私たちのSDGs~34 株式会社猫舌堂
2024年6月7日
ページ番号:593734


北区広報紙わがまち北区3月号(令和5年)掲載
地球規模の環境問題や社会課題の解決も、まずは一人ひとりの小さな実践の積み重ねから。毎月、区内の様々な活動をお伝えします。

食べにくさの悩み支援 がんの体験活かし起業
口が開きにくい、飲み込むのが困難、箸やスプーンがうまく使えない……病気などで食べることに悩みを持つ人々を支援しようと、中之島に生まれた会社です。使いやすいスプーンやフォークなどの開発・販売と、同じ悩みを持つ同士がつながる場づくりを手がけています。
社長の柴田敦巨(あつこ)さんは関西電力病院の看護師でしたが、2014年、40歳の時に耳下腺がんに。手術後、顔の左半分が麻痺して食べ物を噛んだり飲み込んだりがしづらくなりました。家族以外との食事を避けるようになり、孤立感にも悩みました。
が、同じ境遇の人たちとブログなどを通じて出会い、前向きに生きる勇気を取り戻します。「当事者が悩みを分かち合って、生きる力を得る場をつくりたい」と、関西電力の社内ベンチャーに応募し、2020年に会社を設立しました。社名は舌下腺がんの体験をブログで発信していた荒井里奈さんのハンドルネーム「猫舌」から。荒井さんには顧問として会社に参加してもらいました。
事業の第一弾が、柴田さんや荒井さんの経験を活かしてデザインした小型のスプーンとフォークの販売。「いいさじ加減」の意を込めて「iisazy(イイサジー)」と名付けました。子どもやお年寄り、食べ急ぎを防ぎたい人にも愛用されています。
様々な病気の経験者が食の悩みや工夫を語り合うウェブマガジン「一食十色(いっしょくといろ)」も発信しています。
柴田さんの信条は「生きることは食べること」。当事者の実感と医療従事者のスキルを活かした支援で、誰もが自分らしく食を楽しみ、より良く生きられる社会をめざしています。

社長の柴田敦巨さん

iisazyのスプーンとフォーク

iisazyで楽しそうに食べる「猫舌さん」こと荒井里奈さん。2022年1月に亡くなりました

詳細
株式会社猫舌堂(中之島3-6-16)
注 問合せはメールcontact@nekojitadou.jp

SDGsゴール3:すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

SDGsチャレンジ
食べる喜びを自分らしく工夫してみよう

SDGsとは
国連サミットで採択された17の「持続可能な開発目標」

SDGs関連情報
注)本記事に関する内容は、北区広報紙わがまち北区への掲載時点のものです。現時点での詳細につきましては、掲載団体等に直接お問い合わせください。
探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先
大阪市北区役所 政策推進課広聴広報・企画調整担当
〒530-8401 大阪市北区扇町2丁目1番27号(北区役所4階42番窓口)
電話:06-6313-9683
ファックス:06-6362-3821