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「桜通り」についての経過と今後の方向性について

2024年2月15日

ページ番号:600651

桜通りの写真
港区桜通りは、磯路三丁目から弁天三丁目にかけて連なる道路で、かつて南北約800メートルにわたる桜並木となっておりました。昭和40年前後にソメイヨシノとサトザクラが地域住民によって植えられ、以後、地域住民によって管理されています。地域の理解と協力により育てる景観として貴重な地域の景観資源であり、大阪市の都市景観資源にも登録されています。
桜通りの位置図
  • 撤去工事の概要」を掲載しました。(令和5年8月17日)
  • 本記事の掲載を開始しました。(令和5年6月13日)

桜通り誕生の経緯

弁天地域の沿道にお住まいの方が、自宅前の歩道に桜を昭和38年に1本、42年に2本を植えられたことから始まりました。

当時、市では桜については「亜硫酸ガスなど都市公害に弱く、病害虫もつきやすい」「枝が横にはり交通の障害になる」などの理由から難色を示しましたが、「費用を町内会が負担し、その後の管理や手入れにも責任をもつ」という条件のもと、地元有志による「愛桜会」が約80戸から60万円の寄付を集め、さらにソメイヨシノやサトザクラ計約110本を昭和43年に植えられ、桜通りがスタートしたと言われています。

地域に愛されてきた桜通り

平成15年には、「愛桜会」の会員を含む「桜通り愛護会」により、国の緑陰道路プロジェクトに応募し、第2次モデル地区の指定を受けられ、以後、「桜通り愛護会」により管理され、より多くの方々が桜並木を見に来られるようになりました。

平成23年には、「わがまち自慢の景観」を広く募集した結果、「港大橋」「安治川水門」「築港赤レンガ倉庫」「天満屋ビル」とともに、桜通りが「地域の理解と協力により育てる景観として貴重な地域の景観資源であり、景観面・運用面とも他のモデルになる」という理由のもと、大阪市の都市景観資源に登録されました。

さらに平成26年には、港区の新たな名物を作ろうと官民協働で進めるオリジナル商品「みなトクモン」を開発する事業で、「ご当地モン総選挙」が開催され、「港区のウリ」の一つとして、桜通りを始め区内各所の公園などに咲き誇る「桜」が認定されました。

その頃には、「桜通り愛護会」及び「愛桜会」は解散し、弁天地域の桜並木については、隣接する弁天連合振興町会弁天3丁目北町会及び弁天3丁目東町会の皆様が町会活動の中で所有・管理され、磯路地域の桜並木については、沿道住民で構成される「桂音会」の皆様が所有・管理されるようになっておりました。

また、平成27年には、磯路の自慢!地域をあげて桜を守ろうと、地域の方々がインターネットで寄付を募り、同年4月4日に「桜通りde桜まつり」が開催されました。例年行われている夜間のぼんぼりによるライトアップに加え、日中には地域の垣根を越えて周辺地域が模擬店を出店するなどで多くの方が来訪され、満開の桜を楽しまれました。以後も平成30年まで毎年4月に開催され、にぎわいを生み出すとともに、地域による維持管理への理解を深める活動をされてこられました。

ぼんぼりを設置し咲き乱れる様子
桜まつりの模擬店の様子
ぼんぼり付けた桜の様子
夜景の様子

現状の課題

植樹から50年以上が経過するなか、様々な問題が起きています。成長した桜の木の根が歩道の舗装を押し上げ、歩行の通行に支障が生じているほか、枝葉の伸長が著しいため手入れが追い付かず、歩行者や自転車、自動車の通行を直接的に阻害する、信号や標識を覆い隠し、視認性を低下させてしまっているなど、道路の安全性に問題が生じています。
根が歩道の舗装を押し上げている様子
電柱や標識が隠れそうになっている様子
根が歩道を押し上げている様子
枝葉が標識を隠してしまっている写真
さらに、平成30年9月に上陸し近畿圏に多大な被害をもたらした台風21号の際には、弁天地域で2本、磯路地域で2本、計4本の桜が倒木、多数の枝折れが発生し、近隣住民の安全を脅かす事態が発生しました。老木化していることに加え、近年、台風が大型化していることから、今後も倒木等の危険性が非常に高い状況となっています。
瘤やへこみが目立つ桜の写真
樹皮がえぐれている桜の写真
老木により幹が欠けている桜の写真
傾斜が激しく倒木しやすい桜の写真

