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よどじん(平成26年6月)

2017年2月1日

ページ番号:280368

よどじんコーナーでは、静かに流れる人々の暮らし、何気ない風景、そして人の心に光をあて、みなさまの元にお届けします。
よどじんロゴ

「まいど!番長です!」

真剣なまなざしの敏広さん

 店先にひときわ高く積まれた米袋。白と黒のスタイリッシュなパッケージに描かれたその名は
 
「精米番長」
 
 ここは十三元今里商店街にあるお米屋さん、その名も精米番長。
 「まいど!何しましょ」張りのある声とともに店の奥から現れたのは、このお店を一人で切り盛りする店長、
 
多田敏広(ただとしひろ)さん。
 
 すらっと伸びた長身のイケメン店長。既婚。

2年前に十三に出店

店内と敏広さん

 代々続くお米屋さん一家に生まれ、お父さんの経営する多田米穀店で修行。26歳の若さで、食品スーパーへの2号店出店とともに独立。
 
 そして2年前、そのスーパーの閉店を契機に、十三の地に店を構えた。

精米へのこだわり

店内に並んでいる全国のお米

 決して大きくはない店内に、全国各地のお米が約30種ズラリと並ぶ。
 「一口にお米と言っても、粒の固さや大きさなどぞれぞれ個性があるんです。お客さんの口に合ったものを食べてい
ただきたい」
 
 そして、店の奥には大きな精米機が置かれている。
「特に精米にはこだわってます。お米のありのままの姿を見てもらい、その場で精米する。鮮度と味が全然違うんです」
 
 ブオーンという精米機の独特の音色に合わせ、店内には生のお米の香りがフワッと広がる。

自分の目で確かめること

東北への思いを語る敏広さん

 時間を見つけては、その足で産地に向かい、生産者の声を聴き、その目で水田を見つめる敏広さん。
 
 その一つに、福島という土地がある。東日本大震災後、様々な憶測が飛びかい、福島産のお米を扱うものが居なくなった。
 原発から200キロ以上離れた地でも基準値を上回るセシウム検出の知らせ。現地農家は瀕死の状態。

玄米の写真

 何が本当で、現地はどんな状況に陥っているのか。敏広さんは、2人の仲間とともに大阪から750キロ離れた地に向かう。
 「みんな本当に元気がなかった。何とかしたいと思った」厳しい検査をクリアしたお米1トンをワンボックスカーに積み込む。
 
 「俺たちが居る。元気出して」それだけを伝えたかった。

チャレンジし続ける姿

プレゼント用のパッケージ

 随所に商売へのこだわりを持ち、新たなチャレンジを続ける敏広さん。
 数年前、米粉がブームを巻き起こした時、「これからは米粉の時代や!」と一台15万円の石臼を即時購入し、米粉パン販売に挑戦。
 しかし、石臼でひいた米粉ではパンが作れないと判明し、お父さんには今も内緒で、押し入れの奥にひっそりと身を隠す石臼。
 「あの時は勢いがあったね。でもあの事件以来ケチになったかも(笑)」

親切第一

お客さんと談笑する敏広さん

 精米番長では、鮮度を重視するため、1キロから3キロ程度をその場で精米し販売する。お客さんは、おのずと店を訪れる回数が増える。そして会話も増える。
 「ここ、1日に3、4回通るねん。ここ来たら、店長と喋れて、私若返るねん。(笑)」
 
 店内では、傍らにそっと置かれたイスに腰かけ、敏広さんと談笑するお客さんの姿。
「いつもの3キロちょうだい」
「のど乾いたやろ、イチゴ食べるか」
 
 せわしない暮らしの中の、ほんのひと時の憩い。お客さんを愛し、お客さんに愛され、今日もお店にはたくさんの笑顔が広がる。

米袋を肩に担ぐ敏広さん

 若い感性で時代を駆け抜ける敏広さん、かなえたい夢もたくさんある。
 
 「若手が集まって、話をして、もっとこの業界を盛り上げたい」
 「色んな分野の人とコラボして、おもろいことにチャレンジしたい」
 夢を語る敏広さんの瞳が、希望の光で満ち溢れる。
 
 頑張って!番長。そして、いつも元気をありがとう。

PDF版よどマガ!(よどじんコーナー)

広報誌よどマガ!のよどじんページ(PDF形式)はこちらからご覧いただけます。

 平成26年6月号 2面(PDF, 737.63KB)

 平成26年6月号 3面(PDF, 971.97KB)

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