帯水層蓄熱システムを使った実証試験の見学会を開催します
2025年7月1日
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大阪市は、地下水の熱エネルギーを冷暖房に有効利用する「帯水層蓄熱システム」の普及促進に取り組んでいます。
また、大阪公立大学等が大阪市舞洲障がい者スポーツセンター(以下「アミティ舞洲」という。)にある帯水層蓄熱システムを活用して実施する環境省「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」について、大阪市はそのフィールドを提供するなどの支援も行っています。
本実証事業で開発を進めている技術は、既存の帯水層蓄熱システムに短周期蓄熱・放熱及び多重蓄熱機能を新たに付加することにより、再生可能エネルギーの余剰電力を熱エネルギーに変えて地中に蓄え、時間や季節をずらして冷房に活用する世界初の画期的な技術です。
このたび、令和7年7月17日(木曜日)、7月18日(金曜日)に一般の皆様を対象とした見学会をそれぞれ開催しますので、是非ご参加ください。

1. 帯水層蓄熱システムについて
帯水層蓄熱システムは、地中熱利用技術の一つで、2本1対の井戸を用いて、地下水から熱エネルギーのみを採り出して、建物の冷房・暖房を効率的に行うもので、季節間で冷房と暖房が入れ替わることを活かし、汲み上げた地下水をもう片方の井戸に戻すことを前提に季節をまたいで地下に蓄熱することにより、省エネルギーを実現できます。
空気熱利用と異なり、大気中へ排熱しない特徴から、ヒートアイランド現象の緩和や地球温暖化対策への効果が期待されています。

帯水層蓄熱システムを活用した空調システムの概念図

2. 実証試験概要

実証試験内容
従来の帯水層蓄熱システムに(1)再生可能エネルギーの余剰電力のリアルタイム情報と連動させることによりヒートポンプ熱源機を稼働させ低温蓄熱を行う制御及び(2)蓄冷した低温冷水をヒートポンプ熱源機を介さずに空調できる機能を新たに構築することで蓄電池や水素に比べてコストを抑えながら、再生可能エネルギーの余剰電力を効果的に貯蔵することが可能です。
これまでの実証試験により、再生可能エネルギーの余剰電力を熱エネルギーとして帯水層に蓄える技術を検証し、令和7年7月1日(火曜日)からは、蓄冷したより低温の冷水を使用し直接冷房を行う実証試験を開始します。

実証試験の流れ

実施体制
(代表事業者)
- 大阪公立大学
(共同実施者)
- 三菱重工サーマルシステムズ株式会社
- 株式会社竹中工務店
- 関西電力株式会社
- 株式会社安井建築設計事務所
- 東京大学
- 2025年日本国際博覧会協会
- 大阪市

実証試験場所
アミティ舞洲(大阪市此花区北港白津2丁目1−46)

期待される効果
再生可能エネルギーの余剰電力を貯蔵することによる脱炭素化社会に適した帯水層蓄熱システムの活用と、余剰再生可能エネルギーの貯蔵をはじめとする新たなイノベーションの創出


3. 見学会

日時
令和7年7月17日(木曜日)14時から16時まで (受付開始:13時30分から)
令和7年7月18日(金曜日)14時から16時まで (受付開始:13時30分から)

場所
アミティ舞洲(大阪市此花区北港白津2丁目1−46)

内容
帯水層蓄熱システムの概要説明、施設見学、実証試験の運用データ説明、運用状況分析結果の説明 など
(注)こちらの見学会への参加を希望される方は、申請フォーム(一般向け)から手続きください。

問合せ先
大阪公立大学都市科学・防災研究センター
電話番号:06-6605-2993
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