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再発見!すみよし文化レポート その2

2013年7月25日

ページ番号:228702

再発見!すみよし文化レポート その2 住吉菓庵 喜久寿 伊藤道彦(いとうみちひこ)さん・北村泰人(きたむらやすひと)さん 

住吉区で文化的・歴史的活動をされている個人や団体に活動内容や住吉の魅力についてお話を聞いていきます。

 

受賞作品「不老富貴」への思いと、隠れ家的存在「住吉菓庵喜久寿」 住吉菓庵 喜久寿 伊藤道彦さん・北村泰人さん

 4月26日(金曜日)~5月6日(月曜日)まで開催していた「'13食博覧会・大阪」では、職人さんの技が光るたくさんの工芸菓子作品が並んでいました。力作ぞろいの中から菓子部門内閣総理大臣賞に輝いたのは、住吉区の和菓子店「喜久寿(きくじゅ)」の伊藤道彦さんの作品です。今にも動き出しそうな龍と、繊細な松や牡丹の対比が素晴らしい作品です。作品の製作に関わるお話や、住吉というまちへの思いなどを伊藤さん、専務の北村泰人さんにお伺いしました。

できるようになると楽しい

― 伊藤さん、菓子職人になったきっかけを教えてください。

伊藤さん 父がこの店、(喜久寿)で働いていました。父の背中を見てかっこいいなと思ったのがきっかけです。18歳から他の店で2年間、20歳から喜久寿で23年間働いています。

― お菓子を作る面白味は何ですか?

伊藤さん できないことができるようになるのが一番楽しいです。できるようになればなるほど奥深さを知ります。そして、それを若い人に伝えるとますます、楽しくなります。自分で勉強してそれを伝えるのが楽しいんです。

北村さん 喜久寿には、懇意にしている同業のお店から年間1~2名の若い職人が修行にやってきます。だいたい5年間ほど働いています。今の若い人は、実家がお菓子屋さんでない人以外はなかなか続きにくいことが多いのですが、うちには彼がいますので、続けられると言っている若い職人も大勢います。

― 菓子職人の世界は、先輩は厳しいものですか?

伊藤さん 先輩は怖かったです。仕事は見て覚えていくものだと言われていました。確かに、自分で練習をして手作業を覚えないと、先に進めません。練習が必要です。若いころは、普段の仕事が終わってから、毎日練習をします。今回の工芸菓子の製作も、普段の仕事が終わってから、取りかかっていました。

普段の生活からヒントを得る

― 今回の作品は、製作時間はどれくらいかかりましたか?

伊藤さん 花の部分で2時間ほどです。普段の仕事が終わった後に少しづつ製作し、全体では2ヶ月間ほどかかりました。

― 今回の作品のテーマを教えてください。

伊藤さん まずは「不老富貴」というテーマが浮かびました。「龍」を作りたいと思ったんです。自身の持てる「松と牡丹」に「龍」を合わせてみようと思いました。水墨画をテーマにした中国のドラマを見ていて、水墨画の黒い色の中に、花の部分にだけ色を着けると絵の中のポイントになる、という方法が出てきました。それが作品のヒントになりました。黒い龍と牡丹のコントラストが、今回の作品のポイントです。龍を作るときは、「降りてくる」というか、気づいたらできてしまっている、という感じでした。鱗を鋏で切って表現したり、いろいろと工夫しています。

― ドラマを見て作品のヒントを得たんですね。普段の生活のなかで、作品のヒントを得ることは多いんですか?

伊藤さん そういえば、いつも何かしら創作に絡んでいるかもしれません。花が咲いているのを見ると、作品のヒントにならないかと常に見ています。

― 今後は何か作ってみたいものはありますか?

伊藤さん 鳥を作ってみたいです。鳥をテーマとしたクオリティーの高い作品製作にチャレンジしたいです。


受賞作品と製作者の伊藤さんです


受賞作品「不老富貴」
花瓶以外はすべて砂糖などで作られています。

うちは住吉じゃないとアカン

― 喜久寿といえば、住吉区近辺では、頻繁に喜久寿さんの紙袋を見かけます。地域の方に愛されているなあと感じるのですが、住吉でお菓子を作ること、売ることについてのお考えをお伺いします。

北村さん 昭和25年から営業しています。住吉は文化的で隠れ家的な魅力のあるまちだと思います。その住吉で喜久寿も隠れ家的な存在でありたいと思います。どら焼きもおいしいし、他のお菓子もおいしいんです。そのお菓子をわざわざ探して来ていただけるのがステイタスです。創業者である伯母のコンセプトは、「地域密着で事業を広げすぎず、お客様と対面して売る」ということです。商売としては、お客様のニーズに合わせ、集客をする仕掛けも必要だとは思います。店舗を増やして事業を広げるという方法もあるのでしょうが、私たちは、この地が落ち着くんです。神社、ちん電など歴史的な資産もたくさんあり、まさに、隠れ家的な魅力がいっぱいです。そのことが、お客様にとっても私たちにとっても、ステイタスになると思います。うちは住吉じゃないとアカン、と思います。この地を大事にしたいです。文化人も多いし、私は生まれも育ちもこの辺りです。幼馴染も多くいます。

伊藤さん 同じですね。私は堺っ子ですが(笑)

隠れ家的な落ち着くまちの魅力を知ってほしい

― お二人は「住吉の魅力」ってなんだと思いますか?

伊藤さん 古い町並み、古風な土地柄、下町の雰囲気、が魅力でしょうか。

北村さん 住吉には思い入れがあります。慣れ親しんだまちです。外には出られません。落ち着かないんです。魅力はやはり、落ち着くというところでしょうか。

― 住吉はこれからはどんなまちになっていけばいいと思いますか?

伊藤さん もう少しまちとして発展してもいいなと思います。人が集まり、人の流れができてほしいです。いろんな人にいろんな住吉を知ってほしいからです。うちだけでなくいろいろ知ってほしい。

北村さん 発展すると言っても、梅田のような商業的なビルばかりが建つのではなく、レトロなイメージを持ちつつ発展してほしいです。あとは、歴史的な資産もたくさんあるので、気軽に住吉大社さんなどにもお参りしていただきたいですね。そして、地元の土産物として私たちのお菓子を、外に持っていっていただき、持って帰っていただきたいと思います。これからも隠れ家的な魅力の住吉で、隠れ家的な店としてやっていきたいです。隠れ家商法ですね(笑)

 

ありがとうございました。

この後、伊藤さんに生菓子を作る工程を見せていただきました。その様子はこちらから↓


左:伊藤道彦氏 右:北村泰人氏

伊藤道彦(いとうみちひこ)

住吉菓庵株式会社喜久寿 取締役

  • 堺市出身
  • 昭和45年生まれ
  • 平成4年4月 株式会社喜久寿に入社
  • 平成24年9月 同社取締役に就任
  • 受賞歴

平成9年「‘9食博覧会 実行委員会会長表彰」

平成10年「大阪小売商団体連合会 名誉会長大阪市長表彰」

平成12年「大阪府知事青年優秀賞」

平成16年「大阪市長優秀従業員表彰」

平成25年「'13食博覧会・大阪 菓子部門内閣総理大臣賞」

     

北村泰人(きたむらやすひと)

住吉菓庵株式会社喜久寿 専務取締役

  • 住吉区出身
  • 昭和34年生まれ
  • 昭和58年4月 株式会社喜久寿に入社
  • 平成14年9月 同社専務取締役就任 

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