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平成30年度 第1回こども・子育て支援会議 会議録

2023年8月3日

ページ番号:461023

平成30年度第1回 こども・子育て支援会議

 

1 日時 平成30年9月27日(木) 午前10時12時

 

2 場所 大阪市役所  屋上階 P1会議室

 

3 出席者

(委員)

山野会長、興津委員、片上委員、勝部委員、北委員、小谷委員、近藤委員、杉田委員、寺見委員、

仲松委員、中山委員、西嶋委員、西村委員、沼田委員、藤井委員、藤田委員、村田委員、渡邊委員

 

(本市)

花田旭区長、松本城東区長、佐藤こども青少年局長、稲木こども青少年局理事、辰己こども青少年局こどもの貧困対策推進室長、平田こども青少年局企画部長、青柳こども青少年局こどもの貧困対策推進担当部長、高井こども青少年局子育て支援部長、工藤こども青少年局保育施策部長、阪口保育・幼児教育センター所長、松村こども青少年局企画部経理・企画課長、新堂こども青少年局企画部こどもの貧困対策推進担当課長、杉谷こども青少年局企画部青少年課長、九之池こども青少年局企画部放課後事業担当課長、森川こども青少年局子育て支援部管理課長代理、藤本こども青少年局子育て支援部幼稚園運営企画担当課長、瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長、赤本こども青少年局保育施策部保育企画課長、永井こども青少年局保育施策部給付認定担当課長、武田こども青少年局保育施策部指導担当課長、迫野こども青少年局保育施策部環境整備担当課長、板橋こども青少年局保育施策部保育特別対策担当課長、田宮こども青少年局こども相談センター運営担当課長、藤原こども青少年局こども相談センター教育相談担当課長、川本教育委員会事務局総務部教育政策課長、弘元教育委員会事務局指導部初等教育担当課長、

 

 

4 議題

(1)大阪市こども・子育て支援計画の取組状況について

 ①平成29年度個別の取組実施状況

 ②事業計画の実績

(2)各部会の開催状況報告

 ①各部会の開催状況報告

 ②各部会の審議事項

  ・【教育・保育部会】待機児童を含む利用保留児童の解消に向けた取組み

  ・【教育・保育施設等事故検証部会】提言に基づく取組み進捗状況について

(3)こども・子育て支援に関するニーズ等調査について

(4)大阪市社会的養育推進計画について

(5)こどもの貧困対策の取組みについて

(6)大阪市における児童虐待対策の取組み状況について

(7)その他

 ①委員からの意見及び質問について

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 定刻になりましたので、ただいまから平成30年度第1回こども・子育て支援会議を開催させていただきます。

 本日はお忙しいところお集まりいただき、まことにありがとうございます。私は、事務局を担当いたしますこども青少年局企画部経理・企画課長代理の友清です。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、本日ご出席いただいております委員の皆様方のご紹介でございますが、お手元に配付しております委員名簿をご参照いただきますようお願いいたします。

 本日の会議より新たにご就任いただきます方をご紹介させていただきます。

 大阪市児童福祉施設連盟より、杉田委員でございます。

 

○杉田委員

 杉田でございます。よろしくお願いいたします。

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 大阪商工会議所より、興津委員でございます。

 

○興津委員

 大阪商工会議所の興津です。どうかよろしくお願いいたします。

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 大阪市PTA協議会より、藤田委員でございます。

 

○藤田委員

 藤田です。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 大阪市私立幼稚園連合会より、川田委員も新たにご出席いただく予定にしておりますが、少し遅れるとご連絡をいただいておりますので、よろしくお願いいたします。

 4名の新しい委員の方は、所属されている団体の役員改選により新たにご就任いただきましたので、前任者の任期の残る期間をご参画いただきます。よろしくお願いいたします。

 こども・子育て支援会議条例第7条の規定により、支援会議は委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができないとされています。本日は、24名中17名のご出席をいただいており、定足数を満たしておりますことをご報告いたします。

 それでは、会議に先立ちまして、大阪市こども青少年局長、佐藤よりご挨拶申し上げます。

 

○佐藤こども青少年局長

 皆さん、改めましておはようございます。こども青少年局長の佐藤でございます。会議にあたりまして、冒頭、ご挨拶を申し上げます。

 本日は大変お忙しい中、大阪市こども・子育て支援会議にご出席賜りまして、まことにありがとうございます。また、皆様方におかれましては、日頃よりこども青少年施策の推進にご尽力を賜っておりまして、その点につきましても、この場をお借りしまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。

 今回は、今年度第1回の会議ということでございまして、新たに就任されました委員の方々も、今、ご紹介がございましたが、私自身もこの4月に局長に着任したということで、今後どうかよろしくお願いいたしたいと思います。

 こども・子育て支援会議ですけれども、こども・子育て支援に関します施策を総合的かつ計画的に進めていくために設置されましたものでございまして、平成27年度から5か年で策定しております計画の策定の際にも、皆様方にはご審議をいただいたわけですが、この計画に基づきまして、大阪市のこども青少年施策は全て推進されていると言っても過言ではございません。そういうこともございまして、その後の進捗管理につきましても、この会議でご審議をいただいているところでございます。

 本日の会議では、この計画に位置づけられております個別の取組の状況につきまして、29年度分のご報告をさせていただきます。

 それから、こどもたちですとか、子育て世帯を取り巻く課題の解決、これは最重要課題と認識をしておりまして、この間、市長をトップといたしまして、個別の課題に着目した会議も設定し、日々、取組を進めてまいっております。

 主に3つあるのですけれども、1つは、この間もご審議いただいております待機児童対策について30年4月に待機児童解消ということを考え、かなり取組を進めた結果、解消までには至りませんでしたが、大きく削減したということをご報告申し上げたいと思いますし、新たに31年4月に向けまして、必要な入所枠を確保することで解決に向けて取り組んでいるところでございます。

 それから、こどもの貧困対策ですが、こちらも引き続き取り組んでおりまして、30年3月には新しい計画もつくったところでございます。

 それから、今年度になってからですけれども、児童虐待の防止対策ということで、こちらも以前から取組はもちろんしておりますけれども、二度とあってはならないという強い決意のもとで、市長をトップに新たに会議を立ち上げたところでございまして、そのあたりもこの後少しだけお時間をいただいて、ご説明をしたいと思っております。

 それから、現在の計画の期間ですけれども、来年度で終了となりますことから、次期計画策定に向けまして、その基礎資料となるように、今年度は子育て世帯や青年層に対しましてのニーズ調査を実施する予定となっております。後ほどご説明いたしますので、調査に向けましてのご意見、ご提案など頂戴できれば幸いだと思っています。

 毎回、この会議は盛りだくさんになりまして、なかなか時間が十分でないところがございますけれども、委員の皆様方におかれましては、それぞれのお立場から、ぜひ忌憚のないご意見をいただきたいと思っておりますので、その点、お願い申し上げまして、私の最初の挨拶とさせていただきます。本日はありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 続きまして、資料の確認をさせていただきます。

 本日の資料といたしまして、資料の2枚目に資料一覧がございますが、そちらをご覧ください。 資料1-1、大阪市こども・子育て支援計画平成29年度個別の取組実施状況一覧表、資料1-2、事業計画の実績、資料2-1、平成29年度第3回こども・子育て支援会議後の各部会の開催状況等、資料2-2、保育所等整備計画数に係る各区の必要整備量の考え方(平成30年度予算)、資料2-3、大阪市たんぽぽの国保育事故調査による提言に基づく事故防止対策進捗状況について、資料3、こども・子育て支援に関するニーズ等調査について、資料4、大阪市社会的養育推進計画について、資料5、大阪市こどもの貧困対策推進計画(概要版)、資料6-1、大阪市における虐待に係る通告等の状況、資料6-2、大阪市における児童虐待対策の強化に向けて(提言)にかかる施策の実施状況(概要)、資料6-3、大阪市における児童虐待対策の強化に向けて(提言)にかかる施策の実施状況一覧表(平成29年度)、資料6-4、大阪市児童虐待防止体制強化会議の設置について、資料7、委員からの意見及び質問に対する本市の見解、参考資料としまして、1-1、平成25年度調査(就学前児童)調査項目、参考1-2、平成25年度調査(就学前児童調査票)、参考2-1、平成25年度調査(就学児童)調査項目、参考2-2、平成25年度調査(就学児童調査票)、参考3、平成25年度調査(若者意識調査票)、以上となっております。

 不足等はございませんでしょうか。

 資料につきましては事前に郵送させていただいておりますが、2点の追加と3点の修正がございます。資料2-3、資料6-4につきましては、新たに今回配付させていただいております。

 資料1-2、資料6-1、資料7については、事前に送付したものから修正がございましたので、差し替えしております。

 事前にお送りした資料はご覧いただいているという前提で、本市側の説明も簡潔に5分から10分程度とし、より活発な意見交換の時間を確保してまいりたいと存じます。

 なお、ご発言の際には挙手をいただき、必ずマイクをお使いいただきますよう、お願いいたします。委員の皆様にはご理解いただきますようよろしくお願いします。また、本市出席側にも改めてご協力をお願いします。

 そのほか、ご参照用としまして、前回同様資料などを編綴しておりますピンク色のフラット   ファイルを置かせていただいております。このファイルは会議終了後、事務局にて保管させていただき、次回会議の際にも活用していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 さて、本会議は原則公開としており、会議開始と同時に傍聴の方に入っていただいております。本日は、1名の方が傍聴されています。

 それでは、会議の進行を会長にお願いしたいと思います。山野会長、よろしくお願いいたします。

 

○山野会長

 皆さん、おはようございます。朝から足元の悪い中、本当にありがとうございます。

 ちょうど先週、国の厚労省の社会保障審議会の児童部会があって、私も出向いていたのですけれども、先ほど、おっしゃられた児童虐待関連で、テレビ報道で拡散された目黒区の事案の経過の中で、随分国も児童虐待のほうにも力を入れ、大きく変えていこうとされているところです。大阪市さんがそれを牽引する形で、いろいろ取組をされているのだなというふうに資料を見て思わせていただいたところです。

