よどじん(平成27年6月)
2017年2月1日
ページ番号:310696

英語は『ことば』

今年度淀川区で実施する英語交流事業の業務を担うNPO法人グラスルーツより、代表の池亀さんに登場いただき、英語学習に対する熱い思い、淀川区での展望などお話を伺いました。
今月のよどじんは、
「NPO法人グラスルーツ」理事長の
池亀 葉子(いけがめ ようこ)さん
英語の先生になったキッカケは?

私が大手子ども向け英語スクールの講師となったのはバブル末期の頃でした。「グローバルな時代がやってくる」「英語ぐらいできないと」という声があちこちから聞こえてきて、子ども向けの英語教室がどんどん増えていました。
きっかけは、高校生の時に初めて海外に行き「これまで学校の授業で学んだ事は役に立っているのかな」と子ども心に疑問を抱いたことでした。そして民間の英語教育に関心を持ち、英語講師となりました。
「小さい頃から英語にたくさん触れていれば、自然に話せるようになる」「文法や読み書きを教え込むのではなく、楽しく遊びながら英語と接する事が大事だ」。

このような内容の研修を受けて講師になり、たくさんのクラスを引き継ぐことになりました。小さな頃から英語に触れている子ども達は、さぞかし英語ができるのだろうとワクワクしていましたが、実態は違っていました。その多くは「カタカナのような発音」「英文の真似や丸暗記は出来ても、自分では作れない」という状況でした。
「話す」ためには、言葉の仕組みと音声の仕組みを知り、それを「使える」ように訓練することが必要です。英語の決まり文句を真似して丸ごと「覚えて」も、本当の力にはなりません。こうした「自然に楽しく」方式の児童英語教育のあり方に疑問を持ち、それを探求する会「グラスルーツ」を作りました。
先生の考える英語教育とは?

1.ことばの基礎力・・・「ことばの基礎力」は母語で形成されます。そのための日本語の力を育成します。
2.音声の基礎力・・・日本語と英語の差はとても大きいので、その壁を乗り越えるための訓練が必要です。
3.人とコミュニケートする力・・・人と接する機会をもっとたくさん増やしてあげることが必要です。
4.失敗や間違いを恐れない心・・・多くの子ども達は、間違いを恐れ、成長の機会を逃しています。
5.自分の意見を持つ・・・まず、日本語で「考える」「アイデアを出す」「意見を言う」訓練を行います。
6.自己表現の力・・・「ことばの力」がついたら、そのことばで「表現する力」を育成します。
7.他者を理解する力・・・愛された子どもは、人を愛するようになります。
8.論理的に物事を考える力・・・日本人とは違う価値観を持った人との共通言語は、論理的思考です。
9.想像力・・・優しい人になるためにも、強い人になるためにも、勉強ができるようになるためにも想像力が必要です。
10.好奇心・・・人は本来好奇心のかたまりです。それを阻害するものは大人たちの「すぐに成果を求める態度」です。
英語交流事業に向けて

英語は「ことば」です。そうであるならば、英語教育は人間教育そのものです。今回、そういった教育の場を持たせていただける事を大変うれしく思います。
事業の目的は、子ども達に「英語はことばなのだ」と身体全体・こころ全体で感じてもらうことです。多くの子ども達に、「自分の頭で考え、自分のアイデアで、自分の作品を作って、勇気を出して発表する」ということを経験してもらいたい。
「自信」を持ってもらいたい。そして「もっと自分を好き」になってもらいたいです。
NPO法人グラスルーツ プロフィール
「こんな教育あったらいいな」を実現するための活動を行う先生達のグループです。
主な事業
- <英語の教育>
こども英語落語寄席・児童英語授業研究講座・小学校外国語活動授業講座・小中学生地獄の英語合宿・小中学校教員研修・こども英語道場 - <日本語の教育>
こども哲学・まつもと式こどもディベート道場・即興型学習研究会・話し合い力検定・コミュニケーションゲーム開発研究会
PDF版よどマガ!(よどじんコーナー)
広報誌よどマガ!のよどじんコーナー(PDF形式)はこちらからご覧いただけます。
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このページの作成者・問合せ先
大阪市淀川区役所 政策企画課広報担当
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ファックス:06-6885-0534