第10回大阪市児童福祉審議会 会議録
2025年6月10日
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第10回大阪市児童福祉審議会 会議録
1 日時 令和7年3月27日(木) 午前10時~午前11時30分
2 場所 大阪市役所本庁舎 屋上階P1会議室(一部ウェブ出席によるハイブリッド開催)
3 出席者
(委員)
前橋委員長、石田(雅)副委員長、池田委員※、石田(文)委員、伊藤委員、梅原委員、岡本委員、小山委員、永岡委員、橋本委員、福田委員※、堀委員、松田委員、三田委員※、宮上委員、山内委員、山本委員、柚木委員※ 【出席者18名/20名】※ウェブ出席(4名)
(本市)
佐藤こども青少年局長、高井こども青少年局理事兼こどもの貧困対策推進室長、中林こども青少年局企画部長、瑞慶覧こども青少年局こどもの貧困対策推進担当部長、松村こども青少年局子育て支援部長、板橋こども青少年局幼保施策部長、音田中央こども相談センター所長、中村こども青少年局企画部企画課長、久保こども青少年局企画部こどもの貧困対策推進担当課長、寺田こども青少年局子育て支援部管理課長、小山こども青少年局子育て支援部児童支援対策担当課長、久山こども青少年局子育て支援部こども家庭課長、今田こども青少年局幼保施策部幼保企画課長、泉谷こども青少年局幼保施策部認可給付担当課長、青木中央こども相談センター相談支援担当課長、小林中央こども相談センター虐待対応担当課長、砂田福祉局総務部長、小谷福祉局総務部経理・企画課長、福原福祉局障がい者施策部障がい支援課長、稗田福祉局生活福祉部地域福祉課長
4 議題
○議決事項
児童福祉審議会運営要綱の改正について(乳児等通園支援事業関係)
〇議事
大阪市社会的養育推進計画(令和7年度~令和11年度)にかかる計画案(最終版)について
令和7年度当初予算案主要事業<抜粋>
○報告事項
(1) 大阪市児童福祉審議会条例の改正について
(2) その他
5 会議録
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
皆さん、おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第10回大阪市児童福祉審議会を開催させていただきます。
私は、事務局を担当いたしますこども青少年局企画部、高島でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
当審議会は、ウェブ参加によるご出席もいただけることとなっております。委員の皆様方には、公私何かとお忙しい中ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
では、初めに、本日ご出席いただいております委員の皆様方をご紹介させていただきます。お手元に配付しております参考資料1の児童福祉審議会委員名簿と、お手元の配席図をご覧ください。
各委員の皆様のお名前を順にお読みいたしますので、会場におられる委員はご着席いただいたままで構いませんので、一言ご挨拶をお願いいたします。また、ウェブ参加の委員の通信状況の確認も含め、全委員に一言ずつご挨拶をお願いしたいと思います。お名前をお呼びしましたら、マイクをオンにして一言お願いいたします。発言後は再びマイクをオフにしてください。
それでは、お手元の委員名簿の順にお名前をお呼びいたします。
前橋委員長。
○前橋委員長
前橋でございます。どうぞよろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
石田雅弘副委員長。
○石田(雅)副委員長
児童虐待防止協会の石田です。どうぞよろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
池田委員。
○池田委員
池田です。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
石田文三委員。
○石田(文)委員
石田文三です。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
伊藤委員。
○伊藤委員
伊藤です。よろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
梅原委員。
○梅原委員
梅原です。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
岡本委員。
○岡本委員
岡本です。おはようございます。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
小山委員。
○小山委員
小山です。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
永岡委員。
○永岡委員
永岡です。よろしくお願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
橋本委員。
○橋本委員
橋本です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
福田委員。
○福田委員
福田です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
堀委員。
○堀委員
堀です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
松田委員。
○松田委員
松田です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
三田委員。
○三田委員
すみません、三田です。お願いします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
宮上委員。
○宮上委員
宮上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
山内委員。
○山内委員
山内です。よろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
山本委員。
○山本委員
山本です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
柚木委員。
○柚木委員
柚木です。どうぞよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
先ほど、ウェブ参加による委員につきましては、映像と音声がご本人であることと、また委員間で映像と音声が即時に伝わることを委員長よりご確認いただいております。
