平成22年4月14日 大阪市長会見全文

【天王寺動物園の入園ゲートのゴールデンウィーク中の試行的な増設について】

みなさんこんにちは、よろしくお願いいたします。
本日は、まず、天王寺動物園の話題からご報告いたします。


これをご覧いただきます。これ、北がこっち側になってる地図なんで、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、公園を見ていただくには、このかたちが一番いいと思っております。現在、天王寺動物園の入園ゲートは、この動物園の西側になりますが、新世界ゲートの1ヶ所だけです。しかし、ゴールデンウィーク期間中、4月29日から5月5日の間、試行的に、テスト的にですね、天王寺公園内から直接動物園に入園できるという、この臨時ゲートを植物温室付近に作るということになりました。これまではですね、この臨時ゲートを設置することによって、天王寺公園と天王寺動物園、これがより一層便利に利用していただけるというふうになります。今までは、この天王寺側から動物園に入ろうと思うと、この道を通りまして、いったん動物園を横切るかたちでここまで来ないと入れなかったということでございますが、天王寺側でも、この臨時ゲートを通って入ることができるということでございまして、あとはですね、この天王寺側から入った人が天王寺公園を見ていただいて、動物園を楽しんでいただいて、新世界側にお出になって、食事を楽しんだり、いろいろとしていただくこともできますし、逆に、こちらから入った方が天王寺公園を楽しんでこちらにお帰りになる、あるいは、またもういっぺん通ってお帰りになるということもできます。ていいますのは、入園券を持ってらっしゃれば、当日に限り再入園ができますので、そういった楽しみ方、広いエリアとして天王寺公園を楽しんでいただこうということでございます。
ゴールデンウィークの期間中だけ、テスト的に開けさせていただきますけれども、是非、多くの皆さんに、この間、ご来園いただいて、この全体のエリア、天王寺公園、そして動物園、さらには新世界、そういったものを楽しんでいただきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。

【春の動物と花のフェスティバルの開催について】

次の項目ですが、こちらもゴールデンウィークの5月2日から5日までの4日間、動物園を会場にしまして、『春の動物と花のフェスティバル』を開催いたします。今年は、ボランティアサークルの人たちによる、『絵本の読み語り』や、職員による動物紹介、クイズなどを行いますということです。

【チュウゴクオオカミとコアラの赤ちゃんの誕生について】

そして、動物園最後の話題ということになります。チュウゴクオオカミの赤ちゃんです。7頭生まれました。そして、コアラの赤ちゃんが1頭誕生いたしました。

まずこのチュウゴクオオカミでございますが、このチュウゴクオオカミの両親は、上海市との動物交流で天王寺動物園に贈られたもので、現在、日本では天王寺動物園でしか見ることができません。去る4月7日の午前9時に赤ちゃんが生まれていることを確認しております。去年も同じ両親から4頭の赤ちゃんが誕生してました。ま、お兄さん、お姉さんになるんでしょうか、このちっちゃい7頭のチュウゴクオオカミの生まれたばっかりの子どもをグループで世話してるというそうです。で、私ももちろんまだ見ておりませんけれども、ゴールデンウィーク期間中に公開できるというふうに言っておりましたので、是非、かわいい姿をご覧いただきたいと思います。1頭、2頭、3頭、4頭、5頭、6頭、7頭ということでございます。

で、コアラの赤ちゃん、こちらですね。両親は、メルボルン市の動物園からいただいたもので、赤ちゃんは去年の10月10日に出生が確認されまして、その後、約6カ月、母親の育児嚢(のう)の中で育ってまいりました。4月2日に育児嚢(のう)から出ているところが確認されて、天王寺動物園でのコアラの赤ちゃんの誕生というのが、今回で5頭目ということでございます。メルボルンに、一昨年、行く直前にいただいたコアラからこのように赤ちゃん、ベビーが生まれたということで、メルボルンの動物園にも、早速、知らせてると思います。ただ、非常にお母さんが、やや育児ノイローゼ気味になってるという情報もございまして、ゴールデンウィーク期間中に公開できるかどうかっていうのは、非常に微妙なところであるということです。是非、ほかのコアラもおりますので、ご覧になっていただきたいと思いますが、お母さんのご機嫌が良ければ、ひょっとしたら、ゴールデンウィーク期間中にもお目見えできるかもしれませんということです。楽しみにしていただきたいと思います。

