2025年、大阪・関西万博と港区制100周年に寄せて
2025年1月20日
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2025年がスタートしました。今年はいよいよ大阪・関西万博と港区制100周年を迎えます。縁あってそのタイミングで港区長であることを、プレッシャーと同時に嬉しく思っています。
今年は港区100年の歴史を振り返り、「港区のええところ」を区民のみなさんと確かめ合い、それを国内外の人に発信したいと考えています。
前の100年と、これからの100年。
過去・現在・未来を貫くのは港区の課題である「防災」です。

池島地域の津波を想定した防災訓練の様子
高齢の方や障がいのある方も取りこぼさない「死なない防災」をめざし、個別避難計画の策定をしながら地域防災の充実を図ると同時に、急増する外国から来た住民・観光客への「おもてなし防災」を民間企業と共に広げています。
歴代の職員達と地域が積み重ねてきた防災の取り組みを、次の100年につなぐ1年にします。
さらに、今年は日本が戦後80年を迎えます。
港区は戦争で何度も空襲に遭い、区域の9割近くが焼け、人口が2年で10分の1に減るほどの被害を受けました。その焼け野原に風水害も重なり、絶望の中から立ち上がってきた歴史を持ちます。港区政90周年・戦後70年の折に作られた記念冊子を改めて、区民のみなさん、特に区内の児童生徒にも読んでもらいたいと思います。

戦争経験者のみなさんが「二度と戦争は嫌だ」と語り継いできたことで、今の平和な日本があります。今年は、平和を未来につなぐ1年にもしたいと思っています。
まちづくりにおいては、ハード面では「弁天町まちづくりビジョン」を踏まえた市岡商業高校跡地の本格開発に取り組んでいます。先日、マーケットサウンディングを終えて、万博終了後の本格活用に向けた準備を進めています。
また、市営住宅跡地や教育センター跡地、旧区民センターや築港南地区の再開発、三十軒堀川入堀の埋め立てなど、区内にある公共施設や未利用地の課題にも、所管が港区役所でないものは簡単には動かせませんが、取り組んでいます。
ソフト面ではUSJをめがけてくる観光客の求めるアニメや漫画・ゲームなどの「クールジャパンコンテンツ」の発信地の1つとして、区内企業と連携したステージを万博会場で9月に発信予定です。
「自分の『好き』を表現できるまち・港区」の多様性や面白さを印象づけて、若い人を中心とした関係人口の増加につなげる予定です。

昨年10月のコスプレイベント「アコスタ@弁天町~大阪港区万博~」の様子。1,000人近い若者が集まりました。
今年はクルーズ船も過去最高の来港数が予定されており、万博でますます外国人観光客が増えます。インバウンド・民泊関連の事業者との連携も必要です。
地域経済のことを考えると、港区に観光に来てもらえるのはありがたい。しかし、オーバーツーリズムとなると穏やかな暮らしが阻まれます。災害大国にして国際観光大国を目指す国の方向性がある上は、「暮らしと観光」を両立する、またはエリア分けする工夫が必要で、勉強を重ねているところです。
最後に、私が区長として力を入れているのが「児童福祉と教育」です。
大阪市の校長と区長を経験し、区長会の「こども教育部会長」として、今までさまざまな予算を投じて構築してきた大阪市の「こどもと家庭、そして取りこぼされがちな若者支援」を、制度につながりやすく、またもっと知ってもらえるよう努めたい。
教育に関しては、もう一度、今の時代にあった「スマホ対策」に取り組むつもりで動き始めています。
この10年のツールの進化に、家庭も社会もついていけていない。発達途中のこども達に「禁止」するのではなく、家庭と一緒に「適切に使いこなせる」こどもを育てるしかない。
文科省も次期学習指導要領の改訂に向けて「情報モラルを高める教育のあり方」を議論しており、母子手帳を渡すところから関われる区役所ができることを、こどもや若者の声も聴きながら模索したいと思います。

八幡屋公園で開催の「みなとわんぱくまつり」の様子
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」のさまざまな展示や知見に学び、多くの人と一緒に課題解決を諦めない1年にします。
港区のみなさん、一緒に港区制100年と万博の年、2025年を楽しみましょう!
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