LGBTQ+を
考える
こどもたちの性の多様性について考えよう
監修:NPO法人QWRC(くぉーく)梨谷美帆
制作:教育委員会事務局生涯学習担当
本学習コンテンツは
- 2023年10月20日に実施した「LGBTQ+を考える~こどもたちの性の多様性について考えよう~」をタイトルとして、NPO法人QWRC(くぉーく)梨谷美帆さんの講演内容をもとに編集したものです。昨年度も同じテーマでコンテンツを作成しておりますが、 今年度は小中学生のこどもたちが学校で直面する問題や課題について年齢を絞り講座を行いました。
- 本資料をとおして、LGBTQ+を知り、性のあり方、一人ひとりの違いを認め合い、誰もがありのまま暮らしやすい社会になるために、私たちができることを考える機会となれば幸いです。
メニュー
- LGBTってなに?
- LGBTQ+の「Q+」とは
- 何でLGBTQ+のことを知る必要がある?
- セクシュアリティについて向き合うって?
- セクシュアリティの考え方
- LGBTQ+ユースどうしてる?
- ゲイ・レズビアンのアイデンティティ形成のモデル
- マイノリティストレス
- 特権 (privilege) を考えよう①
- 特権 (privilege) を考えよう②
- 「マイノリティ共感」
- セクシュアリティのことを話せる大人であるために
- カミングアウト
- 「あたりまえ」の恋愛・家族?
- おわりに
- リンク集
LGBTってなに?
・ セクシュアル・マイノリティ(性的マイノリティ)※の人たちの代表的な区分けの頭文字をとった言葉。
- L
- レズビアン(女性同性愛者)
- G
- ゲイ(男性同性愛者)
- B
- バイセクシュアル(両性愛者)
- T
- トランスジェンダー(身体の性に違和感を持つ人)
- ※セクシュアル・マイノリティ (性的マイノリティ)
- セクシュアリティ(人間の性のあり方)において、どこかの部分がマイノリティ(少数者)である人たちのこと。
そのほかの性的マイノリティを含める言葉としてLGBT+やLGBTQ+を使うことも!
LGBTQ+の「Q+」とは
- Q
-
クエスチョニング ( 性自認や性的指向に関する自身のあり方について迷いや疑問のある状態 )
クィア ( 性のあり方を包括的に表す言葉 ) を意味することもある。
※流動性(フルイディティ)があるということを自認することもある。
性自認や性的指向が揺れ動いている、迷っている、探している、あるいは決めたくない、固定しない状態、グレーゾーンがあるということが自分らしいという人もいる。 この流動性(フルイディティ)をジェンダー・フルイディティ、セクシュアル・フルイディティと言う。
- +
- プラス ( 性は多様でLGBTQ以外にもたくさんの性のあり方を表している )
何でLGBTQ+のことを知る必要がある?
何でLGBTQ+のことを知る必要がある?
- 自認をする時期はさまざま。
あなたもそうかもしれない!? -
友人や家族、職場の同僚など
周囲の人を不必要に
傷つけないために! -
よりよく生きられる人を増やす
社会を作るために!
誰もが暮らしやすい社会にしていくためには、
LGBTQ+のことを知っておく必要があります。
セクシュアリティについて向き合うって?
- ・自分は何者なのか?
- ・どんな体やふるまいで自分を表現したいのか?
- ・どのように他者と親密な感情を持つのか?
- ・どのように他者と親密に関わるのか?
- ・社会の中でどう自分が扱われたいのか?
自分はどう生きて
いきたいのか?
セクシュアリティの4要素
- SOGI(ソギ・ソジ)
- 性的指向・性自認の頭文字。全人類の属性であり、誰もが意識すべき考え方であるといえる。
セクシュアリティの考え方
性的指向Sexual Orientation
どんな人に性的魅力を感じる?