大阪市児童福祉審議会条例第5条第3項の規定によりまして、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができないとされています。本日は20名中、会場が14名、ウェブ参加が4名、計18名のご出席をいただいており、定足数を満たしておりますことをご報告いたします。
さて、本会議につきましては原則公開としておりますが、本日は傍聴の方はいらっしゃいません。
お手元に配付しております参考資料2及び配席図のほうに、本日出席しております大阪市職員を記載しております。
倉石委員、森口委員ですが、本日は所用により欠席との連絡を受けております。
それでは、会議に先立ちまして、佐藤大阪市こども青少年局長よりご挨拶申し上げます。
○佐藤こども青少年局長
改めまして、おはようございます。こども青少年局長の佐藤でございます。開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本日は3月、年度末の大変お忙しい中、この第10回の大阪市児童福祉審議会にご出席賜りましてありがとうございます。また、日頃より本市こども青少年施策の推進に本当にお世話になっておりますことを改めてお礼を申し上げたいというふうに思います。
3月も終わりということで、間もなく新年度を迎えていくわけでございますけれども、令和7年度におきましても、家庭状況によることなく、等しく子育てができる環境の整備を推進するとともに、こどもたちの権利が真に保障されるこどもまんなか社会の実現をめざして、引き続き歩みを進めてまいりますので、引き続き皆様方のご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
本日は、お手元の次第にありますように、議決事項といたしまして、前回12月の審議会に続きまして、いわゆるこども誰でも通園制度、こちらの法整備に伴います児童福祉審議会運営要綱の改正についてあげさせていただいております。
その次に、これも前回ご意見をいただきました大阪市社会的養育推進計画の素案でございますけれども、これにつきまして、その後実施いたしましたパブリックコメントの結果と、この間変更を加えました最終の計画案といたしましてご説明をさせていただきたいというふうに思います。あわせまして、本日午後の市会の本会議において令和7年度予算が議決される予定ですけれども、その中から関連いたします主要事業につきましても併せてご説明させていただければ、というふうに思っております。
また、報告事項といたしまして、本市児童福祉施策に当事者でありますこども・若者の意見を反映していくということで、新たにこども・若者委員を当審議会にご参画いただくために、委員定数を変更するという条例改正、これにつきましてご報告、ご説明させていただきたいと思います。
今年度は、計画の策定ということもございまして、本日を含めて3回にわたって当審議会を開催させていただきました。その中で、皆様方の大変貴重なお時間を頂戴しているわけでございますけれども、様々なお立場からの率直な、そして忌憚のないご意見、大変ありがたく思っております。
本日も限られた時間ではございますけれども、どうぞご意見を頂戴できますようにお願い申しあげまして、本日もどうぞ最後までよろしくお願いいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
それでは、資料の確認をさせていただきます。お手元の資料、2枚目の配付資料をご覧ください。ここに本日配付資料の一覧が記載されておりますので、お手元の資料に不足がないかご確認ください。
よろしいでしょうか。
本日の説明につきましては、本市側の説明を簡潔にし、より活発な意見交換の時間を確保してまいりたいと存じます。また、事務局からの説明においては、会場のスクリーン及びウェブ参加の委員の画面に資料を映し、説明いたします。
ご発言に当たっては挙手いただき、委員長からの指名を受けてご発言いただきますようお願いいたします。また、ウェブ参加の委員におかれましても、ご発言の意図を示される場合は、お手数ですが、「手を挙げる」ボタンを押していただき、委員長の指名があるまでそのままの状態でお待ちください。委員長の指名がありましたら、マイクをオンにしていただきましてご発言をお願いいたします。また、発言後は、「手を下げる」ボタンを押していただき、マイクをオフにしていただきますようお願いいたします。手を挙げたままやマイクがオンになった状態であった場合は、事務局側で手をさげたり、マイクをオフにさせていただくことがありますので、ご了承ください。
それでは、議事の進行を委員長にお願いしたいと思います。前橋委員長、よろしくお願いいたします。
○前橋委員長
それでは、会議の次第に従いまして、議事を進めてまいります。
議決事項1です。児童福祉審議会運営要綱の改正について(乳児等通園支援事業関係)について、事務局からの説明をお願いします。
○今田こども青少年局幼保施策部幼保企画課長
おはようございます。こども青少年局幼保企画課長、今田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。着座にて説明させていただきます。
お手元資料1-1から1-3を使いまして、ご説明をさせていただきます。
今回、乳児等通園事業を実施するに当たりまして、大阪市児童福祉審議会の運営要綱の改正が必要となっていることから、お願いする案件でございます。
資料1-3のパワーポイントの資料に基づきまして、ご説明をさせていただきたいと思います。
この乳児等通園支援事業につきまして、通称、こども誰でも通園制度というふうに言われておりますが、この制度につきましては、国のこども未来戦略方針において決定されている事業でございます。全てのこどもの育ちを応援し、こどもの良質な環境を整備するとともに、多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での支援を強化するため、月一定時間までの利用枠の中で、就労要件を問わず時間単位等で保育所等を利用できる新たな通園給付の制度となっております。
今年度、令和6年度につきましては、大阪市におきましても試行的事業を実施しておりまして、令和7年度からは、子ども・子育て支援法上の地域こども・子育て支援事業の一つとして位置づけられておりまして、令和8年度からは法律に基づく新たな給付制度として全国で実施されることになります。
本市の対応ですが、令和6年度から試行的事業を開始し、令和7年度に法律上事業化されるということで、児童福祉法の規定によりまして、事業を実施する自治体は国の示す設備及び運営基準を定める内閣府令の基準に従い、または参酌して条例で定める必要がございます。先月の市会におきまして、大阪市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例を制定しております。事業者には、その基準に従って事業認可を受けていただくことになります。児童福祉法において、事業認可に当たっては児童福祉審議会の意見を聴かなければならない、とされておるところでございます。
