第34回大阪市ハウジングデザイン賞受賞住宅が決定し、シンポジウムにて表彰式を行います
2022年2月9日
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令和4年2月20日(日曜日)開催の「第8回大阪市ハウジングデザインシンポジウム」については、新型コロナウイルス感染症の影響により、開催方法をオンライン開催のみに変更し、オンライン参加の申込のみ継続して行います。すでに会場参加でお申込みされた方には、お申込み時にいただいた連絡先にお知らせいたします。
大阪市は、第34回大阪市ハウジングデザイン賞の受賞住宅を決定しました。令和4年2月20日(日曜日)に開催する「第8回大阪市ハウジングデザインシンポジウム」において、表彰式を行います。
令和3年5月20日(木曜日)から6月20日(日曜日)まで、市民の皆様や住宅供給に携わる方々からの推薦を募集したところ(令和3年4月27日報道発表済み)、262件の応募が寄せられ、そのうち84件について第34回大阪市ハウジングデザイン賞選考有識者会議で意見を聴取し審査した結果、大阪市ハウジングデザイン賞に北区の「プレミスト梅田サウス・ノース」、大阪市ハウジングデザイン賞特別賞に生野区の「林寺2丁目長屋」を決定しました。
大阪市ハウジングデザイン賞は、魅力ある良質な都市型集合住宅の供給、既存ストックの有効活用や、良好な維持管理を行う住宅の普及を促進するとともに、広く市民の皆様や住宅供給に携わる方々の住宅に対する関心を高めていただくことを目的として、昭和62年度から実施しています。毎回、優れた民間集合住宅を表彰し、受賞住宅には大阪市ハウジングデザイン賞の銘板を取り付けています。
これまでの受賞作品は大阪市ホームページ「大阪市ハウジングデザイン賞について」からご覧いただけます。
第34回大阪市ハウジングデザイン賞
総評
今回で第34回を迎える大阪市ハウジングデザイン賞の募集に対して、262件の応募があった。本年も新築集合住宅の応募が多かった。ただし、新築集合住宅は、住宅性能という視点から見ると安定してきたと言えるが、都市居住のあり方や都市景観についての提案的作品は決して多くない。一方、ストック時代と言われて久しいが、既存住宅の改修や維持管理の応募は依然として少ない。EUではグリーン・ディールの一環として展開しているリノベーション・ウェーブ戦略として、持続可能性を追求した新たな建築デザインの提案が行われているが、残念ながら、大阪ではこうした動きはまだ確認できていない。
上記のような状況のもとで、本年度の大阪市ハウジングデザイン賞選考有識者会議では、新型コロナウイルス感染症に十分な注意を払いながら、書類審査、現地審査を経て、多面的な視点からメンバー相互の議論を重ね、ハウジングデザイン賞1件、ハウジングデザイン賞特別賞1件を選定した。
今回ハウジングデザイン賞に選定した住宅は、梅田近くに立地する2棟からなる新築高層分譲集合住宅団地である。本作品の敷地はホテルと結婚式場の跡地で、当初からあった公道を挟んだ2つの敷地を統合して計画、タワーマンションにはない穏やかな表情で街と応答している。
特別賞受賞住宅は、木造2階建長屋のリノベーションである。建設時の状態に近い外観を保全しつつ、内装は、空家化の原因を十分考慮した上で、入居者が決まるたびに1住戸ずつ改修を重ね、結果としてそれぞれの住戸が個性的で住まい手のニーズに合致した賃貸住宅を実現している。
いずれの住宅も、大阪市ハウジングデザイン賞の理念である、住宅とまちとの関係を重視した都市型集合住宅のモデルとして高く評価できる。次年度以降、新築住宅、既存住宅を含めた提案的作品や、まちと深く関わる作品などがより多く応募されることを期待したい。
(選考有識者会議座長・髙田 光雄)
大阪市ハウジングデザイン賞受賞住宅
プレミスト梅田サウス・ノース(分譲)

所在地:北区中崎西2丁目
設計者:浅井謙建築研究所株式会社
施工者:大末建設株式会社
構造・規模
サウス:鉄筋コンクリート造、地上16階、56戸
ノース:鉄筋コンクリート造、地上17階、71戸
