読書から考える人権 令和6年12月号掲載分
2025年3月7日
ページ番号:648399
今回のテーマは「多様性(十人十色)」です。

小笠原 智香さん 大阪市立西成図書館 館長
読書は、大人だけではなく、子どもにとっても、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていくうえで欠くことのできないものです。
今回、「みんな違ってみんないい」をテーマに子どもたちにも易しく伝わるような絵本を紹介します。
これを機会に、「多様性(ダイバーシティ)」について考えてみませんか。
『みんなとちがうきみだけど』
ジャクリーン・ウッドソン/作 ラファエル・ロペス/絵
都甲 幸治/訳 汐文社
初めて教室に入ったら、「きみ」はみんなとちがうかもしれません。それは、はだの色かもしれません。もしかしたら服かも。言葉がちがうから、何を言っているかわからないかもしれません。かけっこが早すぎたり、走る距離が長すぎたり、やり方がわからなくて、みんなと遊べないことも。それぞれの「きみ」は不安でいっぱいだったけれども、お互いを知ることによって少しずつ距離が近づいていきます。初めての場所で、誰も知らない人の中で、最初の一歩を踏み出すことはとても難しい。勇気を持ってそれを乗り越え、自分の居場所を見つけていく「きみ」の姿が、語り口の文章とともにいきいきと描かれています。ともだちのみんなは、ちょっとだけ「きみ」に似ていて、そして、ぜんぜん似ていない。みんなとちがっていることを「すばらしいことにね」と締めくくる言葉が心に残ります。

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