2ページ目、裏面をご覧ください。
今回の大阪市児童福祉審議会の運営要綱の改正になりますが、別表の改正となっております。
令和7年度以降に保育の質や事業者選定の公平性・透明性の担保及び最適性を図る観点から、大阪市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の基準と乳児等通園支援事業の実施予定者の計画との適合審査を所掌する部会を置くための要綱改正となっております。
具体的な内容が下のほうに示させていただいておりまして、それぞれ部会が保育事業設置運営予定審査部会、第1部会から第8部会までございます。この中に2つ目のポツ、下線を引かせていただいている部分を今回追加させていただきたいと考えております。
読ませていただきますと、「児童福祉法第34条の15第3項及び大阪市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の基準と乳児等通園支援事業の実施予定者(認可後の建替、移転及び増築等を含む。)及び実施予定者の計画との適合審査に関する事項」ということを追加させていただきたいと思っております。
説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
○前橋委員長
ありがとうございます。
ただいま事務局から説明がありました内容について、ご質問、ご意見はございませんでしょうか。いかがでしょうか。
これは法律に基づいて実施される事業について条例が制定され、そしてそれを受けて要綱の改正ということになりますので、ここでという中身でもあまりないかなというところですけれども、よろしいでしょうか。
それでは、特にご意見もございませんでしたので、そのようにさせていただくということの議決でよろしいでしょうか。
では、そのようにさせていただきます。提案のとおり、児童福祉審議会運営要綱、乳児等通園支援事業関係を改正するということで議決をいただきました。
次に、議事として、大阪市社会的養育推進計画(令和7年度~令和11年度)にかかる計画案(最終版)について、令和7年度当初予算案主要事業<抜粋>がありますので、この2点、事務局から説明をいただきたいと思います。
それでは、最終版及び事業説明、よろしくお願いいたします。
○久山こども青少年局子育て支援部こども家庭課長
失礼いたします。こども青少年局こども家庭課長の久山です。
大阪市社会的養育推進計画にかかる計画案についてご説明いたします。着座にて失礼いたします。
まず、資料2-1をご覧ください。
こちらは、パブリックコメントの実施結果となっております。令和6年12月27日から令和7年1月27日にかけてホームページ等で意見を募集いたしましたが、4年前の現行計画の策定時に実施しましたパブリックコメントと同様に、本計画におきましても意見は0件という結果でございました。
次に、計画素案からの主な変更点について説明いたします。
変更箇所、変更理由、変更内容を記載しました資料2-2と最新の計画案、資料2-4を見比べていただきながら、お聞きいただきたいと思います。
パブリックコメントは0件でしたので、意見を受けての修正箇所はございませんが、何点か時点修正等を行った箇所がございます。
まず、資料2-4をご覧いただきたいのですけれども、第1章の7ページの図表1-4で、大阪市こども計画の位置づけが現行計画と変わっておりますので、その点を修正しております。
次に、現在工事中の東部こども相談センターについて工事期間が変更となりましたので、該当の第3章、第6章、第11章の開設時期についての記載部分を修正いたしました。東部こども相談センターは、当初令和8年度中の開設をめざし、計画しておりましたが、工事を進める中で地中にPCBを含む廃棄物が見つかったことにより工期が延長しまして、令和9年度中の開設の見通しとなっております。
次に、第8章、里親等への委託の推進に向けた取組の50ページになりますが、前回、12月の児童福祉審議会終了後に倉石委員から書面で、里親の不適切な養育が起きた場合、里親が相談できない心理状況、孤立無援に陥ることがないよう、早急な対策が必要というご意見を頂戴いたしました。この点について、3月17日に開催いたしました社会的養育専門部会において報告しましたところ、梅原委員から計画への反映を検討してほしいというご意見をいただきました。そこで、前橋部会長と相談し、50ページの基本的な考え方の5つ目のポツのところにありますように、「こども相談センターと里親支援センターは、里親が養育上の困りごとを相談しやすくなるよう、協力体制を強固にして里親を支援する」と追記いたしました。
次に、第9章、施設の小規模かつ地域分散化、高機能化及び多機能化・機能転換に向けた取組の61ページになりますが、こちらも前回の児童福祉審議会でいただきましたご意見を反映し、修正した箇所がございます。前回、小山委員から業務負担の軽減や働き続けられるための定着支援について検討していくという記載について、検討していくことで終わらせてはいけない。小規模化で小さい単位になり、敷地も離れていることで各施設の職員の困り事が共有できなくなっているのではないかというご意見、また定着支援だけではなく、支援の質の向上を、というご意見を頂戴いたしました。永岡委員からも同様に、社会福祉の担い手について、社会福祉の仕事全体の厳しさについて、雇用条件なども含め持続して仕事ができる条件が必要というご意見を頂戴しました。
また、後ほどご説明させていただきますが、令和7年度予算で児童養護施設等における負担軽減・定着支援事業を実施していく予定でありますことから、計画案の記載を「業務負担の軽減や働き続けられるための定着支援などを実施するとともに、対策について効果検証を行い、施設の状況を踏まえ必要となる対策の検討を行う」と変更しております。
次に、細かい点で恐縮ですが、第10章の65ページの下段の基本的な考え方とあります部分で、「児童自立生活援助事業」と記載していましたものを、正しくは「児童自立生活援助事業所」というふうに修正しております。
最後に、変更点でございますが、73ページ以降、資料編を掲載しております。資料編には、部会の運営規定、委員名簿、計画策定経過、施設等の入所児童と退所後児童に実施しましたアンケートの回答結果、計画に出てくる用語の説明を掲載しております。
計画素案からの変更点は以上でございます。
続きまして、令和7年度当初予算案主要事業について説明させていただきます。
資料2-5をご覧ください。
こちらは令和7年度当初予算案主要事業のうち、児童虐待防止対策の充実として、2月14日に公表したものです。本市では、社会的養護のもとで暮らすこどもが家庭的な環境で育まれる取組を推進し、こどものケアを十分に実施できる体制を構築するため、令和7年度から新たな事業を実施いたします。
