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大阪市特別職報酬等審議会

2016年4月4日

ページ番号:5278

大阪市特別職報酬等審議会

担当業務

市会議員の報酬、政務活動費並びに市長及び副市長の給料及び退職手当の額に係る意見の具申に関する事務

設置年月日

昭和42年12月5日

根拠法令等

執行機関の附属機関に関する条例
大阪市特別職報酬等審議会規則

委員定数

15名以内

任期

2年

委員構成

大阪市の区域内の公共的団体等の代表者、学識経験者等

委員報酬

24,500円(1.5%カット後24,133円 平成30年3月31日まで)

公開状況

公開

担当
(問い合わせ先)

総務局人事部給与課
電話 06-6208-7527
Fax 06-6202-7070
メール ba0009@city.osaka.lg.jp

委員名簿(50音順)

    現在委嘱しておりません。

次回開催予定

  未定

審議会の開催経過

≪平成26年度≫
 [第1回(諮問)第2回第3回第4回意見交換会第5回第6回第7回第8回答申

≪平成23年度≫
 [諮問審議会答申

≪平成22年度≫
 [第1回・第2回第3回意見書の受領諮問答申

≪平成21年度≫
 [諮問・答申

≪平成20年度≫
 [諮問・答申

平成26年度

平成26年10月21日大阪市特別職報酬等審議会 答申

大阪市は、平成26年10月21日、大阪市特別職報酬等審議会から「特別職の報酬等の額」について、次のとおり答申を受けました。

1 日時    平成26年10月21日(火曜日)午前11時30分から
2 場所    大阪市役所本庁舎5階 市長応接室
3 審議会代表   大阪市特別職報酬等審議会 会長 池田 辰夫
4 答申の受領者  大阪市長 

特別職の報酬等の額について(答申)

  平成26年4月22日、本審議会に対し諮問のあった市会議員の報酬、政務活動費並びに市長及び副市長の給料及び退職手当の額について、別紙のとおり答申します。

大阪市特別職報酬等審議会答申

 平成26年4月22日に、大阪市長から市会議員の報酬、政務活動費並びに市長及び副市長の給料及び退職手当の額について、諮問を受けました。
 大阪市における特別職の職務は、政令指定都市特有の広範な活動分野に加え、都市機能の重層化、複雑化、高度化に対応するため専門的なものとなっており、その職責は非常に重いものがありますが、今般、特別職の報酬等をはじめ、大阪市政を取り巻く状況は非常に厳しく、大阪市政に対する市民の関心も高くなっているところです。
 特別職の報酬等の額の審議については、市長、副市長の給料及び議員報酬の額を平成22年11月に、市長及び副市長の退職手当の額を平成23年8月に、政務活動費の額を平成20年12月に答申して以来であり、まず、審議にあたっては、市から特別職の職務や職責、これまでの改定経過、報酬等に関する他政令市等との比較、特別職の活動及び政務活動費の状況などのほか、市の財政収支状況等についての説明を受けました。また、単に自治体間での比較にとどまることなく、民間企業の役員報酬の状況についての説明を受けたほか、委員から海外、特に住民コスト負担の視点から日米主要都市における市長、市会議員報酬に関する資料の提出と説明も受け、広範かつ多角的な観点から検討してきました。
 本審議会としては、特別職の報酬等の額については、その職責に見合ったものとなるよう考慮するべきであるという基本認識のもと、客観的な情勢を勘案し、慎重に検討を行ったほか、どのようにあるべきかという観点から、水準の検討にあたっては、月額ではなく、年額を基本とすることとしました。
 こうした審議を重ねた結果、本日、答申に至った次第であり、この答申を踏まえて適切に実施いただくよう望みます。

[答申]
1 各諮問事項に共通する改定の基本的な考え方
・市の厳しい財政状況に鑑みると、一定程度の引き下げを行う必要があり、政令市トップクラスの水準を返上することには、市民の理解が得られる。
・都市機能の持続可能性も考慮し、将来の有為な人材確保の面から、一定程度の水準は確保する。
・行政機能の大きさ、役割等が同程度の規模と考えられる旧五大都市の中で下位の水準とする。

2 市長及び副市長の給料の額
(1)改定の考え方
・特別職の報酬等について、年間収入総額で検討することがあるべき姿であり、これまでのように月額で議論するのではなく、年額を基本とする。
・地域手当(給料月額の10%)については、支給することに法的な問題はないが、特別職に対して、国家公務員の地域差を反映する手当を支給することはなじまず、市民に分かりにくい。また、本審議会から答申する給料の額に別途加算しているかのような誤解を生みかねないものであり、他都市で見直す例もあるため、地域手当は廃止する。
・前回改定以降の平成23年度から平成25年度までの市幹部職員の給与改定率累計分(マイナス6%)を減額する。
・さらに、平成26年大阪市人事委員会勧告による、給料月額のプラス3%、期末手当のプラス0.15月を反映することにより、改定率はトータルマイナス10.9%となる。
・市長の給料については、上記の考え方に加え、後述するように、退職手当を廃止することに伴い、現行退職手当4年間分の50%相当(19,762,560円)を毎月の給料に復元することとした。このため、改定率は、プラス8.0%となる。
・水準は旧五大都市の下位とする。
(2)年額(期末手当を含む)での比較

年額(期末手当を含む)での比較

年額

現行(年額)

改定率

市長

   23,298,840円

↓退職手当分復元

28,239,480円

     26,147,880円

   マイナス10.9% 

  ↓   

プラス8.0% 

副市長


18,544,320円

20,807,820円

マイナス10.9%

(3)答申額(月額)
  市長及び副市長の給料の額については、次のとおりとすることが適当と考える。

答申額(月額)

答申額(月額)

現行(月額)

市長

1,669,000円

1,420,000円

副市長

1,096,000円

1,130,000円

3 市長及び副市長の退職手当の額
(1)改定の考え方
・公選職である市長に、長期間継続勤務して退職する場合の勤続報償としての要素もある退職手当を支給することはなじまず、民間企業においても役員に対する退職慰労金は廃止の傾向にあることをも勘案し、市長への退職手当は廃止する。
・ただし、退職手当は報酬の後払い的性格もあるため、現行退職手当4年間分の50%相当(19,762,560円)を毎月の給料に復元する。
・副市長については、公選職ではないため、退職手当は存続するが、水準は旧五大都市の下位とする。

答申額

答申額

現行

市長

※1                        0円

39,532,800円

副市長

※2        19,991,040円

25,492,800円

※ 退職手当の額については、4年間の任期満了時の額
*1 市長の退職手当は廃止するが、現行退職手当4年間分の50%相当を毎月の給料に復元
*2 副市長の退職手当は、支給割合を大阪市を除く19政令指定都市の平均支給割合とし(支給割合:100分の47→100分の38)、給料月額の答申額に基づき算定している。

4 市会議員の報酬の額
(1)改定の考え方
・市長・副市長の給料と同じく、年間収入総額で検討。
・市長・副市長の改定幅との均衡を考慮するとともに、平成26年大阪市人事委員会勧告により、一般職最高位である区長の年収増が見込まれるため、現在の特例減額措置後の水準をベースに、市長・副市長と同様に報酬月額のプラス3%、期末手当のプラス0.15月を反映し、一般職とのバランスも考慮する。
・市長・副市長の改定と同様に、水準は旧五大都市の下位とする。
(2)年額(期末手当を含む)での比較

年額(期末手当を含む)での比較

年額

現行(年額)

改定率

議長

17,901,360円

20,088,000円

マイナス10.9%

副議長

15,803,280円

17,744,400円

マイナス10.9%

常任委員長

15,058,800円

16,907,400円

マイナス10.9%

常任副委員長

14,771,160円

16,572,600円

マイナス10.9%

議員

14,466,600円

16,237,800円

マイナス10.9%

(3)答申額(月額)
  市会議員の報酬の額については、次のとおりとすることが適当と考える。

答申額(月額)

答申額(月額)

現行(月額)

議長

1,058,000円

1,200,000円

副議長

934,000円

1,060,000円

常任委員長

890,000円

1,010,000円

常任副委員長

873,000円

990,000円

議員

855,000円

970,000円

5 政務活動費の額
(1)改定の考え方
・市長・副市長の給料、議員報酬と同様、水準は旧五大都市の下位とする。
・年額については、より市民の理解が得られるよう厳格に運用されることが望まれることから、実際の執行額も考慮する。
(2)年額での比較

年額での比較

年額

現行(年額)

改定率

政務活動費

5,820,000円

6,840,000円

マイナス14.9%

(3)答申額(月額)
 政務活動費の額については、次のとおりとすることが適当と考える。

答申額(月額)

答申額(月額)

現行(月額)

政務活動費

485,000円

570,000円

 なお、政務活動費については、大阪市会では他都市と比べても、その透明性の確保に関する取り組みが進められており、個人情報の保護にも配慮したうえでの適正な情報公開に向けての一定の姿勢は認められる。しかしながら、昨今の他の地方議会でさまざまな問題が生じている中、議員活動に要する経費を市税で負担している観点から、よりいっそうの説明責任を果たすことが社会からも厳しく要請されてきている。そのため、大阪市会におかれても、政務活動費の使途や精算手続きのさらなる厳格化、また、領収書等の写しについて公開性を高めるとともに、インターネットの活用や電磁的記録媒体での配布を可能とする等により閲覧者の利便性を高める公開手法の改善を図るなど、これまで以上の透明性の確保に向けて、自主的に取り組まれることを審議会として切望する。

6 実施時期
 改定の時期については、退職手当の廃止や支給割合の改正といった大きな制度変更を伴うことや、市会議員の改選時期が近いこと、また、市長、副市長、市会議員のそれぞれが、現在、今回の答申内容を上回る特例減額措置を実施されていることに配慮し、それぞれ次期任期からの実施が適当と考える。

[審議会での主な意見]
1 総論
・本来あるべき姿としては、仕事に見合った報酬が一定程度必要で、相当な量と高い質が求められる仕事に見合った報酬はきちんと支払うべきである。
・市民に分かりやすい形で示すべきで、年間いくらの額とするかで考えるべきである。
・すべての金額が市民の税金で支払われていることを考え、市民の感覚も加味して考えるべきである。
・本来は金額だけの問題ではなく、議員数が適正なのかという観点も含め、行政コスト全体で議論すべきである。
・市の財政状況は収支不足が生じ、補てん財源により賄っている状態が続く見込みで、大変な仕事であることは理解するが、厳しい財政状況を踏まえ、特別職は自ら身を切る姿勢を示すべきである。
・歳出のうち公債費の割合は、平成8年度と平成26年度を比較すると、5.8%から14.3%、扶助費の割合は、12.0%から30.8%に増加しており、また、歳入のうち市税の割合は38.2%のところ、横浜市は50.6%、さらに市税のうち個人市民税の割合は21.0%のところ、横浜市は40.3%と約半分であり、抜本的な改革が必要。大阪市をリードする首長・議員は率先して自ら負担を引き受けるという意気込みを持っていただきたい。
・特別職は地方自治推進の要職であり、地方自治は民主政治の基盤であるため、地方自治体は効率性、透明性高き住民自治を促進し、住民に対してより良いサービスをより安いコストで提供しなければならず、これは万国共通の原則である。
・市の財政は財政健全化の4指標ともクリアしており、市債の格付けもトップクラスであるなど、大阪府の財政状況とは全く違う。債務の格付けが非常に高いということは、国際的に見ても大阪市の財政は、それなりに評価されていると判断すべき。
・行政コストが低ければ低いほどいいということではなく、優秀な人材に就いていただくためにも一定の額・水準は必要である。
・日本の労働市場には一定の相場感があり、人材を確保するとの観点も重要である。
・市の財政状況が良ければ、民間企業の経営者ほどではなくても、その功績に応じてそれなりの額を支払っても市民の理解が得られると思うが、財政状況が厳しい現在の状況では、ある程度は我慢していただく必要がある。

2 市長及び副市長の給料について
・公選職である市長と、公選職ではない副市長は同様に考えるのではなく、異なる考え方が必要である。
・重責をフルタイムで担っており、多岐にわたる業務に対応し、成果が求められる相当厳しくハードな職務である。
・特別職は民間企業に置き換えれば経営者であり、退職手当を支払うよりも年俸制にする方がよいのではないか。
・市長の退職手当は廃止で、あるべき姿の年収総額で考えるべき。
・給料、賞与、退職手当のトータルでの年間収入を考えるべきで、後は支払い方の問題である。現在の年間収入をベースに退職手当の廃止を考え、財政状況を踏まえて一定減額し、年間収入に含めて考えるべき。
・毎月の給料、賞与である期末手当をどうするかは支払い方の問題で、年間でいくら支払うのかが重要である。
・市長に立候補する人の多くが、それまでの職を辞して立候補している現状を踏まえ、多様な人材に立候補してもらえる報酬額を用意すべきで、現行の額は決して高くなく、妥当な水準である。
・地域手当や期末手当は分かりにくく、特別職には不要で、報酬に含めるなどの措置でよいのではないか。
・地域手当は廃止しても法的な問題はなく、市民に分かりにくいこともあり、廃止でいいのではないか。
・特別職に地域手当はなじまないので、廃止分を復元することは考えられない。その方が地域手当廃止という考え方が明確になる。
・地域手当廃止相当の減額だけでなく、一般職並みの改定相当の減額もすべき。
・指導的立場の市長は大幅な削減に踏み込むべきで、5割削減すべき。財政状況がもっとよくなれば、その時に市民の理解を得て額を増やせばいい。
・市長に立候補して、意欲を持って仕事をやっていただくためには、退職手当廃止分の50%を給料に復元することは十分ではないが、評価できる妥当な判断と考える。

3 退職手当について
・4年の任期で市民から選挙で選ばれた市長に退職手当を支給するのはなじまない。
・任期が終わるたびに退職手当が支払われることは理解しがたい面がある。
・民間では、役員の退職慰労金は廃止されている傾向で、就任前から支払われる総額があらかじめ決まっているのであれば、給料と退職手当を分けておく必要はない。
・任期途中での退職手当の大きな制度変更には無理があるので、市長に当選された方の判断で、退職手当が不要であれば辞退できる形をとればよいのではないか。
・海外の先進国において首長の退職手当はなく、退職手当は廃止すべきだが、現職の市長には不利益変更不遡及とし、現状の大幅減額判断を尊重するべきである。
・市長の退職手当は廃止し、年収総額で考えるべきだが、退職手当廃止分をすべてなくしたり、すべて給料に復元するのはやりすぎである。
・退職手当の廃止は次に選任された市長から行うべきである。
・公選職でなく、一般職の延長である副市長には退職手当は残すべきである。
・副市長は市職員出身だけでなく、外部の人材を登用するケースもあり、その視点で考えることも必要である。
・副市長は職員の最上位という位置付けという面もあり、市政の継続性の観点から、市長が交代しても継続するケースもあるし、外部の人材を登用するケースもあり、副市長の退職手当は存続するべき。
・副市長の退職手当は、市の財政状況を鑑みて、マイナス50%でもいいかもしれないが、支給割合を政令市平均レベルとするのがいいのではないか。