 今日もそれをベースに、皆さんの貴重な意見がこの施策をつくっているんだという、冒頭、局長のご発言がございましたので、ぜひ本日もどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に従いまして、進めてまいりたいと思います。

 まず、議事第1、大阪市こども・子育て支援計画の取組状況について、事務局からご説明をお願いいたします。

 また、渡邊委員からいただいているご質問に関しても、あわせてご説明をお願いいたします。

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 こども青少年局経理・企画課長の松村でございます。よろしくお願いします。

 私から、議事1、大阪市こども・子育て支援計画の取組状況につきまして、(1)、(2)を一括でご説明申し上げます。

 まず、本計画の体系をご説明させていただきますので、机上に置いてございますオレンジ色の冊子、42ページ、43ページをご覧ください。

 この計画は、4つの基本施策を柱として構成してございます。

 1つ目は、こどもの視点ということで、こども・青少年の生きる力を育成。

 2つ目が、保護者の視点ということで、安心してこどもを生み、育てられるよう支援する仕組みを充実。

 3つ目が、セーフティーネットの視点ということで、こども・青少年や子育て家庭のセーフティーネットを確立。

 4つ目には、まちづくりの視点ということで、こども・青少年や子育て家庭が安全・安心で快適に暮らせるまちづくりを進めるということでございます。

 この4つの柱のもと、個々の施策目標や個別の取組を掲げているところでございます。

 続きまして、資料の1-1をご覧ください。

 この資料につきましては、今、ご覧いただきました計画冊子に掲載しております個別の取組につきまして、平成29年度の実施状況を一覧にまとめたものでございます。

 この表の見方につきましては、4枚めくっていただき、1ページをご覧ください。

 一番左側から通し番号、取組名、そして計画記載ページ、実績の指標や27年度から29年度の実績、また28、29年度の決算額、30年度予算額等を掲載してございます。複数の施策目標に関連する事業につきましては、2回目以降は再掲ということで表示をさせていただき、参照ページのみを記載してございます。

 また、最終の34ページには、新しく27年度から29年度の新規事業を一覧で掲載してございます。

 個別の取組実績につきましては、それぞれ記載のとおりでございますので、詳細につきましては、後ほど確認いただきますようよろしくお願いいたします。

 続きまして、資料1-2、事業計画の実績について、ご説明させていただきます。

 子ども・子育て支援法におきましては、幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育といいました教育・保育と、地域子ども・子育て支援事業、例えば延長保育事業や児童いきいき放課後事業など12事業につきましてニーズ量を見込み、そのニーズに対する提供体制の確保の内容を設定する事業計画というものを定めることとされてございます。

 資料1-2につきましては、その事業計画に対する実績につきまして、経年別にまとめた資料となってございます。

 1ページには、教育・保育施設等の入所児童数について、4月1日時点、もしくは5月1日時点の30年度の実績を追記し、また2ページから3ページに書いてございます地域子ども・子育て支援事業につきましては、29年度の実績をそれぞれ追加してございます。

 事業計画におけますニーズの見込みにつきましては、計画策定時に国の手引きに従いまして算出してございますけれども、進捗管理を行う中で、量の見込みと実績数値に乖離がある場合につきましては、必要に応じて計画の見直しを行ってございます。

 昨年度が計画期間の中間年に当たりましたので、その時点で全事業の進捗状況の点検・評価、必要に応じて計画の見直し行いまして、残期間でございます平成30年度、31年度の残り2か年につきましては、現行計画に基づきまして推進してまいりたいと考えてございます。

 また、2ページに書いてございます地域子育て支援拠点事業につきましては、渡邊委員からあらかじめご意見をいただいておりますので、ご紹介させていただきます。

 恐れ入りますけれども、資料7をご覧ください。

 地域子育て支援拠点事業につきましては、31年度の目標数である129か所に向けて整備を進めてきてございます。29年度末実績では、目標の117か所に対して110か所となってございますが、渡邊委員からは、地域子育て支援拠点事業の受託事業としまして、運営面での課題等につきまして、ご意見をいただいてございます。

 それでは、担当課のほうから補足説明をさせていただきます。

 

○森川こども青少年局管理課長代理

 管理課課長代理の森川でございます。

 渡邊委員からいただきましたご質問について、私からご説明させていただきます。

 資料7をご覧ください。

 まず、渡邊委員からのご質問についてですが、地域子育て支援拠点事業について、計画上、現時点では目標に達しておらず、また現在の運営費では職員の給与や家賃の支払いなど、苦しい状況にあり、また開設準備の補助がなく、改修費等が確保できないという状況の中、2点、ご質問をいただいております。

 まず1点目が、国は平成30年度基本運営費を480万円としているが、大阪市がこの基準に満たない理由について教えていただきたい。また、開設準備経費が支払われない理由についても教えていただきたい。

 2点目としまして、一般型(ひろば型)で「子育て支援活動の展開を図る取組」「地域支援」の加算が子ども・子育てプラザのみに適用されている理由について教えていただきたいという内容でございます。

 本市見解ですが、本事業につきましては、こどもや子育てをめぐる環境が大きく変化する中、子育て中の親の孤独感や不安感の増大等に対応するため、子育て世帯が気軽につどい、交流できる場所を提供することにより、子育ての不安感等を緩和し、こどもの健やかな育ちを支援することを目的として事業を実施しておりまして、各実施施設におかれましては、こうしたつどいの場の提供や子育て相談のほか、法人の強みを生かした子育て支援プログラムを展開するなど、地域のニーズに即した子育て支援に取り組んでいただいているところでございます。

 本市としましても、本事業は重要な役割を果たしていると認識しておりまして、引き続き実施施設の確保に努めてまいりたいと考えております。

 今回、渡邊委員からご質問のありました件について、まず経費、委託金額につきましてですが、委託金額につきましては、大阪市におきましても国の定める基準額に準じているところでございますが、国から示されます基準額の改正案が年度末ごろとなりまして、また正式な通知についても翌年度となることから、毎年、前年度の国の基準額を用いているところでございます。

 また、開設準備経費につきましては、本市の厳しい財政事情もあり、現在のところ、補助制度を設けていない状況となっております。

 次に、子ども・子育てプラザのみ本事業の加算が適用されている件についてですが、子ども・子育てプラザにおきましては、「地域子育て支援拠点事業」のほか、「子育て活動支援事業」、「ファミリー・サポート・センター事業」を実施しております。この「子育て活動支援事業」につきましては、国庫補助の加算を活用しまして、放課後児童健全育成事業やアウトリーチを含めた地域支援等を行うこととし、「地域子育て支援拠点事業」の担当職員とは別に担当職員を配置して、事業を実施することを必須としております。

 一方、地域子育て支援拠点事業(つどいの広場)につきましては、現在の公募におきまして、地域支援等の実施までを必須条件としては求めていないところでございます。

 本市としましては、今回のご意見を踏まえながら、引き続き地域の子育て支援の充実に向けて検討してまいりたいと考えております。

 なお、参考資料として、平成29年度の国の交付金の単価表のほうを添付させていただいております。

 説明は以上でございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 ただいまご説明がありました内容に関して、ぜひご意見をお願いいたします。

 渡邊委員。

 

○渡邊委員

 質問した渡邊です。よろしくお願いします。

 私どものNPOでも地域子育て支援拠点事業を3か所で運営させていただいていますが、年々、消費税が上がったり、最低賃金が上がったりということで、運営が非常に苦しくなっているという状況が、うちに限らずほかの受託しているNPOの団体も同じように感じています。

 地域のNPOを運営している中で思うことは、利用者さんが自分もしんどいときに助けてもらったから、今度はスタッフになって子育て中の人たちをサポートしたいという思いで、利用者さんからスタッフになってくれるというような、非常に子育てに優しい地域づくりに貢献しているということです。こういうことは、NPOにしかできないのではないかと、自負しております。

 そういうところで、今の委託金の中で、スタッフ2人分の最低賃金を賄うことが難しいということについては、それでいいのかどうかというのを考えているところです。実施要綱にもスタッフは非常勤で2人ということは書かれてあるので、そこで最低賃金を払えないということはどうなのかなということが思いにあったところです。

 それから、子育てプラザとか社会福祉法人さん、保育園さんとかでもこの事業はやられていますが、やはり部屋が必要で、NPOは自分たちで物件を探して、家賃を払っていくということで、家賃の負担も非常に大きくなってきていて、そこでスタッフの最低賃金を支払うことが難しいという状況になってきています。どのNPOもそんな状況ですので、ここで今後再公募があったときに、事業者が手を挙げられないという状況が起こってくると、本当にこの支援計画にたどり着かないということになり、それは、やはり子育て中の親子にとっては非常につらい状況ではないかと思っています。

 加算については、プラザにはそういう人を配置してということを先ほどの説明で言われておりますけれども、地域子育て支援拠点事業では、法人の強みを生かした子育て支援プログラムということで、この要綱で示されていること以外にも、さまざまな地域に沿った例えば放課後の児童のことであるとか、広場に来たくても来られなかったり、なかなか支援の手の届かない人たちに来ていただくため、訪問して誘いに行ったりとかという、いろいろな努力をしているところです。そういうところにも加算をしていただくにはどういうふうに私たちは動いていけばいいのかとか、何を準備すればいいのかというところがわからない状況です。契約書の中には、市が認めた場合、加算すると書かれているので、その加算の対象がプラザだけのことだということも今知ったという感じなので、そのあたりは契約書の方もおかしいのではないかなという素朴な疑問でございます。ぜひ補助のご検討をいただきたいなということと、それから委託費については、国の基準が決まるのが遅いということで、昨年の基準に基づいてということですけれども、今年度8月に国から基準額が示されていますので、例えば補正予算であるとか、そういうところで差額の分を計上するとか、そういうようなことをご検討いただけたら、非常に我々はありがたいというふうに思っております。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 子育て支援拠点事業、この件について、ほかに何かございますか。

