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第3回大阪市児童福祉審議会 会議録

2024年7月22日

ページ番号:510039

1 日時 令和2年3月23日(月) 午後4時~午後5時10分

 

2 場所 大阪市役所  P1階 会議室

 

3 出席者

(委員)

津崎委員長、石田(雅)副委員長、石田(文)委員、一本松委員、梅原委員、大野委員、加藤委員、小山委員、竹本委員、永岡委員、中谷委員、中西委員、西井委員、堀委員、前橋委員、三田委員、山上委員、渡邊委員   【出席者18名 / 20名】

(本市)

佐藤こども青少年局長、稲木理事兼こどもの貧困対策推進室長、岸本こども相談センター所長、平田こども青少年局企画部長、青柳こどもの貧困対策推進担当部長兼教育委員会事務局教育環境支援担当部長、高井こども青少年局子育て支援部長、工藤こども青少年局保育施策部長、坂田福祉局総務部長、松村こども青少年局企画部経理・企画課長、吉田こども青少年局子育て支援部管理課長、瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長、田宮こども相談センター運営担当課長、尾瀬こども相談センター相談支援担当課長、岩田こども相談センター虐待対応担当課長、河野福祉局総務部経理・企画課長、松村福祉局生活福祉部地域福祉課長、小谷福祉局障がい者施策部障がい支援課長

 

4 議題

  (1)大阪市社会的養育推進計画の策定について

  (2)その他

 

5 会議録

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 定刻になりましたので、ただいまから第3回大阪市児童福祉審議会を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、公私何かとお忙しいなか、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。私は、事務局を担当いたしますこども青少年局企画部経理・企画課長代理の玉田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず初めに、本日ご出席いただいております委員の皆様方のご紹介ですが、お手元に配付しております参考資料1の大阪市児童福祉審議会委員名簿とお手元の配席図をご参照ください。

 委員に異動がございまして、大阪市民生委員児童委員協議会の岩上様が退任され、同協議会副会長である一本松三雪様が後任として委員に就任いただいております。

 

○一本松委員

 一本松でございます。よろしくお願いいたします。

 

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 また、同協議会主任児童委員連絡会の福永様が退任され、同協議会主任児童委員連絡会代表である大野加寿子様に後任として委員に就任いただいております。

 

○大野委員

 大野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 また、徳谷委員、森口委員の2名におかれましては、所用により、ご欠席されております。

 それでは、大阪市児童福祉審議会条例第5条第3項の規定により、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができないとされております。

 本日は、20名中18名の方にご出席いただいており、定足数を満たしておりますことをご報告いたします。なお、お手元に配付しております参考資料2及び配席図のほうに、本日出席しております大阪市職員を記載しております。

 それでは、会議に先立ちまして、大阪市こども青少年局長の佐藤よりご挨拶を申し上げます。

 

○佐藤こども青少年局長

 あらためまして、こども青少年局長の佐藤でございます。いつもお世話になっております。会議の開催にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思っております。

 本日は、大変お忙しいなか、また、新型コロナウイルスの感染症が流行いたしまして、まだ終息、その出口も見えないなかでの開催となりましたことにつきまして、日程上の制約から先延ばしができなかった、そういった事情があるとはいえ、皆様方に大変ご心配をおかけしながらの開催となりましたことをまずもっておわび申し上げたいと思います。特に各施設のほうにおかれましては、日々こどもたちと向き合いますなかで、いかに感染からこどもたちを守るか、そしてこどもたちと共にいる職員を守るかということに本当に苦心、それから様々なご尽力をされていると思います。そういったなかで委員の皆様方にはご理解賜りまして、本日の会議に足をお運びいただきましたことにつきまして、あらためて厚く御礼を申し上げたいと思います。

 本日の会議でございますけれども、前回に引き続き、社会的養育推進計画につきまして審議をお願いしたいと存じます。計画策定にあたりましては、これまでの本会議、それから前橋委員、それから梅原委員、それから中西委員におかれましてご参画をいただいております社会的養育専門部会のほうで、これまで貴重なご意見をいただいてまいりました。本日の会議での皆様方からのご意見を踏まえ、計画案のほうを確定させ、今月末の計画策定というスケジュールで進めてさせていただければと考えております。

 当初のこの会議の予定でいきますと、計画策定以外にも年度末ということもありまして、様々な案件につきましてもご審議をいただく予定にしておりましたが、このような状況でもございますので、本日の審議時間をできる限り短縮してまいりたいとも思っておりまして、委員長にもご相談の上、案件を絞らせていただいておりますことをご了承いただければというふうに思います。

 それでは、限られた時間ではございますが、委員の皆様方にはそれぞれのお立場から、ぜひ忌憚のないご意見をいただきたいと思っておりますので、どうぞその点お願いを申し上げまして、冒頭の私の挨拶と代えさせていただきます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

 

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 それでは、次に、資料の確認をさせていただきたいと思います。お手元の資料をご確認ください。

 本日の資料といたしまして、まず、第3回大阪市児童福祉審議会次第、次に、資料1といたしまして、大阪市社会的養育推進計画(概要)(最終案)。資料2といたしまして、大阪市社会的養育推進計画(令和2年度~令和11年度)(案)にかかるパブリックコメントの実施結果について。資料3といたしまして、大阪市社会的養育推進計画(最終案)ですが、1の計画本体と2の資料編の2つになっています。また、参考資料といたしまして、参考資料1、大阪市児童福祉審議会委員名簿。参考資料2、大阪市職員出席者名簿。資料は以上でございます。お手元の資料等で不足はございませんでしょうか。

 それでは、ご発言にあたりましては挙手をいただき、ご発言いただきますようお願いいたします。本日は、コロナウイルスの感染症対策といたしまして、マイクの使用は委員長と本市職員に限らせていただいております。また、部屋の換気をしておりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 さて、本日の会議、原則公開としており、会開始の折に傍聴の方がということですが、本日につきましては傍聴の方はいません。

 それでは、会議の進行を委員長にお願いしたいと思います。津崎委員長、よろしくお願いいたします。

 