4 議員報酬について
・大阪市会議員の活動内容は拘束時間も長く、大変な仕事である
・議員のほとんどが真面目に一生懸命、プライベートも削って頑張っている。安易に報酬を下げると質の低下を招き、結局そのつけは市民に返ることになってしまう。
・公表された市会議員の資産状況によると、大阪市会議員の8割ぐらいが収入は議員報酬のみという状況で、専業率が高く、一定の生活水準を保障する必要がある。
・厳しい財政状況に鑑み、市長とともに指導的立場にある市会議員は大幅な削減に踏み込むべきで、3割削減が妥当。もしくは、議員報酬は現状維持で、第2の報酬の懸念のある政務活動費は廃止にすべき。
・生計の観点から考えると、3割減額など民間ならストライキが起こり、現行カット後水準まで下げるのもやり過ぎである。
・大阪市は横浜市と比較して、人口が3分の2ほどなのに議員数は同じであり、仕事はハードだが、市民として負担している議員コストは大阪市が高い。今後の人口減少社会に合わせて議員総数を適正な規模まで縮小していくことも考えていく必要があるのではないか。
・議員の仕事が専業であるべきかどうかを考える必要があり、夜間に議会を開くなどすれば専業でなくてもいいし、そういう発想が必要。
・議員報酬と政務活動費を総合的に考える必要があり、政務活動費の廃止、半減など相当踏み込んだ減額の議論をすべきである。
・議員の皆さんは報酬が高いから議員になられたわけではなく、社会への貢献、大阪市を良くしたいといった想いがあって議員になられたのだと思う。
・現行のカット後水準は、苦労されつつも現在生計を立てておられる水準であり、減額する水準として妥当なところではないか。実際の支給額は現状と変わらないし、財政状況が良くなれば増額について考えればいいのではないか。
・議員間で協議して、現行のカットに取り組んでおられるので、その現行カット後水準が妥当なのではないか。
・現行のカットは一定期間の対応であり、恒久的措置とするならば、その水準は酷ではないか。また、政治的な判断でされている現行カット後の水準を審議会で本則値に反映するという判断は非常に重く、なぜその削減率となるのかというしっかりした理屈が必要。
・政務活動費で対応できない経費も議員活動に必要なものとして、議員報酬の中から負担しており、議員の生活実態は厳しい。
・最終的には議会が条例で決めることなので、説得力のある根拠を審議会として示す必要がある。
・市長・副市長の給料は一般職並みの改定で、議員報酬は現行カット後水準とする考え方は説明が難しく、改定の考え方について、特別職間の均衡を図ることが必要。

5 政務活動費について
・活動を一生懸命に行えばコストはかかり、議員への陳情など市民が議員に市政を委ねており、一定のコストは市民が負担せざるを得ない。陳情への対応など基本的な活動内容が変わらない中で金額を減らすことはいかがなものか。
・大阪市は透明性も一定確保されており、さらにしっかり取り組んでいただくことを求めていくべきで、削減することとは別の話。
・使途として、事務所費・人件費が大半で、決まった支出が多いので、工夫することで経費を削減することもできる。
・公開されている収支報告書によると、使途として茶菓子、飲料水、記念切手の購入など政務活動費としての使途に疑問を持つものがあるし、閲覧も量が多いので見にくくて大変。さらなる透明性確保が必要ではないか。
・市財政が非常に厳しい状況で、政務活動費の支出内容の8割が事務所費、人件費であり、第2の報酬と見るべきで、議員報酬とセットで減額すべきである。また、支払相手先の住所や氏名など黒塗りで不透明である。
・議員の生活実態は厳しく、政務活動費で対応できない経費も活動に必要なものとして、報酬の中から負担している状況である。 ・ある程度の水準は必要と考えるが、政務活動費についても、議員報酬と同じく、現行カット後の水準で活動されており、その水準もしくはさらなる減額が妥当と考える。
・政治的な判断でされている現行カット後の水準を審議会で本則値に反映するという判断は非常に重く、なぜその削減率となるのかというしっかりした理屈が必要。
・収支報告を閲覧しても、調査研究費には数%しか使われておらず、その大半がタクシー代、ガソリン代、駐車場代で、適正に使われているのかが分からない。
・政務活動費のようなものがあるのは世界中で日本だけで、廃止、もしくは限りなくゼロに近いものにしないと市民は納得しないのではないか。
・市民は今の政務活動費の実態を是としていないという意思を込めて、現行カット後水準より、もう少し減額幅が大きくてもいいのではないかと思う。
・市長・副市長の給料、議員報酬を「旧五大都市の下位へ引き下げ」と統一した考えでまとめるのであれば、政務活動費も同様の考え方で合わせた方が理由づけもはっきりするので、旧五大都市の下位の水準となるマイナス15%程度とすべき。
・政務活動費の使途や精算手続きのさらなる厳格化、公開方法の改善などいっそうの透明性確保について、審議会としての意見を付すべきである。

6 海外の都市の状況及び比較について
・地方自治は市民全員がボランティアで積極的に参加し、低いコストで運営するなど、より安いコストでより良い行政サービスの提供が世界共通の大原則である。
・欧米では、政治的に任命された者はボランティア精神が強く、議会の休日・夜間開催などにより兼業ができることから、報酬水準は低い。
・大阪市民1人当たりの市長報酬の負担はニューヨーク市と比べて3~4倍、市会議員については、7倍以上であるなど非常に高く、世界の潮流に反している。
・諸外国とは民主主義の歴史、地方自治体や特別職の役割、文化などさまざまな違いがある中で、参考とすることはよいが、単純に数値だけで比較すべきではない。
・アメリカの主要都市との市長報酬、住民コスト比較について、大阪市の人口を基準に置き換えれば、あまり劇的な差は見られない。
・日本は仕事に対する報酬と政治活動に関わる費用が明確に分離されておらず、海外では政治家への寄付が多いという状況もあり、単純に報酬の金額だけを比較することは妥当ではない。

特別職の報酬等の額について(答申)

平成26年10月8日 第8回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年10月8日(水曜日)正午~午後0時50分
2 場所  大阪市会第2委員会室
3 出席者
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、山﨑委員
(市側) 《人事室》
     黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
      《財政局》
     佐藤財務課長、上原総務担当課長
     《市会事務局》
     小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  答申(案)の検討について
5 議事要旨(印刷用
(1)答申(案)について、会長及び事務局より説明
[資料]
・大阪市特別職報酬等審議会答申(案) 要点
・《参考資料》旧五大都市における特別職の報酬等の状況(給与減額措置前)
(2)答申(案)について
  政務活動費に関する意見について修正・追記することとし、それ以外は原案どおりで了承を得た。
【主な意見】
・全体としてこの内容でいいと思うが、政務活動費については、領収書の公開に黒塗りの部分が多いという指摘があったので、文面は会長にお任せするが、税の使途としての透明性確保の視点を意見に盛り込んでほしい。
・当初から言っているが、市民の年収は減り続け、生活保護に要する経費は増大してきている状況では、首長、議員は自ら身を切る大幅なカットが必要。また、政務活動費は他国にはない制度であり、内容もタクシー代など適正に使われているとは言い難く、1割程度の減額では市民の理解は得られない。今後、政務活動費の廃止といったことまで踏み込まないと、大都市大阪の回復、発展はない。
・半年間、大きな課題について議論し、何とか理解の得られる着地点を見出すことができたのではないかと思う。
・大阪がもっとすばらしい街となり、市民に喜んでいただき日本に貢献できる街となっていただきたいという思いで報酬を議論してきたので、この結果を大阪が発展できるように活用してほしい。
・これまでの議論をまとめた内容となっているので、この内容で了承したい。
・民間企業と比較するのは正しくないかもしれないが、民間では1億円以上受け取る役員が増えている。経営者としての仕事をしっかりやっていただきたいということと、責任ある立場にはそれなりのものが必要ということである。
・旧五大都市の下位の水準としたが、一定の相場感があり、これからどんどん少子化が進み、人材の取り合いということになった時に、それなりの年俸を考えていかなければならない。さらに財政の状況・経済の状況を含めて考えなければならず、非常に難しくかつ重要な問題ではないかと思う。いろんな変化を含めてその都度議論を深めていければありがたい。
・政務活動費に関する意見具申について、「期待する」という表現では弱いのではないか。
・愛知県など政務活動費の公表データをCDにコピーして配布しているところもあるので、そういったことも追記してほしい。
・今回は減額という結論だが、今後の経済状況等を踏まえて、大阪の発展という観点で定期的に議論すべきである。
(3)今後の対応
・本日の要点版をベースに、修正点も含めて会長預かりとして答申文書をまとめ、10月下旬に委員を代表して池田会長が市長へ答申することとした。

議事録

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平成26年9月25日 第7回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年9月25日(木曜日)午後2時~午後3時20分

2 場所  大阪市会第2委員会室

3 出席者  
(委員) 池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市側)《人事室》
     黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
     佐藤財務課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
     《市会事務局》
     小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長

4 議題  特別職の報酬等の具体的水準等について
5 議事要旨(印刷用
(1)前回審議会で意見集約した改定案についての課題を会長及び事務局より説明。
 ・会長と事務局で改定理由やバランス等を検証した結果、整理すべき課題を抽出した。また、本日、大阪市人事委員会より一般職の給与勧告が示された。
 ・市長、副市長間で一般職並みの改定の取り扱いが異なり、過去の答申経過を踏まえ、考え方を整合させてはどうか。また、一般職並みの改定要素は、より削減幅が大きい地域手当の廃止の中に包含されているという整理もできる。
 ・議員報酬及び政務活動費について、現行カットは、議会の意思として、公選職の政治的な判断に基づき時限的に行われていることを踏まえ、その水準をもって審議会における引き下げ水準とするには、更なる妥当性の整理が必要。
 ・人事委員会勧告によれば、一般職最高位である公募区長の年収増が見込まれ、前回改定案のままでは、一般職と市会議員の水準が逆転することとなる。
(2)課題を整理するための会長調整案について、会長及び事務局より説明。
 ・これまでの審議会での議論を総合すると、大阪市の厳しい財政状況及び行政コストを考慮する必要があり、特別職の報酬等について、ある程度の減額は避けられないというもの。
 ・現在の大阪市の特別職の報酬等の水準は、いずれも政令市のトップクラスだが、一定程度の引き下げを行い、トップクラスは返上するという姿勢が、市民の感覚と重なるのではないか。
 ・会長調整案は、前回、意見集約した改定案を土台に整理したものだが、その水準は、いずれも旧五大都市で最も下位に位置する点で共通しており、委員意見を踏まえつつ、引き下げ理由や改定幅の妥当性と各特別職間の均衡も図れるもの。
 ・市長・副市長の給料及び議員報酬について、A案は地域手当の廃止に伴う相当額の減額の中に一般職並みの改定を包含するもので、B案は地域手当の廃止相当額の減額に加えて、さらに一般職並みの改定相当の減額を求めるもの。
(3)特別職の報酬等の具体的水準等について
 市長・副市長の給料及び退職手当、市会議員の報酬及び政務活動費のそれぞれについて、資料をもとに議論し、答申に向けての考え方を整理した。
①市長・副市長の給料及び議員報酬
 会長調整案のB案で意見をとりまとめた。
 ・いずれも旧五大都市の下位ランクへ引き下げ
 ・市長・副市長の給料は、地域手当廃止相当額の減額プラス一般職並みの改定相当の減額
 ・議員報酬は市長・副市長との均衡を考慮して改定
 ・いずれも年収改定率はマイナス10.9%
【主な意見】
 ・人事委員会勧告は通常の場合は尊重すべきだが、世界各国では、リーマンショック以上の深刻な金融危機が近い将来に発生するのではないかと憂慮している状況で、大阪市の財政状況も非常に厳しいという状況では、慎重に取り扱うべき。抜本的に改革しようとするのなら、首長は5割削減、その他は3割削減すべきだが、A、Bのいずれかということであれば、B案を選択する。
 ・市長・副市長の地域手当は廃止するという方向性が決まっており、論理的にはA案よりもB案だが、あまり下げるべきと考えていないので、A案とするロジックも考えたい。
 ・前回集約した改定案で進むのかと思っていたが、A・Bいずれかということであれば、より前回の数値に近いB案と考える。
 ・退職手当は報酬の後払い的性格が強いという理解だが、その点で考えれば、4年間の総額での減額率は異なるのに、退職手当の復元要素を除いて、1年間の年収ベースで同率とするのは、この間の議論の流れから矛盾することにはならないか。
 ・市民にとって、行政コストがどれぐらいかかっているのかをより分かりやすくすることが必要で、他の自治体で退職手当が支給されている中では一歩前進であり、「旧五大都市の下位ランク」という考え方も理解でき、B案でいいと思う。また、国も民間も給与引き上げをしている中で、上げられるときに上げておかないと、下げるべき時に下げることができないので、人事委員会勧告を踏まえることも了解できる。
 ・景気は少しずつ良くなってきていると言われているが、中小企業の状況や家庭の家計は厳しい状況であり、B案としたい。
 ・特別職の皆さんには、頑張っていただきたいと期待しているが、市民の感覚としては、B案と考える。
②政務活動費
 現行水準のマイナス15%で意見をとりまとめた。(旧五大都市の下位ランクへ引き下げ)
また、使途や精算手続きの厳格化及び公開方法の改善等、一層の透明性確保を求める旨の意見を付す方向でまとめた。
【主な意見】
 ・市長・副市長の給料、議員報酬を「旧五大都市の下位ランクへ引き下げ」という考え方でまとめたので、政務活動費についても、その考え方を取り入れる必要があるのではないか。
 ・政務活動費があるのは世界中で日本だけであり、日本は地方自治ガバナンスの確立ということの意識、公金に関する意識が低い。多くの自治体の政務活動費の使途を調べたが、大半は事務所費、人件費で第2の報酬と言え、廃止すべきと考えるが、残すにしても限りなくゼロに近いものにしないと市民は納得しないのではないか。
 ・議員報酬が年額でマイナス10.9%ということであれば、政務活動費の前回意見をまとめたマイナス10%は、説得力のある数字と思うし、必ずしも根拠のない数字ではない。
 ・政務活動費のマイナス10%は、前回議論されており、今回はこの数字の根拠を話し合えばいいのではないか。
 ・この審議会の会期中、世間で政務活動費について様々な報道等がされているが、使途や精算手続きの厳格化等について、どこの自治体でも言われていることであり、意見については、インターネットで公開するなど具体的な意見を付すべき。
 ・前回とまた違った議論がされているように感じるが、議員報酬等を一定の考え方で「旧五大都市の下位ランクへ引き下げ」とするのであれば、政務活動費についても大きな考え方として、矛盾のないようにするべき。
 ・執行率から言えば、5%程度は未執行である。税金の使いみちとして、領収書の黒塗りが多すぎるのではないかと感じており、一層の透明性確保ができれば、元に戻すなどもできるのではないか。ただ、市民の、今の政務活動費の実態を是としていないという意思を込めて、もう少し減額幅が大きくてもいいのではないかと思う。
 ・市長・副市長の給料、議員報酬を「旧五大都市の下位ランクへ引き下げ」と統一した考えでまとめているので、政務活動費についても同様の考え方で合わせるべき。その方が理由づけもはっきりするので、旧五大都市の下位ランクとなるマイナス15%ぐらいにすべき。
③市長・副市長の退職手当
 市長の退職手当については廃止し、現行退職手当の50%相当額を給料に復元、副市長の退職手当については、支給率を100分の38(旧五大都市の下位ランク、大阪市以外の政令市の平均支給率へ引き下げ)とすることでとりまとめることを改めて確認。
④改定時期
 退職手当の廃止、支給率の改正など大きな制度変更を伴うことや市会議員の改選時期が近いこと、また、それぞれの特別職が今回の改定案を上回る特例カットを実施中であることを十分に配慮し、いずれも次の任期から実施することが妥当と考えることでとりまとめた。
(4)今後の対応
 本日は、改定の方向性について、全体の意見集約をしたところであり、金額を決めるというところに至っていないため、具体の金額やロジック等について、会長預かりとし、審議会をあと1回開催して、答申案を審議することとした。
(5)その他
 前回審議会の内容に関して、9月4日朝刊に一部の新聞報道で事実と異なる報道がなされ、市民に誤解を与えるとともに、審議会の公正かつ円滑な審議を妨げる恐れがあったため、大阪市人事室長名で抗議を申し入れたことを報告した。

