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【絵本】たぬきのおんがえし~瑞松寺の吸出しぐすり~

2020年2月13日

ページ番号:488940

たぬきのおんがえし~瑞松寺の吸出し(すいだし)ぐすり~

瑞松寺にまつわる昔のお話です

読み聞かせ用の音声データも掲載しています。


表紙


むかし むかし 東淀川区のあたりが 摂津(せっつ)の国と よばれていた 江戸時代の おはなしです。


小松村の むらびとたちは はたけを わるだぬきに あらされて こまっていました

「ひゃあ! またはたけが むちゃくちゃに されてもた こんどみつけたら たぬきじるにして たべてやる」

と はらをたてていると・・・


つぎのひ たまたま めすだぬきが はたけのよこを とおりかかりました

「こらーっ! また うちのはたけ あらそおもて きやがったな! きょうというきょうは ゆるさんぞ おーい そいつ つかまえてくれー!」

「このわるだぬきめー! またんかー」

「このへんのはたけ あらしとるのは おまえやろー またんかー!」

わるだぬきと まちがえられた めすだぬきは たまりません

「うわーっ! たすけてー!」

いちもくさんに にげますが このたぬき あかちゃんが うまれるので じっかにかえる ところでした

「たすけてー おなかに ややこが いてますねん」


とっとこ とっとこ とっとこ と やっとのことで ちかくの おてらの まえまで にげてきました

「ここで かくまって もらいましょ だれか いてはりませんか だれか いてはりませんか」

「こんな あさはように どなたはんかな」

「わるだぬきと まちがえられて おいかけられてます うちは とおりかかった だけですねん おなかには ややこもいてます どうか おたすけください」

「そらかわいそうに そやったら あんたをしんじて なんとかしたろ さあさあ あの おどうのなかへ かくれなはれ」


しばらくして むらびとたちが おてらに やってきました

「住職(じゅうしょく)さん たぬき みはりまへんでしたか わるだぬき おいかけて きたんやけど みうしのうてしもて」

「そらぁ きのどくに たぬきは すばしっこいさかい いちど みうしのうたら もう みつからんやろ きょうは あきらめとき それに わるだぬきいうても いきものには ちがいない あんまり むちゃしなや」

「かないまへんなあ つかまえて たぬきじるにしよ おもてたん おみとおしや ほな あきらめて かえりまっさぁ」


「住職(じゅうしょく)さま おおきに ありがとう ございました なんか おれいせな おもてますねんけど」

「れいなんか きにせんでええ あんたがぶじで なによりや きぃつけて さとへかえりなはれ」

「それやったら うちのきが すみません ほんまに なんかおませんか」

「そうかそうか そない いうんやったら じつはいま しりに でんぼが できててな すわったら いとうてかなわん これ ひっこましてくれるか はっはっはっ」

「わかりました ほな また ひあらためて きますよって ほんまおおきに ありがとうございました」


めすだぬきは じっかの「たぬき医院(いいん)」へかえってから 住職(じゅうしょく)に たすけてもらったことを はなしました

「住職(じゅうしょく)さまの でんぼをなおす ほうほうは ないやろうか」

「そやったら ひでんの すいだしぐすりの つくりかたを おしえたげたらええがな」


なんにちかして 住職(じゅうしょく)がいつものように おどうのなかを そうじしていると なにやら えもじのような ものがかかれた はっぱが おちてきました

「なんじゃ これは なんかの つくりかたかいな ためしに つくってみるか」


住職(じゅうしょく)が えのとおりに ざいりょうをあつめて つくってみると ぬりぐすりのようなものが できました

「ひょっとして あのたぬきの やくそく ほんまやったかもしれへんな いやいや まさか たぬきに そんなことが できるはずはない そやけど もしかしたら・・・」

住職(じゅうしょく)は まよいながら じぶんのしりに そっと ぬってみると みるみる できもののはれが ひいていきました

「ふじぎなもんや あの たぬきがなぁ それにしても みごとに なおったわい」


住職(じゅうしょく)は さっそく くすりをつくって 「特効薬 狸吸出薬(とっこうやく たぬきのすいだしくすり)」と なづけて できものに くるしむ むらびとたちに わけあたえたところ よくきくので だいひょうばんに なりました

「あんたも くすり もらいにきはったん? ようきくやろ ここのくすり」

「ほんまに ようきくなぁ たぬきが おしえてくれたそうや」

「ふーん どうぶつにかて しんせつにせな あかんなぁ」

くすりのききめは うわさがうわさをよび とおくは 山城(やましろ)の国(くに)(今(いま)の京都(きょうと))から やってくるひとも おりました


ときはながれて 昭和(しょうわ)のはじめごろまで このくすりは あったそうです

いまも ひでんのつくりかたは のこっているそうです・・・


【瑞松寺の吸出しぐすりについて】
 昭和初期の袋に書かれた効能書きには
≪腫物一切の良薬、一子相伝 無類膏 たぬきくすり よく膿を 早く吸出し悪毒を除き 三、四日の中に 痛みを止める 一日三度 川魚 油こきもの 酢 もち類 食べぬこと≫
などとしるされており、当時の価格は一袋 金二十銭だったそうです。現在は「薬事法」のためつくっていませんが、今も秘伝の作り方は残っているそうです。


裏表紙

東淀川区役所「東淀川区昔ばなし絵本」作成事業

発行日:2002年3月

制作指導:三善 貞司

発行者:東淀川区役所、東淀川区コミュニティ協会   

音声データ

  • 音声データ(MP3形式, 3.11MB)

    音声データは、東淀川区内で活動しているボランティア「淀の会」さんのご協力により作成しています。 ※インターネット、パソコン環境によってはお聞きいただけない場合もあります。

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