【国土交通省発表の新たな高速道路料金案に対する大阪市の見解について】

次です。明るい話題の後ですが、去る4月9日、突然、国土交通大臣から高速道路料金案の発表がありまして、驚いております。
現時点での大阪市の見解です。まだ細かい部分まで精査できていないところもあるんですけど、法律上、阪神高速の料金を変更する場合には、地域の状況を十分勘案し、地域の声を聞いて進めるべき事柄であり、関係自治体の同意が必要となっているにもかかわらず、このたびの一方的な提示は、国が進めようとしている地域主権の理念にそぐわないのではないかという懸念を持っております。
内容を見てみますと、阪神高速につきましては、今の東・南・西の料金圏を撤廃し、普通車700円などの均一料金を改めて、下限500円から上限900円の範囲で距離料金制とするものです。
で、今回の料金案の総合的な評価っていうのは、詳細な分析が必要だというふうに思っておりますけれども、特定区間料金でありますとか、あるいは平日時間帯割引、土曜・休日割引などが廃止されておりまして、政策的な課題に配慮した料金設定となっていないというふうに思います。例えば、西大阪線なんですけれども、特定区間料金として現在普通車200円とされ、別途、深夜・早朝割引もありますんで、今回の案ではそれらも廃止されまして、いきなり500円という形になると、今のままでは、そうなると思います。これは、西大阪線という線は地域の環境対策として国道43号等の混雑解消に寄与してきた実態を無視したものであると言えます。環境を重視するという政権らしくない案だと言わざるを得ません。地域のきめ細やかな利用実態にそぐわないのではないかという声をずっとあげていきたいと思っています。
それから、大阪市も出資しておりますが、本四高速につきまして、国及び地方の10年間の出資延長を前提とした料金設定になっています。この出資は建設債務の償還を目的としたものでありまして、料金引き下げのための出資延長を、私どもは了承したものではございません。
また、大阪市では、都市圏高速道路等の一体的運営による料金制や新規整備費用の確保などの新たな仕組みを国に提案しておりますけれども、今回の内容は、相変わらず阪神高速とNEXCO路線などが別々の料金設定になっておりまして、同じ距離の高速道路を利用しても阪神高速とNEXCO路線を乗継ぐと割高になるなど、利便性、公平性の面での課題が、やはり改善されておりません。
こういった課題、あるいは問題点につきまして、関係自治体とも連携して、国に対し声をあげ続けていきたいと思っております。

【帆船『あこがれ』で行く大阪・上海青少年交流事業に参加する高校生の募集について】

次は、再び明るく、夢のある話題に戻りまして、ご存知のように、上海万博には大阪市も出展いたしますけれども、この機会に、大阪市と上海市の市民交流、都市間交流を深めようということでございます。私は、そのために帆船『あこがれ』で上海を訪れる『友好親善大使』を募集したらどうかということを言っておりましたが、そのアイデアがいよいよ実現することになりました。対象は次の時代を担う高校生の皆さんです。夏休みを利用して、大阪市の帆船『あこがれ』の航海を体験しながら、大阪市の姉妹都市上海を訪れてもらいます。現地では、上海市の学生との交流、上海市役所への表敬、さらに、上海万博会場で『なにわの日』の7月28日に予定されておりますイベントにも参加してもらいます。『あこがれ』が上海港に停泊中には、上海市の学生を招待して、中国の人たちにも航海を実際に体験してもらいます。
自然の力だけで走る帆船での航海というのは、普段、皆さんが乗りなれた船とは、またひと味もふた味も違う感動やあるいは素晴らしい連帯感というものを生み出すことは間違いありませんし、未来の大阪を担ってもらわなければならない高校生が、一生の財産となる貴重な体験をしてくれるだろうというこの予想はあたると、私、思っております。たくさんのご応募をお待ちしております。
なお、この事業につきまして、昨日設立されました「帆船『あこがれ』で行く大阪・上海青少年交流事業実行委員会」が推進してまいりますけれども、本日は同委員会の委員長でもあります、社団法人大阪港振興協会の江口会長にも同席していただいております。ここで、委員長としての抱負を述べていただこうと思います。 江口会長、よろしくお願いいたします。

