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中央区内小・中学校対象 人権学習会

2021年10月29日

ページ番号:547475

聴覚障がい者のことを知り、手話をやってみよう

中央区では人権啓発の取り組みとして、区内の小・中学校を対象に聴覚障がい者や手話への関心を高め、障がいのある人と社会の中で共に生きようとする意欲や、周囲の人への想いやりの心を育てることを目的に、中央区聴言障がい者協会と手話サークルともしびの方にご協力をいただき開催しています。今回は、小学校で行われた学習会を紹介します。

学習会のようす

学習会のようすの写真

小学2年生を対象に、中央区聴言障がい者協会の方と、中央区手話サークルともしびの方に学校へ行っていただき、学習会を開催しました。

耳が不自由って、どんなこと?

児童が手を挙げている写真

音が聞こえない、または聞こえにくい人のことを聴覚障がい者(ろうあ者)といいます。私は、音が全く聞こえません。いろいろなフォローをしてもらっています。今、チャイムが鳴ったようですね。私は聞こえないので、今 チャイムが鳴ったことを手話通訳者の人に手話で「チャイムが鳴ったよ」と教えてもらいました。
みなさん、耳が不自由な人と会ったことがありますか?お話したことがありますか?という質問に児童の多くのみなさんが手を挙げてくれました。中には、紙に文字を書いて見せたという人や、手話でお話したという児童もいました。

聴覚障がい者が家の中で困ることは何かな?

家の中で困ることは何かな写真

くらしの中で、みなさんはいろんな音を聞いていますね。聴覚障がい者の生活の中で、音の代わりに便利なものをいくつか紹介していただきました。
・玄関チャイムの音
玄関チャイムが鳴ると、音の代わりにパトライトのような光で知らせる機械があります。
・目覚まし時計の音
目覚まし時計にブルブルと振動するものがついており、枕の下に振動する部分を置きます。するとセットした時間に振動で知らせてくれます。
また、扇風機のタイマーをセットし風で起きるという人もいますと教えてもらいました。児童のみなさんから「へ~!すごい!」という声が聞こえました。目覚まし時計で起きている人には、扇風機の風で起きるなんて想像もつかなかったことなのかもわかりませんね。
・電話の音
電話の音が鳴ってもわからないし、電話でしゃべることもできません。でも、ファックスや携帯電話などを使い、文字で伝えることができます。今では、携帯電話のテレビ電話機能を使えば、お互い手話でしゃべることもできます。とても便利になりましたね。
・テレビの音
字幕という方法でテレビを見ます。昔はありませんでしたが、今のテレビには字幕機能があります。また、テレビと接続をする字幕の機械もあります。

講師の方の質問に対して、児童のユニークな答えもありました。例えば、「玄関チャイムの代わりに便利なものは何だと思いますか?」の問いかけにたくさんの手が挙がりました。「玄関チャイムとテレビがつながっていて、チャイムが鳴ったらテレビの画面がついて、チャイムが鳴りましたよとお知らせしてくれる」という答えが返ってきました。そういうものも作られると、とても便利かもわかりませんね。
また、音の代わりのものは全て目からの情報によるものです。聴覚障がい者は目からたくさんの情報を得ていることがわかりました。

聴覚障がい者が外で困ることは何かな?とうしたらいいのかな?

外で困ることは何かな

次は、聴覚障がい者が外で困ることについて教えていただきました。

・歩いている後ろから、自転車のベルを鳴らされてもわかりません。そのため、道を歩くときは必ず歩道の端を注意して歩いているそうです。

・病院の受付で名前を呼ばれてもわかりません。初めに受付で「私は聴覚障がい者です。名前を呼びにきてください」とお願いするそうです。

・電車のアナウンスが聞こえません。例えば、乗っていた電車が急に停車しても、なぜ停車したのかわかりません。そのようなときは、メモに書いて隣の人に聞くこともあるそうです。

・聞こえる人がたくさんいている中に入っても何を話しているかわかりません。そのようなときもメモで「何を言っているの?紙に書いて」とお願いをするそうです。

講師の質問に、たくさんの児童の手が挙がり「スーパーで買い物をして、レジで1000円です。と言われてもわからない」や「かくれんぼしているときに、もーいいかい?もーいいよの声が聞こえない」というとてもかわいい2年生らしい発表もありました。講師をはじめ周りのおとなの人は、「なるほど!!」と声があがりました。おとなが子どもたちから、教わった気がしてとても楽しい雰囲気でした。