- ヘテロセクシュアル
- 男性なら女性、女性なら男性と、異性に魅力を感じる人
- ゲイ
- 自身を男性と認識して、同性である男性に魅力を感じる人
- レズビアン
- 自身を女性と認識して、同性である女性に魅力を感じる人
- バイセクシュアル
- 男女両方の性別に魅力を感じる人
- パンセクシュアル
- 性別に関わらず魅力を感じる人
- ホモセクシュアル
- 男性なら男性、女性なら女性と、同性に魅力を感じる人
- アセクシュアル
- 性的な関心・惹かれを経験しない人
セクシュアリティの考え方
生物学的性biological sex
現代は生まれた時に外性器の見た目で割り当てられるが…
昔は男のからだひとつと思われていた。現在は男性にも女性にも生まれつき様々なからだの
状態があり、からだがいろんな風に発達していくということが染色体構造、遺伝子検査などで分かってきた。
セクシュアリティの考え方
性同一性Gender Identity
自分自身に対してどんな性別の認識を持っている?
- シスジェンダー
- わりあてられた性別と認識する性別が一致している人
- トランスジェンター
- わりあてられた性別と認識する性別が一致していない人
- バイナリー
- 男 / 女という感覚
- ノンバイナリー
- 男 / 女以外の感覚。中間・あいまいな感覚の人もいる
セクシュアリティの考え方
性別表現gender expression
どんなふうに性別を表現したい?表現している?
- 性別表現
- 見た目や言葉遣い、ふるまいなどで「男らしい」「女らしい」という、 自分が見せたい性の特徴の表現。
- クロスドレッサー/トランヴェスタイト
- 自分の生まれ持った性別とは異なる性別の服装や、ふるまいの方が自分らしい。
セクシュアリティの考え方
恋愛的指向Romantic Orientation
どんな人に恋愛的感情・恋愛的惹かれを感じる?
- ヘテロロマンティック
- 異性に恋愛感情を感じる人
- バイロマンティック
- 男女両方の性別に恋愛感情を感じない人
- パンロマンティック
- 性別に関わらず恋愛感情を感じる人
- クワロマンティック
- 友情・恋愛感情/惹かれの区別がない、区別をしない人
- アロマンティック
- 恋愛感情・恋愛的な惹かれを経験しない人
性的指向と恋愛的指向が一致しない人(クロスオリエンテッド/
ヴァリオリエンテッド)もいる。
セクシュアリティの考え方
関係性指向relationship orientation
関係様式relationship type
どんな風に親密な関係性を築いていくことが望ましいか?
- 単数愛的指向(モノアモラス)
- 1対1の関係が望ましい。
- 複数愛的指向(ポリアモラス)
- 多くの人と親密になるのが望ましい。
- ソロ指向
- 1人でいることが望ましい。
どんなかたちのパートナーシップを築いているか?
日本はモノガミー(1対1の婚姻関係)に基づいて制度が設計されているので、形として1対1の関係を作っている人が多い。
最近はポリアモリーやエシカルノンモノガミー(関係している人たちの合意をもって複数の人と関係を築く)の人もいる。
セクシュアリティの考え方
○○セクシュアルとか
なんでこんなに言葉が多いの〜?
- それだけそれぞれの感覚は多様!
- 同じ言葉を使っている人がいることで「孤立」がやわらぎます。
- 「人となんかちがう?」と感じた時に「言葉」や
「定義」が見つかると自分を理解する手立てになります。 - 仲間とつながる手がかりになります。
セクシュアリティありかたのイメージ?
そもそも普通って??
セクシュアリティありかたのイメージ?
そもそもひとりひとりちがう
しかし見た目ではわからない
決めつけないで!
LGBTQ+ユースどうしてる?
LGBTQ+ユースはどのように感じているのでしょうか。
セクシュアリティに関する平均年齢
セクシュアリティを認知してから4.2年、誰にも伝えたり相談できなかった。
セクシュアリティについて情報を得たかった(12.5歳)から実際に得られた(18.2歳)まで、5.7年の差。
長い期間、誰にも相談できず、1人で悩み、抱え込まなければならない。
LGBTQ+ユースどうしてる?
「セクシュアリティが、周囲と違うかもしれない」と初めて気づいたとき、どう思いましたか?
