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区長の部屋 西成区長 臣永 正廣

2022年11月1日

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令和4年12月号 キュウリ炒めと脱常識

 学生時代と独身時代は実家を出て自炊していたので、今も台所に立つことは苦になりません。余り物でちゃっちゃと簡単なおかずやアテを作れます。

 ある夜、冷蔵庫の奥に酢の物にしようと思って忘れたままのしおれたキュウリを発見。一瞬捨てようか迷いましたが、もったいないし東南アジアなどでは瓜類が炒め物によく使われるのを思い出しました。豚肉と一緒にゴマ油で炒めて、黒コショウや七味などをかけてピリ辛炒めにするとエスニック風で、ご飯のお供に酒のアテにもピッタリ。ちょっと水分が抜けた方が濃厚な味になるのは魚の干物と同じです。

 ちなみに、これまでの常識だけではありきたりのものしかできないのはまちづくりにも言えます。特に新しい時代に向かうときは、「当たり前」にとらわれない発想の転換が必要です。キュウリは酢の物といった和風料理かサラダのお約束を、いい意味で裏切るキュウリ炒めのような発想が面白いものを生み出します。

 11月に入って冷え込んできた台所でフライパン片手に西成がもっともっとにぎわうまちになることを夢見ています。

 いささか早い年末のご挨拶ですが、コロナに明けてコロナで暮れた令和2年から4年の3年間は八方ふさがりで本当にしんどい時期でした。にもかかわらず、そうした中でも今年は成人式をはじめ、区民まつりや体レクを開催することができました。それに、コロナ禍でさまざまな会合が制限されただけに、直接会えることの大切さ、ありがたさを実感、痛感しました。

 令和5年こそは、温かい下町人情とにぎやかで威勢のいいお祭りなど、元気な西成の復活を期待したいものです。新しい年が、みなさまにとってよりよい年になりますようお祈り申し上げます。

きゅうりの炒め物

令和4年11月号 銭湯でSDGs

 自宅やアパートに風呂があるのが当たり前になったこともあって、お風呂屋さん(銭湯)はずいぶんと減りましたが、実は省エネで地球環境にやさしく、最近よく目にする国連の持続可能な開発目標(SDGs)に大いに貢献しているのです。

 一度にたくさんの人が利用できることから温熱を有効活用でき、1日の利用者数にもよりますが家庭で入浴するよりもおおよそ2倍ものエコ、省エネになるともいわれます。

 それに、湯船につかって裸の付き合いができるのですから、同じ釜の飯を食べる以上に仲良くなれること間違いなし。下町の人情がますます深まります。区内の銭湯を巡っています。お気軽にお声かけください。

令和4年10月号 バナナと世代交代

 3年前、郷里の徳島でビニールハウスにバナナを植えました。年末年始の寒さで枯れたように見えましたが、復活してちゃんと花を付けて見事な房が実りました。難しいと思っていただけに嬉しさもひとしおでした。
 ただ、バナナはいちど実をつけるとその幹はもうおしまいです。でも、新しい芽を根元から伸ばし株の更新をしていきます。次の代へと世代交代していくわけです。
 まちづくりも似たようなところがあって、若手を伸ばすには、どこかで思い切ってバトンタッチすることが大事だと思う昨今です。
令和4年10月号 バナナと世代交代

令和4年9月 こどもの元気はまちの元気

 私の郷里の徳島の小さな町でも、昭和40年ごろには80戸ほどの小さな集落に数十名の小学生がいて、夏祭りではだんじりに乗って、にぎやかに太鼓や鼓、鉦を鳴らした。かつては小学生の男子だけの参加だったが、少子化で女子も入れるようになり、やがては氏子総代が軽トラックに神輿を載せてお囃子を録音で流しながらの巡行だけになってしまった。