コミュニケーション方法

学習の様子の写真

聴覚障がい者のコミュニケーションの1つに手話があります。でも、手話ができなくても伝える手段はほかにあります。講師にほかの手段は何があると思いますか?と聞かれ児童のみなさんは積極的に手を挙げていました。
・身振り・・・例えば、水泳という言葉を伝える場合は泳ぐ身振りをすると伝わりますね。
・筆談・・・紙に書いて伝える方法です。
・空書・・・紙がなくても空間に書いたり、手のひらに書いたりして伝えることができます。
・指文字・・・これは50音字すべてを指の動きで表します。
・口話法・・・訓練することにより、相手の話の内容を口の形と動き、表現、文書から読み取る方法です。しかし口話法は、たいへん難しく口形が同じ言葉がたくさんあるので間違うこともあるそうです。
例えば、「橋」と「足」や「笑う」と「洗う」または、数字の「11」と「12」などは、口形が同じです。児童のみなさんにもこれらの言葉を、声を出さずに試してもらいました。

講師の方から、いくつかのエピソードを聞きました。1つは、聴覚障がい者の友達とお好み焼きを食べに行ったときのお話です。メニューを見て指さしで注文後、夢中で友達と手話でお話をしているところに、店員さんが来ました。そこで何かしゃべりかけてきたけれど、何を言っているのかわからなかったそうです。すると店員さんが「かつお」を見せて、お好み焼きにかける素振りをして、店員さんが言っている内容がわかったことがあったそうです。もう1つは、過去に時間の待ち合わせで間違ったことがあったそうです。「11時」と「12時」の口の形は同じです。また、「1時」と「7時」も同じ。待ち合わせを間違ったことの経験から、時間の約束は必ず指で表して確認をしているそうです。声を出さずに口の形だけを見て言葉を読み取ることは、難しいということがわかりました。

手話を覚えよう!

手話を教えてもらっている写真

「おはよう」「元気」「ありがとう」「うれしい」「悲しい」「わかる」「わからない」などたくさんの手話を教わりました。また、手話は手を使うだけでなく、顔の表情がとても大切であることを教わりました。例えば「悲しい」の手話ですが少しだけ悲しいのか、とても悲しいのかは顔の表情で表します。音が聞こえる人が、友達に「ごめん」と謝るとき自然と悪かったなぁという気持ちが顔に表れて謝ると思いますが、謝った声のトーンでも気持ちが伝わってきますね。聴覚障がい者は、声が聞こえない代わりに表情がとても豊かです。写真では講師の手の動きをしっかり見て、児童のみなさんが一生懸命に手話をしている姿がわかりますね。

手話うた

手話うたの様子

みんなで、「チューリップ」の歌を手話でうたいました。歌う前に、歌の中に出てくる言葉の手話を教わりました。みなさん、覚えることがとても上手でした。

手話で拍手

手話で拍手をしているようす

写真を見てもわかるように、児童のみなさんは両手を挙げています。この両手を挙げて手のひらをヒラヒラさせる動きは、手話の拍手です。音が聞こえる人は、両手をパチパチ叩く拍手をします。聴覚障がい者は、拍手の音が聞こえないので、このように目で見てわかる方法で拍手を表現します。児童たち全員の拍手は、講堂いっぱいに「ありがとうの花」が咲いたようにとても素晴らかったです。

最後に

児童からお礼のお手紙の写真

児童たちから、とても素敵なお礼のお手紙が届きました。ありがとうの気持ちが伝わってきます。

お手紙の一部を紹介します

児童からのお手紙の写真

・がんばって手話ができるようになりたいです。
・耳の不自由な人のたいへんさがわかりました。
・自分の名前の手話を初めて知りました。
・手話で歌うことができるなんて、初めて知りました。
・耳の不自由な人に会ったら、手話でやさしい言葉で話たいです。
・家族に伝えて、一緒に手話を練習しました。

心のこもった内容でした。手話を知らなくても、伝えたい!!という気持ちがあれば必ず伝わります。何よりも、相手を思いやる気持ちが大切ですね。

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