セクシュアリティを認知したとき、LGBTQユースの
69.9%が不安を感じ、54.9%が相談をしたい/情報がほしかった
LGBTQ+ユースどうしてる?
保護者へ相談できるか
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
教職員へ相談できるか
LGBTQ+ユースどうしてる?
- 勝手に烙印を押す
- スティグマ(差別・偏見)
「LGBTQ+はこうだ」
という価値観を勝手に決めつける
スティグマにより地域・家庭・支援から排除されていく
LGBTQ+ユースどうしてる?
- 自らに烙印を押す
- セルフスティグマ
「LGBTQ+である私はオカシイ」
「LGBTQ+である自分は蔑まれる」
偏見や嫌悪感が内面化されて当事者を苦しませる
LGBTQ+ユースどうしてる?
孤独・孤立「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか?」
年代別LGBTQの孤独
孤独感が「しばしばある・常にある」10代LGBTQは29.4%、20代は27.2%感じています。また、内閣府の全国調査と比較し、10代LGBTQの孤独感は8.6倍です。LGBTQユースは、孤独・孤立におけるハイリスク層です。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
LGBTQ+ユースどうしてる?
保護者との関係で生じた困難
89.1%のLGBTQユースが、保護者との関係で困難経験ありと感じています。
LGBTQ+ユースは自ら相談すること自体が難しいので、相談できるということをアピールし、ウェルカムな環境を作ることが大切です。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
LGBTQ+ユースどうしてる?
この1年で経験した、学校での困りごと
70.7%のLGBTQユースが、この1年で学校での困りごとを経験しています。理由として「生徒が、LGBTQに関してネタや笑いものにしていた」、「生徒が性別を理由に理想的な行動を指示していた」などが挙げられており、こどもたちの間にも、周りから偏見が取り込まれていることがわかります。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
LGBTQ+ユースどうしてる?
メンタルヘルスの状況 (K6尺度)
年代別LGBTQのメンタルヘルス
メンタルヘルスを測るK6尺度で、10代のLGBTQは、気分障害・不安障害に相当する心理的苦痛を感じている者(10点以上)が56.1%、厚生労働省の全国調査と比較し、7.2倍高い状況です。LGBTQユースは、精神障害におけるハイリスク層であると考えられます。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
- ※K6(ケーシックス)
- うつ病や不安障害などの精神疾患の可能性がある人を見つけるための調査方法。
LGBTQ+ユースどうしてる?
この1年に経験したこと (心身不調・精神疾患)
10代のLGBTQの52.3%が、この1年で心身不調や精神疾患を経験しています。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
LGBTQ+ユースどうしてる?
この1年の不登校経験 (中高生)
学校に行きたくないと感じた
不登校経験
この1年で10代のLGBTQの52.4%が「学校に行きたくない」と感じ、LGBTQユースの不登校生徒は全国平均と比べ、中学生で5.4倍、高校生が10.6倍高い状況です。制服や、教科で男女別に分けられることなどにより苦痛感を感じてしまうこどもたちも多いようです。
「LGBTQの子ども・若年調査2022」一部抜粋
※回答数2670人、SNS等インターネットで募集
調査実施主体:認定NPO法人ReBit
ゲイ・レズビアンのアイデンティティ形成のモデル
- Stage1
- アイデンティティの混乱
- Stage2
- アイデンティティの比較検討
- Stage3
- アイデンティティの許容
- Stage4
- アイデンティティの受容
- Stage5
- アイデンティティの自信
- Stage6
- アイデンティティの統合
ゲイ・レズビアンのアイデンティティ形成のモデル
- Stage1アイデンティティの混乱