1つ目は、児童養護施設等における負担軽減・定着支援事業でございます。本事業は、今回の計画における第6章、一時保護改革に向けた取組、第9章、施設の小規模化かつ地域分散化、高機能化及び多機能化・機能転換に向けた取組に関連するもので、児童養護施設等に入所する児童の約7割が被虐待経験等のあるケアニーズの高い児童であり、十分なケアを行うには専門的な知識や経験等に基づく高い支援力が必要となります。しかしながら、児童養護施設等で働く児童指導員等の離職率が高く、人材不足のため、施設の体制が安定せず、被虐待児等の受皿不足により、受入れ調整に時間を要し、施設へ措置入所の方針が決まっているにもかかわらず、施設入所待ちとなっているなどもあり、一時保護所の入所期間の長期化につながっています。また、施設の小規模グループケア化により少人数での職員体制となり、職員一人一人に高い支援力が求められることに加え、ケアニーズの高い児童が増えていることや、夜間業務等の対応などを含め、業務負担が多くなっていることから、今後、施設の小規模化を進めていくと、施設職員の人材不足に拍車がかかることが危惧されます。
こうした課題に対応するため、施設職員の体制を強化し、業務負担を軽減するとともに、離職を防止し、定着を促進する取組を行います。これにより施設における支援力を高め、社会的養護のもとで暮らす全てのこどもが家庭的な環境で育まれ、十分なケアを受けられる体制の構築を目指します。
紙面の裏面をご覧ください。
具体的な取組内容ですが、まず1つ目が児童養護施設等体制強化、そして施設職員の業務負担を軽減するため、被虐待経験のあるケアの難しいこどもへの支援や、夜間業務等へ対応するための補助者等を雇い上げる経費の補助を行います。これは国で実施している補助事業で、本園、分園、地域小規模施設1か所ごとに、453万4,000円を上限とした補助内容となっています。
2つ目は、児童養護施設等への就職促進支援です。こちらも国が新たに令和7年度から実施する補助事業で、児童指導員等を積極的に確保するため、就職相談会や施設見学会の開催等の施設職員の確保に関する取組を支援するものです。
具体的には、大阪市児童福祉施設連盟が開催している就職フェアを現在の実施内容にプラスして、より実効性のある取組になるように支援をしていきたいというふうに考えております。
3つ目は、児童養護施設等における定着支援です。こちらは本市独自での事業となります。施設で働く児童指導員、保育士、母子支援員に一律18万円(年額)を交付することでモチベーションアップにつなげ、離職を防止し、定着促進を図り、併せてこの事業を求人の際の呼び水として積極的に人材を確保することにより、措置児童のケアを十分に実施できる体制を構築することを目的としています。
この3つの取組の効果により、施設での児童の受入れ体制を安定させ、一時保護所での措置入所待ちの解消を目指します。
2つ目の事業は、デジタル技術を活用した一時保護所入所児童の生活環境最適化事業でございます。これは一時保護所にてデジタル技術を活用し、入所児童の安全・安心を確保するとともに、余暇時間の充実など生活環境の改善を図ることで、こどもたちが安全で安心な環境のもと、落ち着いて生活することができるよう環境を整えるものです。
具体的には、服薬やアレルギーの管理など、民間のアプリケーションなどの活用による入所児童の安全・安心の確保や、本や音楽等のダウンロードコンテンツの活用やタブレット端末を用いた学習支援による生活環境の改善などを実施してまいります。
以上の取組により、社会的養護のもとで暮らす全てのこどもが家庭的な環境で育まれ、十分なケアを受けられる体制の構築を目指します。
令和7年度当初予算案主要事業についての説明は以上です。よろしくお願いします。
○前橋委員長
ありがとうございました。
ただいま事務局から説明がありました内容に関しまして、ご質問、ご意見等はございませんでしょうか。どうぞ。
○伊藤委員
すみません、伊藤です。
2点あります。質問というよりもコメントになるかと思いますが、1つ目がパブリックコメントについてです。今回実施した結果、意見0件ということで、前回も0件だったとのことですが、周知方法が十分だったのかというところをぜひ今後の検討課題にしていただきたいと思います。周知方法は市のホームページへの掲載と広報紙という説明でしたけれど、例えば社会的養育の推進計画の専門部会には、各施設の代表とか里親会の代表の方とか来ていただいていますので、今回、パブコメの期間が年末年始のお忙しい時期だったとは思いますが、例えば各施設の施設内研修みたいなものに位置づけて、この計画を読んでもらって、意見聴取して、パブコメとして出してもらうように働きかけるとか、母子連の代表の方もいらっしゃったりしたので、そういったことが今後考えられるかなとか、今回、当事者の委員の枠も設けておりましたので、アフターケア事業部さんとか、いわゆる社会的養護を経験した人たちの声をここのパブコメのところに寄せてもらうようなアプローチなんかもあったら、より充実した計画になったのではないのかなということをすこし思いましたというのが1つ目です。
2つ目が資料2-5で今説明していただいた内容ですが、児童虐待防止対策の充実という表題になっていますが、具体的に事業として示されているのは、社会的養護の充実に関する内容になっています。どれだけ児童相談所とか養護施設とか、いわゆる虐待を受けてやってきたこどもたちのケア体制を充実させても、そもそも虐待される子が減らないと社会的養護の現場は全然楽にならないわけですよね。児相がどれだけ人が増えて、施設にどれだけ人が増えても、やっぱりなかなか難しいので、タイトルと中身が合っていないという印象がありますのと、社会的養護、もちろん今現場のフロントラインで頑張ってくださっている施設の体制強化というのは喫緊の課題だというところには全然異存はないのですが、同時に各区での虐待防止の体制ですとか、ポピュレーションアプローチも含めた虐待防止対策として、子育て支援、ハイリスク家庭への支援みたいなところもぜひ今後しっかり検討していただけたらうれしいなと思います。以上です。
○前橋委員長
ありがとうございます。
それについてはいかがでしょうか、事務局のほうで何かコメント等ありましたら。
○久山こども青少年局子育て支援部こども家庭課長
2点、一つはパブリックコメントが0件ということで、伊藤先生からおっしゃっていただきましたように、確かに当事者団体への働きかけですとか、素案がまとまった後に意見をいただけるような取組ができたらよかったかと、後になって思っているところです。一般の関心がなかなか薄い分野ですので、もう少し当事者、関係者に対してこの計画を見てもらうような取組が必要だったかと思っています。次回、また検討する際の課題として認識していきたいと思います。