 西成の夏祭りはコロナ禍で2年ほど開催できなかったが、今年はこども神輿をはじめ、祭りを再開するところが増えた。7月の猛暑のなか、こどもたちは元気いっぱいに地域を巡り、山車を曳き、神輿をかつぐ地域の皆さんも、ここいちばんの見せどころとばかりに張り切って存在感を発揮してくださり、実に頼もしかった。そんな大人たちの背中を見ながらこどもたちは育っていく。憧れの大人がいるまちは底力があってたくましい。

 こどもの元気はまちの元気、地域のチカラとなる。それを育むのが大人の役目であることを再確認したコロナ禍の夏祭りだった。

令和4年9月号 夏祭り

令和4年8月 多国籍文化・共生のまち

 区内で赤地に黄星の旗をよく見かけます。ベトナム国旗です。レストランはもちろん、食料品店や日用雑貨店があちこちに開店しました。また、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品を扱う店も増えています。

 なかには、年中無休だったり、夜遅くまで明かりが灯っている店があったりするなど、よく働き、たくましく暮らしています。かつての日本人がアメリカや諸外国に移住してリトル東京などをつくったように、新しいコミュニティが生まれているのかもしれません。それだけ、西成は住みやすいまちだということもあるのでしょう。

 天下茶屋駅周辺など、夜の時間帯にはベトナム語しか聞こえないときもあるほどです。焼鳥屋さんや銭湯でもよく見かけます。西成の人口はいま105,000人ほどですが、令和4年3月末の外国人住民国籍別人口によると、ベトナムの方は急増して2,800人にも達する勢いで、中国の2,629人を超えました。若者が多いので最近は妊婦さんの姿もよくみかけます。

 その他、フィリピン349人、台湾255人、ネパール189人、インドネシア106人、と増えています。そうしたなか、異文化交流、多文化共生を考えることが、西成の人権を大切にしたまちづくりにつながっていきます。

令和4年7月 すべてはこどもたちのために、再び

 昨春に西成区長として復帰し、「すべてはこどもたちのために」を再び区のメインスローガンに掲げました。

 西成の将来は、これからのまちを担う若手、壮年の子育て層の皆さんとこどもたちにかかっています。ですから、まちづくりについて、いろいろなご要望、ご意見をお寄せいただくのはもちろんのこと、こんなことなら協力できる等、お力をお貸しいただきたいのです。

 先日、居酒屋で知り合って一緒に銭湯に入る友だちになったIT企業に勤める方から、「来年定年なので、ITやコンピュータ関連のこと等を学校で教えるお手伝いならできますよ」とのお申し出をいただきました。

 また、玉出のお茶屋さんの角野商店さんからは、コロナ対策として小学校に大量の消毒液をご寄贈いただきました。お子さんが4人いてPTA活動にも熱心な角野さんは「家庭でお茶を入れる機会が減りましたが、もっとこどもたちにお茶文化について知ってほしい」とのこと。

 ちなみに、西成区の天下茶屋の地名の由来は、太閤秀吉が住吉大社参詣の折、当地名産の清水で千利休にお茶をたてさせたことから、天下の太閤様の茶屋→天下茶屋となったという説もあります。

令和4年6月 素晴らしい西成の小学生の未来計画

 以前に、南津守小学校5年生の児童7人が、区長、区役所訪問してくれたことを書きましたが、それを報告書にまとめて区役所で発表してくれました。とても素晴らしいので紹介します。

 まず、将来の姿として「みんなが自分の町ということを自覚して協力してよくしていくことができる町」を掲げ、そのために自分たちができることを考えています。

 次に、西成区では外国にルーツのある人が増えていることから、「みんな」が「自分の町」と思えるように、外国人の方にも住みやすい町をつくりたいとのことで、外国語表記の看板や案内を作る、イベントや祭りに母国の出し物や屋台などをお願いしてコミュニケーションをはかる。

 また、「自分の町だと自覚して協力してよくする」ために、みんなで町をきれいにする、地域でごみ拾い、清掃活動、環境美化にちからを入れる。

 そして、「安心安全なまちづくりをめざしてみんなで取り組んでいく」とのことでした。今は小6と最高学年になったこどもたちが、これから国際人として西成の未来を担ってくれることを頼もしく感じ、大いに期待しています。

