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Bコース(9)~(坂)

2022年5月6日

ページ番号:395

(9)木造弘法大師坐像(もくぞうこうぼうだいしざぞう)

〔生玉町(いくたまちょう) 藤次寺(とうじじ) 大阪府有形文化財〕

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木造弘法大師坐像

 僧形像で、その姿勢は結跏趺坐し、右手は胸前で掌を上に向けて五鈷杵を、左手は膝上で念珠を執る。像高は53.5cmで檜材寄木造、玉眼で彩色を施していたが、現在は胡粉下地を残すのみである。意志的な表情で、肩幅・膝張りも広く安定した姿である。差首部内面前側に「ゑいきやう九年 三月廿一日 大仏志七てふ 康秀ほうけん」の墨書があり、本像が七條仏所大仏師法眼康秀によって永享9年(1437)につくられたことがわかる。康秀は運慶が主宰する七條仏所の末流で、運慶の孫康誉を始祖とする系統に属する仏師である。本像は、肉付けが単調で表現にやや形式的な面もあるが、太作りの体躯と彫りの深い大振りの衣文に運慶風の伝統的な作風がうかがえ、慶派末流の一資料として重要である。(右の写真:木造弘法大師坐像)

(坂) 天王寺七坂(てんのうじななさか)

 上町台地には風情のある坂道が現在も残されている。この付近には寺や神社が非常に多く、その名をつけ、あるいは坂の形から真言坂、源聖寺坂、口縄坂、愛染坂、清水坂、天神坂、逢坂と呼び天王寺七坂といわれてきた。

 

(坂)-1 真言坂(しんごんざか)

真言坂

 生國魂神社北側にある南北の坂をいう。この坂の周辺に真言宗の生玉十坊があったところからこう呼ばれた。(右の写真:真言坂)

(坂)-2 源聖寺坂(げんしょうじざか)と銀山寺(ぎんざんじ)・齢延寺(れいえんじ)

源聖寺坂

 狭い石畳のゆるやかな坂道で、源聖寺の横にあるところからこう呼ばれる。織田作之助の「夫婦善哉」の舞台にもなり、坂を登りつめたところにある銀山寺には、近松門左衛門の「心中宵の庚申」の主人公お千代半兵衛の比翼塚が、齢延寺には藤澤東がいの墓がある。(右の写真:源聖寺坂)

(坂)-3 口縄坂(くちなわざか)と織田作之助文学碑

口縄坂

 老木がうっそうと生い茂り、ゆるやかにうねっている石畳の坂道で下から見ると蛇のように見えるところから坂の名がつけられた。一説には大阪築城の際の縄打ち口(起点)であったからだとも。
この坂道の上には、市教育委員会が建てた織田作之助「木の都」の文学碑がある。(右の写真:口縄坂)

(坂)-4 愛染坂(あいぜんざか)と大江神社・浮瀬亭(うかむせてい)跡

愛染坂と大江神社

大江神社南側の坂道で、坂の下り口にある愛染堂に参る道であるところから名付けられた。
大江神社はもと天王寺七宮(上之宮、小儀、土塔、河堀、久保、堀越、大江)の一つで乾の社として毘沙門天を本尊にしていたが、明治維新の神仏分離によって今は豊受大神を祀っている。境内には芭蕉、千李、三津人、暁台の句を刻んだ四吟碑がある。また神社の南東大阪星光学院内に芭蕉や蕪村も来遊して句を残した浮瀬亭跡がある。(右の写真:愛染坂と大江神社)

(坂)-5 清水坂(きよみずざか)と玉出の滝

清水坂

 清水寺に登る坂道であるところからこう呼ばれる。
清水寺は寛永17年(1640)延海阿闍梨によって、京都の清水寺を模して北、西、南が崖になった高台に改構されたもので、その昔はここからの眺望は絶品とされていた。境内には音羽の滝にならった市内唯一の「玉出の滝」が三条の水を落し、今でも滝に打たれて修行する人の姿を見ることができる。(右の写真:清水坂)

(坂)-6 天神坂(てんじんざか)と安居(やすい)神社・真田幸村戦死地碑(さなだゆきむらせんしちひ)

天神坂

 安居神社北側の谷間にある坂道で、安居天神に通じるところからこの名がつけられた。
安居神社には七名水の一つ安井の清水があり「かんしずめ(癇静め)の井」と呼ばれ有名であったが、今はその井戸跡だけが残っている。また、大阪夏の陣で家康と戦った真田幸村が、傷つきこの天神社まで逃れてきたところを越前兵に急襲され、戦死した場所でもある。(右の写真:天神坂)

(坂)-7 逢坂(おうさか)

逢坂

 天王寺区松屋町筋終点、いわゆる合法ヶ辻から四天王寺西門に至る坂道である。逢坂は、逢坂の関になぞらえて呼んだものと、他説では聖徳太子と物部守屋の二人が信じる方法を比べ合わせたと言われた「合法四会」に近いことにより合坂と名付けられたなどの諸説がある。その昔はかなりの急坂で通行が困難であったが、明治9年(1876年)茶臼山観音寺の住職静明が、人々の難渋を救おうと立ち上がり、坂道を切り下げ幅を広げた。大正時代に市電の開通により現代のように整備され、七坂の一つに数えられる面影がなくなった。(右の写真:逢坂)

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