江口会長

では、座ったままで失礼をいたします。今、ご紹介がございました、大阪港振興協会会長の江口でございます。昨日設立されました、「帆船『あこがれ』で行く大阪・上海青少年交流事業実行委員会」の委員長に就任いたしました。この場をお借りいたしまして、私からも一言、豊富を述べさせていただきたいと思います。昨年の6月に平松市長が、帆船『あこがれ』を活用して、次代を担う子どもたちを、子ども友好親善として上海に派遣してはどうかというご提案をなさいましてから、約1年ほどが経ちましたけれども、大阪市をはじめ関係者の皆様方のご尽力のもと、昨日、無事、実行委員会を立ち上げることができました。本委員会には、この事業の趣旨にご賛同いただいておりますNPO大阪府日本中国友好協会、大阪市、財団法人大阪国際交流センター、そして私ども大阪港振興協会の4団体が参画いたしております。昨日の実行委員会立ち上げを契機にいたしまして、この事業はいよいよ本格的にスタートをきることになりますけれども、実施計画の策定や事業の実施に伴う事業費の詳細など、これから決定していくことも多々ございます。今後、確実に事業を進めていくためには、4団体がともに連携し協力しあうことが不可欠であろうというふうに思っております。今、市長からもお話がありましたように、青少年の交流、あるいは、上海、大阪の、両市民の皆様方の交流に大きな役割を果たすことであるというふうに、私は信じております。本事業を推進していくにあたりましては、今後、皆様方にもご協力を賜ることが多々あるかと存じますが、是非ともこの事業を成功させたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。以上、ご挨拶申し上げました。

市長

ありがとうございました。江口会長には、よろしくお願いします。

【ひったくりワースト1 返上中】

続きましては、大変うれしいお知らせでございます。一部報道もされておりますが、今年3月末の警察統計によりますと、主要政令指定都市でのひったくり発生件数がワースト1から脱却しております。
『犯罪の多いまち』といった大阪の悪いイメージの代名詞ともいえる、このひったくりが、一時的、まあ、この第1四半期っていう言い方になるんですかね、1月から3月まで、一時的とはいえ、ワースト1から脱却するというのは私の念願の1つでもございました。

お手元にこのフリップと同じ資料が配付されていると思いますけれども、平成21年の4月から平成22年3月までの、これは大阪市内、月別ひったくり件数、これを発生状況の推移を表したグラフでございます。これによりますと、ここの黄色い矢印がスタートしているこの地点は何を表すかということなんですが、市民の皆さんによります青色防犯パトロールなどの本格的な事業がスタートしたころがここでございます。で、ここからぐーっとこう下がっている様子というものを皆さんにご覧いただけるのではないかと思います。事業開始前の、この、前の1年間というものは、毎月100件以上のひったくりが発生しておりました。事業開始後の、この10月以降に関しましていいますと、1月を除きまして、ここですが、100件以下となっています。

次に、主要政令指定都市におけます過去3年のひったくり発生件数を比較した棒グラフでございます。平成19年のひったくり発生件数は、ワースト1の大阪市とワースト2の福岡市との差が1438件と、実にこの2.4倍のひらきがありました。しかし、20年、21年と、その差は着実に縮まりまして、平成21年には、ワースト2の横浜市との差が383件になっております。

また、この棒グラフでございます。これは、今年1月から、先ほど申しました3月までの主要政令指定都市でのひったくり発生件数を、多いほうから順に並べたものでございます。ワースト1は、名古屋市の300件、あんまり大きい声で言うたらおこられるかもしれませんが、名古屋市の300件、それから、(ワースト)2(ツー)が大阪市で274件。横浜市も今、がんばっておられまして、随分、減ってまいりました。横浜市が3位ということで、一時的ではありますけども、26件差でワースト1の座を明け渡すことができたということでございます。