○津崎委員長

 それでは、会議の次第に従いまして議事を進めてまいりたいと思います。議事の1ですが、大阪市社会的養育推進計画の策定についてです。

 まず、社会的養育の専門部会の部会長である前橋委員がいらっしゃいますので、簡単に説明をいただき、その後で事務局のほうから詳細な説明をお願いしたいと思います。

 それでは、前橋委員、よろしくお願いします。

 

○前橋委員

 社会的養育専門部会の部会長をしております前橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 私のほうから、社会的養育推進計画の概要について簡単にご説明をさせていただきたいと思います。

 資料としましては、資料1ということで、最終案についての概要がA3のもの裏表になっておりますので、これをご覧になっていただければというように思っております。この中身に入る前に、簡単な経過というか、社会的養育の専門部会、名称としましては、その前が専門分科会ワーキングということで、平成30年から31年、この令和1年、2か年度にわたって検討を行ってまいりました。その間、こども相談センターを中心にこどものニーズの把握、それから施設の方々に対するアンケートあるいはヒアリング等で施設ニーズ、そういうふうなものを把握すると同時に、こどもの今後の社会的養育の在り方についての様々な点からの検討を行ってまいりました。それの取りまとめを行ったわけでありますけれども、概要、大まかなところにつきましては、前回の中間報告のところと内容的に大きく変わるという部分は特にはございません。ただ、そのときに時間的にちょうど間に合わなかったということもございまして、社会的養護の当事者、OBの方に対するインタビュー、そういうふうなものの取りまとめ、今日は資料の3-2につけておりますけれども、これの取りまとめができていなかったということもありまして、前回とは資料として変わってきているというところ、あるいはこの中間的な取りまとめを基に事務局が国のほうとも多少のすり合わせを行っております。数字的なもの、それから全体的な構造、構想、そういったものについてもすり合わせを行いながら今回の最終的な案の取りまとめに至ったということでございます。

 それでは、A3のほうの資料1の表面になります。資料1と打ってあるところをご覧になっていただければというように思います。

 社会的養護の計画的な推進につきましては、この前に都道府県の家庭養護の推進計画というのが15年をめどに取りまとめておりました。その後、法改正と、それから新しい社会的養育ビジョン、こういうようなものが国のほうからも示されることによりまして、新たに都道府県の社会的養育推進計画を取りまとめるようにということで、その取りまとめが今年度末が締切りということになっているわけでございます。というようなことで、国のほうからも取りまとめのためのガイドラインというものが示されておりまして、そのガイドラインに上げられております項目というようなものが右下ぐらいにあります全体で11ぐらいの項目になっているというようなことでございまして、それぞれの項目について一つ一つ検討を行ってまいりました。

 それでは、策定の趣旨のところでありますけれども、「3、上記」といいますのは、もう既にありました計画、それから法改正を受けて、そういうようなビジョンが示されたということを踏まえまして、平成27年度から平成41年度までの15年間で、施設におけるこどもの養育単位の小規模化や里親委託の推進等の目標を定めた都道府県計画(大阪市版)を全面的に見直し、本市における社会的養育の基本的考え方、全体像及び取組を明記した、令和2年度から11年度までの10年間の新たな計画を策定し、家庭養育優先原則を徹底し、こどもの最善の利益を実現していくという、こういう趣旨に基づいて本計画が取りまとめられております。

 現計画との違いにつきましては、真ん中、左のところの「全面的に見直し」というところにつきまして、パーマネンシーの保障、在宅支援の充実、一時保護の在り方、児童相談所の体制強化を加え、社会的養育全体の計画を策定していこうということで、施設及び里親さんの計画ということだけではなくて、一時保護や児童相談所、あるいは社会的養育に関わる方への支援の在り方等についてもきちんと検討を加えましょうという形になっております。

 新計画の中で、項目1としましては、社会的養育の体制整備の基本的考え方及び全体像というようなことが求められるという形になっております。これにつきましては、国レベルで行っておりました研究会の報告あるいは国の通知等を参考にしまして、全体的な構想を取りまとめたということになっております。

 2番目としまして、当事者であるこどもの権利擁護の取組としましては、来年度以降、国のほうでモデル事業というものを予定をしているということは伺っておりますが、そのモデル事業に向けて、国のほうで現在研究会等で取りまとめを行っているということも聞いておりますので、そのような検討状況を踏まえながら、具体的な中身については検討をしていこうということになります。

 それから、こども家庭支援体制の構築等に向けた取組としましては、これはこども家庭支援体制、施設、里親あるいはここで挙がっている項目だけではなくて、もっともっと広く地域における子育て支援というようなことも深く関連をしておりますので、大阪市のこども・子育て支援計画と重複する部分等について、さらに整合性を図るというように考えております。

 4番目、代替養育を必要とするこども数の見込みということでございますけれども、これも算式が幾つか国のほうから示されております。そういった算式を参考にしながら算定を行っておりました。結果としましては、今後10年間について大きな変動はないと。横ばいであるというようなことを前提に計画を立てております。

 5番目、里親等への委託の推進に向けた取組ということで、令和11年度末、計画末の時点における里親等の委託目標率、これを全体で36.5%ということで計画目標として策定をいたしております。

 6番目、パーマネンシー保障としての特別養子縁組等の推進のための支援体制の構築に向けた取組につきましては、これは法改正が令和元年度、本年度に行われたという、まさにごく最近、法改正もあったということでございますので、取組を進めるとともに、今後具体化をどうしていくかということについては検討を進めていくということで考えております。

 7番目、施設の小規模かつ地域分散化、高機能化及び多機能化・機能転換に向けた取組ということにつきましては、この計画の中に盛り込んでおりますけれども、施設を中心とした方々へのヒアリングを通じてのニーズを把握し、そのニーズに基づいて大規模な養育形態をなくすというような形で計画的に進めているという形になっております。

 8番目、一時保護改革に向けた取組ということでございますけれども、これは一時保護が常に満杯状態というようなこともありますので、期間も延びている。そこのところを量的な確保と同時に、箇所数であるとか、あるいはハード・ソフトについて一時保護をどのようにしていくかというようなことも盛り込んでおります。