つぎに、資料2-5の主要事業の関係ですが、この間ずっといろんな取組で児童虐待の対策を強化してきておりますが、ここには新規の事業のみを載せておりまして、先ほどの課題の出発点として、一時保護所の入所児の滞留といいますか、入所長期化というところをどう解決していくかというところで、入所している児童も非常に虐待を受けたこどもが多いということで、そうしたこどもたちが一日も早く安定した環境の中で安心して暮らせるように措置をしていくということが必要。そのときになかなか施設の受入れ体制がないということで、うまく循環しないというところを解消していく必要があるということで、今回これまでの虐待対策に加えて、新たに「重点的に予算をつけるという形になります。タイトルと中身が合っていないところにはなるかと思いますが、一時保護所の入所期間の長期化の解消ということを児童虐待対策の充実についての重点的な予算のテーマとしております。これまで取り組んできている児童虐待対策を充実させていくということは言うまでもなく当然のことですが、今回、この重点的な予算で予算化しているところをお示しする資料になっております。以上です。
○佐藤こども青少年局長
ちょっと補足でよろしいですか、すみません。
○前橋委員長
はい。
○佐藤こども青少年局長
伊藤先生から貴重なご意見をいただいて、パブコメは本当に厳しい日程の中でやらせてもらって、今回、それとほかの計画も4計画合わせて同じ時期に出してしまったので、そのあたりというのも影響があったかなというふうに思います。
2点目の、今、課長のほうからも報告してもらいましたが、こちらの資料では新しい事業のみを記載しておりますけれども、昨日のこども・子育て支援会議のほうでは、全体的な予算をご説明させていただいたところでございます。実は児童虐待防止対策全体としてはほかにもいろいろありますのと、まさに伊藤委員がおっしゃっていただいた全体的な在宅の育児支援がやはり根っこのところになりますので、非常に重要ということがあります。そこで、今、在宅等育児にもかなり支援に力を入れております。これまでも要支援・要保護のしんどいご家庭に対して、無料で家事・育児を行うヘルパーを派遣する「家事・育児訪問支援事業」を去年からやっていますが、それを一般子育て世帯にも広げまして、こちらは有料にはなりますけれども、「子育て応援ヘルパー」を派遣する事業を来年度開始しますことですとか、あるいはこれまでもありました在宅の子育て支援のメニューで、地域子育て支援拠点事業がうまくいくように、いろんな要件を拡充させたりですとか、さらには、支援が届くように子育てサポートアプリみたいなことも実は考えていたりしておりまして、いずれも事業を準備している途中でありますけれども、そのあたりを一体でやらせていただくことがまさに大事だなと思っております。引き続き頑張らせていただきたいと思います。ご意見いただきありがとうございます。
○伊藤委員
大変よく分かりました。ありがとうございます。
1つ目のパブコメの件は、私、この社会的養育の推進計画の会議、ほかの自治体も合わせて4つぐらい関わっているのですけれども、パブコメゼロというのは結構衝撃で、今、久山さんからもご説明があったとおり、どうしてもやっぱりちょっとニッチなというか、皆さんにとって、一般市民の方がコメントを寄せにくい内容かなと思うのですけれども、やっぱりほかの自治体とかだと、会議には里親会の会長しか会議には出られないけれども、一般の里親さんがコメントを書いてくださっていたりとか、それこそ施設長ではなく施設の職員さんと思われる方からのコメントであったりとか、割と会議に代表性を持って出られない人のコメントが寄せられるというのがパブコメのいいところかなと思うので、またこの計画は、社会的養護ではなくて、社会的養育なので、市区町村での子育ての支援の在り方についても触れられているので、区の職員さんであったりとか、民生・児童委員さんであったりとか、いろんな立場でこのこどもの養育に関わる人からのコメントでも、そんなに何十件も集まるタイプのものではないんですけれども、ちょこちょこやっぱりあったなというのがあったので、大阪市さんがゼロだったのが結構印象に残りましたので、コメントさせてもらいました。
以上です。
○前橋委員長
どうもありがとうございました。
小山先生、どうぞ。
○小山委員
伊藤先生に全く賛成です。会議で複数の人が同じこと言ったことというのは、ぜひ強い意見やと思っていただきたいです。パブコメの件、全く賛成です。ここから先はあくまでも個人的意見ですけれども、いわゆる不特定多数に対して周知するパブコメってどこでもそんなに出てこないので、伊藤先生がおっしゃっているように、まさに指向性を持つ聞き取り型というものをパブリックコメントとは呼ばないでしょうが可能だと思うのですね。いわゆる広報で周知するという、全市民にコメントする権利を与えるというお話とはまた別に、こちらで指向性を持って聞き取るといったことをぜひ考えていただけたらうれしいです。
それともう一つ。文章で提出しておられるわけですし、丁寧に対応していただいていますけれども、倉石先生から別途コメントをいただいたことについても大切にしていただきたい、ちゃんと拾ってはいただいてうれしいですけれども、里親が困り事を相談しやすくなるようにという処理をしておられる。これも大事ですが、倉石先生がおっしゃったのは、不適切件数に関してしっかりとフォローしなければいけないということ、つまり里親さんが困っているのを拾うのはもちろんで、そうではない、ある種虐待であったりというふうなことに関して、しっかり見つけていくようなことも必要というニュアンスが込められているような気がしました。だから、書き換えが必要ということではないですけれども、問題意識としては、困っている人がいたら、いつでもおいでだけじゃなく、こっちとしても積極的にアンダーケアしていくという問題意識が欲しいというふうなことは、分かっておられる話ですけれども、主張しておきたいと思います。
あと、感想的なことです。政策ってどこでも一生懸命考えていいことをやっています。それに対して、これから行政の政策が求められる段階は、それをPDCAで言うCというか、OODAで言う最初のOというか、そんなことだろうという気がしています。そういう意味で言うと、この事業計画とか具体的な予算がついたりしているのは、評価の対象になるはずだというふうなイメージで言ったら、まさに負担、ただし難しいですけれども、この453万円ってどんな効果を生んだかなんていうのは、複層的だから難しいのは分かっているのですけれども、問題意識としてやっぱり予算をつけた、事業計画に1行上げたということは一定の効果を求められるわけで、そのお金をもらったからか、効果を上げられないなら、上げられない理由をちゃんと報告できなきゃいけないと思います。そういう意味では、時間の関係でいろいろ申しませんけれども、負担軽減、定着支援事業に関することについては、児童福祉審議会が適切かどうか知らないですけれども、こういう結果になりました、だから改善しなきゃいけないと思いますというのもぜひぜひ意識的にしていただけたらと思います。無駄に厳しく現場をするという意味では全くなくて、意図的に自らを振り返るというのを、現場も政策の側もしていただけたら、どんどんよいものになると思いますので、頑張っていただきたいという感想を持ちました。
