012 映画館物語
2024年11月6日
ページ番号:32781
昭和30年~昭和40年(1955年~1965年)代は《戦後映画の黄金期》とよばれ、 全国のどこの街にもたくさんの映画館が有りました。
一つ屋根の下、スクリーンに繰り広げられる音と映像によって、喜び、悲しみ、怒り、 そして楽しさを共有することができる庶民の娯楽の場所であり、文化の発信基地でもありました。
館内で拍手や喝采をおくったものです。文字通りスターが輝いていた時代であり、スターは人々の憧れの対象そのものでした。チャンバラ映画のヒーローに胸をときめかせて、あちこちの路地裏や空き地で、夢中になってチャンバラごっこする子どもの姿も見られました。
ピーク時、昭和33年(1958年)には、東住吉区だけでも9館の映画館があり、料金は三本立てで55円という所もありました。針中野駅前の針中野センター劇場に「サーカス」がやって来たこともあります。
また、映画館ではありませんが「光劇場」という小劇場が西今川町1丁目にあり、有名な浪花節や大衆演劇がよく上演されていたということです。
いくつもの映画館が時代とともに消え、最後に残っていた「田辺キネマ」も惜しまれつつ平成24年(2012年)3月31日に閉館し、時代の移ろいに寂しさを感じます。
「全国映画館名簿」該当部の抜粋コピー (昭和33年(1958年)4月現在)
1、田辺キネマ 駒川町6丁目
2、桑津敷島劇場 桑津町2丁目
3、田辺松竹 田辺本町4丁目
4、田辺大映 田辺本町5丁目
5、バンビ劇場 田辺本町5丁目
6、北田辺映劇 田辺東之町2丁目
7、針中野東映 鷹合町1丁目
8、針中野センター劇場 駒川町8丁目
9、矢田映画劇場 矢田富田町