 それから、9番目、社会的養護自立支援の推進に向けた取組ということで、これにつきましても、支援体制を充実させるとともに、具体的な取組について今後どのように進めていくかということも検討が必要であるということでまとめております。

 10番目、児童相談所の強化等に向けた取組ということでございますけれども、児童相談所についても現在は2か所で行っておりますけれども、これを3か所、そして将来的には4か所の整備を進めるということで計画がオーソライズされておりますので、それに向けた整備をどのように進めているのかというようなことで触れております。

 以上のような形で、これの裏面のところに、今申し上げましたような10の項目それぞれについて、もう少し具体的な内容というようなものが盛り込まれております。また、計画全体については、もう少し細かくなりますので、その辺について事務局のほうからの説明をお願いしたいと思います。

 以上でございます。

 

○津崎委員長

 どうもありがとうございました。

 では、引き続き事務局のほうから説明をお願いしたいと思います。

 

○瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長

 こども家庭課の瑞慶覧と申します。

 私からは、引き続き、大阪市社会的養育推進計画(最終案)についてご説明させていただきます。前回の児童福祉審議会で中間報告をさせていただいおり、説明が重複する箇所もございますので、できるだけ簡潔にご説明させていただきます。

 説明資料につきましては、資料1のA3の資料と資料3-1を用いて説明いたします。

 最初に、資料3-1、冊子になっております資料の1ページのグラフをご覧ください。

 児童虐待の相談件数は全国、大阪市、どちらも依然として増加傾向にあり、平成30年度における大阪市の児童相談所に寄せられた虐待相談件数は6,316件に上っており、次の2ページ目、上段にありますように、それに伴って、一時保護所への入所者数も年々増加しております。

 こういった状況もあり、大阪市では、平成30年度末現在、児童虐待をはじめとする様々な理由で児童養護施設や乳児院、里親家庭等で生活しているこどもの人数は1,168人となっております。また、1,168人のうち、83.3%のこどもたちが施設で生活しております。大阪市では、長年にわたり、古くは戦災孤児の受入れなど、児童養護施設や乳児院が家庭での生活が困難な児童の生活を支えてくださってきた歴史がございます。そのようななか、平成28年に児童福祉法が改正され、家庭養育優先原則が明記されたことを受け、平成29年に国から、新しい社会的養育ビジョンが示されております。このビジョンでは、里親やファミリーホームなどの家庭養育を推進することが目標として掲げられており、そのための里親委託率の設定をはじめとして、こどもの最善の利益を実現するため、今年度末までに新たな計画を策定することとされております。

 続きまして、計画上の個別項目の説明をさせていただきます。

 A3の資料1をご覧ください。先ほど、前橋部会長からもありましたが、この計画を策定するにあたりましては、ここに上げております(1)から(11)の事項について計画に記載することとされております。

 (1)は、計画策定に至る経緯、家庭養育優先原則を掲げたビジョンの考え方を踏まえて計画を策定することを記載する項目となっております。

 (2)以降が、個別項目となります。

 資料1の裏面をご覧ください。まずは、(2)当事者であるこどもの権利擁護の取組についてでございます。ビジョンでは、措置や一時保護をされたこどもがその決定に対して意見を述べることができる機会の確保が必要とされております。本市としましても、これらのビジョンの基本的考え方を踏まえまして取り組んでまいりたいと考えております。こどもの権利を代弁する方策としては、令和元年6月の改正児童福祉法等の施行後2年を目途として、国において児童の意見表明権を保障する仕組みを検討することとされておりますので、本市としましても、国の仕組みの構築を踏まえて、児童福祉審議会や自治体が設置する第三者機関に対し、こどもや要保護児童対策地域協議会の関係機関などから児童相談所の決定に関する申立てを受け、審議・調査する仕組みを構築します。また、親権者などによる体罰の禁止が明記されたこと等も踏まえ、体罰によらない子育てに係る周知に努めます。例えば、親がしつけと称して行う行為が実は児童虐待に当たることもあるということをこども自身が理解することができるよう、学校の授業で活用できるDVDを作成し、学校現場でも活用していくほか、保護者に対する啓発として、区役所職員等への体罰によらない子育ての推進に関する研修も実施してまいります。

 次に、3番目の項目として、こども家庭支援体制の構築等に向けた取組でございますが、策定にあたりましては、乳児家庭全戸訪問事業などの地域子ども・子育て支援事業の量の見込みや児童虐待防止対策が盛り込まれたこども・子育て支援事業計画の内容を踏まえ、妊娠から出産を通じて継続的に切れ目なく支援していく必要があることや、子育て家庭の養育者が孤立して、子育てに対する不安感や負担感を抱え込むことのないよう、身近な地域で適切に支援できる体制を充実することについて、こども・子育て支援事業計画の内容と整合性を図っております。

 そのほか、児童家庭支援センターの機能強化及び設置促進に向けた取組を挙げております。このセンターは、大阪市では児童養護施設を運営する法人に委託し、現在1か所ございますが、過去には夜間の電話相談受付など、こども相談センターの補完的な役割を補っていただいておりました。国においては、児童相談所1か所につき1か所以上設置するという方向性が示されておりますが、センターが担う補完的役割はどんなことか改めて検討する必要があると考えております。また、平成28年の児童福祉法等改正により、市町村にこどもや子育て家庭に対する相談対応、訪問などによる継続的なソーシャルワーク等を行う子ども家庭総合支援拠点を設置することとされ、各区の保健福祉センターがその機能を担っておりますが、今後、在宅支援の機能の強化にあたり、児童家庭支援センターがその支援を担うことも考えられます。そのため、今後の取組としましては、児童家庭支援センターの在り方を改めて検討するとともに、目標として令和6年度の計画中間見直し年度までに、担うべき機能と、そのために必要な箇所数について検討してまいりたいと考えております。