○前橋委員長
小山先生、ありがとうございます。
事務局のほうからコメント等ありますでしょうか。お願いします。
○青木こども青少年局中央こども相談センター相談支援担当課長
すみません、中央こども相談センターの青木です。
倉石先生がおっしゃっていた不適切養育に関しても、きちんと対応してということについてのご意見はこちらも承知しておりまして、そこをどのように書くかというのは非常に考えたのですが、不適切養育が起こったときに里親さんがそれを隠さないようにというような趣旨のご意見について、不適切養育が起こる前提の書きぶりというのは、やはり公的な計画では出しにくくて、ここは不適切養育が起こらないように支援するというのが一義的な役割だと思うので、こういった書き方になったということをご理解いただけたらと思います。
○久山こども青少年局子育て支援部こども家庭課長
もう一点のご意見、効果検証の部分ですけれども、今回のこの負担軽減、定着支援事業は当然のことですけれども、やっぱりこの新規事業をしたことによって、どういう効果が上がったかというところはしっかりとPDCAといいますか、検証していくことは、市の内部でも求められておりますし、専門部会の中でも報告をしていく必要があるというふうに思っております。そういった意味で対策についての効果検証を行い、施設の状況を踏まえ、必要となる対策をということになりますので、状況によって変わってくる。これからより多くの職員が必要になってくるという段階になったときに必要となるものは検討する必要もございますので、そういったことを含めて後半の部分を書いております。どうぞよろしくお願いします。
○前橋委員長
どうもありがとうございます。
先生方からいただいた意見、もちろん倉石先生からいただいた意見もともかく貴重なご意見ですので、何とかこれを全部反映させていこうということで検討はして、文言についてもいろいろと考えて打合せしたんですけれども、何とかこういう表現でというところで最終案という形になったもので、その辺については趣旨とかそれについては十分踏まえた上で、この程度の書き方という形になっております。その辺についてはご理解をいただければというように思います。お願いします。
○永岡委員
永岡でございます。
今の児童養護施設の負担軽減・定着支援で、当然それが前提になっていることだと思いますし、推進計画のほうでもいろいろ詳しく書かれているところですので、言うまでもないことですけれども、2ページ目のところで就職促進支援事業が新規で行われたり、一律定着支援事業が行われていたり、これは支えになると思いますが、社会福祉協議会での活動や、地域での関係から言うと、一つは施設の職員は、施設がもっと地域とつながりをつくって全体で支えていくように、そういうところの仕組みを職員が力を持って連携していくような働き、そういうところを多分施設の職員も多様な形になっていて、なかなか余裕がないところだと思いますので、それを強化していく。職員が児童養護施設等の仕事の内容を安定してできるように支えていくような支援のプログラムが重点として予算があってできるといいなと思います。
それと、もう一つは、虐待は見えないですし、私自身もいろいろなケースを見させていただいたりしていても、とても対応は難しい。解決は簡単にはできないだろうというようなケース、家庭の問題もありますし、これは職員がかなり専門性をしっかり持っていないといけないところで、今の問題にきちんと対応できるような専門性を強めていくような、そういう研修プログラム、職員の方たちもすごく悩んでおられるところだと思いますので、そういう仕事が維持できる、持続してできるように支える、そのための力をどうつけていくのか、どう解決していくのか、そういうプロセスの理解の場、そういうところはまだまだどんどん変わっていくところですので、そういうところの支援事業、それも含めて今後進めていっていただければというふうに思いました。今回のここの重点はそういうふうに理解しましたけれども、全体として今後、そういうところも含めた予算措置を含めてお願いできたらと思っています。以上です。
○前橋委員長
どうもありがとうございます。
研修等も含めて人材養成、あるいは連携についての予算等々、今後そういうところの充実もというご意見だったかなと思います。事務局のほうからコメント等ありましたら、お願いします。
○久山こども青少年局子育て支援部こども家庭課長
ありがとうございます。
61ページの文言のところになりますが、最後のポツの前の上のところに、「施設の高機能化においては、専門性の高い職員の配置が不可欠であることから、職員の資質向上支援について引き続き取り組む」ということを記載しております。その趣旨として、現在のすでに資質向上の事業をやっておりますが、そこをさらに深めていくということが必要というふうに思っております。
それから、最後のポツのところの「施設の状況を踏まえ必要となる対策」の中には、そういった新たな機能ですとか、求められる役割みたいなところも踏まえて対策の検討が必要というふうに思っていますので、研修とか具体的な言葉はあまり書けてはいないのですけれども、この計画の中にはそういう思いを入れておりますことをご理解いただいたらと思います。よろしくお願いします。
○前橋委員長
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
山内委員。
○山内委員
山内です。
この社会的養育推進計画についていろいろご努力をいただいて、ありがとうございます。非常によくできた計画と思っております。やはりこういう計画をつくっていくというところについては、いろいろな意味合いがあると思うのですが、一つは計画的にきちっと進めていく、それから一定のスパンで長期的に計画を進めていくという意味で非常に大事な視点があるのかなというふうに思います。また、もう一つ大事なところは、こういう計画をつくるときというのは、やはり今までやってきたところを継続的に充実していくというところもあると思うのですが、やはり時期、時期に合わせて新たな取組をしていく必要があると。そういうところでこの計画をつくる際には、一定新たな事業、新たな取組というところを出していかないと意味がないのではないかなと、私なんかはそう思っておりまして、全国的に計画の見直しの時期になってやっているのですが、なかなか計画的に国から言われたことをそのままやって、あるいは計画的にうまくやっているところをやっているというところが多いのですが、この際、養護施設等の人材とかあるいは体制とかというようなところに新たにこういうことを、これは市単独でされるのか、国の事業をうまく取り入れるのか、分かりませんが、こういう形でつくられるというのは非常にすばらしいと思って、私も知っている限りではあまり新たなところをやっていきますよというのは知らないので、こうしてやっていただけるというのは非常にすばらしいし、ご努力されているなと。どこの自治体も財政難で、あまり無駄なことをやるな、新しいことをやるなと言われているときに、やっぱりこういう計画をつくるときこそ、何らかの新たな必要な部分を出していくきっかけになるので、頑張っていただいたなというところで、非常に感謝申しあげたいなというのが1点あります。