 

 今、渡邊委員がおっしゃられていた地域で循環していくというのは、まさに重要なポイントですし、加算基準を明確にというところも市民から見たらそうだと思います。例えば大阪市の家賃とかは、他市に比べて高いわけですから、直接でなくても、何かサポートのご案内とか、別の角度からの支援だとか、幅広く、この事業に限らず市民の方々が参画しやすいようなルールが決まっていったらいいなと思いながらお聞きしました。ありがとうございます。

 ほかの点でございますか、資料1-2全体に対して。

 よろしいでしょうか。

 それでは、また後で思い出したら言ってくださったらと思いますが、次の議題の議事2に入っていきたいと思います。

 それでは、議事2の説明を事務局の方からお願いします。各部会の開催状況等についてです。

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 議事の2番、各部会の開催状況につきまして、ご報告させていただきます。

 資料2-1の最終ページをご覧ください。

 ここにございますように、こども・子育て支援会議のもとには、教育・保育部会から認可外保育施設教育費補助審査部会まで、全部で6つの部会を構成してございます。

 昨年度は、こどもの貧困対策に関する推進計画策定部会を設置し、こどもの貧困対策推進計画の作成に関してご審議いただいておりましたが、平成30年3月の計画策定に伴いまして、部会につきましては廃止してございます。

 本部会の会議実績につきましては、資料2-1の記載のとおりでございますが、そのうち教育・保育部会と教育・保育施設等事故検証部会より、部会での審議事項につきまして、ご報告させていただきます。

 

○迫野こども青少年局保育施策部環境整備担当課長

 こども青少年局保育施策部環境整備担当課長の迫野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、去る8月30日に開催されました教育・保育部会の内容及びその際にご意見がありました点につきまして、資料2-1及び資料2-2によりご報告をいたしたいと思います。

 まず、資料2-1の第1回30年8月30日と書いたこども・子育て支援会議教育・保育部会のところをご覧いただきたいと思います。

 当日の議事としては、記載のとおりではございますが、事務局から、子ども・子育て支援新制度の実施状況をはじめとして、保育所等の利用待機児童の状況でありますとか、新たな待機児童対策、地方分権改革への提案などについて、ご説明をいたしました。

 これに対しまして委員からは、平成30年4月現在の待機児童数が減少しているけれども、保育所の整備はどこまで進めるのかといったご意見がありました。また、保育人材不足が深刻であるといった現状、既存園から認定こども園への移行にかかる審査が厳しいのではないかといったご意見などを頂戴したところでございます。

 会議の最後に、福田委員から、親会での部会報告の際には、保育所の整備量の積算根拠につきまして、改めてご説明するようにというご発言がございましたので、本日、資料をご用意させていただいたところでございます。

 資料2-2をご覧ください。

 平成30年度予算の根拠となりました、各区における平成31年4月時点の必要整備量の積算の考え方をまとめて示したものでございます。

 都心部での大規模なマンション建設でありますとか、周辺区におきましては、就学前児童の減少等、保育ニーズにつきましては、地域偏在が顕著となっているところでございます。真ん中の四角囲みにありますとおり、各区におきまして、まず平成29年度中の保育所整備、あるいは開設時期等の状況、入所可能枠の状況等を積算いたしまして、その上で29年10月以降の入所申し込み状況、こちらを算出しました。それに加えまして、マンションの建設の状況でありますとか、出生・転出入によります就学前児童数を勘案いたしまして、区内の保育ニーズの動向を予測いたします。その上で、また既設保育所等での受入れの協力数なども考慮いたしまして、一番右にありますとおり、年齢ごとの不足見込み数、これがいわゆる利用保留見込み児童数となりますけれども、こちらを算出いたします。この不足する年齢に応じまして、0歳児から5歳児の民間保育所、またはおおむね0歳児から2歳児までの小規模保育事業の必要整備量を算出するということになります。

 この結果、右の上の方にありますとおり、平成30年度予算といたしましては、4,054人分の入所枠が必要ということで整備予算を確保したところでございます。

 それから、右の下のほうには参考として、平成30年4月現在の実績を記載しております。保育所の新規利用申し込み数は1万4,940人となります。このうち希望する保育所に入所できなかった児童、利用保留児童でございますけれども、こちらが2,503人となります。この2,503人につきまして、例えば育児休業の方でありますとか、特定の保育所のみを希望されるなど、厚生労働省の基準に基づいて除外した数が待機児童数となりまして、本市では65人となってございました。また、記載してございませんけれども、入所保留児童の2,503人のうち、0歳児~2歳児が約9割、2,250人となっておりました。認可保育所を整備する場合には、3歳以上の入所枠が必要であるため、その部分を見込んだ整備量というふうになります。待機児童対策につきましては、整備だけでなく、保育人材確保施策など、あらゆる手法により進めているところでございます。

 一方、国におきましては、待機児童早期解消と女性の就業率80%をめざして、待機児童対策を一層推進というふうに言っておりまして、本市におきましても、今後新たなニーズの掘り起こしや、幼児教育の無償化の影響なども予測されまして、31年度以降も無償枠拡大に取り組む必要があると考えております。

 また、これから予算編成作業に着手することになりますけれども、31年度につきましても、基本的には今ご説明いたしましたとおりの手順により、32年4月に向けた入所枠確保に取り組むことになると思っております。

 また、保育ニーズの増大が見込まれます都心部では、保育所整備等を行います。また、引き続き既存の幼稚園などの認定こども園への移行も促進してまいりたいと思っております。また、既存保育園で空きスペースがあるところですとか、定員に空き枠があるところもあると聞いておりますので、そこも最大限活用できるような取組も検討しておりますとともに、保育人材の確保や保育所情報の提供などの充実、これには引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

 8月の教育・保育部会では、さまざまなご意見をいただいておりまして、その内容も踏まえつつ、利用保留児童解消をめざし、保育を希望する全ての児童の入所枠が確保できるよう、待機児童対策に取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。

 

○武田こども青少年局保育施策部指導担当課長

 こども青少年局指導担当課長の武田でございます。

 続きまして、教育・保育施設等事故検証部会の審議事項について、ご説明させていただきます。座って説明させていただきます。

 事故検証部会では、平成28年4月に淀川区の認可外保育施設たんぽぽの国で発生した死亡事故を検証するために審議を重ね、昨年7月に再発防止のための提言を発出いたしました。今月13日の第15回部会では、この1年、大阪市として取り組んできた再発防止策の進捗状況について、委員からご意見をいただき、本件の審議は終了しております。一区切りとなりますので、本日、ご説明をさせていただきます。

 それでは、資料2-3をご覧ください。

 まず、資料のつくりでございますけれども、提言は5つございますので、5つの提言の柱ごとに、まず提言内容の概要、次に進捗状況を記載し、ポイントとなる取組について破線で囲っております。

 1ページには、「重大事故防止啓発ポスター」やマニュアルを作成し、認可及び認可外全保育施設に配付した経過を記載しております。

 2ページには、4つ、円グラフを記載しております。これらは5月末から7月にかけまして、認可・認可外保育施設に対して実施したアンケートの結果をお示ししております。参考資料2と横に書いておりますけれども、近日中にホームページに掲載する予定となっており、そちらに回答率や施設種別ごとの結果を記載しております。

 このアンケートにつきましては、事故検証部会委員より、経年変化を確認でき、また注意喚起にもなることから、毎年同じ項目で実施してほしいとのご意見がありました。

 まず、事故防止や事故発生時のマニュアルにつきましては、8割を超える施設が「ある」と回答されていますが、下の囲みを見ていただきますと、事故防止巡回時におきまして、改めて整備状況の確認と作成・改訂の助言を行っており、さらに未整備の認可保育施設に対しましては、定例監査時にも指導をしております。

 今申し上げました、事故防止巡回支援指導につきましては、6ページに記載しているとおり、10年以上の保育経験かつ施設長や主任としての指導的役割の経験者である巡回支援指導員を5名配置いたしまして、主に睡眠中、プール活動中、食事中に重点を置いて、今年6月より認可・認可外保育施設を訪問し、きめ細かく実践的なご助言、ご指導をさせていただいております。

 部会委員からは、本当に予告なく訪問されて驚きましたというような現場でのお声をご紹介いただきました。

 2ページにお戻りをいただきまして、真ん中の円グラフにありますとおり、各施設における心肺蘇生法実技訓練については、約7割が実施しているとの回答でした。

 本市の動きとしまして、認可外保育施設は特に小規模の園が多いので、消防局と協力をして、本市の主催で救命講習を開催しております。平成29年度は200名が受講ということで、今年度も開催予定としております。また、事故防止巡回時も年に1回の目安で心肺蘇生法を実技訓練していただくようお願いをしているところでございます。

 部会委員からは、保育従事者に対する定期的な研修制度を国に働きかけるべきであり、また大切な命にかかわることなので、全施設に研修に参加してもらうべきではないかとのご意見がありました。

 その下のAEDにつきましては、約4割が「設置している」との回答でした。

 本市の動きとしましては、昨年度、市民の方からご寄附をいただき、全ての公設置公営の保育所にはAEDを設置いたしました。また認可保育施設には、給付費の加算を活用していただいて、AEDを設置していただくように働きかけを行っております。

 では、次に3ページをご覧ください。

 こちらは、お昼寝中などの睡眠時観察につきまして、昨年度、認可・認可外に対して、0・1歳児のうつぶせ寝禁止を再周知して、またうつぶせ寝をさせないと明記し、観察のチェックポイントを記載した新しい記録様式を送付いたしました。事故防止巡回時にも睡眠時観察の様子は重点的に確認させていただいており、また今年度より認可保育施設に対しましては、保育補助者を雇える費用への補助制度を創設し、また公設置公営の保育所では、睡眠時観察の保育補助者を配置しているところでございます。