 次に、4番目の項目として、代替養育を必要とするこども数の見込みとなっております。

 この項目は、取り組む施策を記載するものではなく、計画で里親委託率等の目標を設定するにあたり、まずは前提となる施設や里親等の代替養育が必要なこどもの数を算出するものです。算出方法の細かい説明は省略いたしますが、コーホート変化率法を用いて大阪市の児童人口の将来推計を算出いたしました。その結果、令和元年度1,182人となっているものが、令和11年度も同数となっており、計画年度における代替養育を必要とするこどもの数はほぼ横ばいと推計しております。

 次に、(5)里親等への委託の推進に向けた取組についてでございます。これにつきましては、資料3-1の27ページをご覧ください。①の文書のところに、国の里親等委託率の数値目標について記載しております。国のビジョンでは、こどもの年齢を3区分に分け、年齢の低いこどもほど家庭の養育環境と同様の養育環境を必要としているものとの考え方に立ち、3歳未満のこどもで5年以内に75%、3歳から就学前のこどもでは7年以内に75%、学童期以降は10年以内に50%を実現するとされております。一方で、本市の平成30年度末の里親委託率は16.7%となっており、国の目標と大きく乖離しております。また、全国平均においても20%前後となっております。里親等委託率を設定するに当たっては、国からは現状における委託可能な里親数等にとらわれず、こどもの状態や希望などに基づき判断することとされていることから、施設入所か里親等への委託か、こどもにとって望ましい措置先について調査を実施いたしました。

 25ページの図表17をご覧ください。調査内容は、平成30年4月から9月末までの間にこども相談センターが乳児院や児童養護施設、里親等に措置または委託した児童について、里親も施設入所枠も量的に十分あると仮定したときに、望ましいと考える措置先について回答を得たものです。表は、望ましい措置先として、里親等が選択された数値を里親委託率として示したものであり、結果として、国の示す里親委託率の目標と方向性はほぼ同じとなりました。

 もう一度、27ページに戻っていただいて、図表19をご覧ください。とはいえ、国が示す目標を達成するためには、1年間で65.2人の児童を新たに里親等に委託していく必要があり、そのことのリスクも考えられます。現状の里親委託率の伸び率で示しますと、一番下のCの伸びとなり、2029年度末では28.5%となる見込みですが、現状の伸びを里親支援のさらなる充実により、少しでも増加させ、里親委託の推進に努めてまいりたいと考えております。

 一方で、急激な里親の増加にはリスクが伴うと考えておりますので、大阪市の里親委託率の目標につきましては、国の目標を最終的にめざしつつ、10年後のあるべき養育形態を検討して設定してまいりたいと考えております。

 29ページ、横になっておりますが、表をご覧ください。家庭養育優先の理念に基づき、代替養育を受ける全ての児童に何らかの家庭的な養育環境を整えることが必要と考えております。そのため、図にありますように、現在は施設において生活している児童のうち、66.9%が従来の施設形態で生活しておりますが、10年後には小規模グループケアという家庭的なユニットケアなどの整備により、全ての児童が家庭的な養育環境で生活できている状態をめざしたいと考えております。そのため、後から説明いたしますが、大阪市が管轄しております児童養護施設や乳児院から10年間の施設整備計画を作成し、本市に提出いただいております。施設の小規模化等の整備と相まって、里親への委託児童数を着実に増やしていく必要がありますので、里親委託率につきましても、現状は16.7%ですが、10年後には36.5%まで引き上げて、431人のこどもが委託されている状態をめざしたいと考えております。

 32ページをご覧ください。里親委託率の推進に向けた今後の取組でございます。まず、こども相談センターの児童福祉司は、新規入所や措置変更を検討する際、まずは里親等への委託を第1の方針として協議に諮ります。

 次に、2番目以降の取組ですが、里親に関する業務をフォスタリング業務といいますが、里親の開拓から研修、こどもと里親家庭のマッチング、委託中の里親への支援などの一連の業務のことを指しております。大阪市では、現在は、児童相談所であるこども相談センターがこのフォスタリング業務を直営で担っております。また、このフォスタリング業務の包括的な委託を受けた民間機関を里親支援機関A型といいますが、現在は直営で行っておりますので大阪市にはございません。大阪市におきましては、今後、A型のフォスタリング機関への業務委託へ進めていきたいと考えております。民間機関につきましては、人事異動がある行政機関とは異なり、継続性、一貫性を意識した人材の確保や育成により、専門性と経験の蓄積が期待されるとともに、民間機関ならではリクルート手法によって多様な里親開拓ができる点などのメリットが国からも示されております。

 また、5つ目の項目ですが、里親支援機関B型というのは、児童養護施設や乳児院に配置された里親支援専門相談員を中心に、こども相談センターと連携しながら、附属施設の入所児童の里親委託推進や近隣地域に居住する里親支援を中心とした役割を担う機関をいいます。こちらにつきましては、大阪市と里親支援専門相談員を登録施設に配置し、里親委託の推進、支援に取り組んでおります。

 なお、民間機関に委託したとしましても、児童相談所による一貫した責任体制の下にフォスタリング業務を包括的に実施することが必要であることから、関係機関によるチーム養育を推進し、委託団体職員の育成を図りつつ、ノウハウを丁寧に引き継いでまいりたいと考えております。

 次の説明については、A3の資料1、先ほどの裏面のほうに戻っていただきまして、6番目の項目ですが、パーマネンシー保障としての特別養子縁組等の推進のための支援体制の構築に向けた取組でございます。基本的な考え方として、保護者のいないこどもや家庭での養育が望めないこどもに、温かい家庭とこどもの養育に法的な安定性を与えることから、本市においても積極的に進めていく必要があると考えております。現在、大阪市においては、こども相談センターで特別養子縁組のマッチングを行っているほか、民間あっせん機関が1か所ございますので、引き続きこども相談センター児童福祉司による特別養子縁組の推進に努めるほか、民間あっせん機関によるマッチングが適切に実施されるよう、適正な行政指導を努めてまいります。

 目標としましては、特別養子縁組等に関する研修について、こども相談センター里親担当の児童福祉司の受講率100%をめざすほか、民間あっせん機関における第三者評価の受審率100%をめざしてまいります。