そして、最後の表です。今年の1月から3月までの主要政令指定都市の街頭犯罪発生件数です。今回のひったくりを含め、第1四半期の結果としては、街頭犯罪8項目の内、路上強盗、部品ねらい及び自転車盗を除く5つの項目でワースト1を抜け出したということになります。
この結果は、まさしく青色防犯パトロールに代表される市民協働による市民の皆さんの取組み、さらには大阪府警による厳重な警戒、徹底した検挙活動、また、本市によります道路照明灯の整備、防犯カメラの設置などの取組みの相乗効果、それぞれがそれぞれに力を発揮して相乗効果が出ているということで、着実に成果が上がってきていると思っております。引き続き、気を緩めることなく、『街頭犯罪発生件数ワースト1の返上』に向けまして、取り組んでいきたいという決意も新たにしております。
市民の皆さんのご協力、さらには大阪府警の懸命な努力に感謝申し上げますとともに、これからも、緩めることなく、安心安全のまちづくりに全力で取り組んでいきたいと思っております。よろしくお願いします。
本日は以上です。

質疑応答
記者
高速道路の件で、阪神高速の料金体系の変更で、市として意見があるということだったんですが、今後、どのように国に意見を言っていくかというところでお話を聞かせてください。ていうのも、1つ、料金体系は、政権側も、今後、見直していきたいっていうようなことを言っておられて、それは柔軟に対応していくと思うんですが、阪神高速とNEXCO西日本の乗り継ぎの件ですとかになるとまた、組織再編等を要求していかなきゃいけないとこもあるので、注文の付け方が難しいと思うんですが。
市長
はい。そうですね。おっしゃるとおりだと思ってます。で、まず身近なところで、本当に都市内の渋滞緩和のために設けている特別区間料金っていうものがありますんで、特定区間料金ですか、この現実をしっかり見ていただかないと、都市環境というものが悪い方へ動きますよっていうことは、この同じような事例があるところと協力してしっかりと国に対して言っていきたいと思っています。それとは別の話として、逆に、高速道路株式会社と、それから都市高速、この、どういった料金体系にするのかということは、われわれのこの不合理性を、やっぱり具体的な不合理性というものをしっかりと国に対して届けていく、言い続けるということで、これもやはり同じように、特に、都市の場合に同じような矛盾が生じているところがあるはずですから、それでしっかりと組み替えて、根本的な組み換えを図っていただけるような動きをとっていきたいと思っています。はい。
記者
2点あります。1つは橋下知事の市長選に出る可能性はゼロではない発言についての感想です。教えてください。知事はこれまでその二期目のことを途中で言うのは恥ずかしいと言ってみたり、市長選には中田前横浜市長がええなと言ってみたことがあったりしますので、その経緯も踏まえた上で感想を教えてください。2点目は3空港の問題なんですけども、この前の懇談会のあとでですね、国の会議のほうで、正式には発表してませんけれども、伊丹の民営化という話についても、今度、成長戦略に盛り込まれるのではないかという報道がありました。この前の会議では、橋下知事がその伊丹の廃港を盛り込めということでかなり強く言っていた経緯がありますけども、国のほうでそういう動きが出てきたことについての市長の思いを教えてください。お願いします。
市長
昨日、私の出身の放送局のバラエティ番組に、知事が取材に応じる形で発言された件ということだと思いますが、私自身も2期目、まだ何も表明も何もしていない段階でターゲットにしていただけるっていうのは、何となく光栄なようで、的外れのようで。質問自体もそういう効果を狙った質問だったんでしょうが。総じて、本当に、何て言うんですかね、ワン大阪にしろ、大阪都構想にしろ、大阪維新の会にしろ、もうイメージばっかりでそこに乗ってしまう動きっていうものを、やっぱり一番気をつけないといけないという気は強くなりました。今、私が、今日発表させていただいたような取組み、街頭犯罪のワースト1返上であるとか、それから生活保護に対して本来この制度があるべき姿をきっちりと訴えていっている姿にしろ、私は本当に心底やりがいを感じながら大阪市長をやらしていただいてます。こういった地域主権と言われる時代の中で、大都市と言われるところが何をなすべきなのかみたいなことを、しっかりと自分の任期の中でやらせていただけるという幸せを感じながら、日々、しんどい時もありますけど、進んでいくんだという気持ちを新たにしたということだけで、今のところ、まだ、これもねえ、もう見えてるというふうにご本人がおっしゃってる部分が何かに書いてあったんです、私が見えないと言ってることに対してね。