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セイル・トレーニング

セイル・トレーニングに及ぼす教育効果の測定・結果

EQとは「心の豊かさ」を数値として捉えた数値です。自分を客観的に捉え、他人の感情を尊重できる能力で、セイル・トレーニングでの協働作業や共同生活は、EQを効果的に伸ばすことができます。

参加者の個別分析例

〈感想文からの抜粋〉
■Aさん(18歳・女性)
はじめのうちはしんどくて嫌だったけど、日頃忘れていることを学ぶことができました。船についても興味が湧いてきたし、マスト登りができたことによって、これからは出来ないことも一度挑戦しようと思いました。
〈EQ変化による分析〉
人と積極的に関わっていくことをあまりせず、困難に向かおうという姿勢が見られず悲観的にものごとを捉えていたようですが、恐怖心が大きな自信につながったようです。
ひとつのきっかけが、ものごとを前向きに捉える機会となり、考え・行動を根本から変えることにつながり、人生の大きな転機となったように推察しています。

〈感想文からの抜粋〉
■Bさん(17歳・男性)
親が応募したので、面白くなくやる気も出なかったのですが、今は参加できたことを幸せに思っています。精神面で大きく成長でき、今後自立していく上でとても意義がある体験ができました。
〈EQ変化による分析〉
大きな挑戦を乗り越えられたことによって、新しいことにも積極的にチャレンジしていこうと前向きな気持ちが強く意識し、つらい場面から逃げることなく責務を果たすために最後まで粘り強く取り組もうとするストレス耐性が高まったと推察できます。さまざまな環境下で他者に依存するのではなく、自らが積極的に役割を果たしていこうとする責任感の高まりが、大きな成長につながっているようです。

【ワッチ毎による効果の相違について】
航海にあたって「ワッチ」と呼ばれるチーム編成を行ない、ワッチ毎に指導者(ワッチオフィサー)を配置します。主にワッチ単位で行動するセイルトレーニングでは、ワッチオフィサーがトレーニー(参加者)に与える影響力は大きく、このワッチオフィサーのインストラクションスキルによって成果に少なからぬ違いが現れてくると考えています。
実際、大きな効果があったワッチのワッチオフィサーの感想には「やり方を教え見守る」「自主的に行動するまで辛抱強く待ち続ける」など、自主性を引き出すための指導方法が具体的に記されていた一方、あまり効果の見えなかったワッチでは各要素で部分的に下がってしまっている事例もあり、効果の大きかったワッチに比べてトレーニーの成長を支援するという姿勢で若干の温度差があった可能性もあります。これらはあくまで憶測の域を超えるものではありませんが、インストラクションスキルの養成は重要であり必要だと考えています。

データ提供:NPO法人 日本セイルトレーニングスクール

セイル・トレーニングを通じた様々な効果