平成26年9月3日 第6回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年9月3日(水曜日)午後2時~午後4時10分
2 場所  大阪市会第6委員会室
3 出席者  
(委員)  池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市側)《人事室》
     黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
     松下財務部長、佐藤財務課長、上原総務担当課長
     《市会事務局》
     中出次長、小西総務担当課長、巽議事担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  特別職の報酬等の具体的水準について
5 議事要旨(印刷用
(1)会議資料について、事務局より説明。
 ・平成25年度普通会計決算見込について
 ・平成25年度決算に基づく健全化判断比率について
 ・政務活動費の主な流れ等
 ・たたき台
(2)特別職の報酬等の具体的水準について
 市長、副市長の給料及び退職手当、市会議員の報酬及び政務活動費のそれぞれの額について、資料「たたき台」をもとに議論し、一定の考え方をまとめた。
①市長の給料及び退職手当の額(たたき台1)
 パターン2・改定案2(退職手当を廃止し、その50%相当額を給料月額に復元のうえ、地域手当を廃止)で意見集約
【主な意見】
 ・より安いコストでより良い行政サービスの提供ということが世界共通の大原則である。厳しい財政状況を鑑み、指導的立場の市長は大幅な削減に踏み込むべきで、5割削減にして、期末勤勉手当は不要と考える。財政がもっと良くなれば、その時に住民の理解を得て額を上げればいい。
 ・退職手当の全額を給料に復元したり、単純に廃止するのはやりすぎである。
 ・退職手当の50%という数値は検討の余地がある。
 ・細かい金額の違いよりも、どういう考え方で設定するのかが重要である。
 ・3千万円台に乗るか乗らないかが一つの大きなポイントで、いい人材に市長になってもらうのなら、一定の金額は必要。あまり下げてしまうと将来の人材確保において良くなく、本当は3千万円としたいが、一般職員並みの改定だけでいいのではないか。
 ・この間、特別職に地域手当はなじまないという議論をしてきており、地域手当廃止分を復元することは考えられない。その方が地域手当廃止という考え方が明確になって良い。
 ・退職手当を廃止してその50%を給料に復元することについて、立候補して、意欲をもってきっちり仕事をやっていただくのに、十分ではないが、評価できる妥当な判断と考える。
②副市長の給料及び退職手当の額(たたき台2)
 給料は改定案3(地域手当を廃止のうえ、一般職並みの改定(マイナス6%))、退職手当は改定案2(大阪市を除く政令指定都市平均の支給率)で意見集約
【主な意見】
 ・市長の地域手当の廃止という改定内容との整合性も考える必要がある。
 ・副市長は選挙で選ばれる公選職ではなく、一般職の延長線上で就任されることもあり、市長と同じ地域手当の廃止と、一般職と同じ給与改定も行うのがいい。その場合、退職手当は現行水準とすべき。
 ・退職手当のベースとなる給料月額を下げると、退職手当にも相当響いてくるので、バランスを考慮する必要がある。
 ・地域手当を廃止し、一般職並みのマイナス6%も合わせた改定を行うのであれば、退職手当をマイナス50%にすると、市長の減額率を上回ることとなり、整合性が取れず、明確な理由もない。
 ・副市長の退職手当は残すこととして議論してきており、現行水準で残すべき。
 ・退職金は、財政状況を鑑みてマイナス50%としてもいいが、政令市平均レベルでいい。
③市会議員の報酬及び政務活動費の額(たたき台3)
 議員報酬は改定案2(現行カット後(報酬月額マイナス20%)の年額報酬水準)、政務活動費は改定案2(現行カット後(マイナス10%)・政令5大市の平均的水準)で意見集約
【主な意見】
 ・より安いコストでより良い行政サービスの提供ということが世界共通の大原則であり、諸外国では議会の夜間・休日開催でコストを下げている。厳しい財政状況を鑑み、市長とともに指導的立場である市会議員は大幅な削減に踏み込むべきで、3割削減が妥当。それぞれ3割削減もしくは、第2の報酬の懸念のある政務活動費は廃止にして、議員報酬は現行水準であってもトータルで29.6%の削減になり、その手法でもよい。
 ・議員報酬と政務活動費は分けて考えていかざるを得ないのではないか。現状は議員の専業性が高く、報酬は議員活動をするためのある程度の生活給的な意味合いとみなければならず、政務活動費は透明性を高めていくというスタイルを求めていくべきで、コスト削減の立場には立てない。
 ・議員報酬は生活給と考えるが、現行のカット後の水準で苦労されている中でも生活されており、現行カット後水準とするのが妥当ではないか。政務活動費についても現行カット後水準で活動されており、その水準が妥当と考える。
 ・政務活動費で対応できない経費も議員活動に必要なものとして、議員報酬の中から負担しており、議員の生活実態は厳しく、現行維持が妥当ではないか。
 ・拘束時間も長く、大変な仕事である程度の水準は必要と考えるが、現行カット後水準で生活、活動されているので、現行カット後水準もしくは更なる減額が妥当ではないか。
 ・市会議員との意見交換の中でも、市会議員間で話し合い、妥当と思うところと判断して、現行カットに取り組んでいるとのことも伺ったので、現行カット後水準が妥当と考える。
 ・議員は市長と同じく一般職ではないので、一般職並みのマイナス6%という考えをあてるのは違うのではないか。また、政務活動費は収支報告を見ても、調査研究費の大半がガソリン代、駐車場代で、適正に使われているかは分からず、どれぐらいの水準が妥当なのか判断つきかねる。
 ・各会派とも政務活動費のうち、調査研究費は数%しか使われておらず、その大部分はタクシー代、ガソリン代、駐車場代である。事務所費、人件費で全体の8割を占めており、第2の報酬と化している。また、支払った相手の住所も氏名も黒塗りで不透明。
 ・政務活動費は透明性を高めていくべきとか収支報告方法の改善などの意見は付す必要がある。
 ・議員間で決められた現在の報酬カットは、一定期間の対応ということであって、恒久的措置であれば、その水準とするのは酷である。また、一般職並みの改定率を超えて現行カット後水準まで削減することを理解の得られる説明ができないのではないか。
 ・政治的な判断でされている現行カット後の数値を審議会で本則値に反映するという判断は非常に重く、なぜその減額率なのか、また、一般職の公募区長との金額の関係から逆転もあるかもしれないというところで、ロジックが弱い。
 ・報酬が15%ほど下がるということを自分に当てはめて考えてみると、相当な理由、理屈がないと理解が得られない。議員活動については経費がかかるという事実も理解する必要がある。
 ・副市長は職員並みの改定という考え方で、なぜ市会議員は現行カット後水準とするのかの審議会としてのしっかりした説明が必要。
 ・職員からなる副市長と市会議員を比較したり、同じ考えで改定する必要はないのではないか。
 ・最終的には議会が条例で決めることなので、説得力のある根拠を審議会として示す責務がある。
④その他
【主な意見】
 ・財政状況が好転しているのはいいことだが、民間でも中小企業と超大企業とでは財務諸表でも視点、判断基準が違い、総務省によるすべての自治体を同一にした、単純な一つの指標だけで判断するのは危険で、こういうことは他国ではやっていない。大阪市としては、財政状況をより厳しく判断していく必要がある。
 ・ムーディーズなどによる債務の格付けが非常に高いということは、国際的に見ても大阪市の財政は、それなりに評価されていると判断すべきである。
(3)今後の対応
 今回の審議会で一定集約したそれぞれの水準について、理解の得られる答申にするために、改定する理由や根拠が重要で、事務局において改定理由や全体バランス等を検証のうえ、実施時期も含めて次回審議会で改めて検討する。

平成26年8月20日 第5回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年8月20日(水曜日)午前10時00分~午前11時50分
2 場所  大阪市役所P1階(屋上階) 会議室
3 出席者  
(委員)  池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、山﨑委員
(市側)《人事室》
     黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
     松下財務部長、佐藤財務課長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
     《市会事務局》
     中出次長、小西総務担当課長、巽議事担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  市会議員の報酬、政務活動費の額について
5 議事要旨(印刷用
 (1)前回審議会で委員より提供依頼のあった資料について、事務局より説明。
  ・市民所得の推移
  ・議会費及び市会事務局職員数の推移
  ・大阪市会議員の兼業状況
 (2)資料「政令指定都市における特別職と一般職の年収比較(相場感)」について、事務局より説明。
 (3)各委員(会長を除く)へ事前に議員報酬の額、政務活動費の額に関するアンケートを実施しており、その意見分布を紹介。
  ・議員報酬の額 …… 増額:0名、減額:4名、現状維持:3名
  ・政務活動費の額 … 増額:0名、減額:3名、現状維持:4名
 (4)議員報酬、政務活動費に関する主な意見及び質疑応答
  ① 政務活動費 について
 【主な意見】
  ◎現状維持
  ・現状維持が妥当と考えるが、活動費の中身が見えてこない。毎回使い切るのは いかがかと思うし、活動した内容についての詳細な明細等の報告義務は必要で、使途や透明性確保といったことについて附帯意見を付すべきである。
  ・活動を一生懸命に行えばコストはかかる。市民から議員への陳情など、市民が議員に市政を委ねているのだから、一定のコストは市民が負担せざるを得ないと思う。陳情への対応など基本的な活動内容が変わらないのに金額を減らすというのはいかがかと思うし、減額するのであれば、その裏付けとなるものが必要である。大阪市は透明性も一定確保されていると思うし、さらにしっかりやっていただければよく、金額については、現状が妥当と考える。
  ・アンケートでは、額について現状維持と答えているが、金額よりも情報開示、精算方法等の問題で、何に使われたのかはっきり分かるようにすべきである。使途については、事務所費と人件費が大半であれば、固定費として決まった支出が多いので、残るのは10%以下というのは納得できるが、経費を削減しようと思えば、工夫することもできると思う。
  ・額については現状維持と考えるが、2012年の地方自治法改正により、政務調査費から政務活動費へと改まり、使途も整理された。大阪市でも手引き等で使途等が整理されているが、金額より使い方の整理等を進める方が重要である。返還も7%程度ということであれば、妥当なところと見るべきだと思うし、7%残るのであれば、7%減額すべきということではなく、事務所費、人件費、交通費も必要と一定の理解はできる。
  ◎減額
  ・減額すべきと考える。政務活動費の収支報告書を閲覧したが、茶菓子の領収書や記念切手の購入、議員と同じ名字の人への業務委託など、こういう内容で政務活動費を使っていいのか疑問が残るものがある。閲覧にしても量が多くて大変だし、支払い方も後払い方式にした方がいいのではないか。
  ・活動内容の工夫などで、もう少し少ない額でも十分な活動ができると思う。
  ・市財政が非常に厳しい状況で、政務活動費の支出内容の8割が事務所費、人件費というのは、第2の報酬と見るべきであり、報酬とセットで減額するべきである。
 【質疑応答】
  ・大阪府や京都市の報告書と比べてみても、大阪市は添付されている領収書の開示について、黒塗り部分が他都市と比べてもかなり多く、地方自治法改正時の「国民の批判を招くことのないように」との附帯決議に反するのではないか?
  ⇒領収書の印影や個人名などプライバシーに配慮している。市の情報公開条例に合わせて議会の情報公開条例を定めており、条例を踏まえた対応で、自治体によって対応の違いはあると思う。
  ・税金の使いみちとして、政治家が誰と会って何に使ったのかがプライバシーの点で明確にしていないというのは、疑問がある。フロッピー等にデータを写して入手できたり、ネットで閲覧できる自治体もあるが、大阪市は今後、どう考えているのか?
  ⇒現状としてそこまでに至っていない。今後の議論になる。
  ・調査研究に用いた金額は政務活動費全体の5%ほどで、少なすぎるのではないか?
  ⇒調査研究活動については、委託すれば人件費でなくて調査研究費となるなど調査研究費の額が少ないからと言って、調査研究をあまり行っていないというわけではない。
  ・大阪地裁で政務調査費の返還判決があったと思うが、対応の状況は?
  ⇒自民、OSAKAみらいの2会派が訴訟の対象であり、OSAKAみらいはすでに返還していて、自民については検討中だが、返還の見込みである。
  ・政務活動費で按分割合が50%とか70%、80%などいくつかあるが、議員個人がその按分割合を判断しているのか?
  ⇒市会事務局としては、会派として確実に説明できるようお願いしている。どこまでが調査活動でどこからが政治活動か分からないような場合は、政務活動費として使えるのは50%としている。
  ・政務活動費の支出について審査する協議会のようなものがあったと思うが、何回ほど開催したのか?
  ⇒専門委員として、弁護士1名、公認会計士1名に就任いただいている。集まっていただくのは、議長の検査が終わって、総合的な意見をいただく際であって、年に1回は行っている。それ以外にも事務局内で疑義が生じた場合など都度相談を行っている。
  ・政務活動費の支出についてのチェックはどのように行われているのか?
  ⇒各会派でのチェック、議会事務局でのチェックなど行っている。兵庫県で後払い方式にするという報道もあるが、確認すると、兵庫県では議員個人へ政務活動費が事前に振り込まれているのを、まず会派へ支給し、議員からの請求を受け、会派から議員個人へ支給するという方法のようである。大阪市会では、既に同様の方法となっている。
  ・政務活動費がどれぐらい使われてどれぐらいが残るといった使用率は?
  ⇒第1回審議会資料のうち、「大阪市会政務活動費について」の4ページに政務調査費・政務活動費の支出額の状況を示しており、平成24年度では交付額のうち執行率は92.3%で7.7%が返還されている。
  ② 議員報酬 について
  【主な意見】
  ◎現状維持
  ・現状維持と考えるが、市財政が厳しい要因は人件費ではなく、扶助費の増大という社会全体の問題という状況で、減額ありきの議論をすべきではない。生計の観点から考えてみても、3割減額などというのは、民間ならストライキが起こる。減額するにもそれなりの理屈や配慮が必要で、民間も2%ほど賃金が上がっている中、現行カット後水準ぐらいまで下げたりするのは、やり過ぎである。
  ・議員はほとんどが真面目に一生懸命、プライベートも削って頑張っている。日本は欧米的な参加型でなく観客型の民主主義で、民主主義の歴史等も全く違う中で海外の都市と比較するのは論理の飛躍があるし、報酬を下げたからといって参加型民主主義になるわけでもなく、安易に報酬額を下げると、質の低下を招き、結局、そのつけは市民に返ってくることになる。
  ・民間もベースアップ、国家公務員も給与増額の動きがある中で、増額するのは厳しいが、現状維持でいいと考える。大阪市会議員の専業率は約7割ということで、一定の生活水準を保障する必要がある。
  ◎減額
     ・議員報酬と政務活動費は別個に考えるのではなく、総合的に考える必要がある。より安く、より効率的な行政の提供というのが世界共通の原則であり、大阪市民は海外の都市と比べて相当高い負担となっているため、減額すべきと考える。市の財政は厳しく、率先して身を切るという覚悟が必要で、市会議員との意見交換会の場で、維新会派が言っていた3割ぐらいは当然減額すべき。期末手当は特別職に関しては本来の意味をもたないので、期末手当を廃止する、また、政務活動費廃止や半減など相当踏み込んで減額の議論をすべきである。
  ・議員の皆さんは給料が高いから議員になられたのではなく、社会への貢献、大阪市をよくしたいといった想いがあって議員になられたのだと思う。政務活動費が現状維持なら議員報酬は減額すべき。市会議員との意見交換会で、維新会派は3割カットすべきとの発言もあり、その辺を参考に減額すべき。
  ・現行のカット後の水準が、現在苦労して生計立てておられる水準であり、このあたりが減額する水準として妥当ではないかと考える。本則値を現行のカット後水準とし、実際の支給額は現状維持ということでいいのではないか。もう少し財政状況が良くなれば増額について考えればよいのではないか。
  ③その他意見
  ・市財政の状況についての認識を整理しておくべきで、市の財政は財政健全化の4指標ともクリアしており、市債の格付けもトップクラスであるなど、大阪府の財政状況とは全く違う。
  ・京都や大阪府の議会図書室、資料室はその質も量も良いが、大阪市は質も量も問題で、立法のための質の高い情報は必要で、議会費を増やして体制を整えるべきである。
  ・大阪市は横浜市より人口が3分の2ほどなのに議員数は同じぐらいで、仕事はハードだが、市民として負担している議員コストは大阪市が高くなっている。議員1人当たりの金額を減らすというより、今後の人口減少社会に合わせて議員総数を適正な規模まで縮小していくということも考えていく必要があるのではないか。
  ・議員の仕事が専業であるべきかどうかを考える必要があり、夜間に議会を開くなどすれば専業でなくてもいいし、そういう発想がなければいけない。
  ・市の歳出の30%が扶助費であり、生活保護のあり方を真剣に考えなければならない。不合理な制度であり、抜本的な改正に向けて、大阪市も国へ提言等行うべき。
 (5)今後の対応
  これまでの意見を踏まえ、事務局にて、市長・副市長の給料及び退職手当、市会議員の報酬及び政務活動費の水準に関する「たたき台」を作成し、それを元に具体の水準を次回審議会で議論することとする。