大阪都、ワン大阪って何やとね、いやもう見えてますとか、見えないのは想像力不足やとかおっしゃってるみたいですけど、いや、あの、それで何もかも言ってしまっていいと言うんなら逆にとんでもない。何ていうんですかね、実体のないことを、前にも同じような発言をしたと思います、定例会見で、実態のないものをさも実態があるようにおしゃべりになるのが非常にお得意だというふうに感じざるを得ません。なおかつじゃあその中身が何なんですかって聞いたら、みんなで考えましょうっていう、それは責任転嫁でしょうっていう、まあ、あまりにもほんとに論理の飛躍っていうか、それはまたテレビがちゃんと報じられることに対してもやや首をかしげる部分がございますね。どっかでやっぱりちゃんと分析していただいて、何をおっしゃってるのかということが、市民府民に分かっているのかどうか、非常に小気味のいいしゃべり方をされますし、エネルギッシュなしゃべり方もされますんで、ついついその雰囲気に乗ってしまうし、もともと非常に人気のある方ですからね。もういっぺん堺市長のパーティで言ったことをつい思い出してしまいました。「気をつけよう、しゃべるばかりの徹ちゃん」という、そういう感じです。3空港問題ですけど、国が伊丹、成長戦略会議の中で、これもね、あの結論じゃないですよね、まだ、方向性としてお示しになった、伊丹と関空のあり方っていうものについては、これは国としてはそれ以上言えない。成長戦略会議としてはそれ以上言えないことであると思います。ただやっぱり、あのあとの新聞報道とか、テレビのニュースなどを見せてもらいまして、あの場が3空港問題の懇談会の場がバラバラになってるような印象を植え付けた本人は橋下知事ですし、それが国に利用される恐れがあるということを感じていただきたいなと。我々は一丸となって関西の空港問題をこれからもういっぺんしっかりと話し合っていこうというような段階の時に、廃港ありきっていうものを打ち出さない限りは私はいっしょにやりませんとか、ここを降りるとかおっしゃること自体は、もうちょっとしっかりと府知事としてやれること、あると思います。私自身もまだまだ府市協調という部分の看板をはずした訳ではありませんし、自分が大阪市長である限り、府と市の垣根を乗り越えてやれることをやり、さらには府県の境までも越えて水平連携を探りっていう方向をしっかりとやってますんで。是非そこで歩調を合わせるところは合わせていただきたいし、自分自身、私自身が今の大阪市のままでいいなんて全然思っていませんから、何とか大阪市が良くなる方向へお互いに力を合わせられればなという思いでいます。空港問題、今のでよろしいですか。はい。
記者
昨日も聞いたので、改めてということなんですが、今日、生活保護の新制度がいよいよ始まりましたが、期待すること、それから課題と思うこと、もし今日の段階で何らかのトラブル等、報告されてたら、その辺のことも教えていただきたいと思うんですが。
市長
はい。具体的に大きなトラブルというのは、報告は受けておりません。ただ、多くの取材陣が来られている場所で、「どうしてカメラで撮るんだ」みたいなことをおっしゃったというケースはあったやに聞いております。ただ、それも新しい制度がスタートしたからですということで、しっかり説明申し上げたし、当然メディアの皆さんも、実際に顔がオンエアされる、あるいは新聞の写真になるということはないという前提で取材していただいてますから、そこは守っていただけますんでというふうな対応してると思います。で、午前11時の段階のまとめというのが来ておりまして、ご報告いたしますと、『安定した住居のない要保護者に対する居宅生活移行支援事業』という長い名前がついてますが、11時の段階で4区と更生相談所、あわせて10人、この事業の対象として保護施設に入っていただきます。午前11時の段階です。都島が2人、中央3人、天王寺1人、西成1人、更生相談所3人ということでございます。この10人の内訳なんですが、その内3人は事業者の方と来られた方です。その事業者の方といっしょに来られたんですが、我々のこの新しい制度について、きちっとご説明申し上げましたら、保護申請に来られた方だけを残して事業者の方はお帰りになったと聞いております。他には、本庁へ、この事業が具体的にどういったものか教えてほしいということで、事業をやろうとされている方か、今やっておられる方か分かりませんが、そこまで詳しく聞いておりませんが、教えてほしいと、本庁に来られた方があるという報告を受けております。