 次に、7つ目の項目ですが、施設の小規模かつ地域分散化、高機能化及び多機能化・機能転換に向けた取組でございます。

 基本的な考え方としましては、家庭養育優先原則の下、施設における療育においても、できる限り良好な家庭的環境を確保することが重要であると考えております。また、施設の専門性を生かした親子関係再構築に向けた保護者支援やケアニーズが高いこどもへの対応などの高機能化や一時保護委託の受入れ体制の整備や在宅支援メニューであるショートステイの受入れなど、多機能化・機能転換の推進も必要であると考えております。そのため、本市所管施設それぞれに今後10年間での施設のユニット化や地域分散化、多機能化等の整備計画を立てていただいており、その結果を資料3-1の39ページに、乳児院、児童養護施設の2施設についてまとめております。

 表の見方ですが、下の児童養護施設をご覧ください。

 左の数字から見ていただきたいのですが、857という数字が現在の児童養護施設の定員です。その上、左端に785と言う数字がありますが、これは本体施設の入所定員です。その横に17か所、122人という数字がありますが、本体施設内で既に小規模ユニットが17か所あり、122人のこどもがユニット化された環境で生活しているということでございます。そのほか地域小規模が11か所、66人とありますが、地域内に一軒家等を借りるなどして設置された地域小規模児童養護施設が11か所あり、66人のこどもがそこで生活しているということでございます。

 児童養護施設の欄の右端の最終形をご覧いただくと、施設定員が588人となっており、現定員を100とした割合が68.6%となっております。施設内をキッチンや浴室、トイレなどをそれぞれ備えたユニット化することにより、入所定員は減ることとなります。本体施設の定員は256人となりますが、64か所のユニット整備をすることにより、全てのこどもがユニット化された環境で生活できることになります。また、ショートステイや一時保護専用居室など多機能化も図られることになります。本市では、10年間の計画年度で順次、施設整備を進めていくこととしておりますが、里親委託の推進の状況も見ながら、全体として代替養育先が不足することのないよう進捗管理に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、8番目の項目の前に、9番目の項目である社会的養護自立支援の推進に向けた取組を説明させていただきます。50ページをご覧ください。基本的な考え方ですが、施設や里親家庭等の代替養育の下で生活をしているこどもたちが、その後、自立した生活を送ることができるよう、そのための支援は措置解除後からスタートするのではなく、措置を開始したときから措置中も継続して行われることが重要と考えております。また、支援の必要性が続く限り、施設退所後も継続して適切な支援を提供することが重要と考えております。

 計画策定に当たっての国からの策定要領では、18歳もしくは20歳到達後も施設等で引き続き必要な支援を受けることができる2つの国事業、社会的養護自立支援事業、就学者自立生活援助事業を実施していない都道府県において、事業の実施について計画に策定することとされております。本市では、これらの事業については既に取り組んでおりますので、さらなる推進に努めてまいります。

 これらを踏まえ、本市の目標ですが、51ページの現在の取組のポツ3番の(1)にありますように、こども相談センターに自立支援コーディネーターを配置し、入所中から18歳到達後のこどもの自立に向けた関係者により構成される継続的支援会議を実施し、継続支援計画を策定しております。そのため、52ページにありますが、本市の目標としましては、継続支援計画は現在も対象児童全員に策定しておりますが、今後も100%を継続していくことを目標として掲げております。

 次に、最後の2項目について説明いたします。53ページをご覧ください。児童相談所の強化等に向けた取組でございます。児童相談所は、こどもの権利擁護の最後のとりでであり、児童福祉の中核的専門機関であることから、専門性を備えた人材を確保し、その専門性を高めていく必要があります。また、児童相談所の設置については、利用者に対する適切なアセスメントの実施や支援の実施ができること及びノウハウの蓄積が着実にできる規模を考慮し、適切な配置を進めることが必要と考えております。

 54ページの(2)をご覧ください。本市の児童相談所の状況についてですが、従来は、専門性の確保や緊急対応の体制確保の観点から、スケールメリットを生かし、1か所で対応しておりました。しかしながら、年々増加する児童虐待相談等に迅速に対応するため、平成28年に2か所目を開設、現在は令和3年度の3か所目の開設に取り組んでいるところです。しかしながら、児童虐待相談件数はますます増加傾向にあり、さらなる増設が必要な状況となっております。そのため、本市として4か所目の児童相談所を設置することを決定いたしました。55ページにありますように、目標としましては、令和3年度に北部こども相談センターの開設、令和6年度に中央こども相談センターの移転、令和8年度に東部にこども相談センターの開設をめざしてまいります。あわせて、職員の専門性の確保を図りながら計画的な増員に努めてまいります。

 最後に、一時保護改革に向けた取組でございますが、47ページの今後の取組の(ア)量の確保の項目をご覧ください。現状においても一時保護が必要なこどもの数は増加しており、2か所の一時保護所はほぼ常時定員超過状態となっており、定員総数のさらなる増加が必要となっております。そのため、46ページの「基本的な考え方」をご覧ください。一時保護所の定員の拡充、そして児童養護施設等の機能転換による一時保護委託の活用などにより、量的な確保に向けた取組を進めてまいります。あわせて、一時保護中のこどもの権利擁護が図られるとともに、安全・安心な環境の下、保護の目的が達成できるようハード・ソフト両面で環境を整えてまいりたいと考えております。

 目標としましては、49ページをご覧ください。将来像として、4か所の児童相談所にそれぞれ一時保護所を移し、170名定員を確保してまいりたいと考えております。その際には、居室を基本とするなど、個別化された丁寧なケアを実現するための環境整備にも取り組んでまいります。

 計画に記載する項目の説明は以上となりますが、計画の推進にあたりましては、計画の進捗状況を毎年度検証するとともに、必要な場合には計画の見直しを行うなど、取組の促進を図っていくこととしております。

 次に、パブリックコメントの実施結果ですが、資料2をご覧ください。令和2年1月31日から2月28日まで、本計画について市民の皆様から意見を求めるパブリックコメントを実施いたしましたが、ご意見はゼロ件でございました。

 説明は以上です。

 