- 自分の行動・感情・考えが同性愛と呼ばれるものかもしれないと認識しはじめ、それまでの自己概念がこわれ、混乱する。
- Stage2アイデンティティの比較検討
- 同性愛かもしれないという可能性を受け入れ始める。周囲との違いが明白になり、疎外感に苛まれる。どこにも所属していない感じ。孤立。
- Stage3アイデンティティの許容
- 同性愛者としての自己像を許容し始める(が、受け入れるわけではない)他の同性愛者との接触を試みる。公には異性愛者として生活を続け、自己像が2つに分断されているように感じる。
- Stage4アイデンティティの受容
- 同性愛者との交流が増え、交遊関係の幅も広がり同性愛を肯定的に捉え始める。限られた身近な異性愛者にはカミングアウトをし始めるがそれ以外は異性愛者として過ごす。問題なければプロセス終了。
ゲイ・レズビアンのアイデンティティ形成のモデル
- Stage5アイデンティティの自信
- 同性愛者としてのアイデンティティに自信(思い入れ)を抱くようになる。社会が同性愛者を抑圧していると憤慨し、異性愛者の同性愛者に対する無理解や偏見に怒りを感じ、異性愛者を敵対者のように捉える。
- Stage6アイデンティティの統合
- 異性愛者との肯定的接触が増え「よい異性愛者・悪い異性愛者」に2分割して捉える思考のバイアスに気づき、同性愛者であるという要素は人間全体を形作る多様性のひとつにすぎないと気づく。同性愛者であることをことさら宣伝することも隠すこともないと感じる。
- アイデンティティは行きつ戻りつゆっくりと作られていく
-
- ・本人の模索を否定しない
- ・訴えを矮小化しない
- ・迷ってもいいことを保障する
- ・方向付けすぎない
マイノリティストレス(Meyer,2003)
- マイノリティストレスとは
- 「スティグマ化された社会集団」に属する個人がそのマイノリティと社会的位置づけゆえにさらされる固有で慢性的な過剰なストレス
- LGBTQ+の場合
-
・偏見や差別の経験
・カミングアウトが拒絶される不安
・家庭内などコミュニティの中での孤立
・異性愛者役割葛藤
・内面化された同性愛/トランス嫌悪
- ソーシャルサポートの回避・乏しさ
周りが「合わせなくていいよ」「いろんな人がいるんだよ」と
言ってあげることが大切です。
マイノリティストレス(Meyer,2003)
LGBTであることを誰にカムアウトしている?
-
「LGBT当時者アンケート調査2015」一部抜粋
ウェブ等での調査、調査実施主体:NHK
友人に相談できても学校の先生や、親には相談できないというこどもたちも多いです。しんどくなったときやケアが必要になったときにこどもたちの力だけでは難しいので、周りの大人が支えてあげる存在になることは大切です。そのためにも大人の中にある偏見や抵抗感に対して向き合っていく必要があります。
アライ(ally)になろう!
特権(privilege)を考えよう①
強い立場にいる人は強い力を持っており、その力を特権という。
- 異性愛・単性愛における特権とは
- その人の見た目で判断され与えられたもの。本人が何かをして手に入れたものではない恩恵のこと。
- ※異性愛であること・単性愛であることは単にそうであるというだけで受けています。多くの人は自分が特権を持っていることを意識していません。
- ※異性愛者の持っている特権、異性愛者と同性愛者が持っている「単性愛」という特権もあります。
- ※その特権は、バイセクシュアル(両性愛者)・パンセクシュアル・フルイディディの人たちは持っていません。
いくつ当てはまりますか?
- ・人前で恋人と手を繋いだり、抱き合ったりしても変な目で見られたり変なことを言われたりしない
- ・自分のセクシュアリティについて「気のせいだ」「いつか変わる」と言われたことがない
- ・自分の恋愛や性(セクシュアリティ)に関して参考になるお手本(人・創作物・マスメディアなど)を見つけるのは簡単だ
- ・自分は家族に受け入れられているか不安に思うことはない
- ・自分は友達に受け入れられているか不安に思うことはない
- ・知らない人から、自分の性行為の仕方について聞かれた事はない
- ・自分のセクシュアリティのために3人でセックスをしようと誘われた事はない
- ・自分と同じ性的指向(異性愛・同性愛・バイセクシュアル)の人が集まる場所・コミュニティを見つける事ができる
- ・他の地域に引っ越す時に、身の安全や権利等について考える事はない
いくつ当てはまりますか?