令和4年5月 銭湯巡礼、湯けむりのなかで懇親

 今年に入ってから、区内のお風呂屋さんを巡っている。聖地巡礼ならぬ「銭湯巡礼」と勝手に命名しました。

 サウナや高濃度炭酸、赤外線風呂、菖蒲や柚子などの季節の効能入浴など、みなさんそれぞれ工夫を凝らしておられます。

 ゆったりと大きな湯船につかりながら、周りのよもやま話に耳を傾けます。先輩が後輩にお説教しているところに出くわせてのぼせないかと心配するとか、区政や市政、政治経済の批判など耳の痛い話が聞えてくることもあります。

 「同じ釜の飯を食う」という言葉がありますが、銭湯仲間に「見知らぬ同士がお湯につかって会話を交わせば、それはもう親友以上のつながりができる」ということを教えてもらいました。

 そんなことを思っていたら、壁を隔てた女湯から、童謡の「線路は続くよどこまでも」を歌うこどもの甲高い声が聞こえてきました。気候もよくなってきたこともありますし、野を越え山越え、谷越えて、遥かなるまちや村を訪ねて旅がしたくなってきました。

令和4年4月 出会いと再会

 郷里の国立大学で学長補佐の客員教授をしていたとき、仲良くなった学生に「出会いを大切にしてください」と言ったら、「出会いもいいですが、再会はもっと楽しいです」と逆に教えられました。

 5年ぶりに区長として西成に戻って、前回の区長時代に仲良くしていた、ちょっとやんちゃだった当時小学5年生のイガグリ頭の拳法少年に再会しました。彼はパーマとイアリングがかっこいいイケメン大学生になっていました。京都の大学の2回生で、今春からひとり暮らしだそうです。

 私の肩ぐらいだった背丈も、見上げるほどの立派な美丈夫に成長して、なんだかうれしくなってしまいました。こどもの成長は驚くほど速いです。ましてや、7年ぶりの再会ともなれば、変貌していて当然でしょう。

 「男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ」という格言があります。性差なしの平等であるべき現代社会ですから、男女問わず志ある若者の成長は著しく、数日合わなければ見違えるほどの成長に、目をこすらんばかりに驚嘆するものだということでしょうか。西成区もそんなふうに大きく変化し成長することをめざしていきたいです。

令和4年3月 コロナ禍でも「人間関係は濃密」に

 コロナ禍真っ只中だが西成の地域活動は途絶えない。例えば食事サービスは、弁当を取りに来てもらうか宅配するなど、万全の対策をして続けている。

 長話は控えるが、弁当手渡し時のひとこと、ふたことの会話で、安否確認や近況を知ることができる。「お変わりない?元気やった?」、「その後、ご主人の具合はいかが?」、「お友だちの○○さんどうしてはる?」と、家族やご近所の情報も得られる。こういう普段のネットワーク、密接な人間関係が下町人情あふれる西成の強みだろう。

 コロナで密は避けなくてはならないが、地域の人間関係の濃密さは失いたくない。

 そんな折、玉出地域では地域活動協議会を会館で開催すると同時にネット配信している。いわゆるハイブリッド(混合、複合)方式だ。区役所の会議もリアル(対面)とオンラインの両方での開催を試験的に始めた。

 今後は、コロナ禍だからできないと決めつけてしまうのではなく、コロナ禍でもできる方法、コロナ禍だからこそできることに取り組んでいきたい。

令和4年3月 食事サービスの様子

令和4年2月 新成人の門出を祝う門松づくり

 令和4年の年明けに際して、区役所と区民センターの玄関に門松を飾りました。コロナ禍に翻弄されたこの2年間から気分一新の意味もありますが、成人の日記念のつどい開催を巡って翻弄された昨年の新成人の門出を何としても祝いたかったのです。

 竹や松の切り出しから、笹や南天、葉牡丹などの飾りの入手、専用の桶に差し込んでの飾りつけなどを、区内はもちろん区外、市外の多くのみなさまのご協力を頂き、実に立派な門松が完成しました。