 次の4ページをご覧ください。こちらは入園初期リスクの軽減ということで、全保育施設向けに入園初期の事故発生の危険性について、再周知させていただき、また事故防止巡回時にも入園初期の情報収集の大切さと、慣らし保育の必要性について周知をしております。

 部会委員からは、現場で慣らし保育に取組やすくなったとのお声があったということを聞いております。

 次の5ページには、保護者への情報提供の充実としまして、認可外保育施設のホームページを認可保育施設との違いでありますとか、「よい保育施設の選び方十か条」というものを強調するなど改訂をいたしました。さらに今月より各認可保育施設の施設基本情報を刷新いたしまして、全施設分を掲載するなど、充実をさせているところでございます。

 最後に7ページをご覧ください。

 事故検証部会の提言の中で、国へ要望すべき事項につきまして、昨年、要望を行ったところでございます。

 そして、下の方に記載しておりますけれども、今年8月に内閣府等の国の通知で、国の有識者会議である「教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議 年次報告」の参考資料として、私どもが作成いたしました事故対応マニュアル基礎編が好事例ということで、全国に周知していただいたところでございます。

 また、本市が要望しておりました認可外指導監督基準に事故対応マニュアルの整備や救命救急講習受講を義務づけることや、検証上必要な情報を他機関から得ることが困難な事例等を踏まえ、必要な法令等の整備を検討すべきであることを国への注意喚起・提言としていただきました。

 説明は以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に関して、ご意見をよろしくお願いいたします。

 ぜひ子育て中である市民委員の皆さんとか、ご意見をいただきたいと思います。

 部会委員のメンバーでいらっしゃった委員の先生方からも、何か補足点がございましたらいかがでしょうか。

 寺見委員、お願いします。

 

○寺見委員

 このたび、この検証委員会にかかわらせていただきました寺見と申します。

 こういう事故がありますと、当事者はもちろんですけれども、行政さんもとてもしんどい思いをされたということを目の当たりにしまして、最終的に事故防止マニュアルができるまでの間に、大阪市さんが非常に努力され、それからそれにかかわって、委員さん方の貴重な意見を非常に反映していただきました。先日の会議でも、この1年間に市でどういう取組をされて、その取り組んだ結果がどのようになったかということも丁寧にご報告がありまして、このことに関して多大なるご努力をされたことを改めて私からも行政の方々、委員さんにお礼を申し上げたいのと、その間の皆様方の手厚い対応等、ご努力に対してご慰労を申し上げたい。ただ、それだけのことでございます。

 今後もこんなことがあってはなりませんけれども、この防止マニュアルが国全体に公表されて、各市町村におきましても、それに近いような事例もあったりしますので、ますます適切な対応ができるような体制づくりが進められたら、うれしく思っております。

 この関係者の先生方、それから事務局の皆様方に、改めて何か私がお礼を申し上げるのは変でしょうけれども、本当にご慰労申し上げます。

 以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 大変な作業をしてくださったと思います。ありがとうございます。

 どうぞ。

 

○佐藤こども青少年局長

 佐藤でございます。

 寺見委員のほうから過分な、いろいろな言葉をいただきまして、ありがたく思います。大阪市側といいますよりも、むしろ委員の先生方には、本当にこの間、何度も何度も検証部会を繰り返していただきまして、丹念にご議論いただき、ご意見をいただいて、それを一つ一つ取り組ませていただくなり、体制をつくるなり、国の方にも要望もさせていただいて、国の方からも逆に有識者会議のほうに来てもらって、ぜひ意見を言ってくれというようなお声もいただきました。直接そういう声が届けられたことというのは大きいと思っておりますし、体制もつくりましたことですし、日々、こういうことを忘れていっては決してならないという決意のもとに、現場の保育所の方々と一緒に頑張ってまいりたいと思っておりますので、引き続きのご協力をよろしくお願いしたいと思います。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでしょう。

 委員でかかわられていた西村委員、どうですか。

 

○西村委員

 西村です。

 事故自体は、保護者にとってはとても耐えがたい事件かなと思っていますが、実は今に始まった話ではなくて、もう20年ぐらい前からでも、この辺の問題があるのではないのかと、ずっと取り組んでおられる方々もいらっしゃる中で、僕の担当では、手つかずのところだったのではないかと思っていた箇所です。

 そこのところに今回、この事件が契機になって、誰の責任云々という話ではなくて、防止するために今の体制の中で可能なことはどんなことだろうということを皆さんで議論して、行政ができる可能な限り、思いつく限りのことを全部提言の中に入れたというのが会議の内容です。実現可能性というところをいろいろ考えました。

 大きく分けると、マニュアル的なもので外形的に整えることは、参考資料でもあれば、簡単にできるのではないのかという前提で環境整備していただいて、それが実践的に実のあるものとして根づいていくかどうかというところは、巡回指導員による巡回が重要ではないかと思っています。現在、5名の方で一生懸命回っていただいているということで、市としても力を入れてもらっているところではあると思うのですけれども、そこが充実すればするほど、現場に行ってもらって具体的に支えるという、底上げをどんどんしていくという枠組みなので、リスクはどんどん減っていくかなと思っています。ここにとどまらず、どしどしそこのところに市としても予算をつぎ込んでいただいて、実質的なリスク軽減を今後は図っていっていただけたらと思っています。

 以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 このマニュアルの配付について資料では、保育にかかわるところとなっていますけれども、幼稚園での預かりであったりとか、NPOが支援センターをされていたりとか、いろいろなところで乳幼児を預かっておられる場面のところには配付はされているのでしょうか。

 

○武田こども青少年局保育施策部指導担当課長

 幼稚園には、マニュアルとか手引きのほうは配付をしていない状態になっています。年齢層といたしまして、3歳から5歳のお子さんが幼稚園に通っておられるということで、今回はどちらかというと、乳幼児のところがメインになるというところもございまして、マニュアル自体は送っておりません。

 NPOさんにつきましては、保育所をNPO法人さんが運営されているものもございますので、保育所という施設というところで送らせていただいているというのはございます。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 今、皆さんがおっしゃられたように、すばらしい、国を率先しておられる、いいものをつくってくださったわけですから、例えば幼稚園さんでも預かり保育で、0・1・2歳児を預かっておられるところもございますので、そういう意味合いで、可能なところに情報提供したり、ポスターであるとか、レベルはいろいろだと思うのですけれども、般化していかれたらどうかなと、思いました。ありがとうございます。

 それでは、資料2-2のご意見はよろしいですか。保育所等の整備計画の方ですね。こちらも人材不足の問題であるとか、保育無償化の話もありますので、いろいろ話題にはなっているところではないかと思うのですが、よろしいですか。

 では、私から。この間も国の議論の中で話題になったのですが、待機児童対策はもちろん大切なところですけれども、無償化になり、これからどんどん保育所に預ける、いろいろところに預けていくという方向性や流れがある中、とにかく保育所に預ければいいのだとか、いろんなところに申請すればいいのだというムードにならないような、家庭保育、いわゆるこどもたちを家で見ていくことの重要性とか、子育てをしていく楽しさ、おもしろさ、大切さみたいなメッセージを何らか出していくということも大事ではないかなということも思いました。ぜひご検討いただけたらと思います。

 

○佐藤こども青少年局長

 佐藤でございます。

 今、ご意見をいただきましたけれども、特に無償化に関しましては、国の方ももともとは、次の4月から5歳児で始め、4歳児・3歳児はその翌年となっていましたけれども、消費税のアップの時に合わせて、前倒しで3歳以上全て、0~2歳児も所得税などの要件はありますが、来年の秋10月からやるということで、実はなかなかまだ世論の波が固まっていないような状況での船出になっているわけです。乳幼児教育の重要さというところから始まっている無償化の話でございますので、我々といたしましては、預けたいと思われたときの受け皿整備というものは、幼稚園を含めまして要ると思っております。そういったところで、まず、受け入れ体制ができるかというあたりについては、目配りも要ると思っておりますし、国のほうの無償化の観点でいきますと、あまり話題にはなっていないですけれども、今おっしゃられた一時預かりであるとか、ファミリー・サポート・センター事業であるとか、ベビーシッターであるとか、必要なときに必要な支援を使えるようにということで、基本、在宅でやられる方についても、そのあたりについては無償化の流れの中で、いわゆるその支援がもらえるというような形もございますので、そういったメッセージというのを我々も特に意を用いてやっていかないといけないなと思っております。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、よろしいでしょうか。

 西村委員。

 

○西村委員

 同じような話になるのかもしれませんが、待機児童対策や女性が自己実現のために働くためという観点から、整備の数を増やすということも含めて、保育所とか多様な保育サービスの充実みたいな話が一方であって、それは一方で正しい話という位置づけでいいとは思っているのですけれども、その時にいつも一緒に出てくる、数だけじゃなくて、質もちゃんと確保しないといけないという話はとても大事な話で、先ほどの保育所の事故の話も、結局はその質のところがうまくいっていなかったので、とても重大な事故が結果的に発生するということにつながったのかなと思います。

 そういう意味では、保育所とか施設で、ある程度の大きさがあり、複数の人の目が入れる可能性があるところですら、そんな事故が起こるので、ベビーシッター的なもので、個人にその役割を託すような政策が進んでいくとそちらのほうのリスクが顕在化した事件が起きないように、個人に任せるのではなくて、そこは行政がきちんと事故が起きないような体制整備とかフォローとかを常に意識しておかないといけないかなと思っていますので、その点もお願いしたいと思います。

