私たちのSDGs~70 株式会社天満大阪昆布
2026年9月1日
ページ番号:686364
北区広報紙わがまち北区9月号(令和8年)掲載

地球規模の環境問題や社会課題の解決も、まずは一人ひとりの小さな実践の積み重ねから。毎月、区内の様々な活動をお伝えします。
「昆布を食べきる」工夫で食文化をつなぐ
江戸時代の大阪は、日本中から食材が集まる“天下の台所”。昆布や椎茸など乾物の取引も盛んに行われ、菅南地域にはかつて200軒を超える乾物問屋が軒を並べていました。その菅南地域で生まれ育ち、70年以上続く昆布屋の3代目として「昆布おじさん」の愛称で親しまれているのが喜多條清光さん。大阪の昆布文化を未来へ残すため、昆布を使ったレシピを開発したり、昆布の歴史や現状をSNSやメルマガで発信するなど普及に努めています。
国内の95%を占める昆布の産地、北海道での収穫量は平成元年の3万3千トンをピークに減少、昨年は1万トン未満まで落ち込みました。食生活の変化や手軽な顆粒だしの普及などにより消費量も減少する中、もっと手軽に昆布を食べてもらえるようにと考えたのが約1ミリ幅に細かく刻んだ昆布です。「昆布はだしを取るものと思われがちですが、沖縄では昆布を煮たり炒めたりして食べることをヒントに思いつきました。断面から昆布の成分がたっぷり水に溶け出し、少ない量でもおいしいだしが取れる上に、捨てることなく食べきることができる。一石二鳥です」
現在も大阪の食文化を支える昆布ですが、その存在を知らない子どもたちも増えています。喜多條さんは食育にも力を入れ、子どもたちにも昆布のおいしさを知ってほしいと、学校給食に細切り昆布を入れて炊いたごはんを提案したところ大好評で、残飯の量が格段に減りました。また、時代に合った食べ方や使い方を伝えることが必要と、和洋中さまざまなレシピを考案しています。「子どもたちが昆布を食べておいしい言うたら、お母さんも昆布を使った料理を作ってくれる。家でも気軽に使ってもらえるよう、おいしくて、最後まで食べきれる昆布を提供することが、今を生きる昆布屋の使命と思っています」

代表取締役の喜多條清光さん

昆布を余すところなくいただく昆布ごはん
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