 どうか青竹のようにまっすぐに、青松のようにしっかりと地に根を張り、実社会の風雪に耐え成長してほしいと思います。

西成区役所西側玄関に飾られた門松

令和4年1月 あけましておめでとうございます

 コロナ禍に明けて、コロナ禍に暮れた一年でしたが、昨年4月にちょうど5年ぶりに区長として西成に戻ってくることができました。今回の復帰はこの上ない栄誉であり喜びです。

 最初に西成区長として着任したのが2012年でした。この10年の間、大きく変わったこともあれば変わらないものもあり、変えていかなければならないものもまだ残っています。

 そうした中、下町人情あふれる優しく明るい気風、風土は健在で、地域を再訪させていただき懐かしいお顔に接しながら、西成の底力を頼もしく実感させていただきました。

 昨年来、区の全体目標として「すべてはこどもたちのために」を復活させ取り組んでいます。こどもたちは西成の未来を担う原動力であり礎です。西成のこどもたちを、地域のひとたちや商店、企業、団体などが協力して育て、自分が育ったまちやひとに愛着を持ち、西成出身だと誇れるまちに変革していきたいと思います。

 そのためには、とくに熟年、熟達の地域のみなさまの経験に裏打ちされた、いぶし銀のような奥深い知恵が欠かせません。

 西成のよりよい未来のため、健やかなこどもたちの育ちのため、どうか積極的にお力をお貸しください。

 新しい年がみなさまにとって幸多きものとなりますよう祈念して、年初のご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和3年12月 「おかえり」に大感激

 11月に入ってコロナ禍が少し落ち着きをみせてきた頃から、区内の各地活動も少しずつ再開されつつあります。コロナであまり地域に出向けなかったので、ここぞとばかりに出向いています。天下茶屋駅前に住んでいるので、自転車で20分もあれば区内どこへでも行けるのです。

 ふれあい喫茶、食事サービス、町会、地活協、Facebook委員会、百歳体操、子育てサロン、そしてジャガピーパーク・グラウンド芝刈りや防災訓練などなど、とにかく足を運んでいます。あちこちで懐かしいお顔に接することができ、「おかえり」と声をかけていただいて大感激です。

 そんな折に南津守小学校の5年生の皆さんが区長訪問をしてくれました。自分たちで計画し、総務課に電話して面談交渉をするという自立した行動力にびっくりです。

 11人の児童のみなさんは、南津守の防災や将来のまちづくりについてなど、口々に熱心な質問を浴びせてくれました。最後に、ひとり一人みんな区長の椅子に座ってもらったところ、「すごい、一生の思い出になる」と大はしゃぎ。

 11月7日に区民センターで開催した「西成しごと博物館」でも、区内企業のものづくり紹介にたくさんのこどもたちが熱心に参加してくれました。

 その好奇心、元気いっぱいの姿をみていると、この中から区長や市長が誕生するのも夢ではないと西成の将来に対する期待が高まりました。

 今年1年お世話になりありがとうございました。よいお年をお迎えください。

南津守小学校 児童訪問
西成しごと博物館

令和3年11月 ダイコンの間引き菜 誰ひとりとして取残さないまちづくり

 弘治地域生まれで富田林に菜園がある友人から、大きなバッグいっぱいのダイコンの間引き菜をいただいた。区内のこども食堂に持っていったら、「わぁー、久しぶりのダイコン間引き菜。なかなか手に入らなくて。嬉しい」と厨房から歓声があがった。

 柔らかいダイコンの間引き菜は、お味噌汁の具や炒め物、浅漬けなどに重宝する。ほのかな辛味もあって好きなひとも多いが、鮮度が落ちるのが早く、流通コストも考えると店頭に並ぶことはまずない。

 畑の片隅に捨てられる間引き菜が、街ではなかなか入手できない希少品として珍重される。活用する場や方法があれば大いに存在感を発揮するのは、物もひとも同じかもしれない。

