ページの先頭です

令和元年度モデル修景(地域魅力創出建築物修景事業)

2019年8月9日

ページ番号:477961

令和元年度修景補助対象(モデル修景)を決定しました

 平成31年4月22日(月曜日)から令和元年6月7日(金曜日)までの間、市内全域を対象に、本事業による修景補助を活用して、地域魅力の創出につながる外観改修等(修景)を行う建築物のエントリーを募集したところ、全18件の申出をいただきました。

 申出いただいた建築物について、大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議の意見を聴取し、審査した結果、中央区の「日本基督教団浪花教会(にほんきりすときょうだんなにわきょうかい)」及び「北垣薬品本店(きたがきやくひんほんてん)」、生野区の「源ヶ橋温泉(げんがはしおんせん)」、西成区の「久金属工業株式会社(ひさきんぞくこうぎょうかぶしきがいしゃ)」の4件を令和元年度の修景補助対象(モデル修景)に決定いたしました。

 これら4件は、今年度中に建物所有者による修景工事が実施される予定です。修景工事完了後は、地域魅力の創出に向けた修景のモデルとなる建築物として、建物所有者等と連携・協力し、広く発信していきます。(令和元年8月9日)

総評

 事業開始から3年目を迎えた本年度は、18件の応募があった。この3年間で、応募件数は33件(延べ45件)を数えたことになる。本年度の内訳は、近代建築7件、長屋5件、町家1件、近代郊外住宅1件、社寺1件、現代建築3件である。建築種別ごとのエントリー件数の偏りは、大阪の建築文化の特徴を反映するとともに、修景事業のニーズがすべての建築種別において潜在することを示す。
 修景補助対象の抽出にあたっては、過去2年の実績を踏まえ、修景内容、緊急性、建築種別、地域性を考慮して議論を進めた。書面と現地調査の結果、日本基督教団浪花教会、北垣薬品本店、源ヶ橋温泉、久金属工業株式会社の4件が、本年度のモデル修景事業にふさわしいとの結論に至った。教会、銭湯、工場事務所の用途、および、石貼り外壁の洗いなどの修景内容は、これまでになく、修景事業の新しいモデルとなることを期待している。また、西成区の建物がはじめて選ばれ、魅力発信の新たな拠点が生まれることも楽しみである。
 本年度の修景工事の実施はこれからであるが、事業開始後2年半の間に、相談件数および応募件数の増加、修景建物の国登録有形文化財への登録、修景建物の積極的な開放・活用とその波及、メディアでの紹介とそれに伴う来訪客の増加など、多くの成果があがっている。モデル事業としては本年度が最後となるが、来年度から修景事業が本格的に実施されることで、地域の魅力を牽引する建物が大阪にひとつでも増えることを願う。

(大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議座長 中嶋 節子)

修景補助対象(モデル修景)

日本基督教団浪花教会(にほんきりすときょうだんなにわきょうかい)

令和元年度修景補助対象(モデル修景) 日本基督教団浪花教会の写真

所在地:中央区高麗橋
建築年:昭和5年(1930年)
構造:鉄筋コンクリート造
規模:地上3階/地下1階
修景概要:外壁洗浄・補修、窓及び窓枠の補修等

 当該建物は昭和5年(1930年)に三休橋筋に完成した教会建築であり、下記の点で本事業の選定物件としてふさわしいものとする。

  • 多くの近代建築が残る北船場エリアの中でもとりわけ歴史的な建築物が隣り合って並ぶ特異な景観を形成する建物であり、修景の効果を強く訴えかけるものであること。
  • 敬けんな信仰の場として信者に愛され大切に使い続けられてきている建物であり、建物単体の魅力と人々の活用とに連動性があるため、地域魅力発信の場としての事業の継続性が期待できるため。
  • 補助を受けて実施する修景が、(1)当該物件の大きな魅力のひとつであるステンドグラスの窓及び窓枠の補修、(2)外壁の洗浄とクラックの補修等であり、この内(2)の外壁の洗浄が「外壁洗浄」という修景手法の好事例となることが期待されるため。

 修景事業の対象物件として期待するものであるが、洗浄が難しい石貼の外壁の洗浄や劣化の進んだステンドグラスの窓枠の養生・補修などについては特に綿密な改修計画と慎重な工事が実施されることが望まれる。

(大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議委員 野村 正晴)

北垣薬品本店(きたがきやくひんほんてん)

