アタマジラミ対策

哺乳類に寄生する昆虫で、幼虫，成虫ともに体表から血液を吸います。
シラミ類は宿主に対する特異性が強く、種類ごとに特定の哺乳類に寄生し、一生を宿主上で過ごします。
人体に寄生する重要種として，ヒトジラミ(アタマジラミとコロモジラミ)と、ケジラミの2種があります。

アタマジラミは、必ずしも不潔な環境でなくとも、どこからか一度持ち込まれると、家庭・保育園・学校などで、接触感染を起こし、流行します。

• 児童・園児が体を触れ合いながら遊んでいる際に、直接頭髪から頭髪へとうつる。　
• 用具・用品などを共用することで、人から人へうつる。
  例）　帽子・ヘアーブラシ・タオル・寝具・着替え用ロッカーなど

頭、特に耳の後ろ・後頭部周辺を無心に掻いていたら要注意。成虫は動き回っていて見つけにくいので、髪の毛に卵が付着していないかチェックしてみましょう。 髪の毛に小さな白いものは付いていませんか？ただし、指先でひっぱってみて簡単に動くものは卵ではなく、ヘアーキャスト（フケ）です。卵は髪の毛にしっかりと付着しています。

アタマジラミは駆除の方法さえ間違わなければ、1～2週間で駆除できます。
アタマジラミを駆除する場合、卵の付着状況を調べることが必要です。耳の後ろ、後頭部の髪によく付着しています。卵は、頭髪にしっかり付着しているので、つめ先で触って動くようであればヘアキャスト(フケの一種)の可能性が高いです。

1. 毎日洗髪する。
2. 目の細かいクシ・ブラシで髪をよくすく。
3. 枕カバー・シーツ・タオル・下着などを毎日取り替えて、　熱湯で処理し、洗濯する。
4. 布団は日光消毒するか、または布団カバーにアイロンをかける。
5. 薬剤を使用する（皮膚科の医師と相談する）。
   人体への直接散布が許可承認されており、アタマジラミに対しては頭髪に直接散布します。　
   卵には効果がないので、10日前後をめどに反復使用すると、孵化した幼虫を駆除できます。　
   フェノトリン含有のシャンプータイプの製品も市販されています。　
   フェノトリン粉剤：商品名　スミスリン　パウダー
   フェノトリン含有液剤：スミスリン　シャンプー
   （最寄の薬局・薬店でおたずねください）

いつでも、どこでも、誰にでもうつる可能性があります。
生活習慣が清潔か不潔なのかは関係ありません。アタマジラミを見つけても、きちんと薬を使えば10日くらいで駆除できるので慌てる必要はありません。
「不潔にしているから」　「だらしない」といった誤ったイメージで子どもの心を傷つけたり、保育園や学校内での発生時には、「いじめ」などにつながらないよう、大人が気をつけなくてはいけません。
個人だけで対応するより、学校や保育園全体で同時に対策を講じることが最も効果的です。