 SDGsの「誰ひとりとして取残さない」が単なる掛け声でなく、ひとはもちろんのこと、生きものなど、すべてが大切にされることが大事だと思う。

 ずいぶん昔だけれど「だいこんの花」というドラマがあった。だいこんの花は小さな白い花で目立たないが、素朴な美しさで存在感がある。ドラマは向田邦子さん脚本で主人公は竹脇無我さん、加藤治子さんがだいこんの花のような母親役で、浪速の名女優ミヤコ蝶々さんが脇を固めていたことを思い出した。

令和3年10月 まちづくりは郷土愛

 年明け早々、西成区職員の若い友人が急逝した。西成に戻ることになったと連絡しても音沙汰がなく気になっていたが、まだ50歳代半ばでまさか他界するとは思いもしなかった。

 前回の区長任期中、いろいろお世話になった。気さくな音楽好きで誰からも愛され、ミニチュアで西成のまちやチン電を作るなど達者だった。そして、西成を故郷のように愛していた。

 閉校になる小学校で音楽祭を開いたり、区役所玄関ロビーに鯉のぼりを展示したり、私の勝手な思いつきで始めたひまわり迷路や門松づくりなどにも取り組んでくれた。それはひとえに区民の皆さんに喜んでいただきたいからだった。

 門松は新成人たちの絶好の記念撮影ポイントになったが、区役所玄関に飾った重い一対の桶を、不用心だからと毎夕庁舎に引っ張り込んでいたと後で知ってその配慮に涙が出た。

 いま、コロナ禍でさまざまな行事や催しが中止や延期になり、地域でも集い交流することが難しい日々が続いている。

 ただ、だからこそ、こういう時代だからこそ、地域を愛する人がまちづくりにとって大切なのだと思う。折しもわたしたちの代表を選ぶ選挙が間近になったいま、出たい人より出したい人を望みたいと改めて思う。


令和3年9月 コロナ後の持続可能なまちづくり

 西成の夏といえば、まちじゅうに音頭やお囃子が流れ、どこかで夏祭りが繰り広げられていたものでした。区役所の「歌って踊れる公務員」たちも勇んで区内各地域に出かけ、地域の皆さまと親しく身近に交流させていただきました。

 それが、このコロナ禍でいろいろなことが本当に大きく様変わりしました。しかし、私たちはそれを乗り越え、未来をめざしてSDGs(持続可能な社会づくり)に取り組んでいかなくてはなりません。

 ちなみに、コロナ禍にあっても念入りな感染防止対策をして、催事や会合を開催する地域もあります。さらに、会場に足を運びにくい高齢者や障がいのある方に配慮して、インターネットを使ってのウェブ会議も併せて開催していました。

 後期高齢者世代になってもスマホやパソコンを操って大波のような社会の変化を乗りこなし、積極的に活動するシニア世代もおられます。

 9月は高齢者福祉月間ですが、「高齢者って誰のこと?」とばかりに意気軒高な頼もしい方々も少なくありません。毎月のようにメールでご意見を寄せていただく方もおられます。いくつになってもアクティブにいきたいものです。

令和3年8月 明るい未来につなぐ持続可能なまちづくり SDGs

 前回の区長時代、未利用空地にひまわり迷路を作って、こどもたちや地域のみなさんに大いに喜んでいただきました。

 今回は、郷里の徳島から持参した藍を、「種から育てる地域の花づくり事業」ボランティアのみなさんが立派に育ててくださいました。照り付ける夏の陽ざしの下、すくすくと天に向かって伸びるひまわりは、西成のこどもたちのように元気いっぱいです。藍もまた地域のみなさまのように、しっかりと根を張っています。藍がよく茂ったら、葉を使っての藍染に挑戦してみたいです。

 西成区はさまざまな課題を抱えていますが、その解決に向けて丁寧に、そして大胆に取り組み、こどもたちが健やかに育つ明るい未来につなげるまちづくりをしていきたいと思っています。