 あと、先ほどお話にあった、いろいろな制度が進んでいくと、簡単に預けたらいいわみたいな話の流れになっていくのではないかという話についてですが、多分、家庭で育てる重要性という切り口のアプローチでは、保育を充実させていくという話とぶつかってしまうので、なかなか説得力が難しいかなとは思っています。そもそものこどもの育ちをどんなふうにしていくのかという、子育て支援という枠になるのかもしれませんけれども、そちらの観点が実は質の担保とリンクしているということで、質と子育て支援をパックとした政策として位置づけたらどうかなというのを、ちょっと今の話を聞いていて思いました。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 どうぞ、近藤委員。

 

○近藤委員

 近藤でございます。

 保育で私は常に申し上げていますけれども、30年度の予算で、4,000人の枠を広げるということでしたが、今年度の待機児は65人です。行政に尋ねましたら、潜在的に待機児はおるということですが、65名の待機児でなぜ4,000人を増やさないかんのかなと思います。それだけの職員がおるかどうかも疑問です。今でも各園・法人が職員を1人集めるのにでも必死になってやっていますけれども、4,000人の枠分の職員を集めようと思ったら、どれだけ要るかということです。

 それから、私は現在在籍しているこどもの保育の内容を充実できるように、そういう施策を展開してほしいと思います。待機児童がいるというのは特定の地域です。ほとんどの地域が今、定員割れを起こしております。ぜひとも、数を増やすということでなく、もう少し予算を内容充実の方に、回していただきたいなと、思っております。

 以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 本当にそこは懸念されるところで、人材がいなくて、保育団体さんのほうでも本当にこのままでは無償化も反対せざるを得ないみたいなことも、個別にはお聞きもしています。だから人材の問題と、質の問題と、今、西村委員がおっしゃられた保育の質と子育て支援をパックとしたような形で、ぜひ施策展開をしていただきたいと思います。市としてパッケージとした場合、家庭保育の重要さについては打ち出しにくいかもしれませんけれども、家庭教育支援というフレーズとか、子育て支援というフレーズもありますので、何か工夫していただけたらなというふうに思いました。ありがとうございました。

 それでは、議事2につきましては、ここまでにしたいと思います。

 次の議事3、こども・子育て支援に関するニーズ等調査について、お願いします。事務局から、お願いします。

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 議事3につきまして、ご説明させていただきます。

 資料3、こども・子育て支援に関するニーズ等調査について。それと、あと後ろにつけております参考資料の1番から3番まで、これは平成25年度の前回調査の調査票でございます。これらをあわせてご覧ください。

 まず、資料3の1ページでございますけれども、本市では、24年度に制定されました子ども・子育て支援法に基づきまして、事業計画の策定が義務づけられたことを受け、27年度から31年度までを計画期間とする大阪市こども・子育て支援計画を策定してございます。

 現行計画が平成31年度末で終了となることから、2020年度、平成32年度を始期とする次期計画の策定を予定してございます。

 2ページをご覧ください。

 ニーズ等調査についてですけれども、次期計画の策定に向けまして、その基礎資料とするために、子育て世帯のニーズや意識を把握するため実施してまいります。

 調査対象は、就学前児童の保護者、就学児童の保護者、あわせまして15歳から39歳の青少年・若者の意識調査も実施してまいります。

 調査時期は、11月下旬から12月上旬を予定してございます。

 続きまして、3ページをご覧ください。

 調査票の作成についてでございます。今年度実施してまいりますニーズ調査につきましては、25年度、前回調査の調査項目を参考としまして、前回の課題を踏まえて作成し、調査を実施してまいりたいと考えてございます。前回調査時におきましては、調査項目が非常に多く、回答者の方につきましても、本当に負担となっていたこと、また分岐する質問が多くございまして、誤回答や無回答が多かったことの課題がございました。

 就学前児童用でも、有効回答率が45.1%と、それほど高くないという結果でございました。

 調査項目につきましては、国の手引きで必須項目とされている項目以外は、必要性につきまして精査を行ってまいりたいと考えてございます。

 調査票につきましても、回答者がスムーズに回答できるようレイアウトを工夫したり、設問文を簡素化した文章で記述するなど、できるだけ回答者の方の負担を軽減してまいりたいと考えてございます。

 スケジュールにつきましては、4ページのとおりでございますが、調査票につきましては、本日、委員の皆様からもご意見をいただくとともに、事務局で作成いたしました調査票案につきまして、10月に再度、委員の皆様方に意見をいただきたいというふうに考えてございます。

 議事3につきましては、以上でございます。よろしくお願いします。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 こども・子育て支援に関するニーズ調査について、ぜひご意見をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。まだ、たたき台が何も出ているわけではないので、逆に自由に言っていただけたらと思いますが。

 西嶋委員、お願いします。

 

○西嶋委員

 参考でつけていただいているのは、多分、前回のニーズ調査の項目を基本に考えられているんだと思うのですけれども、大きなこども・子育て支援という意味では、この間でこども貧困の方の調査もされて、5年計画を立てられたと思うのですけれども、こちらとの関係で言いますと、今後も両方2つに分けて、いろいろ調査をされていくように考えられているのかお聞きしたいと思います。例えば大きな、こういうニーズ調査があるときに、項目を増やすことは難しいのかもしれませんが、こどもの貧困の項目を入れることはできないのか、前回と今回の間で、貧困調査がありましたので、どういうふうに考えられるのかなというのをお聞きしたいなと思いました。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 重要なご意見をいただいたと思います。

 あと、就学後で言えば、学力テストというのも一斉にやっておられたり、そういう市でやっておられるいろいろな調査の結果は、こどもを持たれる家族全体の実態を把握するという、大事な、貴重なデータになると思うのです。そういう意味で、もし何かリンクしていくのかという、調査に関する計画をお持ちだったら、教えていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 今現在は、支援計画の策定の準備ということで、計画が始まる2年前ぐらいからさせていただいておりますけれども、当然、こどもの貧困の関係ともかぶるところも出てくるかと思いますので、回答者の方に負担はかけないように注意しながら、できる部分であれば、今後検討していきたいというふうに考えてございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。ぜひご検討いただけたらと思います。

 私も沖縄で調査にかかわっているのですが、複数の調査を合体させていくというように舵を切り返しておられますので、そんなことも一つかなというふうに思います。ありがとうございます。

 ほか、いかがでしょうか。

 

○佐藤こども青少年局長

 ご負担がないようにというのと、あと、これ自身が次期5年間の計画のベースになるものになりますし、他の調査と組み合わせるのはなかなか難しいところもあったり、同じときに同じ方々に調査した結果を用いることをニーズ調査としてはしないといけないかなと思っていますけれども、改めて、その結果の読み方をどうしていくかとか、今後も貧困の調査に基づいて施策を持ったりしていますので、その辺は常に気にしながらやっていかないといけないかなと、おっしゃっているとおりだと思いますので、また考えていきたいと思います。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 ほか、いかがでしょうか。

 どうぞ、北委員。

 

○北委員

 北です。

 ひとり親家庭福祉連合会ということで、当事者団体になるのですけれども、今、ひとり親家庭に対するアンケートというのを大阪市のほうで一緒に考えておられると思います。それで、このアンケートの調査は就学前児童用ということなので、ひとり親関係なしの児童用ですよね。就学前ということで、お母さんやお父さんが、要するに一緒に住んでおられる方が書くのでしょうか、それとも保育園とか、そういうところで書くのでしょうか。どういうような調査になるのか教えていただけたらと思います。よろしくお願いします。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 お願いします、事務局、

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 対象者につきましては、住民基本台帳から無作為で抽出させていただきまして、その方に郵送等でお伝えさせていただきます。

 内容につきましては、就学前のお子さんをお持ちの保護者の方とか、就学されているお子さんの保護者の方に対して、郵送等でお願いしていくという形で考えてございます。

 

○山野会長

 よろしかったでしょうか。

 確かに、ひとり親家庭の調査もされますし、共通項目を例えばつくっておいて、大阪市としてはどの調査にも入れるというのも手かもしれませんし、それぞれの経年比較、調査ごとの経年比較は絶対必要でしょうから、どうリンクさせるのかという工夫をしていただけたらと思います。ありがとうございます。

 寺見委員。

 

○寺見委員

 対象は住民台帳から無作為にされるということですがものすごく極端な話、全部来ちゃったということもあり得るのですか。

 あり得るんですね、だとしたら、もし共通の項目をつくったとしても、今度データ分析するときに、繰り返しが出てきたりするので、使えなくなる場合もあるなと思ったりしてお聞きしました。

 

○山野会長

 同じ年にやらないので、同じ項目をいろいろな調査で入れていくと、結局、その項目の結果が、ずっと毎年把握ができるということになるのではないかという意味で、提案しました。ありがとうございます。

 ほか、よろしいですか。

 それでは、ぜひ今後またご提案いただけるということで、今はまだ、ばくっとしている話なので、ぜひ今日の意見も参考にしていただいて、作成に生かしていただけたらなと思います。

 それでは、次、議事4に入りたいと思います。大阪市社会的養育推進計画について、お願いいたします。

 

○瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長

 こども家庭課の瑞慶覧と申します。

 私から、資料4、大阪市社会的養育推進計画について、ご説明いたします。

 お手元の資料、「新しい社会的養育ビジョン」の概要と書かれてあります資料をご覧ください。

 このビジョンは、国において平成28年、平成29年の通常国会で成立しました改正児童福祉法の理念を達成するために、平成29年8月に取りまとめられたものでございます。

 このビジョンでは、子供の最善の利益を念頭に、家庭養育優先の原則のもとで、市町村におけるこども家庭支援体制の構築や児童相談所改革等に加えまして、代替養育としての性格を有する一時保護改革、里親への包括的支援体制のあり方として、フォスタリング機関事業の構築、乳児院や児童養護施設等の施設の高機能化及び多機能化、機能転換、パーマネンシー保障としての特別養子縁組の推進と、養子やこどもへの支援、こどもの自立支援など、実現に向けた改革の工程と具体的な数値目標が示されております。