○津崎委員長

 どうもありがとうございました。

 かなり盛りだくさんな内容についての説明でしたので、なかなか全体が理解し難い面もあると思いますが、今の説明に関わって、それぞれ委員のほうからその点についてどうなのかというか、その辺のご質問なりご意見を出していただいたらと思いますが、どなたかご意見、ご質問はありますか。

 

○小山委員

 同志社の小山です。どこを見たらいいのか分からんのですけれども、ご苦労さまでした。

 ざっとはもちろん今、拝見しまして、いいものだと思います。ですから、当然、中身へのけちでなく、そして関わっておられる行政の方、委員の方は百も承知のことだと思うんですけれども、このことを実現するに当たってのリスクがあるじゃないかみたいな、ご承知の上でのことのある種、感想だけ念のために、こういう場ですから、だからやめろという意味ではなく、言わせておいてほしいと思います。簡単に幾つか言わせてください。

 まず、概要でいいますと、1つは、これは国が言っているのだから仕方がないのでしょうけれども、家庭養育優先原則、それ、逆らいません。ただ、そのことがイコールこどもの最善の利益を実現していくこととイコールではないはず。大きくは逆らいません。ただ、要は何が言いたいかと、家庭養育優先原則は手段であって、こどもの最善の利益というのは目的なはずです。そこら辺が割と曖昧に、家庭養育を優先すれば自動的にこどもの最善の利益が実現するのかといったら、もちろん皆さんご承知でやっておられることなので、あえての指摘ですけれども、そこをしっかり意識して、いわゆる家庭養育優先原則をするシーンにおいては、こどもの最善の利益にならない場合をしっかり発見し、除外していったりするような、もちろん考えておられるでしょうけれども、仕組みを大事にしていただきたいなと思います。

 そして、裏面の7番、施設の小規模かつ地域分散化と高機能化及び多機能化・機能転換。これもさっきと同じロジックで、僕、この前半と後半はイコール自動的に連動するものでないと思っています。どちらかというと、これもちょっと雑過ぎる、あえて失礼を言うんですけれども、どっちも必要です。どっちも必要ですけれども、小規模化、地域分散化を進めれば、必然的に高機能化というのはなかなか難しい状況になる。この現実もあるはずだろうと思っています。そういう意味で、どちらも必要なんですけれども、あたかも小規模化、地域分散化をすることと、高機能化、多機能化が矛盾なく成立するように考えるのは幻想であろうと思います。施設側の一層の努力と行政の相当程度のサポートがなければ、この2つは矛盾するのであって、単純に言えば、小規模化、地域分散化を進めていくわけですから、必然的に高機能化というのが低くなっていってしまいかねない現実がある。施設は頑張っています。ですから、それを必死になって支えていく。極端に言えば、矛盾することをここでは同列に扱うんですから、しっかりとフォローする施設側の覚悟を求めたいなというふうな気がしています。

 その2つが大きくて、あとは本体を見ても、それに関連する細かい感想だけですからやめておきますけれども、あと1か所だけ。最終案でいうと、27ページ、里親の委託の推進のことを言います。もちろんこれも方向として同意するんですけれども、ここは僕、しっかり書き込んでいただいていて、全く同意するんですけれども、①のところで、新たに里親等に委託する必要のところで、里親等が急激に増加することによるリスクがあるということを書いていただいています。僕、ここを、全て進めるのは問題ないんですが、それに当たってリスクも発生するということをただ強調しているだけです。まさにここに書いていただいている、ここをすごく大事にしていただきたいです。これは養育里親でもですし、特別養子縁組も推進される。そうすると、これもまた同じで、もっと特別養子縁組のほうが行政が触りづらいものになっていきます。それぞれが急激に増加することによるリスクがあるんだ、里子への虐待のリスク、また転々としていく、これは特別養子縁組の場合はあまり考えられんですけれども、転々とすることのリスク、こういったことを自動的にある程度発生させる行いなんだということを承知いただいて、ぜひ失敗例とか、やっておられるんだと思いますけれども、失敗例を徹底的に蓄積していただいて、だったらあかんと言っているんじゃありません。失敗例を蓄積して、どういう形でリスクが存在することを意識した上で実現するのか、そういったこと、これも単独の里親さんや施設ができることでないです。行政が全面的に頑張らなあかんことだと思っています。行政がそういう問題意識を持って、徹底的に不調事例も視野に入れながら、だからこそよいものにするためにはどうしていかなきゃいけないのか、そんなことを考えていただけたらありがたいなと、釈迦に説法ですけれども、コメントを言わせていただきます。

 

○津崎委員長

 非常に大切なポイントをご指摘していただいたように思いますが、事務局、何か今のご意見に対して事務局として現時点ではこう考えているというようなことはないですか。

 

○瑞慶覧こども青少年局子育て支援部こども家庭課長

 こども家庭課、瑞慶覧です。今いただきました意見、本当にそのとおりだと思いますので、きちっと今いただいた意見を踏まえて計画を推進してまいりたいと思っております。

 

○津崎委員長

 ということで、そういう意見は十分踏まえて考えていただきたい。

 

○佐藤こども青少年局長

 少し報告を。社会的養育のビジョンが国から出たときに、驚きを持って数字を我々自身も見させていただき、その専門部会の中でも一体この数字、どうするんだと。特に大阪が本当に施設のほうで支えてきたという、その歴史的な経緯もほかと比べられないという地域性もありながら、しかもそうやって代替養育を必要とするお子さんが減っていかないという現実も踏まえたときに、どうするんだという非常に大きな問題が目の前にあったというような気がしております。その中で、さりはさりとて、めざすべき方向と、委員おっしゃってられるような間違っても失敗してはいけないという、本当の失敗を出してはいけないというハードルの中で、悩みながら専門委員の先生方ともこの間、議論を進めてまいったというふうに思っております。これ自身が非常に理想的なものも含む高い目標であるということを十分認識した上で、一つ一つ間違いのないように進んでいきたいというふうに思っておりますので、今後ともどうぞ共に検証していっていただければというふうに思っています。よろしくお願いします。

 

