施設や、多根総合病院等の医療・福祉施設等が立地しています。 『大正地区の位置図を添付』 ■地区のバリアフリー化方針 (1)バリアフリー化整備の背景 大正地区は、京セラドーム大阪があり、野球やイベント時には、地区外からも多くの人々が訪れる地区です。これまで、基本構想の「安全な移動、わかりやすい乗り換え、便利なまちをめざして」を地区の基本理念として、駅舎内では誘導ブロックの敷設やエレベーターの整備、ホームの安全対策、トイレの多機能化が進められてきました。また、主要な経路において、歩道における視覚障がい者誘導用ブロックの敷設、音響信号機の設置が進められてきました。 さらに、西大阪延伸線の整備により、阪神ドーム前駅が開業し、ドーム前千代崎駅等と地下経路で接続されるなど、歩行者空間が整備されてきました。 一方、近年、障害者権利条約をはじめとする関連法制の整備に加え、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催等を契機として、「どこでも、誰でも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方に基づき、全ての利用者に利用しやすい環境整備が求められています。 (2)現状の主な課題 ①駅舎に関する事項 ■これまでの取組内容の充実や継続した取組に関すること ・移動経路上の誘導用ブロック敷設箇所の追加/・乗り換え経路や垂直移動経路のわかりやすい案内誘導/ ・券売機・精算機の構造(案内表示の充実、蹴込み、画面等表示)/・ホームにおける列車の案内や安全対策(ホーム柵の設置等) ■社会状況の変化等に応じた取組に関すること ・無人改札、無人駅への対応(インターホンへの誘導、案内表示の充実等)/・エレベーターの増設(バリアフリールートの複数化)、大型化 ②道路・交差点に関する事項 ■これまでの取組内容の充実や継続した取組に関すること ・車道と歩道の縁石や歩道上の段差の解消、歩道勾配の見直し/・生活関連経路における誘導用ブロックの敷設、敷設箇所の追加/・音響信号機の追加設置、種類の見直し、エスコートゾーンの設置/・バス停のわかりやすい案内誘導/・放置自転車の撤去/・生活関連経路における誘導用ブロックの維持管理 ③その他(建築物等に関する事項) ・京セラドーム大阪デッキにおける誘導用ブロックの敷設箇所の追加やエレベーターのわかりやすい案内誘導 (3)地区のバリアフリー化方針   方針1 交通結節点における、安全でわかりやすいバリアフリー整備・充実 ・JRや地下鉄、バス交通の乗り換え経路において、より安全でバリアフリー化された経路が確保できるよう引き続き検討するとともに、誰もが移動しやすい経路となるよう案内・誘導の充実を図ります。さらに、バス停の位置や行先案内など、バス停に関しても、利用者の視点にたったわかりやすい案内・誘導等について充実を図ります。 方針2 施設のバリアフリー化の推進 ・鉄道駅やバス停において、障がい者、高齢者など、誰もが利用しやすい施設のバリアフリー整備・充実を図ります。 方針3 安全で快適に移動できる経路のバリアフリー化の推進      ・駅から生活関連施設への経路については、安全で快適に移動できるように、引き続き、歩道、交差点部のバリアフリー整備・充実を図ります。    ■地区における重点整備地区の区域設定 大正地区では、以下の考え方に基づいて、面積約59ヘクタールの区域を重点整備地区として設定します。 (1)駅を中心とした概ね500メートル圏の範囲 (2)高齢者、障がい者等をはじめ多くの人々が利用する施設を含む範囲 (3) 「弁天町地区」との連続性 ■生活関連施設設定 生活関連施設の設定の考え方については、次のとおりとします。 高齢者、障がい者をはじめ多くの人々が利用すると考えられる次表の区分及び種類にあげた施設 区分 旅客施設 種類 特定旅客施設(鉄道駅舎、バスターミナル など) 区分 官公庁等施設 種類 府庁、市役所、区役所、警察署、裁判所、税務署、保健福祉センター、郵便局 など 区分 教育・文化施設 種類 図書館、区民センター、区民ホール、劇場、特別支援学校、大学、博物館、美術館、映画館 など 区分 医療・福祉施設 種類 病院、診療所、老人福祉施設、障がい者福祉施設、児童福祉施設 など 区分 商業施設 種類 百貨店、大規模小売店舗 など 区分 宿泊施設 種類 大規模ホテル など 区分 公園・運動施設 種類 公園、スポーツセンター・体育館・プール、その他屋外・屋内施設 など 区分 その他 種類 各地区で選定した施設(観光施設、寺社 など) ■生活関連経路設定 生活関連経路の設定については、次のとおりとします。 