 大阪市では、これまで平成23年7月に国が示しました社会的養護の課題と将来像を踏まえて、平成41年度までの間に、里親等への委託の推進や施設の小規模化、地域分散化等の取組を段階的に進める都道府県推進計画に沿って施策を推進してまいりました。

 国からは、現在の都道府県推進計画を全面的に見直し、新たに都道府県社会的養育推進計画を策定するようにとの指示がありまして、今年度と来年度の2か年を策定年度としております。

 裏面をご覧ください。

 これまでの計画と新しい計画における「家庭的」の違いについてです。

 左側のこれまでの計画では、できる限り、家庭的な環境で児童を養育するための計画上、里親やファミリーホームという家庭的養護と、施設が運営するユニットケアである小規模グループケアや、地域小規模児童養護施設を指す、できる限り家庭的な養育環境が、ともに家庭的養護の推進として優先順位が明確化されておりませんでした。

 新たなビジョンでは、家庭養育優先の原則が明確となり、明確に優先順位化されるとともに、施設の役割につきましては、ケアニーズの高いこどもに対して専門的なケアを提供することと位置づけられました。

 次のページをご覧ください。

 こども・子育て支援計画と現行の計画、新たな計画との関係についてです。

 左が推進計画に盛り込むべき事項ですが、右のこども・子育て支援計画の記載事項と、網かけでグレーになっている部分が重なっております。この部分は、整合性を図ることとされておりますので、今年度と来年度の2か年をかけて策定する社会的養育推進計画での検討状況を勘案しつつ、こども・子育て支援計画における項目に反映してまいりたいと考えております。

 説明は以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明にご意見をお願いいたします。

 杉田委員、お願いします。

 

○杉田委員

 大阪市児童福祉施設連盟の杉田と申します。この4月から着任してまいりました。前会長が急逝されましたので、改めて失礼します。

 我々もこういった問題で、大阪市の児童福祉施設として、どういうふうに取り組むかということで、やはり緊急性を要するこどもたちを預からなければいけないということは優先させていただいて、里親だとか、あるいは小規模施設の推進に対して、こういう土地柄で治安的に大丈夫なのかと。こどもたちの安心・安全というのが一番最前提になりますので、施設が地域に出るということは、それが保障されるのかどうかということに非常に不安を持っています。

 大阪ではいろいろな事件が起こっており、事件が起こると、もう取り返しがつかないことになりますので、その点は施設の中で家庭的な場所というのか、ユニットケアを再度延長するというような方法をとらざるを得ないかなと、今の人員の中でですよ。だから、その点はやはり大阪市の都市柄というのか。里親の推進というのも、非常に大事なことです。施設を多機能化、高機能にして、里親にどんどん研修に来ていただいて、養成するというのは、非常にいいことなので、どんどん受け入れさせていただきますけれども、急に里親も増えないわけです。我々、昨日も夜中、一時的に乳児がうちの乳児院に入ってきたんですけれども、ややこしい背景を持つ家庭も多うございます。地域から、「ああ、あそこの家庭はもうかなわん」というような目で見られる家庭もあります。そういう家族を説得するという、我々の窓口はこども相談センターになりますが、こども相談センターのワーカーも非常に苦しい思い、その親の説得には莫大なエネルギーを費やすわけなんですね。だから、そういう家族を持っているこどもが果たして里親ばかり増えてもどうなのかと思うのです。里親に推薦する子も中にはいます。しかし、やはりできないこどもというのがおります。里親自身がちょっと扉を閉めて、こういう家族の方はかなわんというようなこともあります。だから、その点は大阪市として、国が数値ばかりで進めるよりも、実際の大阪市のこどもたちの施設の現状はこうですよということを、胸を張って言っていただきたいなと思います。我々、この養育ビジョンのいろいろな計画、これを2年以内で出さないといけませんので、それは施設と大阪市も交えてやりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 

○山野会長

 ありがとうございました。まさに非常に重要な大阪の課題といいますか、焦点化しておっしゃってくださいました。

 先ほどの保育を増やすという話と一緒にもなりますが、中身の質を担保していくことをプラスしていかないと、多分この計画の中には、里親を増やすにしても、どうやって、安全を守れるか、対峙しないといけない場面も出てくるかもしれないとか、いろいろなことが想定されると思うのですけれども、そういう対応力があるのか、研修のことだとか、いろいろな質の担保とセットで検討していただけたらというふうに、私も杉田委員のご意見を聞きながら思いました。貴重なご意見をありがとうございました。

 ほか、いかがでしょうか。

 西村委員。

 

○西村委員

 ここの施設の新たな役割というところに、高度専門的な対応が必要な場合が中心になるのだと抽象的には書いてあるのですけれども、この高度専門的な対応が必要な場合というのは、どんな場合を指しているのかというのは、通知とか何か出ているのでしょうかという質問と、もしそこが出ているのであれば、現状の施設の中で、その高度専門的な対応が必要なこどもたちがどの程度入っているのかということを質問します。僕の認識では、施設に措置されているこどもたちは、虐待を受けたこどもたちがほとんどじゃないのかという気がしているので、全部が、この高度専門的な対応が必要なこどもというところに入ってしまうのではないかという気もしているので、質問させてもらいました。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。

 

○瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長

 高度専門的な対応といいますと、まさにおっしゃっていただいているように、虐待を受けたり等で、いろいろな問題行動が顕在化してしまっているこどもさん、里親等の家庭的な部分では、なかなかケアが難しい、いわゆるケアニーズが必要なこどもを対象というふうに考えております。

 また、その数については、今、大阪市のほうでいわゆる代替養育といいます家庭での生活ができないこどもさんのうち、里親での委託が可能なこどもさんがどれぐらいの数がいるのかという数字について調査を進めるための調査票を作成しているところでございます。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 よろしかったでしょうか。

 どうぞ、杉田委員。

 

○杉田委員

 我々の施設では、いろいろなこどもが虐待の犠牲になって、そして入所されて、その中で臨床心理士も初めは大阪市独自でやっていただいたのですが、国もそれを認めていただいて、臨床心理士、あるいは看護師は当然、ドクター、栄養士、保育士もいます。また、里親支援専門相談員というのが、これも大阪市は先駆的に独自につけていただいたのですが、国がすべて、後で追うような形で、非常にいろいろな専門スタッフがいるので、それをもっと地域の子育て支援にかかわってやりましょうというようなことが我々の業界でもどんどん課題になっております。我々は病後児保育もやっていますし、専門スタッフがいろいろな面で地域ともかかわっていけるというふうに、預かっているお子さんをちゃんとみた上で、そういった専門職員の機能をもっと地域に発揮しましょうというような方向を持っております。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 

 

○寺見委員

 私、門外漢なのですが、確かに西村委員がおっしゃるように、家庭とは何かみたいなところを再定義する必要があるのかなと思いました。こどもたちの抱えている課題の状況にもよりますが、施設自体をもっと拡大化してもいいのかなというふうに思ったのです。子育て支援のことに関して、これはドイツの例ですけれども、マンション中に多世代が在居できるように居住者を選ぶわけです。全員同じ年代を入れるのではなくて、例えば高齢者の方々は何人、それから若者世代は何人とかいうふうに、マンション自体の中が多重な年齢構造になるように募集をかけて、その中に子育て世代が入って、おじいちゃん、おばあちゃん、若者、いろいろな人とかかわって生活できるように仕組みをつくるということをやっているのです。

 それは子育て支援の方なんですけれども。だから施設さんや、それから里親さんや、臨床心理士さんなどが、単独で責任を背負うのではなくて、多機能型、多機能という言葉は好きじゃないのですけれども、一つのマンションならマンションに、いろいろな世代の人が入って、いろいろな形で交流しながら生活ができる。だから、家庭というものに縛られるのではなくて、もっと拡大家族化させたような施設のつくり方をすることで、何かグループケアというのを分園型とかいうふうに考えるのではなくて、もっと地域に開放された形で、不幸にも親御さんがいないお子さんに対して、みんなが一緒にかかわれるような空間づくりのようなことを大事にしていったほうがいいのではないかな。そういう試みを、大阪市さんはちょっと都会過ぎるかもしれないのですけれども、どこかモデル地区でやってみるというような、家庭や里親が背負うのではなくて、みんなが受け入れる、大阪市が受け入れる、それぐらいの政策を出していってもいいのではないかなということを、今、思いました。

 

○山野会長

 貴重なご意見をありがとうございました。

 先ほど杉田委員がおっしゃられた地域の子育て支援にという方向性があるところを、より拡大して、そういう工夫もあってもいいのではないかというご意見だと思います。ぜひ調査を今からして、里親可能なこどもさんがどれぐらいいるのかというお話もそこから始まっていくと思うのですけれども、その大阪の独自性に合わせて、今出たご意見なんかも踏まえて、どんなスタイルがいいのかというのをご検討いただけたらなと思います。ありがとうございました。

 それでは、議事4につきましては、ここまでにして、議事5、そういう意味では貧困対策、虐待等にもかかわっていく可能性もあるという意味では関連していくと思います。ご説明のほうをお願いいたします。

 

○新堂こども青少年局こどもの貧困対策推進担当課長

 こどもの貧困対策推進担当課長の新堂でございます。

 私から、貧困対策につきまして、資料に基づいてご説明させていただきます。

 こどもの貧困対策の推進計画につきましては、この会議の会長でございます山野先生に策定部会の部会長を務めていただき、5名の有識者の方々から貴重なご意見をいただきまして、策定してまいりました。本編のほうと詳細の内容につきましては、前回のこども・子育て支援会議のほうでご報告をさせていただいているところでございます。本日は、その概要版を作成したということの報告でございます。

 本編のほうは91ページで、非常に多くの内容分がございますので、この大阪市の取組につきまして、より多くの方々に見ていただきたいということで、そのポイントのところだけを集めて、概要版を作成しております。