平成26年7月31日 大阪市会議員との意見交換会要旨

1 日時  平成26年7月31日(木曜日)午後2時~午後3時
2 場所  大阪市会第6委員会室
3 出席者  
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市会議員)大阪維新の会 美延幹事長、公明党 明石副幹事長、自由民主党 柳本幹事長、OSAKAみらい 福田幹事長、日本共産党 山中幹事長
(事務局)《人事室》
      黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
      《財政局》
      稲森財政局長、松下財務部長、佐藤財務課長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
      《市会事務局》
      中出次長、小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 要旨(印刷用
  池田会長あいさつ、それぞれ自己紹介の後に別紙質問(例)をもとに、主に市会議員の意見を聞く形式で意見交換を行った。

(1)質問(例)No1~7の各項目(議員の役割・職責、議員活動の内容等)について、それぞれ議員の意見を聴取
〈美延議員〉
・  議員の職責等については、市民の代表であり、どのような場面でも緊張してその重さを感じている。議会では、与党と野党があるので、賛成、反対が半数に割れているといった場合、市民、区民の皆さんがどのように感じておられるかということを、特に重要案件等について、意識している。
・  議会開会中の議員活動については、各派の幹事長と同様、市役所にいる時間が大半である。様々な情報が急遽入ってくるなど、幹事長として対応しなければならない場面がほぼ毎日あり、議会開会中はほとんど市役所で過ごしている。一般の議員は市役所に出てこない場合もあるが、役に就いている議員は、市役所に缶詰め状態になる。
・  議会開会日以外については、地元区で、例えば、保育園や幼稚園、学校給食の問題、お年寄りの方の問題や介護、老人ホームの問題など区民の皆さんから様々なお話が事務所でお聞きするし、電話でお聞きすることもある。
・  土日も同じだが、盆踊り、敬老会、運動会などの地域の催し事にはほぼ顔を出している。これも議員活動の一環であり、その際に、地域の要望等についてお聞きしたり、学校などの施設を見させていただいたりしている。
・  調査研究について、大阪市会では6つの常任委員会があり、私は今年、教育こども委員会に所属しているので、先進的な取組をされている学校や幼稚園を見に行ったり、教育関係に限らず、経済の委員会であれば関連する施設等を見に行ったりしている。場所も大阪市内に限らず、東京へ行くこともある。
・  後援活動の割合については、議員活動9、後援活動1といったところ。年に何回か後援会のイベント的なものをさせていただくが、それに参加する程度。
・  議員としての満足感、達成感については、どういう場面に感じるかは分かりにくい部分がある。我々議員は、市民の皆様の代表であるので、当然だが、市民の皆さんが、今どのように考えているのかということに一番神経を使う。苦労している点については、私は割と楽天的なので、苦労ということはあまり思いつかない。

〈明石議員〉
・  議員の職責等については、議会での発言、賛成・反対、政策提言など市民への説明責任の面で議員としての責務、特に役割の重要性を感じている。また、自分の信念だけでなく、市民から負託されたその思いをしっかりと議会活動の中で、どう繋げて実現するか、また、その発信も非常に重要である。
・  議会開会中の活動については、一番忙しい時期で、一般質問での発言、常任委員会での議論討論、賛成反対の表明、議案提出、また大阪市の事務事業についての精査、現地調査も必要となることもある。また、市民からの相談、各種団体の陳情要望は月に100件くらいあり、市民の意見を議会でしっかりと政策立案に繋げていくために意見交換を行っているほか、市政が効果的に行われているか、議会による監視・評価も絶えず行っている。
・  議会開会日以外の活動については、各都市の先進的な事例の勉強、調査活動を行うほか、市政のチェックも行う。また、住民に対しての市政報告会や懇談会、意見交換等も行いながら、市民の考えを吸い上げているが、情報収集は我々にとって生命線である。
・  平日夜間、土・日曜日の活動について、市政相談は色んな形で相談があるし、365日休みがないと感じている。フェイスブック、ツイッター、ブログを活用して、議会活動での成果、日常の様々な問題点について発信している。また、特に土日は、イベント行事が非常に集中するので、そのような時に各種団体との意見交換会などにも参加しているし、現地調査に行くこともある。
・  市民の声、意見を吸い上げるということについての調査研究は非常に重要であり、市政相談会、市政報告会、意見交換でできている。また、大阪市の施設の問題点を感じた場合に他都市の先進的事例を積極的に視察している。直接現場に行った時に、問題点や区によって違ってくる部分が分かることもある。各種団体との意見交換会は、福祉、障がい、教育、子育て、街づくり、大阪市営住宅のあり方などの現場からの多くの声が、政策実現に繋がっている。
・  政治家個人としての政治活動、後援会活動との割合については、我々は議会活動も含め、大半が政務活動になり、ほぼ100パーセントに近い。我々の支援者はほとんどボランティアで応援していただいているので、後援会で旅行をするとか、企画するということはあり得ないし、区分けも可能である。
・  議員としての達成感、満足感、苦労については、何よりも一番大切なのは住民のニーズを吸い上げること。また、大阪市が税金を使って実施している施策が効率的にできているのかどうか、また公正に行われているかのチェックをするのが、我々議員の役目であると思っており、そこに神経を使っている。市民からの声、要望等が現実に政策実現に繋がった時には喜びを感じるし、市政相談についても、それが解消された時は達成感と満足感がある。

〈柳本議員〉
・  議員の職責等については、議会の議決の際に賛成や反対をすることにより、その結果、市民に大きな影響を及ぼすため、非常に重い責任を感じながら議会に携わっている。具体的事例で言えば、私の地元西成区で、3つの学校を統廃合して、小中一貫校にするという話が出た際、私としては、反対の意向であったが、結果として可決に至った。そういった議題がある会議の前日などには、眠れないような思いを持ちながら議会活動に携わっている。
・  会期中の活動については、議案について説明を聴取したり、質疑に向けての調査研究、また、質疑の調整を行ったりしている。議員個人でヒアリング等を行うこともあるが、会派全体、あるいは委員会に分かれて現地視察や勉強会を行うこともある。
・  開会中以外の活動については、開会中も閉会中も基本的にはほぼ同じような活動をしているが、閉会中は、質疑に向けての活動はなくても、開会中に議決されたいろいろな事案などについて、広報活動として情報発信を行ったり、市民や各種団体から意見を聞いたり、閉会中だからこそできるような業務が増えてくる。
・  平日夜間や土日の活動について、基本的に平日の日中との境目はない。少し空いた時間があれば、日頃出来ない資料の整理をしたり、土日はイベントや行事、夜間は会合などがあるので、区分けがない。家族と過ごせるプライベートの時間がなかなかとれないというのが正直なところ。
・  議員の調査研究については、具体的事例では、中学校給食の現地視察として区内の中学校に行って、実際に試食などもさせてもらいながら、現場を見て、校長先生や生徒からも感想を聞いたりするなど、具体的に施策についての調査や研究を行っている。また、日々の市政相談では、例えばアスベスト関連、ごみ収集に関する内容、市道の窪み、倒壊寸前の家屋の相談、夜間中学校の存続、といったご意見を聞かせていただくなど、非常に幅広い様々な事案について相談を受け、それに対する調査研究を日々行っている。
・  後援会活動や政治活動については、基本的に後援者の方や政党職員が実務的なことはしていただいており、行事ごとや政党の勉強会などに足を運ぶだけで、それによって時間が取られるということはあまりない。365日24時間の中で、割合としては後援会活動や政治活動に携わる時間というのは1割程度。区分けは一部、広報活動で、例えば政策面では、党としての政策なのか、あるいは議員団で議員活動をする上での政策なのか、微妙な点があり、広報活動については少し区分けが難しい。
・  議員としての満足感、達成感については、調査研究を経て、具体的な活動の中で成果を上げ、市民の方々から喜ぶお声を聞かせていただくことで、充実感を感じ、活動の成果に対して一定の評価をいただいた時に達成感を感じる。注意しているところは、様々な案件をいくつも抱えているので、優先順位を何に置くか、今何をすべきかと考える時に非常に注意を払いながら日々の活動を行っている。

〈福田議員〉
・  議員の役割、職責、重さについてであるが、議員と言えども、一市民、一生活者であり、それを踏まえて議員という公人の立場がある。公人と私人という区別がなかなかつかず、家族を含めて24時間公人であり、私人であるという理解をするように家族には言ったことがある。そういう職責で、ここからここまでが議員でということではなく、市民の皆さんの一番身近な議員として見ていただける訳であり、24時間すべてが議員として見られているという立場である。
・  議会開会中の活動については、議案の勉強や調整をしたり、会派の意見の集約、あるいは質問の中身を検討するといったことは皆さん同じ。
・  開会日以外の活動についてであるが、開会中も閉会中も同じで、忙しさも同じである。閉会中であるから暇ということはなく、市政相談とういうのは開会中も閉会中も関係なく、24時間、夜遅く電話がかかってくることも多い。
・  土、日曜日の活動については、暇なのではないかと思われるかもしれないが、実は逆で、スポーツ団体等が年に何回か、日曜日に朝早くから行事をされ、私どもも議員として出席している。それに加えて色んな団体のイベントや行事に時間が許す限りは必ず出席し、皆さんのお話を聞いている。事務所まで来て、あるいは電話してまでというのではなく、そういう場所でお会いした際に要望され、その中の細かな問題に、今大阪市の問われている本質があるということがよくあった。市民の皆様の声を聞くというのは議員としての大事な仕事である。
・  議員の調査研究について、私の場合も、市政レポートというものを数千通、必ず発送しており、年に何回か市政報告、議会報告をし、また皆さんから質問を受けたりもする。これは議員活動として、一番元に関わる問題ではないかと思っており、大事に対応させていただいている。
・  後援会活動については、議員活動となかなか分けることができるものではなく、後援会活動は、日程が合えば出席しているということがほとんどである。情報収集の面で、非常に大事なことであり、応援するという一方、要望もあり、区別は付かないが、丁寧に対応させていただいている。
・  議員としての満足感や達成感については、昔のヨーロッパの詩人の「選ばれた者の恍惚と不安感」という文句があるが、恍惚感はあまり無く、不安感は絶えずある。我々は、市民の皆さんの一番身近な存在であるので、赤ちゃんの問題から高齢者の問題まで、その時代を反映した、その社会状況の問題点で相談に来られることが多いので、その一つ一つを丁寧に対応することを心がけている。「ありがとうございました」と言っていただければ達成感というよりも良かったなという気持ちを共有できるところがあり、達成感については、本会議で達成感を味わいたい。

〈山中議員〉
・  議員の職責等について、市民の皆様に選んでいただき、議員にしか果たすことができない役割を担わせていただいている身としては、判断を間違ったりせず、市民の皆様の負託に応えることができているだろうかと、常にそういう職責の重さを感じている。この立ち振る舞い、この判断が本当に市民のためになっているのかどうかということについては、すごく重く感じている。
・  議会開会中の活動については、市長側からの提案についてのヒアリングから始まり、必要であれば現地調査や関係者への聞き取りなどを行って、一番大事な質問作りに向けて勉強を重ねていく。どのような質問をすれば一番問うべきことを問うことができるか、そういうことにかなり多くの時間を割くことになる。また、幹事長を務めていると、自分の案件だけではなく、他の会派との調整や突発的に起こってくることへの対応等で、ほとんど市役所にいたり、現地調査に行ったりで、地元にいる時間がほとんどないという状況である。
・  議会開会日以外については、市会報告のための集まりや、議会が終わるまで待っていただいていた様々な相談への対応などに時間を割いている。議会開会中というのは、提案されたことへの対応に追われるので、それ以外の自分が日ごろから問題意識を持っていることへの勉強などについては、この時に時間を取っている。
・  平日の夜間、土曜日曜についても、そういう時にしか集まっていただけない方々もおられるので、そういう方々の集まっていただいているところで市政報告や街頭からの市政報告、地元の行事への参加、それから自分自身が学んでおきたい研修会やシンポジウムには出席をするようにしている。
・  議員が行う調査研究については、一つはチェック機能をちゃんと果たすための勉強だと思う。提示されたものに対してそれが良いのか悪いのか、そのことが市民の皆さんにどういう影響があるのかを知るために市民の皆様の声を聞かせていただくということが施策に繋がっていく。もう一つが、今の大阪市に必要な施策についての企画立案をするために先進的な都市について勉強したり、場合によっては視察に行くというのが主な調査研究になる。
・  政治活動、後援会活動の区分けについては、後援会活動をする時でも、議員としての期待を得ながらやっているわけであり、はっきりと区分けすることは難しいが、全く純粋に後援会活動に割いている時間はほとんどなく、95対5くらい。
・  達成感とか満足感については、選挙に通していただいた最初の年、介護保険制度が始まり、それまで負担が無かった方達の負担が始まるので、減免制度を作ってほしいという大きな運動があったが、市民の皆さんの声を受け止めて頑張った結果、減免制度を作ることができた。あの時の感情は今でも忘れられず、また、そのような事をみんなで味わいたいなと思いながら、やらせていただいている。今、一番神経を使っている、あるいは苦労していることとしては、現在、大阪市の非常に大きな分かれ道の中で、我々が間違った判断をしてしまったために市民の皆様に損害を与えたり、マイナスの影響を与えたりしては絶対にいけないということについて、眠れない夜もあったりというような日々を過ごさせていただいている。

(2)質問(例)No8~14については、No11・12・14(議員報酬の額、政務活動費の額・あり方等)を中心に、それぞれ議員の意見を聴取
〈山中議員〉
・  現在の報酬額について、いろいろなものを勘案し、議論して、現在のカットを実施している。それが多いのか少ないのかは議員それぞれの事情等によると思うが、妥当と思う線でカットを実施している。金額については、報酬審の皆様をはじめ、市民の皆様にご判断いただかなければならないのではないか。
・  政務活動費については、例えば事務所の維持などに報酬の中からも使わせて頂いているが、大阪市内でそれぞれ事務所を構えて市民の皆さんと繋がっていこうとすれば、議会で不在のことも多く、地元の政務調査をやっていく部隊も必要になる。大阪市会は、現在全ての領収書の添付などのルールを作っているし、市民の税金であり、説明がつくよう、会派として独自のルールで大阪市の政務活動費の手引きよりも少し厳しく行っている。

〈福田議員〉
・  議員報酬については、相対的に高い、低い、また、民間ベースに比べて、といったことも聞くが、比べる基準が自分なりには理解できていない。ただ、今の議員は一種の専門職みたいなもので、幅が広い。その一つ一つにイエス、ノーの判断が必要で、大変なエネルギーを使うし、4年間に限られている。退職金もなく、年金もなくなっている中で、私の個人的な考えを言うと、市の財政状況もあるが、いい議員に市政を担って頂きたいという気持ちに応えるだけの対価は必要と思う。
・  政務活動費については、大阪市政は範囲が広く、いろいろな政務に関わる活動というのは必要で、政務活動費についても必要である。我々は議員であると同時に、一生活者であるということもお考えいただきたい。大阪市の場合は1円以上は領収書とその理由もつけて、公表もされているので、皆さん適切に処理されている。

〈柳本議員〉
・  報酬については、報酬審委員の皆様でご議論いただきたいが、我々議員という職は収益を上げるという職ではないので、非常に難しい判断を要すると思う。しかし、ここ5年間を見て、借金が多いと言われている大阪市ではあるが、借金は確実に減っている。これは間違いのないことであり、また、我々議員に対する眼差しもここ最近厳しくなってきており、確実に業務量としては増えている。
・  政務調査費についてであるが、膨大な業務をこなすにあたって政務調査をサポートしてもらう人も必要で、市民区民からの要請に応えていく調査活動及び広報活動をするには、一定の経費も必要である。政務調査は公金という認識のもと、透明性、公開性を高めてきたが、それによる事務作業が増えているという事実もある。今後も説明責任を果たせる体制は整えていく必要はある。