なお、「駅から周辺の生活関連施設の入り口までの優先的に整備する1経路」を選定することを基本とします。 (1)生活関連経路 この経路は、以下のような機能を持ち、すでに歩道が整備されている道路、今後歩道が整備される道路、歩行者用立体横断施設等を考慮して設定します。 ①駅から周辺の生活関連施設(官公庁等施設、教育・文化施設、医療・福祉施設、商業施設など)の入口までの経路 ③重点整備地区間の近接する生活関連経路を接続する経路(重点整備地区間で生活関連経路に当たる道路が連続している場合、その経路について生活関連経路として設定) (2)鉄道駅乗り換え経路 複数の鉄道駅間の乗り換えにおいて、鉄道施設内で乗り換え経路の確保が必要な道路、地下街、鉄道施設内通路等を「鉄道駅乗り換え経路」として設定します。 ■地区における生活関連施設・経路図 生活関連施設一覧 旅客施設 JR大正駅、大阪メトロ長堀鶴見緑地線大正駅、阪神ドーム前駅 官公庁等施設 郵便局、銀行 大正郵便局 医療・福祉施設 医療施設 多根総合病院 商業施設 スーパービバホーム大阪ドームシティ店、イオンモール大阪ドームシティ、フォレオ大阪ドームシティ 公園・運動施設 京セラドーム大阪 生活関連経路の路線名 1 西区第9703号線 2 大阪八尾線 3 難波境川線 4 国道172号線 鉄道駅乗り換え経路の路線名 長堀鶴見緑地線改札~大阪八尾線~JR改札 『大正地区の生活関連施設・経路図を添付』 ■整備等の内容 【鉄道施設】 ■駅舎別の内容 大正駅(JR西日本) 整備等の内容 エスカレーターの行き先及び昇降方向を知らせる音案内設備の設置 区分 関連事業   整備等の内容 駅舎内における案内表示の改善 区分 関連事業 整備等の内容 乗り換え経路等の案内表示の改善に向けた検討 区分 関連事業 整備等の内容 券売機の車椅子使用者に配慮した蹴込み構造の検討 区分 関連事業 整備等の内容 エレベーターの大型化等の検討 区分 関連事業 整備等の内容 車両とホームとの隙間・段差を縮小するためのホーム構造や車両構造の改良・整備に向けた検討 区分 関連事業 整備等の内容 バリアフリートイレへの大型ベッドの設置の検討 区分 関連事業 大正駅(大阪メトロ) 整備等の内容 エレベーターの到着する籠の昇降方向を知らせる音案内設備の設置 区分 特定事業 整備時期 後期 整備等の内容 エスカレーターの行き先及び昇降方向を知らせる音案内設備の設置 区分 特定事業 整備時期 後期 整備等の内容 ホーム上にある出入口に通ずる階段位置を知らせる音案内装置の設置 区分 特定事業 整備時期 後期 整備等の内容 移動等円滑化のための主要な設備(階段とスロープを併用している箇所)の付近への案内用図記号(ピクトグラム)の設置を検討 区分 関連事業 整備等の内容 無人改札における呼び出しインターホンへの音案内設備を設置 区分 特定事業 整備時期 後期 整備等の内容 無人改札における呼び出しインターホンの押しボタンの点字対応を検討 区分 関連事業 整備等の内容 券売機の車椅子使用者に配慮した蹴込み構造の検討 区分 関連事業 整備等の内容 ホームから公共用通路まで2以上の経路(エレベーター)を整備 区分 特定事業 整備時期 前期 ドーム前駅(阪神) 整備等の内容 車両とホームとの隙間・段差を縮小するためのホーム構造や車両構造の改良・整備に向けた検討 区分 関連事業 整備等の内容 ホームドア又は可動式ホーム柵の設置の検討 区分 関連事業 ■駅舎共通の内容 整備等の内容 車両とホームとの隙間・段差に渡り版を配備し、適切な乗降介助の実施 区分 継続実施 整備等の内容 ウェブアクセシビリティを確保したウェブサイト等による情報提供 区分 継続実施又は検討 整備等の内容 異常時における障がい特性に応じた情報提供の手法の検討 区分 継続実施 整備等の内容 