 1枚目の表紙のところでは、計画期間が30年度から34年度の5年間であるという点、それから貧困の基本的な取組の考え方ということで、貧困が世代を超えて連鎖することのないように、社会全体で取り組むべき重要な課題だといった点を記載しております。

 2ページの上のところに実態調査の概要を書いてございます。先ほどもこどもの貧困についての実態調査について、少しご議論いただいておりますので、少し説明させていただきますと、行政として、こどもの貧困についての施策を打っていくにあたり、まず自治体のそれぞれの実態を調べるべきということで、まずは実態を把握して、その上で自治体ごとに施策をつくっていくというふうになってございました。また、国の方では、その実態調査につきましては、補助金を一定出しておられるということで、大阪市については、28年度に実施調査をしております。ただ、大阪市単独ではなくて、大阪府に音頭をとっていただきまして、大阪府内全域で調査対象者を小学校5年生、それから中学校2年生、それぞれのこどもと保護者につきまして、同じ項目で大阪府内統一の調査を実施したということになってございます。

 そして、大阪市の場合は、悉皆調査ということで全数調査をしてございます。また、これにつきましては各学校のほうに調査票をお配りするということで、各学校に大変ご協力、また地域からもお声かけ等ご協力をいただきまして、全体として回収率が76.8%になっております。

 ですから、先ほど議論にございました、次回、この調査をどうするのかという点につきましては、まず大阪府としてどうしていくのかとか、そういった調整も必要かと考えてございます。今のところ、方向性が出ているわけではございませんので、今後の調整ということになろうかと思います。

 そして、この調査に基づきまして、大阪府立大学の方で分析をしていただきました。3ページに見えてきた課題ということで、6点主な課題を掲載させていただいております。

 4ページ、5ページ目のところにつきましては、この見えてきた課題に基づいて、どういった施策を打っていくのかということで、施策体系、1から4番までを掲載してございます。

 また、本編のほうに載せておりますけれども、この4つの体系に基づきまして、30年度は208の事業を大阪市全体で進めていくということでございます。

 6ページのところには、その事業の中で市としての特長的な施策を載せさせていただいております。大阪市こどもサポートネットということで、この調査で、相対的困窮度の高い世帯につきましては、子育て・教育・福祉・健康・就労、そういった複合的な課題を抱えているということが見えてきたということで、学校・区役所・地域、そういったところで支援体制を構築していこうということで、このサポートネットをつくってございます。

 特長的なところは、この図のところにございますように、まず左のほうに書いてございますが、学校で全生徒を対象にしたスクリーニングシートを作成して、それぞれのこどもの状況を把握していく。そして課題のあるこどもにつきましては、また世帯につきましては、区役所と連携しながら、適切な保健福祉等の制度につなげていく。それからまた地域のご支援をいただくということで、真ん中に子育て世帯と書いてございますけれども、この子育て世帯を中心にして、教育、保健福祉、それから地域、その支援を構築していこうということで、今年度はモデル7区において実施をしてございます。

 それから、7ページのところでは、こども支援ネットワーク事業ということで、今現在、大阪市内でも多くのところでこどもの居場所、こども食堂等を展開していただいてございます。そういった地域での取組につきまして、企業等とのご協力もいただきながら、市全体で支えていこうということで、今年度からでございますけれども、大阪市や学識協議会様のほうに事務局を担っていただきながら、企業様から物資等の支援、それを市内5カ所の社会福祉施設にご協力いただいて、物資をこども食堂にお渡しいただく、あるいは社会福祉施設が持っておられるさまざまなノウハウをこども食堂のほうにも展開していっていただく、つないでいっていただくといった仕組みとなっています。

 それから、また企業様のほうからは物資だけでなくて、こどもたちの職業体験等もしていただけるということになりますので、それにつきましては社会福祉協議会様のほうでコーディネートしていただきながら、こども食堂から参加をしていくと、そういった形を今、進めてございます。

 最後のページになりますけれども、この計画の進捗管理としましては、成長過程ごとに指標を設けまして、それぞれの指標がどういうふうに変化していくのかということを見ながら、この指標にぶら下がっておりますのが、それぞれ208の事業がございますので、その事業がどういうふうに影響しているのかといったことをもって進捗管理をしていこうといったことで、今後5年間取り組んでまいると、そういったことでございます。

 以上でございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、皆さん、この案件に関してご意見はございますか。

 お願いします。

 

○村田委員

 和歌山大学の村田と申します。

 大阪市さんは、都市部であるということと、それから非常に地域偏在がある中で、意欲的で果敢な取組をされていると、先ほど来、感銘を受けています。

 質問ですが、新設されるこどもサポートネットの中で、こどもサポート推進員、コーディネーターという方の存在が新設されるようお見受けするのですが、この方々はどういった方で、具体的にはどういった任を負う方なのでしょうか。とても重要なポストではないかと拝察します。特に先ほど来のお話からすると、専門特化していく専門機関の役割と、それから地域コミュニティに社会的包摂をされていくところのかけ橋がとても重要で、特化していけばいくほど、子育て支援があるシステムとなっていくと思います。機能は確かに向上していくかもしれませんが、一方で取り残されていく地域コミュニティの意識ですとか、あるいはもっと言うと、差別意識も含めたような、一向に解消されないという側面もあるのではないかという気もしておりまして、そうなると、福祉と教育が相互的な機能をつなげていくという仕組みがどうしても必要だと思います。そこで最初に申し上げた、このサポート推進員、コーディネーター、この中身について少しご質問させていただきます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 お願いします。

 

○新堂こども青少年局こどもの貧困対策推進担当課長

 このコーディネーターというのは、大阪市の職員で区役所の非常勤職員という位置づけをしております。ですから、個人情報につきましては、合法的に立ち入って押さえてございます。

 そして、具体的な業務の内容ですけれども、まず課題意識としましては、子育て世帯の方で、既にある保健制度、あるいは福祉制度、そういったことをご存じでない方が非常に多くおられます。それがゆえに、結果的に学校教育の先生方から見たときに、もう少しこういった支援がきちんと保護者のところに、世帯に届いておれば、少し状況が違うのではないかと、そういったこどもさんがおられますので、そういったこどもさんを福祉のほうにつなぐということで、このサポート推進員は、まず一つには保健福祉センターが行っていますいろいろな保健制度、福祉制度、まずそれを把握をしいく、熟知をしていく。そしてその支援を届けるために家庭訪問、アウトリーチをする、そういった業務になる。そして、支援が届いていないご家庭の場合は、区役所のほうまでなかなか手続きに行けないといった方もございますので、そういったご家庭のところにつきましては、家庭訪問をして、その場で書類等も書いていただくということで、まだ届いていない支援をきちっと届けるための職員ということでございます。それからこの職員については、地域による支援、下のほうの四角に書いてございます、地域ではいろんな支援団体さんがいろいろなことをされておりますので、そういったところも把握をして、そこにもこの子育て世帯をつないでいく、そういった業務を担ってございます。

 配置としましては、今、モデル実施でございますので、2中学校区を1人が担当するということで、その中学校の下にございます小学校も担当ということですから、1人当たり大体5、6校から7校ぐらいの担当ということになります。それぞれの学校にスクリーニング会議というのがございますけれども、こちらのほうは学校の先生方、校長、教頭等も入りますが、あとそこに専門職のスクールソーシャルワーカーとか、スクールカウンセラーも入ります。と同時に、このこどもサポート推進員も学校巡回で会議に入りまして、それぞれのこどもさん、家庭の状況を把握して、適切な支援につないでいく。こういう形で、実際上は各ご家庭とのつながりは、このこどもサポート推進員が第一義的に行っていくと、そういう仕組みでございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 村田委員、よろしかったでしょうか。

 

○村田委員

 わかりました。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 非常に重要なご指摘をいただいたかと思います。どうしても福祉的なピックアップ、上位5%ぐらいの層を見ているのか、それとも30%のリスクにつながる層を見ているのか、もっと地域の近いところを見ているのかというのを、主語を変えて考えると、実は専門家は全然違うところを見ているという、それぞれが違うところを見ているというのもありますので、そこをつなぐ役という方の役割であるということが、今明らかになりました。非常に難しい課題に対応していってくださる役割の方だということが、把握できたかなと思いました。ありがとうございました。

 じゃ、西村委員。

 

○西村委員

 福祉と教育をつなぐ、調整する制度だと思うのですけれども、要対協も多分、その役割の場所だったと思うのですけれども、要対協に挙がらないケースももちろんありますが、その要対協と、このこども・子育て世帯の総合支援体制との関係が、どんな位置づけになっているのかを教えてください。

 

○山野会長

 お願いします。

 

○新堂こども青少年局こどもの貧困対策推進担当課長

 今、ご指摘がございました要対協のケースにつきましては、この子育てのサポートネットから一旦外させていただいています。といいますのは、こどもの貧困の実態調査を分析していただきましたときに、そういう既に課題があるということで対応されているご家庭でなくて、いわゆるグレーゾーンといいますか、そこまで至っていないご家庭もたくさんあるということが見えてまいりました。したがいまして、そこにつきましては、このサポートネットによって対応していくことでございますので、そこは一旦切り離して、今、対応させていただいています。

 ただ、この仕組みが6月から具体的に動いている中で、ご家庭によりましたら、どちらに入るんだというケースもみえてきましたので、今後、そこについては、内部的には議論しながら、今後どのように対応していくかという課題として認識しているところでございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 

○西村委員

 今のご説明で要対協とこの総合支援体制のところのどちらに属するか、一定の基準みたいなものをつくって割り振りするというふうに一応は理解したのですけれども、例えば地域で、この総合支援体制で見ていて、ちょっと重篤になってきたので要対協に挙げます、挙げたときには、ケース移管という感じで、ケースが挙がっていくのかと思うのですけれども、要対協でやっていて、落ち着いてきたなと、登録から外そうかという話も出てくることがありますが、それはもう一度ここの支援体制のところにケースを戻すみたいな流れと理解していいのでしょうか。