〈明石議員〉
・  議員報酬については、本則値を5%下げたうえで20%のカットで年収1,623万円。これが高いかどうかというと、福利厚生や社会保障制度については含まれておらず、任期は4年でその後は確保されていない。その中で、政務調査活動を行っても全てを充てることができるわけではなく、充てることのできない費用もたくさんある。私個人では、この議員報酬は高くないという思いがあるが、議員がどれだけのことをするかということが問われる。
・  政務活動費については、事務所を設けているので、大阪市内であれば、それなりの金額はかかり、留守の際にも市民の声を聞いてもらうための事務員を配置するので、事務所関係費用、光熱費や事務所の備品関係を含めて8割くらいかかっている。そのほか、広聴や活動内容を市民に分かって頂くために使うお金、また、自分たちの作っている市会レポートなどに費用がかかり、大半がそれでなくなってしまうというのが実態である。そういった面からも政務調査活動の費用のご検討を頂ければと思うが、今の段階では目一杯の線ではないかと思っている。最近、議員としての大きな失態が目につくが、市民の税金で政務調査活動を行っているという点で、1円以上のすべての支出の公開を行っており、このチェックを市会事務局や会派でも行っている。そのことに時間も要しているが、議会全体で政務活動費の手引きを作成して、会派ごとで更に厳しくすることもやっており、使途についての事実を証明しなければならないということを肝に銘じて、自分を律して政務活動費を使わせて頂いている。

〈美延議員〉
・  議員報酬の額について、私どもの会派としては、毎年提案させて頂いているが、本則値からの3割カットと言っているので、今のカットではまだ足りないというのが私たちの考え方である。
・  政務活動費については、一定必要なものであると考えている。ただ、政務活動費に関しても昨今いろいろな問題になっており、支払いの方法について、今は先払いという方法になっているが、後払いも検討していかなければならない。

(3)審議会委員との質疑応答
(渡部委員)
・  過去5年について、首長提出の議案数と比較して、議員提出の議案数が2009年度は12.5%のところ、昨年2013年度は5.9%と半分に減り、議員の原案可決件数は90.0%から82.7%となっている。立法府として、どういう条例案を出すかということが非常に重要であるにも関わらず、減少し、しかも可決率も下がっているというのはどういうことかお尋ねしたい。
・  また、政務活動費について、調べてみると、全会派77.7%が、人件費、事務所費、事務費であって、本来の調査研究関係が全体で4.8%に過ぎない。その調査研究費でも99%は交通費、ガソリン代、駐車場代となっており、これは政務調査費ではなく報酬ではなかろうかと思わざるを得ない。

〈明石議員〉
・  議員提出の議案について、数字としては減っているのは事実だと思うが、予算がからむ分は、市長の権限のもとでできるので、我々がいろいろな条例案を出すときには予算がらみ以外の部分になるので、そういう意味では若干少ないかとは思う。ただ、市長提出の議案でも、我々がいろいろな提案をしながら、当初よりも改善して提案されるというケースも中には含まれるので、表面には出てこない部分もある。
・  政務調査費について、確かに一番かかるのは事務費、人件費で私の場合も約8割である。全体的な政務調査活動費のあり方というのは、またご検討いただければと思うが、視察については交通費もかかるが、それ以外の調査活動については、お金がかかっていない中での施策の実現ということも見ていただきたい。

〈柳本議員〉
・  外から見た数字で表れる部分と実態とが異なる場合がある。ここ5,6年、議員提出の条例も含めて議論が活発になってきているという認識を持っており、予算修正など、前例がなく、他都市でも事例のないようなこともしている。件数だけを見ると減っているのだと思うが、件数が多ければいいというわけではなく、1本1本にかけられた思いや時間数などを考えると、おそらく今の方がより深められているという実感を持っている。
・  政務調査費についても、例えば人件費であれば、調査委託をかければ調査研究費に入るが、人件費という扱いになると人件費となる。項目はそれぞれ違うかもしれないが、事務手続き上、適正な手続きに基づいてやっている。人件費や事務所費は調査研究ではないということは決してなく、一つ一つの政務調査をするに当たってのバックグラウンドとして必要な経費であることには変わりはない。

〈美延議員〉
ご理解いただきたいのは、先日の運営委員会でもそうだが、我々は大変活発に議論をやっているので、その議論をぜひ見ていただきたい。

平成26年7月1日 第4回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年7月1日(火曜日)午前10時00分~午前11時55分
2 場所  大阪市役所P1階(屋上階) 会議室
3 出席者
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市側) 《人事室》
      黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
      松下財務部長、佐藤財務課長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
     《市会事務局》
      中出次長、小西総務担当課長、巽議事担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  市長及び副市長の給料及び退職手当の額について
        市会議員の報酬、政務活動費の額について

5 議事要旨(印刷用
(1)市長及び副市長の給料及び退職手当の額について
資料「市長・副市長の給料及び退職手当に関するこれまでの主な意見」に基づき、テーマごとに、答申に向けた一定の方向性をまとめるため議論。
 ①市長・副市長の責務・執務状況について
   委員の意見、認識は一致しており、「市長・副市長ともフルタイムで相当厳しい業務を担っているという」という方向性でまとめた。
 ②他都市、民間企業、海外の都市との比較について
    国内外の他都市や民間企業の数値は参考にはなるが、単純にその数値で比較して額を決定するものではなく、職務にふさわしい報酬を設定するという方向性でまとめた。
【主な意見】
  ・地方自治は、より良いサービスをより安く提供することに尽き、万国共通の原則である。
  ・日本の労働市場には一定の相場感があり、人材を確保するために大事である。首長の資産が公開されたが、ここでも一定の相場感が見え、日本の他都市と比較するのが適切であると思う。大阪府知事の年収は非常に低く、府民として恥ずかしい気持ちがある。
  ・民間企業の経営者ほどではないにしても、市の財政がよければ、その功績に応じて、それなりの額を支払ってもいいと思うが、財政状況が悪いのだからある程度は我慢していただく必要がある。
  ・大阪市民1人当たりの市長報酬の負担はニューヨーク市と比べて3.5~1.2倍、市会議員に関しては7.4~2.6倍と異常な数値で世界の潮流に反している。
  ・日本は報酬と政治活動の費用が明確に分離されていない。仕事に対する報酬と政治活動に関わる手当と分離しきれていないので、議論がまとまらない。海外では政治家への寄付が多いという状況もあり、報酬の額だけ比較してもはっきり見えてこない。
  ・海外の都市との比較データは非常に参考になったが、環境・文化・生活等さまざまな違いがある中で数字だけをもって単純比較はできない。いろいろな角度から物事を見なければならない。
  ・海外でのボランティアで政治に参加する意識等、非常に有益で参考になったが、夜間議会など急に実施することにはならないし、海外とは基本的なところの違いが大きく、金額で一概に比べることはできない。
  ・いろんな角度から見ることは有益だが、特別職の報酬を検討していく原点からずれていくことになりかねず、数字だけで判断するべきではないと思う。
 ③退職手当のあり方について
   市長の退職手当については、次期市長から「廃止」で、年収総額として水準を検討することとし、副市長の退職手当については「存続」するという方向性でまとめた。
【主な意見】
    ・副市長については、市職員出身だけでなく、外部の人材を登用するケースもあり、その視点で考えることも必要である。
  ・副市長は政治家ではないのであれば、分けて考えるべきである。
  ・海外の先進国において首長の退職手当はない。日本は過去の官僚のポストであった名残があり、退職手当は廃止すべきだが、現職の方には既得権として支払うべきである。また、退職手当廃止分を給料に上乗せすることには反対である。
  ・給与、賞与、退職手当の3つで年間収入を考えるべきで、支払い方の問題。現在の年間収入をベースに退職手当の廃止を考えればよく、財政状況を踏まえて減額することはいいと思うが、ゼロにするのはいかがなものか。年収として考えて、退職手当としては廃止でよい。
  ・退職手当は廃止で、あるべき姿の年収総額で考えるべきである。退職手当廃止分をすべて給料に上乗せするのは多いと思う。
  ・現職には、廃止までの期間に応じた分をきちんと打ち切り支給すべき。受け取るかどうかは本人の問題。
  ・退職手当の廃止は次に選任された市長から行うべき。
  ・副市長は市長とは違い、職員の最上位という位置付けではないか。市政の継続性の観点から、市長が変わっても継続するケースもあるし、外部の方を呼ぶケースもある。副市長の退職手当は存続した方がいい。
 ④年収、退職手当の水準について
   地域手当については「廃止」で、年収総額として具体の額を検討していくという方向性でまとめた。
【主な意見】
  ・府知事の給与は、府民の感覚からして生活できないとかいうようなレベルではなく、恥ずかしいと思われるような水準ではないと思う。府の審議会で検討した結果であり、府の財政が厳しい状況のため減額することは府民にも納得できることと思う。
  ・年俸、年収としていくらかの問題で、ボーナスを支給するかどうかは年俸の支払い方の問題である。
  ・事務局のたたき台資料はすべての案が年収2千万円を超えている。今回はここまで具体の金額の話をせずに、市会議員の意見等を聞いたうえでトータルで議論すべき。
  ・地域手当については、東京の高級官僚が地方に出向するための制度で旧来からのしがらみが続いている。地域手当は廃止しても法的にも問題ない。
  ・市民に分かりにくく、地域手当は廃止でいい。相応の年収額を決めていけばいい。たたき台は考える材料として使えるのではないかと思うし、いくらの額が妥当なのかはこれから考えるもの。
  ・年収総額で考えるべきで、期末手当は支払い方の問題である。
(2)市会議員の報酬、政務活動費の額について
  市会事務局より資料説明の後、委員による意見交換
【主な意見】
  ・市会議員の各会派に協力いただいて、意見を聞くということをやればどうか。府の審議会でも実施したし、そのうえで議論をすべきである。
  ・市の現在の政治状況もあり、市会議員に来ていただいても混乱を来し、ニュートラルな、建設的な議論にならないのではないかという心配もある。
  ・市会議員に諮問されているわけではない。ただ、議員はどんな仕事でどのような活動をしているのか分からない部分があるので、議員本人ではなくても、その情報はほしい。
  ・大阪府の審議会では、すべての会派の代表の方が一堂に集まっていただいた。できれば会派ごとに実施したいが、府のやり方に準じて各会派から来ていただいて報酬についての考え方をお聞きしたい。
  ・政務活動費の取扱いは透明度が高く、他都市より先進的である。
  ・市会議員の資産の状況が公表されたが、その資料から、大阪市会議員の8割程度が市会議員報酬のみという状況で、専業率が非常に高い。
  ・普段、市会議員と接する機会も少なく、時間が許せば、議員本人から話を伺いたい。
  ・議員の活動内容を熟知している代表の方に来ていただいて、意見を伺いたい。
  ・先方のご都合もあるので、依頼はしてみるということでどうか。
(3)次回審議会での資料提供依頼
   委員からの依頼、質問等により、次回審議会において事務局で資料を用意することとした。
  ・市民の平均所得の推移
  ・過去10年分の議会費予算と、そのうちの事務局運営費と職員数に関する資料。また、議員からの依頼、指示で調査等を行った人数が分かる資料
  ・議員の専業、兼業の状況が分かる資料

平成26年6月4日 第3回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年6月4日(水曜日)午前10時15分~午前11時40分
2 場所  大阪市役所P1階(屋上階) 会議室
3 出席者
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員
(市側) 《人事室》
      黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
      佐藤財務課長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
     《政策企画室》
      平田秘書担当課長
     《市会事務局》
      小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  市長及び副市長の給料及び退職手当の額について

5 議事要旨(印刷用
  (1)前回の審議会での委員からの質問に対して、事務局より説明。(参考資料)
   ・地方自治体の首長の給料について、国家公務員である事務次官の給料を超えてはいけないといった制約があるか 
     ⇒地方自治体の首長への制約等はなし
   ・特例減額措置により退職手当を減額している自治体について
  (2)市長・副市長の給料、退職手当の額について、主なテーマごとに委員による意見交換
  【主な意見】
  ○ 市長・副市長の職責、執務状況への評価
   ・重責をフルタイムで担っており、相当厳しく、ハードな仕事である。
   ・非常に多岐にわたった業務に対応し、成果が求められる大変な職務である。
  ○ 市長・副市長の給与の他都市比較、民間比較、海外比較
   ・前回、委員から提供のあったアメリカの市長報酬、住民コストに関するデータも、大阪市の人口を基準に置き換えれば、日本の主要都市の市長報酬、住民コストをアメリカの都市と比べても、当初のデータのような劇的な差は見られない。
   ・今回、委員から提供のあった日米比較のグラフは、意図的に日米の格差を解消するようしているように見え、それでは行政の効率性の観点がなくなってしまうため、単純に住民1人当たりコストで比較すべき。
   ・住民1人当たりのコストについては、都市には昼間人口と夜間人口があり、インフラなど他都市の住民も活用するという点も感覚としてあるのではないか。
   ・アメリカの州、市、連邦政府のそれぞれの役割がどういう役割で、日本と比べてどのような違いがあるのかなど把握しないと、単純に比較はできないのではないか。
   ・民間企業との比較も数字だけで単純に比較すべきではない。民間企業の役員は業績に連動する比率が高い。
   ・民間企業は業績連動であり、利益が出なければもらえないが、行政はそうではない。収支不足などマイナスだから下げるということでいいのか。単純な業績連動は難しいのではないか。
   ・現れている数字についてもある程度勘案する必要はあるが、数字の単純な比較ではなく、どういう考え方で報酬を決めるかが重要ではないか。
   ・他都市と単純に比較するのも難しい。特に海外の都市については歴史の違い、特別職というものの考え方も違うので、参考として見ることはいいが、比較するのは難しい。
   ・公平性・透明性・効率性の高い行政サービスの低コストでの住民への提供が世界各国の行政機関に共通する基本原則であり、2009年において、大阪府の住民1人当たりコストは、カリフォルニア州の住民コストの約5倍、ニューヨーク州の住民コストの約2倍となっている。
  ○ 市長・副市長の退職手当のあり方
   ・退職手当の考え方については、報酬の延長線上で考えるべき。
   ・4年の任期で市民から選挙で選ばれた市長に退職金を支給するというのはなじまないとしても、公選職ではない副市長とは分けて考えるべきではないか。
   ・任期が終わるたびに退職金が支払われるというのは理解しがたい面がある。
   ・民間企業では役員の退職慰労金は廃止されている傾向にあり、就任前から支払われる額が決まっているのなら、給料と退職手当とを分けておく必要はない。
   ・4年の任期を終えて退職手当をもらっても、税金も高くメリットがない、また、任期満了時の退職手当の金額もあらかじめ決まっているのであれば、退職手当は廃止した方がすっきりする。これまでの分は支払うこととすればいいし、将来に向かってのあるべき姿を考えればよい。
   ・特別職への退職手当の支給は不要である。少なくともOECD諸国やアメリカ、EUなどにおいては、首長が退職手当をもらうことは理解されない。
   ・退職手当には違和感があるが、年収に組み込めば、年俸が見かけ上跳ね上がり、「高い、低い」の議論に陥ることが想定される。また、任期途中での制度変更には無理があるので、市長に当選された方の判断で、不要な方は辞退できる形をとればよいのではないか。
  ○ 市長・副市長の年収、退職手当の水準
   ・相当な量と高い質が求められる仕事に見合った報酬はきちんと出すべき。
   ・市の財政状況は収支不足で、補てん財源により賄っている状況のため、大変な仕事であることは理解するが、自ら身を切る姿勢を示すべきである。
   ・優秀な方に就いていただきたいし、そのためにはそれなりの報酬の額は必要である。
   ・成果があがれば、この審議会で評価して臨時で増額するなど柔軟な制度にすることは可能ではないか。
   ・行政コストが低ければ低いほどいいということではなく、一定の額、水準が必要。
   ・職を辞して就任されているので、退職手当は次の仕事に就かれるまでの2~3ヶ月分程度は支払われてもいいのではないか。
   ・地域手当や期末手当は分かりにくく、特別職には不要ではないか。報酬に含めるなどの措置でよいと考える。
   ・住民に分かりやすい形で明示されれば十分であり、年間いくらの額とするかを決めればよい。毎月の給料をどうするか、期末手当等の賞与をどうするかは支払い方の問題である。
   ・国や一般職の制度を踏襲している部分があるので、できるだけ住民にとって分かりやすい形をとることが重要である。
   ・市長・副市長の給料や退職手当の具体的な額をこのタイミングで決めるのではなく、今後、議員の報酬等も議論するので、全体として考えるべき。
   ・市長に立候補する人の多くが、それまでの職を辞して立候補している現状を認識しておく必要があり、多様な人材に立候補していただける報酬を用意すべき。現在の額は決して高くなく、副市長についても現水準で妥当であり、市長・副市長の報酬は、基本的には現状維持でいいのではないか。
  ○ その他
   ・特別職は地方自治推進の要職であり、地方自治は民主政治の基盤であるため、地方自治体は民主制、効率性、透明性高き住民自治を促進し、住民に対してより良きサービスをより安いコストで提供しなければならない。そのためには、米欧の地方自治の在り方も十分参考とし、健全な財政と民主制、効率性、透明性の高き地方自治を意欲的に展開可能な体制を確立すべきであり、以下の3点を実施すべきである。
   ①基本条例(基本憲章)の制定 
   ②遊休資産の整理売却
   ③生活保護制度改革の国への提言
  (3)今後の対応
   ・本日の各委員の意見を事務局において整理して、次回の審議会で市長、副市長の給料及び退職手当の額についての答申の基礎となる具体的な方向性や水準について整理しつつ、市会議員の報酬及び政務活動費の議論をスタートさせたい。