○津崎委員長

 ありがとうございます。ほかに、いろいろな立場からご意見、あるいは自分がこういうことに関わっているけれども、理念どおりにはなかなか進まないだとか、そういう実際的な側面からのご意見をいただければと思います。施設の立場では何かないでしょうか。

 

○中西委員

 施設側からお話しさせていただくと、最近やっぱり小規模化が進んでまいりまして、地域小規模化、ユニット化ということで、各施設、少しずつ、大阪市と話をしながら進めていかせていただいています。

 実際、こどもたちの生活は、やっぱり小規模化したところが非常にこどもたちへの職員の気づきでありますとか、あるいはこども自身の発育、発達の部分でありますとか、非常にいい感じで進んでいるのが現状です。

 私は実は40年ぐらい前に大きな施設で指導員をしておりましたけれども、やはりそのときのこどもたちの様子を見ますと、今のこどもたちと抱えている問題が全然違いますし、やっぱり40%のこどもさんが障がいを持っているということが出ていましたですけれども、その中で一つ一つ対応していくという意味では、主に対応するハードが要るんだろうということでは非常に成果が上がっていると思っています。

 ただ、頑張って里親委託率を国のいう75%という実現不可能な数字から36.5%ということでやっていただきましたけれども施設側としてもその数値目標に向けて努力していくことが必要だと思っております。

 ただ、やはり小規模になればなるほど職員の力量が問われるということになっていますので、人材確保や人材の育成、それから先ほど小山委員がおっしゃったように、本体施設が高機能に対応していかないといけないということで、そういった管理棟といいますか、そういうところもやはり本体施設と小規模施設の両面でいかないと難しいかなということになります。

 もう一つは、高齢児の里親委託はなかなか難しいと思っていまして、この数字でいきましたら、高齢児が6割、5割ぐらいの委託率を、今後目指すにはなかなか難しいこどもさんに対して里親さんをフォローしていく仕組みが機能が必ず必要であるというふうに考えております。

 

○津崎委員長

 ありがとうございます。ほかにご意見はないですか。

 座長の立場で言うのはよくないかも分かりませんが、率直に国の考え方には矛盾点を含んだ大きな方向性のような感じがしています。

 大きな理念としては多分間違いではないと思いますが、例えば小山委員も言われていましたが、家庭養育優先の理念。しかし、その家庭で虐待がどんどん増えています。国は帰せと言うておられるが、元の家庭は、虐待の家庭という状況の中で帰していけるのか。むしろまた再被害を受ける。それを防止するためには、元の家庭の改善を徹底する必要がある。アメリカは司法が関与して、司法命令で改善を義務づけて、それが満たされないと、絶対帰しません。日本はそうじゃない。司法は管理していません。帰せ帰せ、家庭が重要だというイメージばかりが優先されると、いわゆる不安定な家庭に帰すというような実務が先行してしまって、また被害を受けることになります。

 ご存じと思いますが、統計データを見ていますと、児童相談所が関与したケースは、一昨年、13万件ちょっと。どのぐらいのこどもが施設とか里親に委託されているのかというと、3%台。ということは九十何%かは元の家庭にいるということでして、欧米の数値と比較すると、3分の1から5分の1ぐらいの割合でしかない。だから、ほとんどが日本の場合は虐待のリスクのある家庭にそのままいるということなっています。そうすると、そこのサポートの仕組みを考えないと、家庭が優先の理念ばかりでは実態とかなり違ってきますから、むしろこどもは被害を受けるということになりかねない。

 ご存じのように、国のめざしている新しい家庭のビジョンは、端的にいうと、アメリカの里親制度をそのままスライドさせています。しかし、アメリカも同じようにうまくいかないんですよね、難しいこともある。里親不調が頻発し、里親を転々とする。里親も傷つくし、こどももさらに傷つく、そういう現実がある。手だてが何もないままに家庭優先、あるいは里親優先、そういう理念だけが先行しているから、それをそのまま真に受けて、政策として進めていくと、非常に何か危なっかしい。最終的にはこどもが再被害を受けるということにもなりかねないので、そういう意味では、大阪市は妥当な目標値を挙げていただいたという気もします。

 厚労省の立場でいくと、75%に達していない自治体がいっぱいあるじゃないかということで、新聞報道によると1割ぐらいしか達成されていない。だから、少ないところには個別にプッシュするように言われているみたいで、多分、大阪市もあったのではないでしょうか。そこの理念の先行と現実のいろいろな事情等をしっかりと押さえて、こどもに被害が行かないような形で政策を進めていただくというのが一番肝要な気もします。

 大体、政策を考える人間は現場をよく知りません。理念だけになっているところもありますので、その被害がこどもに行かないように、そういうことをしっかり押さえて、バランスの取れた政策を進めていただければというふうに思います。

 ちょっと余分なことを言いました。ほか何かご意見、この際、ありますでしょうか。

 

○石田(雅)副委員長

 里親さんがこれから増えていくとして、一方で、要対協でスーパーバイザーとかさせてもらっていると、どうも要対協里親に委託されていること自体を知らない地域がある別ウィンドウで開く 施設には入所しましたというのは児相からの報告があるが、こどもさんは移行しているのに片方は要保護児童として要対協で登録されていて、片方では里親さん宅へ行っていて、里親さん宅は個別ですので、分かっていないということが起こる。だから、この辺の情報とかの共有の仕方とかいうのがぜひ必要なのではないかなと、参加して感じた。 

 それから、もう一つは、地域でショートを利用したいというのが要対協のケースでも結構あるんですけれども、ここの計画の中では結構人数が少ないように思います。ここも何かもう少し促進できる方法がないのかなと思うんですよね 。育児疲れの方にショートを勧めたいなと思っても 、空いていないことがある。施設が、満杯という状況なので、もう少し、そこの枠は要るのではないか 。

 