いまや都心居住の代名詞となったマンション。しかし、その多くは未だ板状かタワーであり、一向に変化の兆しが見えない。それでよいのか?そんな疑問にプレミスト梅田はほのかな希望が感じられた。梅田と中崎町の境界に位置し、狭小道路を挟む2つの敷地の同時開発であるが、既存のみちを残して高層棟が対に建つ。住棟はノースがファミリー向け、サウスが単身・小人数向けと異なるが、梅田と中崎エリアをつなぐ門をモチーフに統一感をもたせ、丁寧にデザインされている。エントランスへのアプローチは、外構のゆったりとした庭のなかを小径が続き、建物は控え目である。ゆえに、外を歩く人の視線も豊かな緑に注がれ、近隣の木々と一体となった街路空間はまちにやさしい。当マンションは突出した意匠や斬新な住戸ではなく、一般の人々に上質な住環境を提供しており、そこが高く評価された。つまり、長らくこのような気持ちのよいマンションがありそうでなかったのである。世代を超えて住み継がれることを期待したい。
(選考有識者会議メンバー・大谷 由紀子)
大阪市ハウジングデザイン賞特別賞受賞住宅
林寺2丁目長屋(賃貸)

所在地:生野区林寺2丁目
事業者:河合 元成
設計者:Office for Environment Architecture
施工者:株式会社キドビル工務店
構造・規模
木造、地上2階、5戸
撮影者:大坊崇
昭和13年築の木造2階建5軒長屋の外観を出来るだけ建築時の姿に修景し、増築されていた部分は減築し、スケルトンに近い状態にし、借手の要望によるインフィルをつけた賃貸住宅である。当住宅は、以下の点で評価できる。(1)5軒を全てリフォームするのではなく、まず1軒を試験的に改修し、ユーザーの反応をみて、残りは借手を決めて、借手のオーダーを取り入れてのスケルトンインフィル型賃貸住宅にした事。(2)セミオーダー型賃貸住宅なので、借手は自分のこだわりのライフスタイルを実現できる点で満足度が高いことから、定着性に繋がり、空家率の高い地域にとって有効な供給方式である事。(3)本件賃貸住宅のインフィルの費用は、借手でなく、貸手が負担しているが、投資採算性は新築よりも優良である事。本件のように自分らしい住まい方を自ら提案し、体現している借手需要が一定数存することは、今後の賃貸住宅市場の供給方式に影響を与えていくものと考えられる。
(選考有識者会議メンバー 難波 里美)
シンポジウム概要
名称
第8回大阪市ハウジングデザインシンポジウム「商店街と暮らす ~ 都市居住の魅力を考える ~」
日時
令和4年2月20日(日曜日) 13時30分~16時
場所
オンライン開催
(注)オンライン開催のみに変更になりました。
次第
13時30分 開会
【表彰式】 第34回大阪市ハウジングデザイン賞講評/受賞住宅紹介
【記念講演】 職住一体の新しい商店街「下北線路街 BONUS TRACK」
桜木 彩佳 氏(株式会社散歩社 企画統括ディレクター)
【事例紹介】大正区三泉商店街とon:e Lab.について
平松 孝介 氏(on:e Lab.代表)
【トークセッション】
[コーディネーター]髙田 光雄 氏(博士(工学)、京都美術工芸大学教授、京都大学名誉教授、大阪市ハウジングデザイン賞選考有識者会議座長)
桜木 彩佳 氏、平松 孝介 氏
16時 閉会
(注)オンライン開催のため、一部内容を変更して実施します。
参加申込
- 参加費:無料
- 定員:100名(オンライン)
(注)申込先着順 - 申込方法
オンラインでの参加をご希望の方は、大阪市立住まい情報センターホームページ「おおさか・あんじゅ・ネット」からお申し込みください。
(注)会場での参加はできません。すでに会場での参加でお申込みされた方には、お申込み時にいただいた連絡先にお知らせいたします。 - 申込期限
令和4年2月19日(土曜日)
問合せ先
大阪市立住まい情報センター
- 〒530-8582
大阪市北区天神橋6丁目4番20番 - 電話 06-6242-1160
ファックス 06-6354-8601 - 開館時間
月曜日・水曜日~土曜日 9時~19時
日曜日・祝日 10時~17時 - 休館日
火曜日 (祝日の場合は翌日)
祝日の翌日(日曜日、月曜日の場合を除く)
年末年始 (12月29日~1月3日)
主催
大阪市/大阪市立住まい情報センター
協力
大阪市マンション管理支援機構
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このページの作成者・問合せ先
大阪市都市整備局企画部住宅政策課民間住宅助成グループ
住所: 〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所6階)
電話: 06-6208-9226 ファックス: 06-6202-7064