平成26年5月28日 第2回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨

1 日時  平成26年5月28日(水曜日)午前10時00分~午前11時50分
2 場所  大阪市役所P1階(屋上階) 会議室
3 出席者
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市側)村上副市長
     《人事室》
      黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
      松下財務部長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
     《政策企画室》
      松本秘書部長、平田秘書担当課長、小原秘書担当課長代理、小松担当係長
     《市会事務局》
      小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理、明見担当係長
4 議題  市長及び副市長の給料及び退職手当の額について

5 議事要旨(印刷用
  (1)人事室、財政局及び政策企画室から、資料を説明。
   Q.収支バランスは取れ、自治体の財政指標はクリアしており、市の財政は健全だが、国民健康保険会計や生活保護費が 財政を圧迫しているという認識で良いか。
   ⇒通常収支は不足するが補てん財源活用で収支相償う状況。生保の負担は大。
   Q.市長、副市長の登庁(出勤)状況はどうか。
   ⇒市長が登庁しない日は週に一度あるかどうか、登庁しない日もメール等での指示がある。副市長はほぼ一般職の職員と同じような状況。
   Q.新公会計制度にはいつ取り組むのか。
   ⇒大阪府に倣い東京都方式で27年度に導入予定。
  (2)渡部委員から、委員提出資料「日米人口50万人以上市の市長・市議会議員年額報酬比較」を用い、住民負担コストの視点から日本の市長、議員報酬は米国のそれに比べ相当程度高い旨の説明をいただいた。
   ※データの出典元、算出方法について事務局より補足説明
  (3)村上副市長と委員の意見交換
   Q.一般職と特別職での違い、また、市長と副市長の違い、役割、権限は。
   ⇒一般職であった局長時代は所掌事務に全責任を負っていたが、副市長は、所掌事務の範囲が広がり、所属間の調整も行う。3副市長は市政を3分して担任し、議会対策は共同で対応。市長は政策の方向性を示すことが役割で、副市長は市長の示す政策の実現に向け、効率的に、かつ、市民の理解が得られるように、業務を円滑に進められるように調整することが仕事と考えている。
   Q.民間のように報酬に業績を連動させることについてどう考えるか。
   ⇒市長の補佐、調整役という点から副市長の給与に業績を反映させることは困難ではないか。
   Q.大阪市は、地方自治体の憲法といえるチャーター(基本条例)を導入しないのか。
   ⇒特別職の報酬は報酬審に諮り議会で条例改正する仕組みであり、政策面では本市では市長が毎年度、予算案とともに市の運営方針を示している。
   Q.市の遊休資産の活用やファシリティマネジメントについてどうお考えか。
   ⇒本市は遊休資産の売却はじめ公有財産の活用を進めており、ファシリティマネジメントでは全庁的なチームを作り民間有識者の意見もいただきながら取り組んでいるが、公共施設なので地域住民の声も反映する必要がある。
   Q.行政コストで見れば横浜市や名古屋市に比べ高いがどうか。
   ⇒行政職員数は多くないが、家庭ごみ収集業務の直営や市立高校、市立幼稚園などが他都市に比べ多く、市民利用施設も多いため、その面で行政コストがかかっているのは事実。人件費削減などコスト抑制は相当進めている。
  (4)各委員の主な意見
   ・日米で民主主義の歴史、市長の選出方法など違いがある中、海外比較は参考にはなるが報酬水準を議論してよいかという疑念がある。日米ともに人口の多寡で住民コストが変化している点は同じ。
   ・ 住民コストという視点は分かりやすいが、各自治体では立地企業の経済活動などその都市ニーズに応える行政をしている点を考えると、常住人口でコストを比較するのはどうなのか。
   ・地方自治は市民全体がボランティアで積極的に参加し、安いコストで運営するのが欧米の潮流である。
   ・諸外国や他都市との比較をする際は、共通に見るための諸条件を考慮し、比較する必要がある。
   ・地方自治体の首長の年収を退職手当分も考慮して考える際に、この基準は超えてはいけないという上限はあるのか。
   ・欧米では、政治的に任命された者はボランティア精神が強く報酬は低い。職員から副市長になった者の報酬は過去の業績を考慮して高い報酬となる。市長と副市長の報酬の考え方は別にすべき。市長はよりボランティアの精神が必要。
   ・資産家でなければ市長になれないような報酬では困る。
  (5)今後の対応
   ・第3回審議会においては、市長及び副市長の給料及び退職手当の額について集中的に審議することとし、事務局と調整をして、次回の議論の主なテーマを予め各委員にお示しをする。欠席される委員も意見を出していただければ審議に反映する。
   ・また、第4回審議会で、市長、副市長の給料及び退職手当の額についての答申の基礎となる具体的な方向性や水準について整理しつつ、市会議員の報酬及び政務活動費の議論をスタートさせたい。

平成26年4月22日 第1回大阪市特別職報酬等審議会議事要旨(諮問)

1 日時  平成26年4月22日(火曜日)午後2時~午後3時45分
2 場所  大阪市役所P1階(屋上階) 会議室
3 出席者  
(委員)池田会長、渡部会長職務代理者、生駒委員、倉持委員、中村委員、西委員、藪根委員、山﨑委員
(市側)大阪市長
     《人事室》
       黒住人事室長、機谷次長、坂本次長、古畑給与課長、米倉給与課長代理、松原担当係長
     《財政局》
       稲森財政局長、松下財務部長、佐藤財務課長、上原総務担当課長、舟橋総務担当課長代理、名倉担当係長
        《市会事務局》
       中出次長、小西総務担当課長、綱田総務担当課長代理
4 議題  大阪市会議員の報酬、政務活動費並びに市長及び副市長の給料及び退職手当の額について
5 議事要旨(印刷用
 (1)池田委員が大阪市特別職報酬等審議会会長に選任され、会長により渡部委員が会長職務代理者に指名された。
 (2)大阪市長から大阪市特別職報酬等審議会会長に「大阪市会議員の報酬、政務活動費並びに市長及び副市長の給料及び退職手当の額について」諮問し、大阪市長の考えを述べた。
    ・あるべき論で議論していただきたい。
    ・他の政令市との比較だけでなく、世界各国の議員報酬及び首長の給料のあり方も勘案して、議論していただきたい。
    ・退職金については、連続で任期が続いた場合の退職金のあり方についても議論していただきたい。
    ・ 全国の自治体をリードするような議論をしていただきたい。
 (3)人事室、財政局及び市会事務局から、資料を説明。
 (4)各委員の主な意見
       ・月2回程度のペースで議論が必要。
       ・本来あるべき姿としては、仕事に見合った報酬が、一定程度必要。
       ・公選職である市長と、そうでない副市長の給料の差の妥当性も議論すべき。
       ・市長と副市長の勤務実態についても把握することが必要。
       ・市の財政状況についても詳しく見ていく必要があり、特に起債残高の推移や補てん財源の説明など分かりやすい資料が必要。
       ・全ての額が市民の税金から支払われていることを考えて、市民の感覚というものを加味して議論すべき。
       ・特別職は企業でいうと経営者なので、退職金を支払うというよりも、年俸制にした方がはっきりするのではないか。
       ・大阪市の議員報酬は、ニューヨーク州などと比べて、市民1人当たり5~10倍高いなど、海外の都市との比較が必要。
       ・欧米の都市のように、昼間、別の仕事を持ちながら議員をし、議会を夜間に開催すれば、議員に高額な報酬は必要がない。
       ・任期が続いた場合の退職金のあり方も議論すべき。
       ・議員数が適正なのかという観点も含めて、行政コストとして議論すべき。
   (5)今後の対応
       ・10月を目途に答申というスケジュール感で、市長及び副市長の給料及び退職手当について、先行して議論する。

平成23年度

平成23年8月26日大阪市特別職報酬等審議会 答申

 大阪市は、平成23年6月2日(木曜日)に大阪市特別職報酬等審議会に対して諮問しました「市長及び副市長の退職手当の額」について、平成23年8月26日(金曜日)に同審議会より、次のとおり答申を受領しました。
 今後、答申の内容を尊重し、対応していきたいと考えます。


(参考:答申の受領について)

  1. 日時    平成23年8月26日(金曜日)午前11時30分から
  2. 場所    大阪市役所(本庁舎)5階 市長応接室
  3. 審議会代表   大阪市特別職報酬等審議会 会長 金児曉嗣
  4. 答申の受領者  大阪市長 平松邦夫

市長及び副市長の退職手当の額について(答申)

 平成23年6月2日、本審議会に対し諮問のあった標記について、次のとおり答申します。

 

 平成23年6月2日に、大阪市長から「市長及び副市長の退職手当の額について」の諮問を受けました。
 大阪市における市長及び副市長の職務は、政令指定都市特有の広汎な活動分野に加え、都市機能の複雑化、高度化に対応するため専門的なものとなっており、その職責は非常に重いものがありますが、今般、市長及び副市長を含め大阪市職員を取り巻く状況は非常に厳しく、大阪市政に対する市民の関心も高くなっているところです。

 市長及び副市長の退職手当の額については、平成18年の総務事務次官通知「地方公務員の給与改定に関する取扱等について」を受けて、平成19年4月から本審議会の担任事務に加えられ、今般、初めて本審議会において審議することとなりました。

 本審議会としては、諮問に基づき、市長及び副市長の退職手当の額については、その職責に見合ったものとなるよう考慮するべきであるという基本認識のもと、客観的な情勢を勘案し、慎重に検討を行いました。

 まず、大阪市より、市長及び副市長の退職手当の額の算出方法と他の政令指定都市及び主要都府県における状況、大阪市の退職手当制度に係る昭和61年の改正経過、退職手当の一般的な性格や市長及び副市長の職務・職責、大阪市を含む政令指定都市等の予算規模や大阪市の財政収支状況などについて説明がなされました。

 これを受けて、本審議会におきましては、各委員から多様な意見が提出され、活発な議論が交わされました。

 そのなかで、市長の退職手当の額については、

  • 民間企業とは異なり、税金から支払われるということも加味しなければならないとは思うが、市長としての職務・職責に対応するふさわしい金額というものがある。
  • 市長の現行制度における1任期あたりの給与は、年収ベースに置き換えると約3,500万円であるが、約4兆円の予算、職員数39,000人の長として、あるいは職務・職責の重大さ、繁忙さなどから見て決して高くはない。
  • 市債残高については過去からの累積であり、この間の取り組みによりその額は年々改善していることは評価できる。

などといった現行水準に妥当性を認める意見があった一方で、

  • 税収に比べ4倍強の市債残高がある市の財政状況や他都市との比較などに鑑みれば、ある程度の配慮は必要である。
  • 市長の退職手当の額について、職務・職責に鑑みると理解はできる数字ではあるものの、市民の方々から見て納得できる金額ではないのではないか。
  • 都市格というものを考慮しつつも、市民感覚に照らし、退職手当額が政令指定都市中で最上位である必要はない。
  • 昭和61年以降、他都市において支給割合が改正されているなかで、大阪市において改正されていないことについて考慮すべきである。

などといった意見があり、これらの意見を総合的に勘案した結果、市長の退職手当の額は現行水準が著しく高いわけではないが、現在の大阪市の厳しい財政状況や市民感覚にも考慮してある程度の減額が必要であると判断しました。

 一方、副市長の退職手当の額については、

  • 市長の場合と同様に昭和61年以降支給割合が改正されていない。
  • 市長の退職手当の額を引き下げるのであれば同様に考えるべきである。
  • 副市長就任当時に示されていた内容を、後に大きく変更することについては、一定の配慮が必要である。

などの意見が出され、一定の減額は必要であるものの、現副市長については段階的に引き下げる緩和措置をとることが望ましいとの意見で一致を見ました。

 また、改正すべき額の算出に当たっては、昨年度の審議会で給料月額について議論し減額答申を行っていることから、今回は退職手当の支給割合を議論することとし、その減額の程度を検討する物差しとして他の政令指定都市の状況を参考にいたしました。

 その結果、市長及び副市長の退職手当の額については、大阪市の都市格やその職務・職責の重大さを考慮しながらも、今日の厳しい大阪市の財政状況や他の政令指定都市との水準比較に鑑み市民の方々から納得を得られるよう、現行の支給割合を旧五大都市など他の政令指定都市の平均的な水準まで引き下げる改定を行うことが適当であるとの結論を得ました。

 なお、副市長に民間から招へいする際には退職手当の減額によってその確保が困難になる可能性の指摘がありましたが、その場合は別に条例で定めることで対処できるものと考えます。

 こうしたことから、本審議会では、「市長及び副市長の退職手当の額について」は、その職務・職責の重大さを考慮しつつも、大阪市の厳しい財政状況や社会情勢との均衡を図り、市民の十分な理解と支持が得られるよう、退職手当の支給割合及び額を、次のとおり速やかに改定を行うことが適当であるとの結論に達しました。

  1. 退職手当の支給割合及び額
    (1)市長   支給割合 100分の58
             退職手当の額 39,532,800円
    (2)副市長  支給割合 100分の47
             退職手当の額 25,492,800円
    ※ 退職手当の額については、任期満了時の額
      ただし、現副市長の現任期に係る退職手当の額については、緩和措置として、現任期のうち、就任から条例改正前の任期に係る退職手当の支給割合については100分の51とし、条例改正後の任期に係る退職手当の支給割合については100分の47とする。
  2. 実施時期
    改定の時期については、この退職手当の改定に関する条例が公布された日とするのが妥当と考える。

答申書

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平成23年7月5日大阪市特別職報酬等審議会 議事要旨

  1. 日時  平成23年7月5日(火曜日)午前10時30分から午前11時45分
  2. 場所  大阪市役所P1階 会議室
  3. 出席者
    (委員)  金児会長、川口委員、坂井委員、鈴木委員、髙田委員、藤井委員、吉村委員
    (市側)   《総務局》 
           村上総務局長、黒住理事兼人事部長、古畑給与課長、小林給与課長代理、大川係長、川戸係長
            《財政局》
           稲森財政局長、内藤財務部長、中小路財務課長、安尾総務担当課長、森総務担当課長代理、髙崎係長
              《政策企画室》
           稲垣秘書部長
  4. 議題  市長及び副市長の退職手当の額について
  5. 議事要旨
    (1)大阪市から審議会委員に対して、前回(平成23年6月2日)の会議資料、議事要旨及び追加資料の説明を行った。
    (2)各委員からの意見
      ・  (前回欠席委員から)前回の審議会であった意見と同様に、職責の重さなどを考慮すると、現行の水準としてそれほど高いとは思わないが、財政状況を考慮する必要はある。
      ・  税収から見て4倍強の市債とあるが、この数字は過去からの累積であり、ここ数年でみれば改善されているのではないか。
      ・  大阪市が現行制度に改正した昭和61年以降、他都市が改正してきていることも、1つの改正すべき要因となるのではないか。
      ・  政令指定都市の比較資料において、大阪市は22項目中18項目で3位以内となっており、必ずしもこれだけが都市格の指標ではないが、都市の規模やそれに伴う仕事の量は、他都市に比べて非常に大きいと言えるのではないか。
      ・  副市長の退職手当について、市長の退職手当の引き下げを考えるのであれば、同様に引き下げを考えるべき。
      ・  副市長就任当時に示されていた内容が、後に大幅に減額となることについてはどうかと思う。支給割合を段階的に引き下げるような手法はどうか。
    (3)今後の対応
      ・  市長の退職手当の支給割合については、職責の重さにあわせて改正幅を考慮すべきであり、0.58から0.60を1つの基準・候補として、改正内容をまとめることで各委員了承。
      ・  副市長の退職手当の支給割合については、旧五大都市の平均である0.47を基本としつつ、改正時期を1つの境目として按分する方法で、改正内容をまとめることで各委員了承。
      ・  8月中の答申に向けて、会長が答申の原案を作成のうえ、各委員に提示する。各委員ご確認のうえ、議論の必要があれば第3回の審議会を開催することで各委員了承。
  6. 会議資料
    平成23年6月2日 会議資料
    平成23年7月5日 会議資料

