城東区東中浜における水道管の漏水事故を受けた調査結果について
2025年10月21日
ページ番号:663746
大阪市水道局では、令和7年5月に発生した城東区東中浜での水道管の漏水事故の発生を受け、事故原因の調査・分析を実施しましたので、その結果をお知らせします。

1 調査概要
今回の漏水事故が発生した路線(延長約1.3キロメートル、以下「当該路線」という。)について、事故発生箇所を含む複数の箇所を選定し、管体及び土壌等の調査・分析を行いました。

2 調査箇所
当該路線の両端部(調査地点A(城東区東中浜2丁目)及び調査地点E(城東区永田3丁目))と事故発生箇所(調査地点B(城東区東中浜5丁目))を含む5箇所

図:調査地点の位置及び採取サンプル

3 調査項目

(1)管体
内外面の状況、腐食の程度等

(2)土壌・地下水
腐食性の程度(水道管の錆びやすさ)

4 調査結果

(1)管体

事故発生箇所(調査地点B)
漏水事故の際に約66センチメートル×約45センチメートルにわたり管体が破損しており、その周囲においても、腐食による貫通孔を多数確認

写真:調査地点Bの管体サンプル(表面処理後)

事故発生箇所の両側(調査地点A及びC)
腐食の程度としては軽微であり、使用上は支障のない状況であることを確認

写真:調査地点A及びCの管体サンプル(表面処理後)

(2)土壌・地下水
- 平野川分水路の西側(調査地点A~C)が、東側(調査地点D・E)と比較して土壌の腐食性が高い傾向にあることを確認
- 中でも、事故発生箇所(調査地点B)では、腐食性の高さに大きな影響を表す「土壌の比抵抗」(注1)が低く、水道管がより錆びやすい環境にあることが判明
- また、土地履歴を調査した結果、事故発生箇所(調査地点B)を旧水路が横断しており、このことが土壌の腐食性に大きく影響していると推測

図:各調査地点における土壌の比抵抗

5 今後の対応方針
- 管体・土壌等の調査から、事故発生箇所(調査地点B)の特殊性(旧水路の存在)を確認
- 当該路線の全区間を更新する緊急性は低い
- ただし、当該路線は布設後59年が経過しており、使用可能年数(注2)を迎える時期等も見据えて、土壌の腐食性が高い傾向にある平野川分水路以西については、優先的に更新を実施(2026年度(令和8年度)から更新工事に向けた設計に着手予定)
- なお、当該路線では、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(注3)との共同研究により、非破壊による土壌の腐食性の調査・判定技術の実証実験を実施予定
(注2) 本市における水道管の更新の目安とする年数であり、ダクタイル鋳鉄管についてはやや腐食性の高い土壌で65年、一般土壌で100年と設定している。
(注3) 掘削を伴わない形で地中に埋設された水道管の錆びやすさに大きく影響する「土壌の比抵抗」を地上から迅速かつ広範囲に測定する「非破壊地下探査システム」の技術開発を行っている(詳細は産業技術総合研究所のホームページを参照)。
探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先
大阪市水道局工務部配水課
〒559-8558 大阪市住之江区南港北2丁目1番10号 ATCビル ITM棟9階
電話:06-6616-5570
ファックス:06-6616-5579