障がい等の特性に応じたコミュニケーション手法の活用や必要とする支援の提供 区分 継続実施 (参考):駅舎の整備等の方針(抜粋) ・券売機や精算機の構造や仕様の検討(協議会で事例共有等を行うなど継続的に検討) ・バリアフリー経路の複数化の検討 ・エレベーターの大型化等の検討 ・バリアフリートイレへの大型ベッドの設置の検討 ・バリアフリートイレの機能分散化やオールジェンダートイレの設置の検  討(協議会で事例共有等を行うなど継続的に検討) 【バス車両及びタクシー車両】 ■バス車両 市内路線バス車両 整備等の内容 ノンステップバスの導入  区分 関連事業 整備等の内容 障がい者対応型案内誘導設備等への案内用図記号(ピクトグラム)の表示  区分 関連事業 空港アクセスバス 整備等の内容 リフト付きバス又はエレベーター付きバスの導入の検討 区分 関連事業 ■タクシー車両 整備等の内容 ユニバーサルデザインタクシーの導入 区分 関連事業 【道路・交差点】 ■道路 整備等の内容 歩道の有効幅員の確保、段差解消、勾配の改善などの実施・視覚障がい者誘導用ブロックの敷設 路線名 西区第9703号線 区分 特定事業 整備時期 前期 整備等の内容 横断歩道部の段差改善 路線名 大正橋交差点付近 区分 特定事業 整備時期 前期 整備等の内容 舗装面の改善(浮きやガタつき等の解消) 路線名 大阪八尾線(三軒家~大正橋) 区分 特定事業 整備時期 前期 整備等の内容 音響信号機の押しボタンが操作できる位置までの視覚障がい者誘導用ブロックの敷設を検討 区分 関連事業 ■歩道上障害物 整備等の内容 現行の「大阪市自転車等の駐車の適正化に関する条例」等の活用や鉄道駅周辺における放置自転車に関する全市的な取り組みの中で、特にバス停留所等や鉄道駅出口付近及びエレベーター付近の重点的放置自転車対策の実施 区分 継続実施 整備等の内容 商品・看板等の歩道へのはみ出しに対する是正の指導・撤去の推進 区分 継続実施 ■乗り換え経路 整備等の内容 視覚障がい者誘導用ブロックについて、管理者境界部等の連続敷設ができていない区間の敷設の検討 区分 関連事業 ■交差点 整備等の内容 地域要望等を踏まえた主要な経路上での音響信号機等の設置を検討 路線名 難波境川線(大阪ドーム南交差点) 区分 関連事業 整備等の内容 エスコートゾーンの導入を検討 路線名 大阪八尾線(JR大正駅~大阪メトロ大正駅間の乗り換え経路上) 区分 関連事業 ■違法駐車対策等 整備等の内容  移動の円滑化を特に阻害する横断歩道上、バス停留所付近等の取締り強化 歩道の有効幅員の確保が困難な路線の取締り強化 区分 継続実施 【心のバリアフリー】 ■教育啓発事業の取組内容 整備等の内容 一般利用者に高齢者、障がい者等への配慮を促す等、心のバリアフリーに関する広報・啓発活動の実施 区分 特定事業 関係者 道路管理者、交通管理者、鉄軌道事業者、バス事業者 整備等の内容 職員への研修・教育の実施 区分 特定事業 関係者  大阪市 鉄軌道事業者 バス事業者 タクシーセンター 整備等の内容 基本構想に基づく取り組みの市民への周知・情報提供 区分 特定事業 関係者 大阪市 整備等の内容 地域や関係団体との連携による多様な障がいの特性や必要な配慮について理解するための取組の実施 区分 特定事業 関係者 大阪市 整備等の内容 地域や関係団体との連携による多様な障がいの特性や必要な配慮について理解するための取組の実施 区分 特定事業又は関連事業 関係者 鉄軌道事業者、バス事業者 整備等の内容 学校教育における「総合的な学習の時間」等での取組 区分 特定事業 関係者 大阪市 ■整備区分 整備区分 特定事業  整備等の内容 整備内容と完成時期を明確にして進める事業 整備区分 関連事業  整備等の内容 整備の具体化に向けて検討や関連機関との協議が必要となる事業 整備区分 継続実施 整備等の内容 現在でも対策を行っており、継続して実施する事業(主にソフト的な事業) ■整備時期 前期:令和12(2030)年までに整備 後期:令和17(2035)年までに整備 (検討に時間を要するもの、構造の変更に伴い大規模改修等の時期を捉えて実施するもの) ※整備内容が同じであっても、各地区及び施設の状況により整備時期が異なる場合があります。