平成23年6月2日大阪市特別職報酬等審議会(諮問) 議事要旨

  1. 日時   平成23年6月2日(木曜日)午前10時45分から午前11時45分
  2. 場所   大阪市役所P1階 会議室
  3. 出席者  
    (委員)  金児会長、坂井委員、髙田委員、町田委員、吉村委員
    (市側)  平松市長
           《総務局》
           村上総務局長、黒住理事兼人事部長、古畑給与課長、小林課長代理、大川係長、川戸係長
           《財政局》
           稲森財政局長、内藤財務部長、中小路財務課長、安尾総務担当課長、森総務担当課長代理、髙崎係長
           《政策企画室》
           稲垣秘書部長
  4. 議題    市長及び副市長の退職手当の額について
  5. 議事要旨
    (1)大阪市長から大阪市特別職報酬等審議会会長に「市長及び副市長の退職手当の額について」諮問を行った。
    (2)総務局及び財政局から審議会委員に対し、「大阪市特別職報酬等審議会会議資料」の説明を行った。
    (3)各委員からの意見
     ・  大阪府や他都市の首長が半減や不支給とされているような状況もあるが、本審議会において、市長及び副市長の退職手当の適正な金額について、しっかり議論して決めていくことが大事である。
     ・  一般論として金額は確かに高い。民間企業とは異なり、税金から支払われるということも加味しなければならないとは思うが、職務の立場に対応する金額というものがあるのではないか。
     ・  市長・副市長の退職手当は後払い賃金的要素が高く、本来は年棒制にすべきではないかとも考えるが、全国で大阪市だけというのは難しいと思われる。
     ・  年収ベースに置き換えると約3500万円である。この金額が高いか安いかの議論となると、約4兆円の予算、職員数39,000人の長としてみれば、決して高くはないのではないか。
     ・  しかし一方で、税収に比べ4倍強の借金がある市の財政状況や他都市との比較などを鑑みれば、ある程度の配慮は必要ではないか。
     ・  給料月額は昨年度の審議会で議論し減額答申を行っており、今回は退職手当の支給割合をどうするのかという議論になるのではないか。
     ・  都市格というものも考慮するべきではないか。
     ・  休みの少なさや勤務時間など、非常に繁忙であると言える。
     ・  日頃、市長と接する機会がある者としては、市長の繁忙さはよくわかるが、一般の市民の方々にはわからない。もっと説明すべきではないか。
     ・  市長の退職手当の額について、職務・職責を鑑みると理解はできる数字ではあるものの、市民の方々から見て納得できる金額ではないのではないか。
     ・  妥当な金額の判断は非常に難しいが、ある程度までは下げるべきでないか。
    (4)今後の対応
     ・  市長及び副市長の退職手当の額は、初めての諮問であるので、慎重かつ十分に検討する必要がある。
     ・  様々な専門的知識・経験を有する各委員から広範かつ多角的な意見を踏まえ、議論しなければならない。
     ・  継続的に審議会を開催し、議論を重ねる必要がある。
     ・  遅くとも8月末までには、答申を出すこととしたい。
     ・  本日の意見交換の内容も踏まえ、引き続き審議会でさらに議論を深めていくことで、各委員了承。
     ・  事務局に対し、次回の審議会が早期に開催されるよう、各委員への日程調整を行うよう求める。
  6. 会議資料
    諮問書
    大阪市特別職報酬等審議会会議資料

平成22年度

平成22年11月16日(火曜日)大阪市特別職報酬等審議会(答申の受領)

 

 大阪市は、平成22年11月16日、大阪市特別職報酬等審議会から「特別職の報酬等の額」について、次のとおり答申を受領しました。
 なお、今回の答申は、平成22年10月28日に開催された審議会において、大阪市から「特別職の報酬等の額」について諮問したことを受け、審議会から答申いただいたものです。
 今後、答申の内容を尊重し、対応していきたいと考えます。

 

(参考:答申の受領について)

  1. 日時         平成22年11月16日(火曜日)午後5時から
  2. 場所         大阪市役所(本庁舎)5階 市長応接室
  3. 審議会代表    大阪市特別職報酬等審議会 会長 金児曉嗣
  4. 答申の受領者  大阪市副市長 北山啓三

大阪市会議員の報酬並びに市長、副市長の給料の額について(答申)

 平成22年10月28日、本審議会に対し諮問のあった標記について、次のとおり答申します。

 平成22年10月28日に、大阪市長から「大阪市会議員の報酬並びに市長、副市長の給料の額について」の諮問を受けました。

 大阪市における特別職の職務は、政令指定都市特有の広汎な活動分野に加え、都市機能の複雑化、高度化に対応するため専門的なものとなっており、その職責は非常に重いものがありますが、今般、特別職を含め大阪市職員を取り巻く状況は非常に厳しく、大阪市政に対する市民の関心も高くなっているところです。

 特別職の報酬等の額については、平成18年1月の前回改定以降、毎年、諮問を受け、審議を行ってきましたが、昨年度においては、「今日的な厳しい社会経済情勢であるものの、大阪市の特別職の果たすべき職責の重大さや、平成18年に報酬等の減額改定が行なわれている状況、並びに現在、自主的に報酬等の減額が行なわれていることなどを総合的に勘案し、報酬等の額について現行額のまま据置とすることが適当である」との答申を行い、現在に至っております。

 本審議会としては、諮問に基づき、特別職の報酬等については、その職責に見合ったものとなるよう考慮するべきであるという基本認識のもと、客観的な情勢を勘案し、慎重に検討を行いました。

 本年、審議会においては、大阪市一般職の職員の平成18年度からの給与改定率の累計が、マイナス3.10%となっていることや、消費者物価指数においては、平成17年を100とした場合、平成22年については、全国並びに大阪市の平均値は下落傾向の状況にあること、また、大阪市においては、市政改革を推進され、人件費の縮減に努めるなど、経費削減の取り組みを進められていますが、市税収入が大幅に減少する一方、生活保護費などの扶助費が増加しているという、極めて厳しい財政状況にあるといった点についても考慮する必要があること等を勘案し、議論を行いました。

 また、特別職の報酬等については、「主に消費者物価指数の上昇、あるいは下落のみを考慮するのではなく、本市一般職員の給与改定の状況等も踏まえて改定していること」や、「他都市との比較において、特別職の報酬等については、制度上の額が最高位に位置する一方で、本市一般職の平均給料月額においては、給料減額を含めると最下位にある」ことなどが報告され、さらに、「多額の市債残高を抱える大阪市において、将来に財務リスクを残す点などを考慮すると、特別職の報酬等が、政令指定都市の中で、最上位に位置することが適当なのか」との意見もあり、加えて、平成21年度から大阪市一般職の職員の給料減額措置が継続されている中、前回改定以降、平成18年度から平成22年度までの給与改定率の累計に、平成22年度の減額措置による公民格差の影響率、マイナス3.30%を加えると、概ね、マイナス6.3%の減額率となる状況にあることも報告されました。

 こうしたことから、「大阪市会議員の報酬並びに大阪市長、副市長の給料の額」については、その職責の重大さを考慮しながらも、今日の厳しい社会経済情勢との均衡を図る必要があることや、前回の改定以降、約5年が経過している状況等を総合的に勘案し、以下のとおり、速やかにマイナス5%程度を目安に減額改定を行うことが適当であるとの結論に達しました。

  1. 報酬月額及び給料月額
    (1)市会議長    報酬月額  1,200,000円
    (2)市会副議長  報酬月額  1,060,000円
    (3)市会議員    報酬月額   970,000円
    (4)市長         給料月額  1,420,000円
    (5)副市長      給料月額  1,130,000円
     なお、常任委員長及び副委員長の報酬月額は、常任委員長については、1,010,000円、副委員長については、990,000円とすることが適当である。

  2. 実施時期
     改定の時期については、この報酬等の改定に関する条例が公布された日の属する月の翌月とするのが妥当と考える。
参考資料
特別職区分現行の報酬
(給料)月額
答申額改定額改定率
市会議長1,260,000円1,200,000円-60,000円-4.76%
市会副議長1,120,000円1,060,000円-60,000円-5.36%
市会議員1,020,000円970,000円-50,000円-4.90%
市長1,500,000円1,420,000円-80,000円-5.33%
副市長1,190,000円1,130,000円-60,000円-5.04%
市会常任委員長1,060,000円1,010,000円-50,000円-4.72%
市会常任副委員長1,040,000円990,000円-50,000円-4.81%
※1 現行の報酬(給料)月額は、平成18年1月1日から適用。
※2 市会議長、副議長、議員、常任委員長、副委員長については、平成21年4月から平成23年4月までの期間、5%を減額、また、市長、副市長については、平成20年2月から平成23年12月までの期間、10%を減額。

                                                 

大阪市特別職報酬等審議会(諮問) 議事要旨

  1. 日時  平成22年10月28日(木曜日) 午後1時から午後2時
  2. 場所  大阪市役所7階市会第4委員会室
  3. 出席者
    (委員)
    金児会長、川口委員、坂井委員、鈴木委員、髙田委員、藤井委員、町田委員、吉村委員
    (市側)
    <総務局>
    村上総務局長、中村総務局理事兼人事部長、柊給与担当課長、小林給与担当課長代理
    <財政局>
    井上財政局長、黒住財務部長、田中財務担当課長、安尾総務担当課長
  4. 議題
    「大阪市会議員の報酬並びに市長、副市長の給料の額」について
  5. 議事要旨
    (1)大阪市長から大阪市特別職報酬等審議会会長に対して「特別職の報酬等の額について」諮問を行った。
    (2)総務局並びに財政局から委員に対し、会議資料の説明を行なった。

    (3)意見交換の主な概要
    ・平成18年1月の前回改正以降、毎年諮問を受けているが、答申としては、据え置いている。
    ・特別職の報酬等についてはその職責に見合ったものとなるよう考慮すべきである。
    ・本市一般職の職員の平成18年度からの給与改定率の累計が、マイナス3.10%となっていることや、消費者物価指数も平成17年に比して、下落傾向にあり、また、大阪市の極めて厳しい財政状況も考慮する必要がある。
    ・他都市との比較において、特別職の報酬等について、制度上の額が最高位に位置する一方で、本市一般職の平均給料月額においては、給料減額を含めると最下位にある。
    ・多額の市債残高を抱える大阪市において、将来に財務リスクを残す点などを考慮すると、特別職の報酬等が、政令指定都市の中で最上位に位置することが適当なのか。
    ・平成21年度から大阪市一般職の職員の給料減額措置が継続している中、前回の改定以降、平成22年度までの給与改定率の累計に、平成22年度の減額措置による公民格差の影響率、マイナス3.30%を加えると、概ね、マイナス6.3%の減額率となる。

    (4)今後の審議会としての取扱いについて
    ・本日の各委員からの意見を総合的に判断し、委員の総意として、引き下げることが適当であり、4%から5%程度を減額することで、各委員了承。
    ・本日、審議会で確認いただいた内容を基に、会長の方で一旦預かり、「答申」の原案を作成のうえ、委員の皆様方にお示しし、「答申」の案についての、ご意見、ご確認をいただく形を取ることについて、各委員了承。

  6. 会議資料
    諮問書(写)
    大阪市特別職報酬等審議会会議資料

                                              

平成22年10月12日(火曜日)大阪市特別職報酬等審議会(意見書の受領)

1 日時    平成22年10月12日(火曜日)午前9時15分から
2 場所    大阪市役所(本庁舎)5階 市長応接室
3 審議会代表   大阪市特別職報酬等審議会 会長 金児曉嗣
4 意見書の受領者 大阪市副市長 北山啓三

「非常勤の行政委員会委員の報酬のあり方」について(意見)

「非常勤の行政委員会委員の報酬のあり方」について(意見)                                          
  1. 意見交換にあたっての基本的な考え方
      大阪市の行政委員会の非常勤の委員報酬について、当審議会は、地方自治法の趣旨等を踏まえ、以下の考え方により、意見交換を行った。
    1     全ての行政委員会の非常勤の委員報酬について、地方自治法第203条の2 第2項の規定に則り、原則、「日額報酬」とする。
    2     ただし、例外的な個別の事情があり、日額報酬とすることにより不都合が生じるものがある場合には、個々に検討、議論する。
    3     平成22年度の各行政委員会の予算額を上回らないこととする。
  2. 具体的な報酬の支給方法並びに報酬額について
      非常勤の職である行政委員会の委員の報酬は、生活給としての意味は有さず、純粋に勤務実績に対する反対給付であるものと考えており、審議会に対して求められた「意見」としては、地方自治法の原則に則り、全ての行政委員会の報酬について、以下の考え方により、別紙に示すとおり、日額制に見直すことが適当である。

    1     新たに日額で支給するもの(教育委員会、市及び区選挙管理委員会、監査委員、人事委員会並びに農業委員会)
    ・     非常勤の行政委員の報酬については、国の非常勤職員に対する報酬の限度額である35,200円を基本とする。ただし、この額を委員長及び会長とするか、もしくは委員の報酬単価とするかについては、市としての検討が必要。
    ・     委員長及び会長については、その職責を考慮し、これまでどおり、委員の報酬額を上回るものとするが、その率については、市としての検討が必要。
    ・     ただし、国の35,200円の限度額が、平成22年度の人事院勧告を受け、減額改定が実施された場合には、その額を考慮すべきである。
    ・     また、同一の日に当該委員会において異なる勤務があった場合においても、勤務1日あたりの日額報酬を上限とすべきである。
    ・     選挙管理委員会における、区選管については市選管の委員長及び委員、また、監査委員における議選の監査委員については、識見を有するもの者のうちから選任された者との、現行の月額報酬での差を考慮し、検討が必要。
    ・     農業委員会における総会出席以外の活動については、現行の月額報酬を超えない範囲で日額報酬の単価設定の検討が必要。
    ・     報酬の支給対象となる勤務は、主として、当審議会に対して示された業務内容など、行政委員会の委員としての活動を行った場合のものとする。
    ・     こうした考え方に基づいて、日額で設定した場合における報酬額の総額において、平成22年度の行政委員会の予算総額並びに現行の月額報酬のそれぞれの額を下回る内容とすべきである。

    2     既に日額で支給しているもの(固定資産評価審査委員会)
    ・     現在、日額報酬での支給額が制度上、委員長が27,400円、委員が21,400円であるが、ここから、平成22年度については、5%を減額し、予算上、その額で支給していることから、現在の5%の減額値で据え置くべきである。

    3     その他
    ・     ただし、将来的に委員会の活動内容が、常勤に近い実態となった場合には、月額報酬に改めることを否定するものではない。
  3. 実施時期等
    平成23年4月1日から、経過措置を設けずに適用することが適当である。
  4. 意見交換の経過
     大阪市長から、本年1月15日に、当審議会に対して、「大阪市の行政委員会の委員報酬のあり方」についての「意見」を求められ、本年度において、計3回にわたって審議会を開催した。

     当審議会においては、各行政委員会の責務、組織、設立根拠やその役割、機能、また、それぞれの行政委員会の職務、職責内容、並びに平成21年度の活動状況や、平成18年度から20年度までの3箇年の会議等勤務日数について詳細な資料の提出と報告を求めていたものであり、まず、委員の共通認識、理解を深めるために、直接、各行政委員会の事務局に対して、ヒアリングを行ってきた。