それから、ちょっと細かいところで、まだ出ていないところでも構いませんか。2点ほど意見といいますか、この計画自体は特に問題なく、別に変更してほしいということじゃないですが、2点ほどありまして、一つは私、大阪市の区の要対協のアドバイザーもさせていただいているのですけれども、その中で社会的養護推進計画のちょうど17ページのところに、子育ての関係で家庭支援の部分なんですが、子どものショートステイ事業とか、一時預かり事業とか、こういうのがあって、ここに記載されているとおりでいいんですけれども、区の要対協なんかでたまに、そんなに多くはないですが、やはり精神的にしんどい、精神的な疾患がある家庭のこどもさんとか結構多くて、この子どものショートステイというものをもっと利用できないかなというような話も時たま出るんですけれども、なかなか周りからちょっと聞いている意味では、大阪市さんのほうでショートステイの利用がなかなか進みにくいというふうに聞いておりまして、時々、乳幼児の方しか利用できないと。ですから、就学前しか利用できないと。そうすると、小学校に行っているこどもさんなんかは利用できない部分が出てきたり、兄弟で行っていたりとかいうことがあった場合に、なかなか利用できないので、そういったような視点も今後拡充できないだろうかと。ほかの市町村を見ていると、結構小学生までやっているとか、あるいは東京なんかは18歳までやっているとかいうところもあったりするので、そういったところも現場の方々の意見も聞いていただいて、広げられるのであれば活用していただけるようにしたほうがいいのではないかなと。ますますこどもの、先ほどありましたように、虐待防止というところからすると、在宅での支援がこれからもっと充実して、手厚く利用できるような形にしたほうがいいのではないかなと思いますので、そういったことも検討していただきたいというのが一つです。ちょっと細かくて、具体的で申し訳ないです。
それから、もう一点が31ページの一時保護の関係ですけれども、これも新しく児童相談所もつくっていただいて、一時保護所も拡充して、一時保護というのは虐待対策でも非常に大事な部分を占めていますし、こどもの安全・安心を確保するという意味で一番大事なところ、要の一つやというふうに思っているのですが、国も新しい一時保護の基準で、できるだけ家庭的な中で一時保護できるように、養護施設だけではなくて、一時保護所のユニット化を進めるようなことも言われていますので、ぜひこの中で私もちょっと里親関連の部分で関わっている部分があるのですが、里親さんの活用をぜひ図っていただきたいなと。里親家庭のところで一時保護委託をもう少し引き受けていただけるようになるのが、この一時保護所だけではなくて、養護施設の一時保護委託だけではなくて、里親さんの活用というところもこれから視野に入れて考えていただきたいなと。そのためには、今の既存の里親さんだけでなく、今まであまり経験のない方が多いので、あるいは単純養護の場合だけしか難しかったりとかいうのがあるので、一時保護ができるような里親さんを育成していただく。そのためには、そういった里親の研修の中に一時保護の部分も積極的に取り入れて、これからも考えていただきたいなと。それも今後お願いというか、検討していただきたいなというところですので、ぜひそういったことも含めて今後検討していただけるとありがたいと思っております。 ちょっと細かくて、具体的で申し訳ございませんけれども、以上です。
○前橋委員長
どうもありがとうございます。
3つほどありました。この新たな取組についての評価ということと、今後検討してほしいというところでのショートステイと、一時保護における里親活動、この辺についていかがでしょうか、事務局のほうでコメントがございましたら。
○寺田こども青少年局子育て支援部管理課長
すみません、管理課の寺田です。
子どものショートステイ事業についてのご意見という形ですけれども、子どものショートステイ事業はご存じのとおり、こども・子育て支援計画のうち、地域子ども・子育て支援事業の位置づけの中で、ニーズ調査を踏まえた施設の確保数であったり、見込み数であったりというところをベースに就学前という形の対応はしているというところでございます。委員、ご指摘のとおり、就学のこどもさんの居場所というか、兄弟とかも含めてのところになってくると、このこども・子育て支援計画の中の整備の中のショートステイ事業というよりも、また違う形の部分が必要になるかなと思っておりますのと、あと今お願いしている児童養護施設さんとかの受皿先、そういったところとの調整も含めていろいろと検討していかないといけない部分があるのかなと思っておりますので、ご意見として受け止めさせていただきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。
○青木こども青少年局中央こども相談センター相談支援担当課長
すみません、中央こども相談センターの青木です。
今、里親を増やしていくということと支援ということがとても大事で、普及啓発の活動をやっている中で、確かに短期間預かっていただくということでのハードルが、いきなり長期でこどもを自立までみたいなことにはなかなかなりにくくて、ショートステイであったり、一時保護であったりということが里親さんの裾野を広げる上でとても重要な観点だということも承知しておりまして、さらにそういうことを積極的に進めてショートステイ専門の里親さんみたいなことをやっている自治体があるということも承知しておりますが、当市としては当面は里親さんの種類を限定するということなく、例えば新規の里親さんには一時保護をお願いするとか、ベテランの里親さんのレスパイトということから入っていただくみたいな形で、里親登録としては同じようにしていただいて、いろいろ経験に応じて活動していただくということを当面推進していく計画で、全体的な里親普及啓発をという今回の計画になっております。
今後につきましては、普及啓発の活動の結果ですとか、今後のニーズに合わせていろいろ検討していかなくてはならないと思いますので、重要なご意見として伺いました。ありがとうございます。
○前橋委員長
どうもありがとうございました。
推進計画の審議会でもその辺については課題であるという認識の下で議論はさせていただいておりますけれども、なかなかそこのところを具体的なところにまで落とし込むというところまではちょっとできないという状況であったということでございます。