特にトラブルもなく、粛々と新しい事業を進めさせていただいているのも、やはり大阪市が全てのセクションを挙げてこれをバックアップするんだという意思統一を図りながら、末端までなかなか浸透しにくい程、大きな組織ですから、十分、細心の注意を払いながら、今後も進めていかないとと思いますけれども、滑り出しとしては順調に滑り出したと思っております。ただ、このケースなんですけれども、例えば敷金・礼金の時でも感じましたように、前はゼロゼロやったものが、こちらが指摘すると敷金・礼金を取ってるんだというようなお話に変わるといったケースもありますんで、どっかで『囲い屋』といわれる貧困ビジネス事業者の巻き返しっていいますか、新たな知恵を出してくる恐れは感じてます。ただ、前と違って我々は、あらゆる区役所からの情報収集手段っていいますか、すぐに何が今までと変わったことがあったっていうことは、あがってくるようにってことを言い続けてますんで、徹底されてない部分があるにしても数日、あるいは数週間の内には是正されるであろうと思っています。保健福祉センターの窓口でがんばっている職員に、ここにいる大勢の大阪市役所の職員全員が見守りながら、なおかつ何かあれば、いつでもバックアップするよという気持ちで取り組んでいる事業だと思っていただいて結構でございます。なお、やはりこういう生活保護っていいますと、西成区が一番多いので、西成区役所で取材をしていただくケースも結構多いかと思いますが、そういった取組みを、この間、本当に皆さん独自の取材も含めて放送、報道していただいていることに関しまして、お礼を申し上げますと同時に、西成区役所、ご存知のように大変狭うございます。生活保護の窓口が狭い、あるいは来られる方が多いといったことがありますんで、窓口対応している職員の負担が非常に重くなっています。ですから、そういった職員の、大変に厳しいきつい仕事やってるんだということを、是非、お考えいただいたうえでの取材をしていただければと、私、市長として皆さんにお願いを申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
記者
ありがとうございます。
市長
はい。
記者
細かいことで恐縮なんですが、先程の質問で出たことで、3人の方が、生活保護の関係なんですが、事業者と来られた。その事業者っていうのは、貧困ビジネス業者とみられる存在のことをおっしゃってるんですか。
市長
私どものデータでは、そういう業者であるという業者でございます。
記者
もしご存知であれば、その詳しいやりとりだとか。
市長
それは聞いておりません。ただ、私もそういう事業者だったのかどうかの確認はしましたので。要するに、我々が現在、把握している業者であるというふうに認識している業者であると。やりとりの細かいことまでは聞いておりませんが、これは、上がってきてないね?細かいやりとりっていうのは。
健康福祉局生活福祉部生活保護調査担当課長
細かいところまでは確認できておりませんが、事業の趣旨をご説明しましたところ、特にトラブルはなく、申請された方を残して帰っていかれたというふうに聞いております。
記者
続きになるんですが、そのことをお伺いすると、今回の新しい施策がですね、功を奏したというふうにもとれると思うんですが、そのことに関して市長のご感想をお聞かせください。
市長
油断できないです。ていうか、本当にみんな頑張ってくれてます。うち(大阪市)の職員、がんばってくれてますし、それから、保護施設で受け入れを担当してくださる皆さんもがんばってくださってますし。で、これからのだいたい2週間のうちに新たな住居を定めるという動きをするわけで、それを保護施設の方にお願いしているわけですが、そういったデータも今後どんどんどんどん積み上がっていきますし、その際に問題となるような点、あるいは、我々が今後この施策を進めるにあたって留意しなければならない点、それを具体的なデータを積み重ねることが、なおかつ、そのデータをプロジェクトチームだけではなくて、あらゆる大阪市の職員が共有するという、認識をね、共有するということで、やはり本当に必要な人にはしっかりとした生活保護を受けていただきながら、そうでない、利益をむさぼろうという、暴利をむさぼろうという業者に対しては、徹底的に排除していくという強い姿勢で臨んでいきたいという決意を、みんなで持っています。はい。
 

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