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焼肉店をご経営の皆様へ 無煙ロースターによる火災が急増しています!

2024年4月17日

ページ番号:288475

無煙ロースターの出火防止対策について


無煙ロースターをお使いの焼肉店の皆さんへ、火災を防ぎ、安全に使用していただくために!

焼肉店の火災が後を絶ちません!

最近、焼肉店では煙が少なく、衣服等に臭いが付かない、店内もクリーンに保たれる等の理由から、無煙ロースターを設置するのが常識化しています。このような状況の中、下引きダクト方式の無煙ロースター(正式には「下方排気方式ガス焼肉等用機器」と呼ぶ)から出火する火災が発生しています。

令和5年では過去5年で最も多い12件の火災が発生しています。

火災件数の推移

大阪市内において無煙ロースターから出火した火災件数
 令和元年令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 
 火災件数4522 12

火災を予防するためには、どうしたら良いの?

  1. 無煙ロースターの部品(特に防火ダンパー)は日常的に点検・清掃を行い、床下のダクトについても、定期的にメーカー等に洗浄を依頼すること。
  2. 排気ダクトの熱により付近にある可燃性の建築部材が着火すること防ぐために、ダクトと可燃性の部分等との間隔を10センチメートル以上確保するか、ダクトを不燃材料(厚さ5センチメートル以上の金属以外の不燃材料)で被覆すること。
  3. 店舗を新たに開店又は改装する場合は、所轄の消防署に事前に相談すること。
火災予防のポイントは、定期的な清掃と離隔距離の確保です

それだけで火災は防げるの?

それでは出火のメカニズムについて説明します。

調査の結果、無煙ロースター火災では次のような共通する要因があることが分かっています。

  • 無煙ロースターで飲食中、焼き網上の肉に着火し、炎が吸気取入口から吸引されるのを認めた後、火災が発生している。
  • 無煙ロースター下部の防火ダンパーが取り付けられていないか、あるいは取り付けられているものの意図的にクリップ留めされていたり、清掃不足により油脂でダンパーが固着しているため、正常に閉鎖していない。 

閉鎖しないようにテープ留めされた防火ダンパー

油脂で固着して閉鎖しない防火ダンパー

清掃不足により、油脂で固着して閉鎖しない防火ダンパー

防火ダンパーとは?

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  • 床下に設置された排気ダクト内部の清掃を長期間実施していない。
排気ダクト内が長期間洗浄されていないため、油脂が堆積した状況
  • 火災予防条例に規定されている排気ダクトと可燃物との離隔距離が確保されておらず、さらに不燃材による被覆が施されていない。
  • 火災予防条例に違反し離隔距離が不足しているため、火災になった事例
    無煙ロースターの構造図

    このような状況から次のように出火に至ったと推察します。

    (1)飲食中に焼き網上の肉に着火

    (2)焼肉の炎が吸気口から吸引され、ロースター内部 (内箱と飾り枠との間隙)の油脂に着火
     
    (3)ロースター内部の油脂が燃焼し、高温となっているにも関わらず、何らかの原因で防火ダンパーが作動しないために、排気ダクト内に炎が進入

    (4)排気ダクト内に堆積している油脂に着火し、ダクト内部が燃焼

    (5)高温となったダクトと近接する可燃物との離隔距離が不足しているために、ダクトの輻射熱により床材等が発火し延焼

    再現実験をしました。

    ※下の画像をクリックすると大阪市消防局YouTubeにつながります。

    クリックすると大阪市消防局YouTubeにつながり、「防火ダンパの清掃の重要性」の動画がご覧いただけます。
    別ウィンドウで開く

    防火ダンパーの清掃が不足しているために、ダンパーが油脂で固着してしまい、その結果、正常に閉鎖せず、ダクト内に炎が進入する様子を再現しています。

    クリックすると大阪市消防局YouTubeにつながり、「離隔距離及び不燃材料による被覆の重要性」の動画がご覧いただけます。
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    排気ダクトと可燃物との離隔距離が不足していたり、ダクトが不燃材で被覆されていないために、高温となったダクトの輻射熱により周囲の可燃物が発火する様子を再現しています。

    クリックすると大阪市消防局YouTubeにつながり、「排気ダクト内の清掃の重要性」の動画がご覧いただけます。
    別ウィンドウで開く

    床下の排気ダクトの清掃を行っていないために、防火ダンパーが閉鎖する以前にダクト内に堆積した油脂に着火し、ダクト内が燃焼してしまう様子を再現しています。

    大阪市火災予防条例には次のように定められています (抜粋)

    第3条の4 第1項

     第1号

     ア 排気ダクト等は、ステンレス鋼板、亜鉛鉄板又はこれらと同等以上の強度、耐食性及び耐熱性を有する不燃材料で造ること。

     ウ 排気ダクト等は、建築物等の可燃性の部分及び可燃性の物品との間に10センチメートル以上の距離を保つこと。ただし、厚さ5センチメートル以上の金属以外の不燃材料で被覆する部分については、この限りでない。

     ※  大阪市内では、厚さ5センチメートル以上の金属以外の不燃材料と同等以上の性能のあるものとして、厚さ2センチメートルの特殊な不燃材料の使用も可能です。詳しくはお近くの消防署までお問い合わせください。

     第4号 

      排気ダクト等、火炎伝走防止装置及びグリス除去装置の油脂等の清掃を行い、火災予防上支障のないように維持管理すること。

    火災予防の啓発チラシを作成しました

    火災予防啓発チラシ1

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    火災予防啓発チラシ2

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    離隔距離の確保と定期的な清掃で、火災を予防し、大切なお店を守りましょう!

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    このページの作成者・問合せ先

    消防局 予防部 予防課(調査鑑識)
    電話: 06-4393-6555  ファックス: 06-4393-4580
    住所: 〒550-8566 大阪市西区九条南1丁目12番54号(3階)
    ※月曜日から金曜日の9時00分から17時30分まで
    (土曜日、日曜日、祝日及び12月29日から翌年1月3日までは除く)

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