 いま、世界中でSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」(エスディージーズ)の実現に向けた新しい取組が行われています。SDGsのGs(Goals)は「目標」です。区民のみなさま、そして西成の未来を担うこどもたちはどんな西成の到達目標を描くでしょうか。

 先日、ワクチン接種に休日出勤で取り組む職員へのお褒めのメッセージを頂戴しました。お褒めは職員へ、お叱り・苦情は区長へ。

令和3年8月

「種から育てる地域の花づくり事業」ボランティアのみなさんと

令和3年7月 お遍路さんとお接待、人情で社会を明るく

 私の郷里の徳島は四国八十八ヶ所の出発点、一番札所があります。
お遍路は「行くのでなくお大師さんに呼ばれる」といった言い方もします。気が付いたら門前に立ち、遍路の途上だったといった感じでしょうか。同じように、私が西成に戻ってくることができたのも、何か不思議な力に引き付けられ、呼ばれた結果のような気がします。
 お遍路に付きものなのがお接待です。苦しい旅をするお遍路さんのお世話をすることを自分の喜びとするのが、阿波徳島の人情です。そしてそれは、困難に直面したひとを受け入れる懐の深さ、お節介なまでの世話焼きといった西成の厚い情に通じるように思います。
 ひとり一人のちからは小さくても、一燈照隅(いっとうしょうぐう)という言葉のように、市井のひとびとの優しさ、不断の地道な活動が地域を明るくします。折しも7月は「社会を明るくする運動」強調月間です。コロナ禍もあって生きづらさを増す現代社会だからこそ、陽光のようなあたたかい人の情けで、困難に直面するひとを励ましていく世の中であってほしいものです。

令和3年6月 凛とした「なりゆき人生」樹木希林さんのこと

 今年の1月、郷里の徳島でドキュメンタリー映画「樹木希林を生きる」を観た。私がフリーライターの時に取材させていただくご縁があった。

 希林さんは穏やかな物腰だが、独特の凛とした風情があった。私のいい加減さやだらし無さを見透かされているようで、大会社の社長や政治家相手のインタビューよりも恐かった。

 その一方でとても優しかった。都心のご自宅に招かれ、移動の際もご自分で運転するマイカーに便乗させていただいた。ドラマ撮影取材も出入り自由、何を聞いてもあっけらかんと答えてくれた。

 取材後に高級和食店に誘ってくれた。恐縮している私に、「役者なんて浮き草稼業だから私は不動産を持つようにしてきたの。だから支払いは任せなさい」と。それは、会社や組織に属さないフリーライターという私への忠告のようにも聞こえた。ご馳走になりながら、落ち着きのないわが身を振り返って反省することしきりだった。

 希林さんの口癖のひとつが「なりゆき人生」。それはいい加減ということではなく、生きることは時としてなるようにしかならない、という諦観、諦念のような気がする。

 さて私は臣永正廣をどう生きるか?

 叱咤激励、募集しています。3日以内にお返事させていただきます。

令和3年5月 西成LOVE

 西成LOVEで帰ってきた臣永です。人情のまちでみなさんと一緒にまちづくりにかかわりたい、こどもたちが生き生き、伸び伸びと育つ環境にしたいとの強い想いからです。

 私は徳島の小さな町に東京から帰郷してすぐ、4選目をめざす現職に挑戦する町長選挙に立候補しました。しかし、相手は主な政党全て推薦のうえ、議会はオール与党、各種団体のほとんどの支持を得ており、あまりの無謀さに「勝率ゼロ」と呆れられました。

 そんな中、後援会長になってくれた奇特な古老は「無茶なぐらいでいい。大事なのは愛町精神、地元愛」と応援してくれて53票の僅差で当選しました。

 今年度の新規採用職員は西成を希望して配属された人材が多く、地元愛にあふれた職員も健在です。厳しい現場環境もありますが区役所をあげて頑張っていきますので、お褒めは職員へ、苦情やお叱りは区長の私にお願いします。時間を見て区役所玄関に立ちますし、自転車で区内を走り回り、昼は定食屋さん、夜は銭湯通いをしていますので見かけたら気軽にお声かけください。

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