令和元年度修景補助対象(モデル修景) 北垣薬品本店の写真

所在地:中央区道修町
建築年:江戸期(1760年頃)
構造:木造
規模:地上2階
修景概要:外観意匠の復元等

 当該建物は宝暦年間の表長屋の形式を備えたもので、下記の点で本事業の選定物件としてふさわしいものとする。

  • 江戸期の大阪の様子を伝える現存する貴重な遺構であり、道修町の地域のアイデンティティーを今に伝える効果が期待されるものであるため。
  • 所有者がこの建物を先祖から受け継いだものとして大切にされ、引き続き使用しつづけるご意思をお持ちであることから、景観資源としての継続性を高く評価したため。

 地域の景観資源として、その潜在能力を高く評価するものであるが、本事業の実施にあたり、歴史的景観資源としての価値を担保する計画への修正が検討されることが強く望まれる。具体的には建物の特徴を印象として特によく伝える二階の窓枠の意匠の改修などは慎重かつ積極的に検討されることが強く望まれる。また、建物の工事完了後には、地域の成り立ちや魅力を伝える積極的な情報発信が行われることを期待する。

(大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議委員 野村 正晴)

源ヶ橋温泉(げんがはしおんせん)

令和元年度修景補助対象(モデル修景) 源ヶ橋温泉の写真

所在地:生野区林寺
建築年:昭和12年(1937年)
構造:木造
規模:地上2階
修景概要:窓及び窓枠の補修等

 銭湯(一般公衆浴場)は全国でも大阪府が最も多く、大阪の住宅系市街地における典型的な景観シンボルです。中でも本建築物は銭湯として日本で初めて国登録有形文化財に登録された意匠・平面構成ともに個性的な建築物です。

 ファサードのタイル、洋風丸窓、屋根の鯱(しゃちほこ)、さらには自由の女神像など、和洋折衷を越え、様々な要素が盛り込まれた様子からは建設当時(昭和初期)の進取の気風が感じられます。平面構成に関しては、1階は大阪における一般的な木造銭湯の特徴を伝えるものであるのに対し、2階は戦後ダンスホール等として用いられた広間が特徴的です。近代以降に都心から環状線の外縁へと拡がった市街地に位置し、当時から、増加する新住民の交流の場として機能してきました。銭湯としての営業は残念ながら休止しましたが、修景を通して建築物の魅力を適切に継承し、新たな形での活用により地域の景観・コミュニティランドマークとなり続けることを期待します。

(大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議委員 松本 邦彦)

久金属工業株式会社(ひさきんぞくこうぎょうかぶしきがいしゃ)

令和元年度修景補助対象(モデル修景) 久金属工業株式会社の写真

所在地:西成区北津守
建築年:昭和12年(1937年)
構造:木造
規模:地上2階
修景概要:外観意匠の復元、配管設備の撤去等

 本建築物は、大正期に創業し、昭和初期に現在の場所に移転してきたガラス瓶キャップ製造等を行う工場の本社事務所です。昭和12年に建築された洋館は、そのファサードや門柱、また内部の昭和の趣が残る応接室などが特徴の魅力ある建築物です。敷地内には今回の事業対象となる建築物のほか、大空間を有する工場などが多く点在し、それらが操業を続けながら保全・活用されてきた「生きた建築」であることも高く評価できます。さらに、これらは近代以降の工業化とともに発展・拡大してきた大阪の市街地形成史を理解する上でも重要な建築物といえます。周辺地域は工場が建ち並び、関係者以外はあまり立ち寄ることのない、馴染みのない地域かもしれませんが、今回の修景を通じた建築物の魅力向上、さらに公開やまちあるき企画との連携などを通じて建築物への関心が高まり、ひいては地域の歴史や魅力への新たなまなざしを生みだしていくような存在となることを期待します。

(大阪市地域魅力創出建築物修景事業推進有識者会議委員 松本 邦彦)

SNSリンクは別ウィンドウで開きます

  • Facebookでシェア
  • twitterでツイートする
  • LINEで送る

探している情報が見つからない

このページに対してご意見をお聞かせください

入力欄を開く

ご注意

  1. ご質問等については、直接担当部署へお問い合わせください。
  2. 市政全般に関わるご意見・ご要望、ご提案などについては、市民の声別ウィンドウで開くへお寄せください。
  3. 住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。

このページの作成者・問合せ先

大阪市 都市整備局企画部住宅政策課まちなみ環境グループ

住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所6階)

電話:06-6208-9631

ファックス:06-6202-7064

メール送信フォーム