 

○山野会長

 お願いします。

 

○新堂こども青少年局こどもの貧困対策推進担当課長

 この仕組みが始まって2か月のところで議論している中で言うと、今おっしゃられた具体的なケースのような支援結果が出てきているというのは、今はございません。

 ただ、それぞれのこどもさん、ご家庭がどういうふうになっていったのかということを、アセスメントを月に1回やるという仕組みになってございます。ですから、そのアセスメントの中で、このご家庭、このこどもさんについては、次はどの支援が一番適切なのかということをスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、また学校の先生方も当然入るのですけれども、推進員も入ったスクリーニングの中で会議を行いますので、その都度ケースごとに適切なところにつなげていくと、そういうふうになろうかと思いますから、画一的にこれはこうだということには今のところは考えていなくて、どういうふうにつなげていくかということ、どのように支援していくかということを優先して進めていこうと考えております。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 始まったばかりの制度、仕組みで、今おっしゃられた西村委員のご意見なんかも踏まえて、今後、要対協とここのサポートネットワークのやりとりをどうしていくのかということもご検討いただけたらいいのではないかなと思いました。ありがとうございました。

 それでは、続いて、議事6に進みたいと思います。事務局からご説明をお願いします。

 

○田宮こども青少年局こども相談センター運営担当課長

 こども相談センター運営担当課長の田宮でございます。

 私から、大阪市におけます虐待通告の状況について、特にこども相談センターのほうを説明させていただきます。

 資料6-1の1ページをご覧ください。

 こども相談センターの全国と大阪市の虐待相談件数の推移を示したものでございます。全国的には右肩上がりの状況が続いております。大阪市は昨年に比べて535件ほど減っております。これにつきましては、児童福祉法の改正がございまして、虐待相談件数が児童福祉司の配置数に反映するということになりましたので、厚生労働省に件数計上の基準について改めて確認をしまして、その基準の解釈に合わせましたところ、虐待と認定する件数が減ったためでございます。

 2ページ目をご覧ください。

 虐待相談の経路でございます。特徴的なところで申しますと、警察からの相談通告が3,634件で、全体の66%を示しております。警察からの通告が大阪市全体の通告の50%を超えておりますのは、平成27年度からでございます。

 次に、被虐待児の相談種別でございます。合計のところでございますけれども、心理的虐待が一番多くて、全体の3,187件で58%ということでございまして、平成25年度までは身体的虐待が一番多かったのですが、平成26年度以降、心理的虐待が多く、27年度以降は心理的虐待が全体の5割を超えております。

 それから、次に児童虐待防止法に関する対応件数でございます。虐待通告があれば安全確認をして、児童の確認をしているところでございますが、その他のところで60件というのがございます。これはDVに係る住所情報の制限を行ったものでございます。

 それから、虐待相談の対応状況でございますが、5,485件のうち、施設入所に至りましたのが87件でございます。ほとんど面接指導で終えているような状況でございます。

 3ページ目をご覧ください。

 児童虐待ホットラインの状況でございます。これも件数的には、昨年度とあまり変わらない状況でございます。

 それから、一時保護の入所状況でございますが、29年度は1,016人ということで、年々増える傾向にございまして、満床を超える日が多くなっているのが現状でございます。

 以下、家族回復支援事業につきましては、ご覧のとおりでございます。

 次に、区の状況を説明します。

 

○瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長

 4ページをご覧ください。

 区保健福祉センターの統計でございます。区における対応件数は、資料のとおりですが、2点、補足説明をさせていただきます。

 まず1点目が4ページの一番上ですが、区の虐待相談通告件数の合計ですが、29年度が5,170件、参考の28年度が5,342件となっております。減少しているように見えますが、実際の対応については減少しておりませんで、この件につきましては、内容を精査した結果、これまで警察やこども相談センターからの照会につきましても、通告ということで処理していた事例が見られたため、整理を図ったものでございます。

 次に、6ページをご覧ください。

 6ページの一番上に、児童虐待防止法に関する対応件数というのがございます。これの全体が713件となっておりますが、参考の28年度の776件から減っております。これにつきましては、区からこども相談センターへ一時保護や施設入所が必要と思われる児童に対して報告した件数ですが、いわゆる児童虐待防止法に関する送致や通知という手続を得られず、電話等で連絡していたものなども入っておりましたので、正式な送致・通知に当たらないものを整理した結果が、この減となっております。

 以上です。

 続きまして、資料6-2、6-3について説明させていただきます。

 ピンクのファイルの3つ目をご覧いただきますと、大阪市における児童虐待対策の強化に向けて(提言)の写しをとじております。

 この提言につきましては、平成23年度にこの支援会議の前身でございます次世代育成支援会議からご提言をいただいたもので、児童虐待対策として、さまざまな取組を実施しておりましたが、一方で児童虐待による被害が後を絶たず、改めて現状と課題の整理を行う必要があるということでまとめられたものでございます。本会議では、提言内容を踏まえ、毎年、取組状況をご報告させていただいております。

 それでは、資料6-2をご覧ください。

 提言で示された施策につきましては、大きく3つの柱から構成されており、1、児童虐待防止の機運醸成と子育て支援、2、児童虐待の発生を予防し、早期に発見、対応する体制づくり、3、虐待に至った家庭の家族機能の回復と虐待を受けたこどもの自立支援となっております。それぞれの柱に沿って、平成29年度に実施した主な取組を右側に記載しております。

 資料6-2は実施状況の概要、資料6-3は詳細版となっております。

 資料6-2、6-3に関する説明は以上です。

 引き続きまして、資料6-4についてご報告いたします。

 先ほど、局長の挨拶でも触れておりましたが、大阪市児童虐待防止体制強化会議についてでございます。

 当該会議は、この春、東京都目黒区で5歳の女子が両親からの虐待により死亡するという痛ましい事件が起こるなど、全国的に児童虐待による死亡事件が後を絶たない中、大阪市におきましても同様の事例が発生することのないよう、これまでの取組に加えて、さらに強化すべき取組について検討するため、市長をトップとした会議として開催するものでございます。

 第1回目の会議につきましては、学識経験者の方や府警本部、医師会、弁護士会、民生児童委員協議会から外部委員に参画いただきまして、本市関係部局も出席し、平成30年7月26日に開催いたしました。

 会議におきましては、児童虐待の未然防止、早期発見、早期対応の観点から、こども相談センターや区役所の子育て支援室等の相談機関の専門性の強化の必要性や、関係機関間の効果的な情報共有のあり方の検討など、さまざまな課題や意見を頂戴しました。

 それを受けまして、裏面にありますように、課題解決に向けた検討の場として、2つの部会を設定しております。

 一つは、児童相談所や区役所という相談機関の体制強化について検討する相談体制強化部会です。もう一つは、児童や保護者への支援策や関係機関間の連携強化策などを検討する支援体制強化部会です。現在、大阪市関係各局、関係部署と適宜部会を開催しながら、さまざまな課題に関し検討を進めているところであり、具体な取組内容につきましては、今年度末をめどに最終取りまとめを行う予定ですが、次回10月ごろに予定しております第2回の強化会議において、中間的な報告ができればと考えております。

 具体の取組内容につきましては、検討状況を強化会議で報告し、議論を踏まえて決定されるものと考えておりますが、この場をおかりして、本市の取組ということでご報告させていただきました。

 以上です。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 

 この件について、ご意見はいかがでしょうか。

 小谷委員。

 

○小谷委員

 この取組について、その前の社会的養護推進のところと関連するのですけれども、先ほどの里親の説明会などをやってこられた回数は書かれていますが、実際に里親になられたというか、その実績に結びついたのは、どのぐらいあるんでしょうか。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 ほかに何か質問はありますか。

 どうぞ。

 

○渡邉委員

 この資料6-3子育て支援施策の充実、4ページのところで、「すべての保護者への育児不安への対応」という項目があって、そこで先ほどから申し上げていますように、地域子育て支援拠点というのも非常に大きな役割を果たしていて、虐待を未然に防いだりとか、早期発見したりという役割を担っています。

 それから、8ページの(2)に「地域における支援者の活動の推進」とありますが、民生委員さん、児童委員さん、非常にたくさんの役割を担っていただいていますけれども、ここでもやはり地域の子育て支援者ということで、地域子育て支援拠点事業のスタッフも非常に大きな役割を担っているということをつけ加えたいと思います。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、最初に質問のあった小谷委員の質問にご回答をお願いできますか。

 

○田宮こども青少年局こども相談センター運営担当課長

 里親数の推移でございますけれども、28年度では124件となっています。27年度が113件ということで、11名増えています。また、29年度につきましては、追って追加資料として出させていただきたいと思います。

 

○山野会長

 ありがとうございます。

 

  この案件、以上で、非常に重要な対策強化に向けて、新たに会議も設置されたということで、ぜひ期待したいと思います。ありがとうございました。

 それでは、その他、事務局からございますか。

 

○松村こども青少年局企画部経理・企画課長

 事務局から2点、連絡事項をさせていただきます。

 次回の会議の開催につきましては、来年の2月か3月ごろを予定してございます。それまでの間に、当会議の所掌事項に関して何かございましたら、会長にご相談の上で対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 もう一点ですけれども、現在の委員の皆様におかれましては、今年度末で3年の任期が終了となります。今後、下半期に新たな委嘱の手続等を進めてまいりたいと考えてございますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

 

○山野会長

 ありがとうございました。

 それでは、最後、ちょっと駆け足になって申しわけございませんでした。本日の議事は、これで終了いたします。

 皆さん、どうもご協力、ありがとうございました。

 

○友清こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 山野会長、ありがとうございました。

 それでは、これをもちまして、平成30年度第1回こども・子育て支援会議を閉会いたします。

 委員の皆様、まことにありがとうございました。

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