私たちのSDGs~55 ファイバーシーディーエム株式会社
2025年2月1日
ページ番号:645602

北区広報紙わがまち北区2月号(令和7年)掲載

地球規模の環境問題や社会課題の解決も、まずは一人ひとりの小さな実践の積み重ねから。毎月、区内の様々な活動をお伝えします。

大量生産・大量廃棄される衣類 回収進めて新たな価値を
昨年11月の夢キタ万博2024では、北区の中学生が古着を自らデザイン・リメイクして披露するファッションショーが催されました。この古着を提供したのは、衣類のリユース・リサイクルを手掛けるファイバーシーディーエム(FCDM)社。代表取締役会長の泉谷康成さんは、「若い人たちにも、服を買った後のことを知ってもらえれば」と語ります。中学生たちは泉南市にある同社のリサイクル工場を見学し、隣接する店舗でリメイクの素材となる古着を選びました。
「上水道には下水道があるけど、繊維には戻ってくる“道”がない」。国内で年間に供給される衣類約80万トンのうち回収されるのは約30万トン、約50万トンが廃棄される現状を、泉谷さんはそう例えます。「50年ほど前まで日本は物を捨てず、繊維のリサイクルも盛んでした。でもリサイクルに係る人件費が上がる一方で、安い輸入品が増えた結果、新品を買った方が安い、となってしまったのです」
泉谷さんは繊維産業の盛んな泉州で生まれ、1982年、アメリカ村で古着店を始めました。2002年に設立したFCDM社のCDMは、温室効果ガス排出量削減の仕組みである「クリーン開発メカニズム」に由来します。同社の工場には回収した衣料が運び込まれ、大勢の従業員が、古着として自社店舗で売る物、海外で売る物、繊維に戻す物、などに手作業で選別。繊維に戻す物は素材に応じて提携するリサイクル工場に卸し、月に約1,000トンの繊維が“道”を通ります。
その幅を広げていくには――。昨年10月から12月、環境省のモデル実証事業として、大阪府とエイチ・ツー・オー・リテイリング社(北区)、FCDM社を含む賛同企業などが府内64拠点で衣類の回収を実施しました。さらに賛同企業や市町村を募り、近く大阪発の衣類資源循環モデルの構築に向けた取組が始まります。「とにかく回収すれば新たな価値が生まれる。燃やしたら二酸化炭素を出すだけですから」。泉谷さんの言葉はシンプルです。

代表取締役会長 泉谷康成さん

リメイクする古着を選ぶ中学生

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