- ・パートナーと育てているこどもの親権が剥奪されるのではないかと心配する事はない
- ・自分の性的指向をいつ知ったかと聞かれる事はない
- ・自分のセクシュアリティについて、人に正当性を主張する必要はこれまでになかった
- ・現在のパートナーと異なる性別の人を愛したために、パートナーと別れることになると考えた事はない
- ・医療機関や公的機関で自分のセクシュアリティをカミングアウトをすることを恐れたことはない
これだけではありませんが、これらが異性愛・単性愛である特権です。
特権(privilege)を考えよう②
- シスジェンダーとは
- 生まれた時に指定された性別に違和感を持っていないこと。シスジェンダーにおける特権とは、
その特性のために特に何もしていないが持っている恩恵のこと。
※その特権は、性別非同調的であったり、性別違和を持つ人たちは持っていないものです。
いくつ当てはまりますか?
- ・自分の性別がどう見えるかによる暴力やハラスメントを恐れずに公共のトイレを使える
- ・運転免許証や保険証に書かれている性別は、自分の名前や性別と一致している
- ・人に「本当の名前は?」「戸籍上の名前は?」と聞かれずに自分の名前が言える
- ・普段必要な医療サービスに関して全て保険でまかなわれている
- ・家族みんなに受け入れられていると感じている
- ・初めてあった人に、自分の性別を間違われないか心配した事はない
- ・初めてあった人に、自分の体の個人的な事(手術をしたか)などを聞かれる事はない
- ・自分の性別のことが原因で、医者・親・教師・親戚・級友・同僚から傷つくことを言われた事はない
- ・自分の実際のあるいは想像された性自認のために、仕事を解雇された事はない
- ・自分の性自認のために、家主から立ち退きを迫られた事はない
- ・望む性別と体の性別が一致するように、整形手術にお金を払わないでいい
- ・デパートなどで、自分の着たい洋服の店に堂々と入っていける
いくつ当てはまりますか?
- ・「男女(おとこおんな)」「両性具有」などと言われた事はない
- ・更衣室でじろじろ見られたり何か言われたりした事はない
- ・自分の同じ性自認を持つお手本(モデル)に出会ったことがある
- ・自分と同じ性自認を持つ人のコミュニティを容易に見つけられる
- ・他の地域に引っ越すときに、自分の性自認に関する安全性や権利について心配する必要がない
- ・自分の性別やたくさんの中の1つのオプションだと思っている
- ・あなたがいつ自分の性別に気づいたか、誰にも聞かれた事はない
- ・自分の着たい服や靴を特別に探したり、注文せずにすぐに見つけることができる
- ・本当の自分ではないような昔の写真を、人に見せることにためらいはない
- ・自分と関係のない他者の性別に関する不満や非難のターゲットにならなくていい
いくつ当てはまりましたか?
普段あまり意識はしていませんが、世の中には特権を持っている人と持っていない人がいます。
マイノリティ共感
- マイノリティ共感とは
- 自身のマイノリティとしての体験から、他の部分のマイノリティに対して共感を抱き、他者のマイノリティ性に対して敏感になること。
(自身が選んで持っている特性ではないもので人から判断され嫌な思いをしたことなど)
100%マイノリティ・100%マジョリティは存在しない!(マジョリティとして特権を持っている部分もあれば、マイノリティと
して生きている部分もある)
セクシュアルマイノリティ・性的マイノリティを受け入れていく過程の中で、
自身のマイノリティ性を考え、
マイノリティ共感を意識していくことで感覚的に理解しやすくなる
セクシュアリティのことを話せる大人であるために
LGBTQ+のこどもたちはカムアウトできる場所や相手であるか注意深く見ています。
具体的にはどういうところを見ているのでしょうか。
- ・用語を知っているなど知識がありそう
- ・「男/女だから」「◯◯すべき」という思考が強くない
- ・使う言葉がジェンダーニュートラル
- ・「ちょっとみんなと違う」ことをネガティブ扱わない
- ・マイノリティ性のある友人や隣人・同僚を受け入れている
- ・周囲の人が自身のマイノリティ性に対してオープンである
- ・学校や家庭・店舗などにレインボーグッズがある!