○津崎委員長

 何か事務方のほうからは、ご意見に対して、こう考えているとか、そんなのないですか。

 今言われたショートのニーズがすごく、大阪市だけじゃなくて、大都市でどんどん増えています。さっきも言いましたように、本当は保護が何らかの形で必要な子が日本では、ほとんどが在宅になっている。それをサポートしていこうと思うと、ショートでしっかりと、必要なときには一時的に機能できる、そういう仕組みと一緒になってないと、うまくいかないですね。それが現実的にいろいろ挙がってきていまして、いろんな施設の方とか自立援助ホームの方に聞いても、一時保護をお願いしたいという要請がいっぱい来るというふうな形になっていまして、やっぱりなかなかリスクを抱えつつ、24時間、そこの家庭だけで見るというのは、かなり難しい事態がむしろ都市部では広がっているので、ショートのニーズ、一時保護所の数は増やしていただくという方向は見えていたけれども、それだけじゃなくて、里親を使ったショートとか、ショート専用のもうちょっと何か民間の方の資源を開発して、そこに委託できるとか、何かそういうものとドッキングさせて、地域の中でしっかりとサポートできる、そういうものがないと、なかなか難しいんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひその辺の政策面での配慮をこれから検討していただければと思います。

 もう一つ言われていた里親に委託されているのを地域が知らないというのは、これは28年の法改正で、里親、施設、それから都道府県、市区町村、それから児童相談所、場合によってはフォスタリング機関等が連携してやりなさいということを法律に明文化されていますから、今まで全国的に里親の家庭が元の親の家庭と連携して対処してくという取組が弱かったんですが、それがむしろこれからは、協力してしなさいということですので、おっしゃるように、市町村、大阪市で言ったら区のそういうケースをしっかりと把握して、家庭復帰等を含めた支援体制のつくり方というのは必要ではないかと思いますので、そういう点をご配慮いただければありがたいと思います。

 ほか、ご意見はないですかね。地域の立場で。

 

○大野委員

 地域の立場ということで、主任児童委員を15年ほどさせていただいて、個別のケースで関わらせていただくなかで、一時保護とか施設入所させていただいたこどもが家庭に戻って、その後、引っ越ししてしまった。その後、どこへ行って、どうなったか全然分からなくなるとか、それから、お母さんがシングルマザーで、再婚ではないけれどもパートナーができて、うまいこといったなと思ったら、女の子が義理の父に性的虐待を受けていたのが分かって、私の中では、家庭に帰ってよかったことというのは、ほぼない。津崎委員長にずっと要保護児童対策地域協議会実務者会議で関わらせていただいて、こうなるん違うかなと心配やなとおっしゃった家庭は、またその後、よくならなかったというのが大概あるので、本当に家庭優先というのが本当にいいというふうには思えなくて、保護していただいたらどんなにいいだろうなというこどもがたくさんいます。

 

○津崎委員長

 ありがとうございます。

 実務の感覚ではそうですよね。だから、これが理念倒れで、現実の実態を押さえずに理念を先行させようとすると、そうなってしまうということで、理念としては家庭を一人一人に与えるというのは大切なんですが、その家庭でうまくいかないというケースがどんどん増えてきているという状況を踏まえた慎重な対策というのがやっぱり要るんではないかと思いますので、その辺もご配慮をいただきたいと思います。

 ほか、この際、何かご意見はないですか。特にご意見がないようでしたら、今回は議題1ということですが、議題2のその他についてということですが、その他については何か事務局のほうからお考えがありますでしょうか。

 

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 その他は特にありません。

 

○津崎委員長

 その他は特にないということでございまして、冒頭の局長からのご挨拶にもありましたように、時期的なものがあって、あまり長く会議をするということがいいのかどうかということもありますので、特にご意見が……。 どうぞ。

 

○小山委員

 一言だけ。

 今、僕、何人かの委員の方がご発言なさいました。座長、必ずしも回答を求める形でやっておられませんし、今回のはご報告されて策定が了解されたということで問題ないと思うんですけれども、多分議事録にはとどめられるんだと思いますし、もちろん行政として同意しないというご発言というか理解はあっていいんですけれども、僕、何かが言いたいかというと、このまま何人かが発言したことが流れるのは残念に思いますので、例えば1年後とかに、こういう努力はしているとか、これについては自分たちは違うと思っているとか、また今日はお時間の関係が、またご準備の関係もあるから、これ以上言いません。本当に皆さんおっしゃったことに全く同意する内容でしたので、ぜひこれも書き込めないけれども、気持ち的には答申の付録に載るべきものなんだぐらいの感じで、また来年、いろいろある種の答えを聞かせていただきたいなというのを個人の発言ですけれども、お願いしておきたいと思います。

 

○津崎委員長

 ありがとうございます。

 一応議事録には残るんですよね。だから、そういう発言があったということは、しっかりと踏まえていただいて、また進捗状況の中でいろいろご配慮いただいた分については、こういうふうに配慮していますよというのをまた報告願えればというふうに思います。

 

○佐藤こども青少年局長

 まさにここにいただいたご意見、この中は改めて計画案なんですけれども、これをやっていく中で、どこがどうなのかということは本当に検証しながらいかないと我々もいけないと思っております。先生方がおっしゃっていただいたようなリスクというのももちろんあるということも常に念頭に置きながらいかないといけないと思っています。国のほうも、ただ、地域の実情を無視して進めてくれというわけではないというのは常におっしゃっていただいているといいますか、言っていただいていますので、そういう意味では最終的なところはそこに置きつつも、まずは10年間、これでも十分難しい問題だと思っておりますので、この後、進めながら、また今日いただいたご意見を受け止めて、今後また考えさせていただきたいと思いますし、またいろんなご相談を引き続きさせていただければというふうに考えております。どうぞよろしくお願いします。

 

○津崎委員長

 ありがとうございました。

 ということで、今回はこれで終了ということで、後は議事の進行を事務局のほうにお返ししたいと思います。よろしくお願いします。

 

○玉田こども青少年局企画部経理・企画課長代理

 津崎委員長、ありがとうございました。

 本日の議事録につきましては、また作成してホームページに掲載する必要がありますので、またご確認の依頼をさせていただきます。

 次回の開催日程等につきましては、また改めて別途ご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、これをもちまして、第3回大阪市児童福祉審議会を閉会させていただきます。

 委員の皆様方には、本日はお忙しいなか、ご審議いただきありがとうございました。

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