平成29年度大阪市一般会計等決算見込（速報版）について

　府費負担教職員制度の見直しの影響もあり、譲与税・交付金や地方交付税・臨時財政対策債などの歳入が増となるとともに、歳出においても、人件費などが増となっている。

　そのほかでは、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費など扶助費が増加する中、引き続き市政改革に取組み、交通事業の民営化に伴う終結処理を行うほか、事業の選択と集中を進めた。

　この結果、収支均衡を維持するとともに、市債残高については、交通事業の民営化の影響を除く実質的な比較において、一般会計ベースで4年連続の減、臨時財政対策債を除いた一般会計ベース及び全会計ベースでは13年連続の減となった。

【歳入】　　　　　　　　　　　　　　　　　1兆7,517億円　（＋10.6パーセント、＋1,684億円）

　　市税収入　　　　　　　　　　　　　　　　 6,754億円　（＋ 2.4パーセント、＋159億円）　

　　地方交付税・臨時財政対策債 　 　　1,274億円　（＋44.1パーセント、＋390億円）

　　譲与税・交付金 　　　　　　　　　　　　1,349億円　（＋61.0パーセント、＋511億円）

　　国庫支出金　　　　　　　　　　　　　　　4,038億円　（＋10.2パーセント、＋373億円）

　　特別会計繰入金　　　　　　　　　　　　　 277億円　（著増、＋207億円）　　　

【歳出（決算規模）】　　　　　　　　　1兆7,503億円　（＋10.6パーセント、＋1,684億円）

　　人件費　　　　　　　　　　　　　　　　　2,898億円　（＋56.0パーセント、＋1,041億円）

　　扶助費　　　　　　　　　　　　　　　　　5,428億円　（＋ 2.3パーセント、＋　121億円）

　　　　うち生活保護費　　　　　　　　　　2,832億円　（△ 1.3パーセント、△ 　38億円）

　　　　うち障がい者自立支援給付費　　　 810億円　（＋ 8.6パーセント、＋ 　64億円）

 　　　 うち教育・保育給付費　　　　　　    636億円　（＋11.2パーセント、＋ 　64億円）　　　　　　　　　　　

　　公債費　　　　　　　　　　　　　　　　　 2,981億円　（＋ 3.1パーセント、＋ 　91億円）

　　特別会計繰出金等　　　　　　　　　　2,233億円　（＋14.7パーセント、＋　285億円）

【実質収支】　　　　　　　　　　　　　　　　　＋4億円　　　  　 29年連続の黒字　

【市債残高】

　　一般会計　　　　　　　　　　　　　　3兆3,284億円　（△　3.0パーセント、△1,035億円）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　4年連続のマイナス

　　　　除く臨時財政対策債　　　　　　2兆5,189億円　（△　5.9パーセント、△1,574億円）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　13年連続のマイナス

　　全会計　　　　　　　　　　　　　　　　4兆1,380億円　（△　3.2パーセント、△1,388億円）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　13年連続のマイナス

　　　（注）一般会計市債残高の前年度比較は、交通事業の民営化の影響を除く実質的な比較を行っている。

なお、財政収支概算（粗い試算）[平成30年2月版]では、試算期間の終盤には収支が悪化する見込みであることから、引き続き市政改革に取り組むことなどにより、持続可能な財政構造を構築する必要があると認識している。
（注1）計数は全て四捨五入を行っている。
（注2）増減率は千円単位の金額により算出している。

【参考】

○一般会計とは

　市税を主な収入源として、行政運営の基本的な経費や事務事業を網羅して経理する会計です。
　例えば、高齢者や障がい者などの福祉施策、市営住宅などの住宅施策、小学校・中学校などの教育施策などが一般会計で計上されます。
　大阪市では、このほかに8つの政令等特別会計、3つの準公営企業会計及び2つの公営企業会計があります。
　（注）自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計（公営企業会計）は平成29年度末で廃止しました。

○ 地方交付税とは　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　すべての地方公共団体が一定の行政サービスを提供できるよう所得税等の国税の一定割合等により財源を保障するお金で、地方の固有財源です。

○ 臨時財政対策債とは

　地方交付税で保障されるべきお金が足りない場合に、市が代わりに足りない分の借入れを行うお金のことです。
　なお、借り入れたお金は後年度の地方交付税額の算定に反映されることになっています。

○ 実質収支とは　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　黒字、赤字を判断する指標です。（＝形式収支－翌年度に繰り越す事業の所要税等）
　　・形式収支（＝当年度の歳入決算額－当年度の歳出決算額）

【市税決算見込】

（注1）計数はそれぞれ四捨五入によっているので、端数において合計とは一致しないものがある

（注2）「伸び率」は千円単位の金額により算出

収納率　　　　　　　　　　　　　　　　　　（29決算見込）98.2パーセント　　　　　（28決算）97.9パーセント

　　　 うち現年課税分 　　　　　　　　　（29決算見込）99.4パーセント　　　　  （28決算）99.4パーセント

• 29 年度決算見込は、2年ぶりの増

【参考】

（注1）27年度末の土地先行取得事業会計及び市街地再開発事業会計の廃止に伴い、28年度に当該会計の市債残高が一般会計へ移行　

（注2）28年度の【　】書きについては、交通事業の民営化による自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止（29年度末）に伴い、実質的な比較を行うため、計数整理した数値を記載している

（注3）29年度の各計数は、全て四捨五入を行っている

【参考】