     次に、事務局からの他の自治体における日額制への見直しの状況など、詳細な資料の提出と報告を求め、現行の月額報酬を日額報酬に改めるとした場合の、支給方法、あるいは支給水準等について、どのように考えるのが妥当であるのか、という点について集中的に意見交換を行ってきた。

     見直しに当たっての基本的な考え方について、それぞれの行政委員会の報酬額が、平成22年度の予算額を上回らないこと、また、地方自治法の規定のとおり、原則として日額報酬とすること、この二点を基本とすることを、審議会で確認し、そのうえで、例外的な個別の事情があり、日額報酬とすることにより不都合が生じるものがあるのかどうか、ある場合には、その点を個々に検討する、といった点について、審議会としての共通の理解、認識を確認して意見交換を行った。

     その中では、それぞれの行政委員会の役割、職務、職責等については共通して非常に重いものがあり、委員会ごとに差を設け、月額と日額とを線引きすることは難しく、一部の行政委員会から、月額報酬制を維持したい旨の要望もなされたが、月額報酬を維持するまでの、特別な個別の事情や、勤務実態があるとまではいえないとの判断に至った。

     また、日額にすることによって、現行の報酬、予算額を上回ることが想定されるようであれば、支給の最高限度額などを設けることにより、歳出の抑制を検討すべきといった意見もあり、そのことによって、市民目線から見ても、理解が得られるものであり、原則、地方自治法の規定に立ち戻り、全て日額とすることが妥当な判断であるという結論に達した。

     なお、原則、地方自治法の規定のとおり日額報酬とし、水準については、国の非常勤職員の報酬の限度額である35,200円を用いることが、対外的な説明や、市民の方々、あるいは現在の行政委員会の委員の皆様方にもご理解が得られるのではないか、といった意見があり、また、既に日額報酬となっている固定資産評価審査委員会については、現行の報酬額を、21年度に引き続いて、22年度についても5%の報酬を減額しており、その額で22年度の予算とされており、また、他の委員会と比較しても報酬が低く抑えられている点などを考慮し、現在の5%の減額値で据え置くべきとしたところである。

     そうした点を踏まえ、委員長又は会長、並びに委員の日額の報酬額をどうするのか、実際の支給額を個別にどのように定めるのか、といった点について、その最終的な判断については、大阪市が主体的に決められるべきものとの判断に達したものである。

     一方、審議会においてのヒアリングや、各局からの資料を見る限りにおいては、今回の見直しにおいて、常勤と同様の実態とは確かに言えず、日額報酬とする方向についてはやむを得ないが、滋賀県に対する裁判では、月額の支給を必ずしも否定しているものではなく、委員会によって、月額報酬に馴染む勤務実態となるのであれば、月額報酬とすることについての含みを持たしておく方がいいのではないかといった意見もあり、地方自治法で、ただし書きの規定がされていることからも、月額報酬に改めることへの余地を残しておくことについて、今後の検討課題とすることを、意見書に加えることも確認した。

     以上の点から、大阪市からの要請に対し、諸般の情勢、さらには、他の自治体における見直しの状況や、滋賀県に対する大津地裁、また大阪高裁の判決の状況等を総合的に勘案し、集中的に議論をした結果、前記のとおりの意見の申し出を行うものである。

 

(別紙)

新たに日額で支給するもの
行政委員会現在の報酬月額改正後の報酬日額
制度上の額減額後の額
教育委員会委員長439,000円417,000円35,200円
注1)
委員364,000円346,000円
選挙管理委員会委員長430,000円409,000円35,200円
注1)
委員355,000円337,000円
委員長156,000円148,000円注2)市選管の報酬との均衡を考慮し検討
委員136,000円129,000円
監査委員識見を有する者のうちから選任された代表監査委員439,000円417,000円35,200円
注1)
識見を有する者のうちから選任された者364,000円346,000円
市会議員のうちから選任された者117,000円111,000円注2)識見の報酬との均衡を考慮し検討
人事委員会委員長439,000円417,000円35,200円
注1)
委員364,000円346,000円
農業委員会会長86,000円82,000円35,200円
注3)総会に出席した場合のみ           
会長職務代理59,000円56,000円
委員51,000円48,000円
注1)35,200円の報酬額を委員長又は会長(識見を有する者のうちから選任された代表監査委員を含む)に適用するか、あるいは委員(識見を有する者のうちから選任された者を含む)に適用するかは市としての検討が必要。ただし、国の35,200円の限度額が平成22年度の人事院勧告を受け、減額改定が実施された場合には、その額を考慮する。

注2)区選管については市選管との、また議選の監査委員については識見を有する監査委員との現行の月額報酬での差を考慮し検討が必要。

注3)農業委員会の総会出席以外の活動については、現在の月額報酬を超えない範囲での検討が必要。
既に日額で支給しているもの
行政委員会現在の報酬日額改正後の報酬日額
制度上の額減額後の額
固定資産評価
審査委員会
委員長27,400円26,000円26,000円
委員21,400円20,300円20,300円

                                                         

第3回 大阪市特別職報酬等審議会 意見交換要旨

1 日時  平成22年8月17日(火曜日) 午後2時から午後3時

2 場所  大阪市役所本庁舎7階 市会第4委員会室

3 出席者
  (委員)
   金児会長、川口委員、坂井委員、鈴木委員、髙田委員、藤井委員、吉村委員

  (市側)
     <総務局>
   村上総務局長、中村総務局理事兼人事部長、柊給与担当課長、小林給与担当課長代理
     <財政局>
      井上財政局長、黒住財務部長、田中財務担当課長、安尾総務担当課長

4 議題
   「大阪市の行政委員会委員の報酬のあり方」について

5 意見交換要旨
 (1)事務局から、6月28日及び7月2日に行った、各局からのヒアリング並びに意見交換内容について、経過報告を行った。
   (2)事務局(総務局)から委員に対し、会議資料に沿って、他の自治体における改正状況等の概要説明を行った。
 (3)意見交換の主な概要

  • 地方自治法の原則どおり、全委員会日額報酬とすべき。
  • 市民の目から見ても、原則に戻るべきであり、全て日額とすることが妥当な判断。
  • 行政委員会の委員を本業にしている方はおらず、活動実態から見ても、到底、常勤と同様とは言い難く、月額報酬には馴染まない。
  • 各委員会とも、職務・職責の重さは共通して重要であり、月額と日額とを線引きすることは難しい。
  • 日額にすることによって、現行の報酬、予算額を上回るようであれば、支給の最高限度額などの限度を設けることにより、歳出の抑制になる。
  • 前回のヒアリングや、各局の資料を見る限りにおいては、今回の見直しにおいて、常勤と同様の実態とまでは言えず、日額報酬とする方向についてはやむを得ない。しかしながら、将来的に、常勤に近い勤務実態となるのであれば、月額支給は、法律のただし書きで規定されており、月額支給も認められることについての余地を残しておくこととする。
  • 固定資産評価審査委員会については、現在の報酬額を上回らない範囲とする。
  • 原則、日額報酬に改めるべきとしたが、事務局からの資料や、意見交換の中にもあったように、国の非常勤職員の限度額である35,200円を、委員長又は委員の一定の基準とすることが、対外的な説明、市民の方々、あるいは、現在の行政委員の皆様方にも、理解が得られるのではないか。

 (4)今後の審議会としての取扱いについて

  • 本日の各委員からの意見を総合的に判断し、当審議会としては、全ての委員会について、地方自治法の規定に則り、日額報酬に改める方向とすべき、とした「意見」を取り纏める方向で、各委員了承。
  • 「意見」を取り纏めるうえで、それぞれの委員会の支給方法に加え、支給水準についても、一定の考え方を示すことについて、各委員了承。
  • 本日、審議会で確認いただいた内容を基に、会長の方で一旦預かり、「意見書」の原案を作成のうえ、委員の皆様方にお示しし、「意見書」の案についての、ご意見、ご確認をいただく形を取ることについて、各委員了承。
  • 大阪市として、「意見書」の内容を踏まえ、どのようにされるのか、当審議会に報告していただくことを、事務局に対して求められた。   

6 会議資料
 (1)平成22年度 人事院勧告「給与勧告の骨子」
   (2)大阪市特別職報酬等審議会 意見交換概要(要旨)(第1回・第2回)
   (3)行政委員会委員報酬に関する資料

                                                  

大阪市特別職報酬等審議会 意見交換要旨

1 日時 
  (第1回)平成22年6月28日(月曜日) 午後1時から午後3時
  (第2回)平成22年7月2日(金曜日) 午後1時から午後2時30分

2 場所 大阪市役所本庁舎7階 市会第4委員会室

3 出席者
  (委員)
 金児会長、川口委員、坂井委員、鈴木委員、髙田委員、藤井委員(7月2日のみ)、吉村委員

  (市側)
 <総務局>
 村上総務局長、中村総務局理事兼人事部長、柊給与担当課長、小林給与担当課長代理
 <財政局>
 井上財政局長、黒住財務部長、田中財務担当課長、安尾総務担当課長、井戸管理担当課長
 <教育委員会事務局>
 小川総務担当課長
 <選挙管理委員会事務局>
 松浦選挙担当課長
 <監査・人事制度事務総括局>
 三井総務担当課長
 <経済局>
 中河農業委員会担当課長

4 議題
 「大阪市の行政委員会委員の報酬のあり方」について

5 意見交換要旨
 (1)事務局(総務局)から委員に対し、会議資料に沿って概要説明を行った。
 (2)各行政委員会を所管する各局から、委員に対し、会議資料に沿って概要説明を行った。
 ※6月28日は、教育委員会、選挙管理委員会並びに固定資産評価審査委員会を、また、7月2日は、監査委員、人事委員会並びに農業委員会を所管する各局から概要説明を行った。


 (3)意見交換の主な概要

  • 業務実績を見ると、会議の時間が1時間程度のものであり、その程度の時間で十分な審議ができているのか。
  • 国の中央選挙管理会という組織は日額報酬である。
  • 滋賀県の裁判例から見ると、常勤であるという前提で初めて月額制と言われており、大阪市の内容は常勤とは到底言えない。
  • 職務、職責から見て、月額報酬が馴染むものであり、報酬額の引き下げはやむを得ないが、日額制は馴染まないとの教育委員会からの説明がよく理解できない。
  • 日額制にすることにより、活動回数が増えれば報酬も増えることとなり、月額報酬を引き下げることの方が、現職の委員に申し訳ないのではないか。
  • 既に日額報酬の委員会については、その水準を議論する必要がある。
  • 会議等の数字に表れる出席回数以外の部分を、どう評価し、開催の執務量のようなものに直して行く必要がある。
  • 月額報酬で無ければならないという理由より、実際の会議に現れない業務量のようなものの評価の検討が必要。  

 (4)次回の審議会について

  • 事務局に対し、月額制から日額制に改めた自治体の先行事例について、説明を求める。
  • また、日額化した自治体の事例や、国の非常勤職員の単価を仮に本市に置き換えた場合の考え方等について説明を求める。
  • 事務局に求めた資料並びに、この2日間のヒアリング、意見交換を行った内容等を踏まえ、行政委員会ごとの報酬の支給方法や水準等、具体的な方向性について、中間的なとりまとめができるよう、審議会で引き続き議論を深めて行くことで、各委員了承。   

6 会議資料
 (1)大阪市特別職報酬等審議会参考資料
 (2)行政委員会委員報酬に関する資料 


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平成21年度

平成22年1月15日(金曜日)大阪市特別職報酬等審議会(諮問)
1 日時    平成22年1月15日(金曜日)午後2時から午後3時
2 場所    大阪市役所本庁舎7階 市会第4委員会室
3 出席者
  (委員)
   金児会長、坂井委員、鈴木委員、髙田委員、吉村委員
  (市側)
   北山副市長
  <総務局>
   村上総務局長、中村総務局理事兼人事部長、柊人事部給与担当課長
   間嶋人事部給与担当課長代理、大川人事部担当係長、高畑人事部担当係長
  <財政局>
   井上財政局長、黒住財務部長、種林財務部総務担当課長、高崎財務部担当係長、
   岩岡税務部審査監察担当課長代理
  <経済局>松本企画部担当係長
  <教育委員会事務局>川本総務部担当係長
  <選挙管理委員会事務局>松浦選挙担当課長
  <監査・人事制度事務総括局>三井総務担当課長、谷口担当係長

4 議題    特別職の報酬等の額について

5 議事要旨

  1. 大阪市長から大阪市特別職報酬等審議会会長に対して「特別職の報酬等の額について」諮問を行った。
  2. 総務局並びに財政局から委員に対し、会議資料の説明を行なった。
  3. 議題のその他として総務局から委員に対し、行政委員会委員報酬に関する意見を求めるための経過報告及び参考資料の説明を行なった。
  4. 意見等の概要
    (特別職の報酬等の額)
    • 大阪市の特別職の職責は重大である。
    • 報酬等の改定は平成18年に実施されている。
    • 自主的に報酬等の減額措置を行なっている。
    • 報酬等の額について、現行額のまま据え置くことが適当であること
    • に関し、各委員が了承する。

    (行政委員会委員の報酬のあり方)

    • 年間の活動日数が少ないことに関して指摘。
    • 活動状況等の詳細が必要である。
    • 活動状況の実情に見合う報酬の議論が必要である。
  5. 今後の対応
     ○ 本審議会の議論の結果を会長が答申(案)でまとめることで各委員了承。
     ○ 行政委員会委員の報酬のあり方に関して、今後意見交換を行なっていくこととする。
     
  6. 会議資料
    (1)大阪市特別職報酬等審議会会議資料
    (2)行政委員会委員報酬に関する参考資料

 

平成22年1月26日(火曜日)大阪市特別職報酬等審議会(答申)

  1. 日時        平成22年1月26日(火曜日)午後1時から
  2. 場所      大阪市役所本庁舎5階 市長応接室
  3. 出席者
    (委員)
      金児会長
    (市側)
     平松市長、森下副市長、北山副市長
    <総務局>
     村上総務局長、中村総務局理事兼人事部長
    <財政局>
     井上財政局長、黒住財務部長
  4. 概要
    大阪市特別職報酬等審議会では、平成22年1月15日に市長からの「大阪市会議員の報酬並びに市長、副市長の給料の額について」諮問に対し、今日的な厳しい社会経済情勢であるものの、大阪市の特別職の果たすべき職責の重大さ、平成18年に報酬等の減額改定が行われている状況、自主的に報酬等の減額が行われていることなどを総合的に勘案し、報酬等の額について現行額のまま据置とすることが適当であるとの意見をまとめました。 

答申書

平成22年1月26日
大阪市長 平松邦夫 様

大阪市特別職報酬等審議会
会長         金児曉嗣

特別職の報酬等の額について(答申)
 平成22年1月15日本審議会に対し諮問のあった標記について、次のとおり答申します。
 平成22年1月15日に、市長から「大阪市会議員の報酬並びに市長、副市長の給料の額について」の諮問を受けました。
  本審議会としては、諮問に基づき、社会経済情勢の変化や客観的な諸状況の推移等を考慮し慎重に検討を行いました。
   大阪市における特別職の職務は、政令指定都市特有の広汎な活動分野に加え、都市機能の複雑化、高度化に対応するために専門的なものとなっており、その報酬等については、職責を十分遂行し得るよう考慮する必要があるとともに、一般職員の給与改定及び他の政令指定都市等の特別職の報酬等の状況、社会経済情勢等を踏まえて検討すべきであると考えます。
   本年については、今日的な厳しい社会経済情勢であるものの、大阪市の特別職の果たすべき職責の重大さ、平成18年に報酬等の減額改定が行なわれている状況、並びに現在、自主的に報酬等の減額が行なわれていることなどを総合的に勘案すると、報酬等の額について現行額のまま据置とすることが適当であるとの結論に達しました。

平成22年1月26日大阪市特別職報酬等審議会(答申)の答申書


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平成20年度

平成20年11月20日(木曜日)大阪市特別職報酬等審議会(諮問)

 議事要旨 議事録 会議資料

平成20年12月22日(月曜日)大阪市特別職報酬等審議会(答申)

 答申書「特別職の報酬等の額及び大阪市会政務調査費の額について」

平成20年12月22日大阪市特別職報酬等審議会(答申)の答申書

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