ページの先頭です

【第126号】子ども食堂ってどんなところ? 関西大学社会安全学部 廣川 空美

2025年1月15日

ページ番号:639666

「子ども食堂」って?


認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえが報告している2023年度のこども食堂全国箇所数調査によると、全国に9,132箇所あり、2018年の調査開始時の2,286箇所から年々増加している状況です。
子ども食堂のはじまりは、2012年に東京都大田区で「気まぐれ八百屋・だんだん」を営む近藤博子さんが、子どもだけでも来ることができる食堂を始めたこととされています。近年では我が国の子どもの貧困率が国際的にも高いことが報告され、地域で子どもを育てる取り組みの一つとして子ども食堂が注目を集め、全国に広がっているように思います。


子ども食堂では、食を通じて子どもと地域の大人や、他の子どもたちとの交流を持つことができます。子ども食堂の中には、食事の提供に限らず、学習支援や遊びなどのイベントも行っているところもあります。家や学校以外の第三の居場所として、子どもと地域をつなぐ場になっているのです。

子ども食堂を訪れるのは子どもだけではなく、子どもの保護者、高齢者など、地域住民全員のみんなの居場所としての意味を持つようになりつつあります。


「子ども食堂」はどこにあるの?



実際に利用しようと思ったとしても、どこに子ども食堂があるのかを知らない方も多いのではないでしょうか?大阪府内の学校の教職員の方々を対象に調査を行ったところ、子ども食堂の情報を収集したことがあると回答した教職員の方は89%でした。情報の入手先で最も多かったのは「インターネット検索」でした。

次いで多かったのは大阪府が公開している子ども食堂一覧別ウィンドウで開くでした。

その他にも知人や友人からの紹介もありました。お住まいの地域で配布される広報誌などに掲載されている場合もあります。学校の場合は、ソーシャルワーカーの方や地域の子ども支援の活動をされているNPO法人の方からの紹介などもあるようです。

お住まいの地域ではどこに子ども食堂があるのか、食事提供以外の活動もされているのかといった情報を、一度情報収集されてはいかがでしょうか。


「子ども食堂」に参加してみては?


子ども食堂の情報を見ると、開催している頻度は月に1回程度や2週間に1回程度と、頻繁ではないことが多いようです。開催している時間帯もそれぞれの子ども食堂によって違っています。調理した食事を提供しているところもあれば、米や野菜、缶詰などの食料提供の場合もあるようです。


参加することが可能な対象者の年齢も、小学生のみや、中学生までに限定されていることもあります。高校生の参加や、保護者、高齢者の参加も可能な場合もあります。多くの子ども食堂では、食事提供の準備のために、事前の予約が必要とされているようです。予約の連絡をされる際に、参加が可能であるかどうか、どのようなイベントを企画されているかなど、確認されると良いと思います。


私が実際に参加している子ども食堂は2022年6月から始まり、月に1回のペースで開催されています。その月々で学習支援や、昔なつかしい遊び、ボードゲームなどのイベントを企画して行っています。お昼にはご飯とおかず、お味噌汁など調理された食事の提供があります。費用は子どもも大人も200円です。スタッフ25名程度に加えて、大学生のボランティアも参加しています。
高齢者の方がスタッフとして子どもたちに昔なつかしい遊びを教えたり、将棋の相手になったりすることもあります。子どもだけで参加する場合もあれば、保護者づれの方もいて、いつも50名前後の参加者があってにぎやかです。


「子ども食堂」の課題

子ども食堂の中には、自治体やNPO法人、学校などと何らかの連携をしているところもあるようです。しかし「来てほしい家庭からの参加の確保が難しい」「運営に必要な費用やスタッフの数を確保できない」といった課題が挙げられています。「学校・教育委員会からの協力」や、「行政からの協力」も必要とされています。特に、子どもたちの日頃の様子がよく分かっている学校との連携ができれば、子ども食堂の活動が必要な子どもたちにとって、より一層の支援となる可能性があるのではないでしょうか。


探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先

大阪市教育委員会事務局 生涯学習部 生涯学習担当
住所: 〒550-0014 大阪市西区北堀江4丁目3番2号(大阪市立中央図書館4階)
電話: 06-6539-3348 ファックス: 06-6532-8520

メール送信フォーム

このページへの別ルート

表示