対話の経過

上記のような問題が発生するなか、管理されている地域住民の方々も懸命に対応されてきましたが、限界もあり、地域住民からの要望を受け、過去の経緯を踏まえ本市が伸長し過ぎた枝葉の剪定や危険木の撤去及びその後の仮舗装などを実施することもありました。

しかしながら、日頃、管理されている沿道住民を中心とした地域の方々の高齢化も進み、今後ますます上記のような問題が深刻化していくなか、安全な道路空間を維持する対応が困難になっているとのことから、弁天地域におきましては、所有・管理されている町会から危険木を伐採するなどの安全対策について本市宛てに要望を出され、それを受け安全な道路空間を確保すべく令和4年度の本市工事において、全て撤去することとなりました。

そして、磯路地域側におきましても、この間、「桂音会」の方々と協議を重ね、弁天地域と同じく危険木の安全対策についての本市宛ての要望を令和5年3月に受けまして、令和5年度から2カ年にわたり本市工事において撤去を行う予定となっております。

撤去工事の概要

現在、桜通りに植えられている樹種の多くはソメイヨシノと思われます。ソメイヨシノの寿命については、生育環境が良く若木の時からの丁寧な管理がなされていれば100年を超える事例も存在しますが、都市部に植えられているものは一般的にはおよそ60年と言われています。さらに街路樹などで住宅が近く充分な根を張ることができない、交通量が多く排気ガスにさらされ続けている、などの悪条件が重なれば、病気に罹りやすくなり、より老木化しやすくなります。現在の桜通りの桜は、今でも鮮やかな花を咲かせていますが、残念ながらそのほとんどが老木化してしまっています。

その老木化した桜が大型化する台風によって倒木してしまう、また根や枝葉の成長による通行障害などによって事故が起きてしまう、そういったことで市民の被害が発生しないよう、なるべく、早期に対応する必要があります。

そこで、本市の工事において、令和5年度はより緊急度の高い危険木(現存の半分程度)を、令和6年度夏頃には残りを撤去することとしました。

令和5年度に撤去する桜については、樹木自体の状況(腐朽具合や傾斜具合など)及び根上がりによる歩道の舗装の危険状況、さらに沿道住民の意見を参考に総合的に勘案したうえで決定し、撤去する桜の木に工事に関するビラを設置しています。

なお、令和5年度の工事は、8月21日から開始し、枝葉のある樹木の上部の切除、下部の幹部分及び根までの切除、舗装の復旧、の順で実施し、9月末頃の終了を予定しています(天候などの理由により工事の期間は変更する可能性があります)。

今後の方向性

港区各エリアの活性化にむけた取組を示すため令和3年4月に策定しました「港区エリア別活性化プラン」を令和4年11月に更新し、その際にこれまで地域住民に親しまれた桜通りを、引き続き地域のにぎわいの創出とコミュニティ育成に資する道路としていくため、「港区コミュニティロード」として位置づけ、より安全な道路通行を確保し、地域のにぎわいづくりやまちづくりを進めることといたしました。

撤去後に植樹する樹木につきましては、本市が管理する街路樹として植樹する場合は桜以外の樹木となり、植樹する道路等の状況を考慮し街路樹に相応しい樹種や植樹箇所の選定をすることとなりますが、桜通りについては「港区コミュニティロード」として位置づけを行ったことから、撤去後の植樹(地域が管理していく桜とするのか、区内の一般的な街路樹とするのか)や若木の移植、歩道を活用した取り組みについて、今後、地域住民の皆さまと協議を進めてまいります。

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