ねずみ対策について
2023年12月5日
ページ番号:240170
近年、衛生水準が向上し、ねずみが媒介する腸チフス・ペストなどの感染症は減少しました。
しかし、都市化による住環境や生活様式の変化に伴いにともないねずみによる被害も経済的、衛生的にも多様化しており、住吉区でもねずみによる被害・相談が複数寄せられています。
ねずみの習性や特徴をよく理解し粘り強く防除を実施しましょう。
また、大阪市では毎年12月から2月はねずみ防除強調期間としています。
ねずみの種類と特徴
家ねずみには、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミなどがいます。 相談が多いのは、クマネズミとドブネズミです。
写真出典
社団法人日本ペストコントロール協会
クマネズミ
最も屋内に住みつきやすく、家屋内の人目に付かない場所(天井裏、タンスや冷蔵庫の裏、物置の奥)に、紙や布切れ、ビニール袋などを運び込んで巣を作ります。
音に敏感で、警戒心が強く、学習能力も高いため、ワナにかかりにくく、駆除が難しいねずみです。
体長は18から20センチメートル、穀類や植物質のエサを好みます。
ドブネズミ
泳ぐのが得意で、水気の多いところを好み、屋内だけでなく床下、地下部分、下水道等にも生息しています。
行動は平面的で、登るのは不得意、建物の高層部には通常生活していません。
植込みやごみ集積所周辺などの土の部分に穴を掘り、巣を作ります。
繁殖力が旺盛で、生後3カ月くらいから2年ほどの間に10回程度、1回に平均9匹くらいの子を産みます。
性格は凶暴、追いつめられると噛みつくことがあるので、注意が必要です。
体長は20から26センチメートル、尾が体よりも少し短かめ、クマネズミに比べると耳も目も小さめです。
エサに貪欲で、何でも食べますが、特に肉類を好み、水もよく飲みます。
ハツカネズミ
畑や雑草地から侵入し、農家や近郊住宅などに住みつくことがありますが、相談はあまり多くありません。
登るのも泳ぐのも得意で、動きは俊敏、体長6から9センチメートルのとても小さなねずみで、1センチメートルくらいの小さな隙間からでもすり抜けて侵入することができます。穀類や植物質のエサを好みますが、少ないエサでも生息することができます。
ねずみの被害
- 直接、人を咬んだりします
- 食品や家具、電気コード等をかじります
- 感染症や食中毒菌を媒介します
- ノミやダニなどが寄生しています
- 精神的に不潔感、不快感を与えます
ねずみの習性
食べる
雑食性で、1日に必要なエサの量は体重の4分の1から3分の1、妊娠時には自分の体重の約半分ものエサを食べます。
かじる
1日に0.5ミリメートルものびる門歯を研ぎ削るため、柱、コンクリート、配線や回線などあらゆるものをかじります。
縄張り
数匹から10数匹の集団を形成し、エサを確保するための縄張り(テリトリー)を持ち、他のねずみの侵入を排除します。
決まった通路を通るので、いつも通る場所は、ねずみの体の汚れがこすれて付いて、黒く汚れています。(ラットサインといいます)
ねずみの防除
食べ物を与えない
まず、ねずみが生息できない環境をつくることが重要です。特にエサになるものの管理が効果的です。
- 食品は出しっぱなしにせず、密閉容器や戸棚に収納しましょう。ペットの食べ残しや仏壇等のお供え物にも注意しましょう
- ゴミ箱はふたのできるものを使いましょう。流しの三角コーナー等の生ゴミにも注意しましょう
巣の材料や巣の場所を与えない
ネズミは物陰を住みかにします。住みやすい環境を与えないよう、片づけることが大切です。
- 室内や家周りの整理整頓をしましょう。押入れやの奥や物置など普段あまり出し入れをしないところも、定期的に整理整頓し、清掃しましょう
- 段ボール箱は、中が見えないので、知らない間にねずみの巣になっていることがあります。気をつけましょう
- 巣の材料にされやすい、ビニール袋や紙・布類は、保管場所を決めて、ねずみに使われないように管理しましょう
侵入するすき間や穴をふさぐ
それぞれ家の構造が違いますので、侵入経路も色々です。ねずみは、頭さえ通ればその穴を通り抜けることができます。
- エアコンパイプ周り、台所のパイプ周り(ガス・水道・排水)などにすき間があれば、金属たわしや網目1センチメートル以下の金網などでふさいでおきましょう
- 床下通気口の格子や雨戸の戸袋、ドア下、屋根と壁のすき間、シャッターの上下部から侵入してくることがあります。注意しましょう
- 1センチメートルほどのすき間があれば侵入可能です。ねずみの目線で侵入口をさがして、疑わしいすき間はふさいでおきましょう
薬剤による防除
クマリン系薬剤は安全性が最も高く、よく使用されます。エサにまぶして4から5日連続して食べさせる蓄積毒の一種です。
なお、毒エサを食べたねずみはどこで死ぬかわからず、夏期に行うと、死んだねずみが腐敗したり、ウジやハエが発生します。 毒エサによる駆除は、死体の腐敗しにくい冬期に限定して行ってください
- 毒エサを使用する場合は、他にエサとなるものがまわりに無いようにしましょう(毒エサを好んで食べるわけではありません)
- 食べなくても、数日間は動かさないで様子を見ます。数日間食べた形跡がなければ、設置場所を変えたり、ねずみの好むものをまぶしてみる等、工夫してみましょう
- 子どもや高齢者、ペット等が間違って食べないよう注意しましょう
- 薬剤を使用するときは、使用上の注意をよく読み、正しく使用しましょう
器具による防除
ねずみの通り道等に、粘着シートや捕そかご(ねずみを生け捕りにするかご)等の仕掛けを設置し、捕まえて処分します。
- 周りを片付けて仕掛けを設置するのは不自然で、ねずみに警戒されます。できるだけ周りの雰囲気を変えないように設置しましょう
- ねずみは、ものに沿って歩く習性があります。壁際やコーナーに置きましょう
- 粘着シートの設置枚数が少ないと、飛び越えて通っていくことがあります。ねずみが出入りするすき間や通り道に敷き詰めるように、多目に並べて設置しましょう
- 粘着シート上にエサを置くと、ねずみが手前でとまり、かかりにくくなります。シートにエサは置かないようにしましょう
- 捕そかごの仕掛けには、親指くらいの大きさのエサを付けます。付けるエサは、ねずみに食べられたもの(被害をうけた食品)と同じものを、わからなければ、サツマイモ、ソーセージ、さつま揚げなどを試してみましょう
【詳しい捕そかごの設置方法は下記のリーフレットをご覧ください】 - 設置した仕掛けの位置が頻繁に変わると、ねずみが警戒します
捕れなくても、4から5日は位置を変えないようにしましょう。
ねずみの防除に関する相談
住吉区役所保健福祉課 健康推進担当(区役所1階19番窓口、電話06-6694-9973)では、ねずみに関する相談、捕そかごの貸出しを行っています。(無料)
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