ほか、ご意見等いかがでしょうか。ウェブの先生方もいかがでしょうか。ご参加の先生方、よろしいでしょうか。
それでは、いろいろとたくさん貴重なご意見をいただきました。これは計画そのものでということだけではなくて、計画を進めていく上で今後常に気をつけながら進めていくという形で、そのご意見についてぜひ生かしていきたいなというように考えております。
それでは、この議題については、これで一応報告をいただいたということで終了とさせていただきます。
では、次に報告事項になりますね。報告事項の1として、大阪市児童福祉審議会条例の改正について、事務局のほうから説明をお願いします。
○中村こども青少年局企画部企画課長
こども青少年局企画課長の中村でございます。よろしくお願いいたします。私のほうからは、児童福祉審議会条例の改正についてご説明させていただきます。着座にて失礼いたします。
お手元の資料3-1の資料で説明をさせていただきます。
大阪市児童福祉審議会条例の改正についてということで、今回、この改正をさせていただいた理由といたしまして、「こども基本法第11条の理念に基づき、こども等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるため、当事者であるこども・若者の意見を本市児童福祉施策に反映するにあたり、新たにこども・若者を審議会の委員に委嘱する必要がある」ということでございます。本日午後に開かれる市会の本会議におきまして、本条例案の改正案が議決される予定でございます。
具体的な改正案の内容ですが、委員定数を「20人以内」から「25人以内」に改正をいたします。国等の状況でも1人から3人をこども・若者委員に任命をしているというところではございます。今後さらに児童福祉施策が拡充されて、新たに専門的な委員が必要になった場合にも対応するために、25人以内とさせていただきました。この委員定数は、当局のもう一つの審議体であるこども・子育て支援会議の委員定数と同数でございます。
改正条例の施行日は、令和7年4月1日ということになります。
児童福祉審議会といたしましては、こども・若者委員2名程度を公募する予定で今準備を進めてございます。具体的には、近日中、早ければ明日、3月28日からホームページ等で公募をいたしまして、満18歳以上30歳未満の市内居住者、または大阪府に通勤・通学する方をこども・若者委員としてご参画いただきたいというふうに考えております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○前橋委員長
ありがとうございました。
いかがでしょうか。今の説明についてご意見、あるいはご質問等ございませんでしょうか。
今日の午後にこれは可決されるであろうということで進めていただいているということになっております。
それでは、報告事項についてはこれで終了ということにさせていただきます。
次の議題ですが、報告事項2、その他となっておりますけれども、その他について事務局のほうからの説明はございますか。
○中村こども青少年局企画部企画課長
特にございません。
○前橋委員長
ということで、報告事項、その他はございませんということです。
ということでございますので、本日の議題についてはこれで終了ということにさせていただきたいと思います。
ウェブの先生方もよろしいでしょうか。
それでは、ご協力をありがとうございました。進行を事務局のほうにお返しいたします。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
前橋委員長様、ありがとうございました。
閉会に当たりまして、佐藤局長からご挨拶があります。
○佐藤こども青少年局長
皆様、ご審議をありがとうございました。本日、委員の皆様方にはお忙しい中のお時間を頂戴いたしました。本当にいろいろな説明から、我々も気づいていた部分もございますし、改めてのご意見ということで、本当にありがとうございます。
令和7年度から、本日ご審議をいただきました社会的養育推進計画をはじめといたしまして、大阪市こども計画、大阪市こどもの貧困対策推進計画、そしてひとり親家庭等自立促進計画、この4計画が同時に新たにスタートされるということになります。これらの新たな4計画は相互に関連し合っておりますので、全体として本市の子ども・子育て施策、今後5年間、この大きな方針のもとに進めていきますし、支えていく、そういうものになろうかというふうに思います。
一方、本日も様々なご意見をいただきました。計画を策定されました後も、この間いただきました貴重なご意見、ご議論いただきましたこと等々を踏まえまして、計画がより実りのあるものと、そういう効果につながるということを改めてめざしていかなければならないなというふうに思っております。しっかりとPDCAを回してまいりたいと思っております。
一方、話題もたくさん出ましたけれども、一時保護施設を含む児童養護施設、あるいは里親制度、様々な社会的養育の充実、そして児童虐待が続いていること、そして貧困対策の必要など、こどもを取り巻く環境にはいくつか手を打っていっても、まだ新たな課題が出てきたり見えてきたりということで、一気に解決していくことが難しい中、山積しているということも認識をしております。全てのこどもの安全・安心が守られて、こどもたちがどんな家庭環境であっても分け隔てなく大切にされていく、自分を実現していけるような、そんな社会、そういうものを改めてめざしまして、皆様方の貴重なご意見、ご助言、これからもますます必要だなというふうに思っております。
計画策定のほうはこの後手続を経まして、今月中に策定をする予定でございますけれども、今後も職員一丸となって取り組んでまいりたいというふうに思っておりますので、皆様方の知見、経験、現場でのいろんなご苦労、また皆さん方に聞こえてきているそれぞれの施設や職員さん方のお声、地域の方々のお声、そういったものを今後ともお教えをいただければというふうに思っております。
本日は長時間ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○髙島こども青少年局企画部企画課事業調整担当課長代理
最後に事務連絡ですが、本日の議事録を作成し、市ホームページに掲載する必要があります。議事内容を文字にできましたら、発言内容に誤りがないか、ご確認の依頼をさせていただきますので、お願いいたします。
それでは、これをもちまして、第10回大阪市児童福祉審議会を閉会させていただきます。
委員の皆様方には、本日はお忙しい中ご審議賜り、ありがとうございました。
お忘れ物がございませんように、お気をつけてお帰りください。
ウェブ参加の委員におかれましては、「退室」ボタンを押してください。ありがとうございました。
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