ジェンダーニュートラルな言葉について
次ページで見ていきましょう
ジェンダーニュートラルなことば
- 彼・彼女・おにいちゃん・おねえちゃん・○○君/ちゃん(呼びかけとして)
- 「そこの黄色いシャツの人」(服装の特徴)・名前・○◯さん
- ママ・パパ
- 親御さん・名前
- ご主人・お嫁さん・お婿さん・家内・旦那
- パートナー・お連れ合い・相方
- 彼氏・彼女
- 交際相手・恋人・好きな人
- 兄・弟・姉・妹
- きょうだい
マイクロアグレッション
マイクロアグレッションとは無意識の偏見や差別によって、
悪意なく誰かを傷つけること
例えば
「いい意味でソレっぽくないね」
「別にセクシュアリティがどうって大した問題じゃないよ!」
「なんでカムアウトするの?職場/学校と関係なくない?」
「(男性には)彼女いる?」「(女性には)彼氏いる?」
「(セクシュアリティを問われて)私はストレートだよ!」
こういうときどんなフォローをする??
こういうときどんなフォローをする??
カミングアウト
カミングアウトなんのため?
- ・秘密を抱えている苦しさや孤独感を軽くしたい
- ・マジョリティのふりをしているのがしんどい
- ・自分の気持ちや考えを知って欲しい
- ・自分の気持ちや考えを理解して共感して欲しい
- ・これまでの偏見や同調圧力での傷つきを癒したい
- ・相手に「こうして欲しい・して欲しくない」ことがある
- ・サービスや援助を受けるための情報提供
- ・仲間が欲しい
カミング・アウトしないと異性愛者・シスジェンダーとして扱われてしまう… / 自分らしく生きるために必要なこと!
カミングアウトされたら?
- ・カムアウトされたことは信頼の証!
- ・アウティングに注意して!
- ・無理に100%受け入れなくてもいい
- ・わからないことは本人に聞いてください
- ・どうして欲しいか/して欲しくないかは本人に聞いてください
セルフスティグマが強いほどカムアウトできない…
周囲が普段からセクシュアリティについてニュートラルな姿勢でいることが大事!まずは安心できる環境を!
「あたりまえ」の恋愛・家族?
家族や恋愛はすでにもっと多様!!
相談できる場所
NPO法人QWRC(2003年〜)
- 居場所事業
- 交流会
- 相談事業
-
・LINE相談
・カウンセリング相談支援事業所
-
- 他の団体や自治体との連携
-
・地方公共団体のLGBT相談
・プライドセンター大阪
-
講演・研修
-
アーカイブ事業
プライドセンター大阪
関西初のLGBTQ常設センター
-
ハイブリッド居場所
-
- 個別相談
- 対面・オンライン
-
LINE相談
-
その他イベント
おわりに
大阪市ではLGBTQ+などの性的少数者に対する理解を深め、だれもが自分らしく生きることができる社会の実現を
めざしています。
LGBTQ+当事者は周囲からの偏見や差別的な扱いを受け、傷つき悩んでいます。
また、差別や偏見をおそれて、学校や職場、家族など身近な人にも相談できず悩み苦しんでいる人もいます。
私たち一人ひとりがLGBTQ+についての正しい知識と理解を深め、だれもがありのままの自分らしく暮らしや
すい社会、多様な性を認め合える社会の実現に向けて取り組むことが必要になっています。
リンク集
大阪市リンク先
- 大阪市の取組み 大阪市LGBT支援サイト
- https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000397620.html
- 大阪市人権啓発・相談センター
- https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000095095.html
コンテンツで紹介したリンク先
- NPO法人QWRC(くぉーく)
- https://qwrc.jimdofree.com/
- プライドセンター大阪
- https://pridecenter.jp/