被災地支援から見たコミュニケーションの重要性【広報紙「かぜ」5月号】
2024年5月1日
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本年1月1日、能登半島にて巨大な地震が発生しました。西区役所としても避難所運営支援や被災住民の健康支援を行うため継続的に職員を派遣し、被災地での活動を続けています。今回、区民の皆さんに被災地の実態を知っていただくため、派遣職員の現地での活動レポートをお届けします。
6月9日(日曜日)には、地域振興会の主催で西区初となる区内全地域による合同防災訓練も実施されます。このレポート、そして被災地の声をご覧いただき、また「身近にできる防災をチェック!」も確認いただいたうえ、ぜひとも合同訓練に参加いただければと思います。
被災地活動レポート
石川県輪島市(大屋地区)での災害支援活動
大型バスに乗り、市役所(淀屋橋)を出発したのが午前8時、輪島市の宿泊所に到着したのは午後4時、8時間の移動でした。道路が崩落していたり、倒壊した家屋で通れなかったりで、仮設道路や迂回路の通行となり、石川県志賀町あたりからはまともに進むことができませんでした。
避難所(小学校)では主に支援物資の整理や配給、食事の配膳をしていました。一番大変だったのが、被災者の中にコロナウイルスやノロウイルスに罹った方がいたので、医療スタッフから感染症対策の指示があり、防護服を着て作業したことです。部屋やトイレの清掃・消毒、汚物回収の作業をしましたが、水道が使えない不衛生な状況で、感染症がより蔓延しやすかったのだと思います。
発災当初はお正月用に買った食材を持ち寄って、分け合ったと聞きました。また、地域のつながりがあり、知っている人で固まって生活していました。体育館の中はついたてで仕切られていましたが、中が見える状態でした。避難者からの相談を受けて輪島市の災害対策本部へ要請し、カーテンを取り付けてプライバシーを確保しました。
避難所では必要なものが刻々と変化しており、その環境は想像以上に厳しかったです。そんな中、避難者同士の助け合い、コミュニケーションがあることで何とか避難生活が成り立っているのだと感じました。
避難されている方に聞いた現地の実情
- 発災してすぐのころは、欲しいものを輪島市に要請してから、避難所に届くまですごく時間がかかった。
- 何より水道が使えないのが一番厳しい。
- メディアは輪島朝市とビルの倒壊を多く取り上げているが、他の地域もこんなに酷い。そこをちゃんと伝えてもらいたい。
- 友達が違うところに避難していて、遊べなくて寂しい。(小学生)
- 仕事を始めたいけど家も職場もグチャグチャ。片付けからしないと仕事ができない。始めたとしてもお客さんが来るかどうか…。
- 食べられるだけありがたいけど、(避難所では加工食品が多いので)できれば生鮮食品が食べたい。
- 赤ちゃん用の物資(純水や離乳食など)がない。 など
津波避難の3ポイント
能登半島地震では津波の発生により、珠洲市や能登町で浸水被害が出ました。南海トラフ巨大地震ではさらに大規模な津波が発生すると想定されています。津波避難のポイントをチェックしましょう。
(1)西区にも津波が来る 周りの人にも声をかけて
1メートルを超える津波が来るまでに1時間50分あると想定されます。慌てず落ち着いて津波警報を確認しましょう。
(2)ビルへの避難は3階以上
九条エリアでは3.5メートル、区役所でも1.5メートルの浸水想定。警報が出ている間は、地上に降りないで。
(3)逃げるなら御堂筋より東側
浸水が長時間続くことも考えて、浸水区域外に出るのがベスト。時間に余裕がないときは、迷わずビルの3階以上へ。
西区防災マップ
身近にできる防災をチェック!
非常備蓄品をチェックする
避難所の備蓄には限りがあります。どんな避難の種類であっても、備蓄品や持ち出し品が必要です。気づいたときに備蓄品の入れ替えをしましょう。
非常備蓄品とは
災害時のために家に備えておく、水・食料・簡易トイレ・日用品など
ポイント
普段使いしながらローリングストックを行いましょう。
非常持ち出し品とは
リュックなどの袋に入れ、災害時に避難する際、すぐに持ち出す物
ポイント
ペット用品や常用の薬など、ご自身や家族の状況に合わせて用意しておきましょう。
持ち歩く、あなただけの「防災ポーチ」を作ろう!
「防災ポーチ」は、災害直後に必要な最低限の防災グッズのみを入れた、常に持ち歩くポーチです。プラスチック製のボトルを容器として使うのもオススメです。エレベーターの故障で閉じこめられてしまったときや、予想外の車の渋滞で動けなくなってしまったときなどにも活躍します。自分だけの防災ポーチを作ってみましょう。
作り方のポイント
- 極力軽く
- コンパクトなサイズ
- 中身を厳選
中身はどんなもの?
- モバイルバッテリー
- AM/FMラジオ
- ホイッスル
- 簡易携帯トイレ
- アルミブランケット
- マスク
- ティッシュ/ウェットティッシュ
- 絆創膏
- 常備薬
- 身分証明書のコピー
- 軍手
- 生理用品 など
安全を確保する
- 家の中では、家具やテレビが倒れるととても危険です。あなたとあなたの大切な人を守るため、家具などの配置が安全かどうか、物が倒れたり落ちたりしても安全な場所はどこか確認してみましょう。
- 家の中にいても外にいても、緊急地震速報が鳴ったり、揺れを感じたら、まずは「頭を守って安全な場所に避難」しましょう。
- 大きな地震があった場合、離れた場所の大切な人の安否を確認したくなると思いますが、その人は危険な場所にいるかも知れません。あなたからの連絡で逃げ遅れてしまう可能性もあるので、まずは自分の命を優先し、一定時間をおいてから安否の確認をしましょう。
「大阪防災アプリ」で備える
便利な機能を活用して「もしも」に備えましょう。
防災シグナル
避難情報や気象情報など、欲しい情報がわかりやすく表示されます。
防災マップ
インターネットが使用できないオフライン状態でもハザードマップを見ることができます。
雨雲レーダー
雨量情報や台風情報をリアルタイムで表示するので、普段使いもできます。
他にも便利な機能が盛りだくさん!
問合せ
西区役所 防災担当
- 4階41番窓口
- 電話 06-6532-9972
- ファックス 06-6538-7318
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このページの作成者・問合せ先
大阪市西区役所 総務課事業調整グループ
〒550-8501 大阪市西区新町4丁目5番14号(西区役所5階)
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ファックス:06-6538-7316