トコジラミについて
2022年12月26日
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トコジラミは、「南京虫(ナンキンムシ)」とも呼ばれ、かつては都市の住宅密集地域で一般的な虫でした。その後、殺虫剤の普及とともに1970年代には激減しましたが、近年、再びトコジラミの被害が増加しています。
室内でトコジラミが増えてしまうと、駆除することは困難です。トコジラミの特徴を知り、被害に気が付いたら、早期に対策を行いましょう。
動画
トコジラミの形態と習性について
トコジラミと呼ばれていますが、シラミ目ではなくカメムシ目に属します。体長5~8mmの茶褐色で空腹時は扁平な虫です。卵や幼虫は白く粘着性があります。
成虫は吸血しなくとも1年以上生き、雌雄に関わらず幼虫から成虫まですべて吸血します。吸血すると濃血色になり、丸く膨れ上がります。夜寝ている時に吸血されることが多く、吸血後はすばやく潜伏場所に戻るため、トコジラミの存在に気が付かないことがあります。また、人以外に犬や猫などにも吸血します。

卵

一齢幼虫

左:吸血後のトコジラミ(成虫)
右:空腹時のトコジラミ(成虫)
写真提供:国立感染症研究所昆虫医科学部
トコジラミの生息場所
扁平な体をしているため、家具やカーペット、床や壁の継ぎ目、たたみのへり、ブラインドやカーテンのほか衣類や鞄、コンセントプレートの中、書籍などあらゆる隙間に潜り込むことができます。また、就寝中に吸血することが多いため、ベッド周りに生息していることが最も多いと言われていますが、昼間でも吸血することがあります。

マットレスに生息するトコジラミ

たたみのへりに生息するトコジラミ写真
提供:大阪府ペストコントロール協会
生息場所の拡大
トコジラミは人の衣服やカバンにくっついて長距離を移動します。移動した先で物に付着したり、産卵したりして生息場所を拡大します。例えば、トコジラミが生息している部屋で、ベッドやソファーに長時間座った時に衣類へ入り込まれたり、鞄をカーペットに置いた時に卵を産卵されたりするなど人の使用する様々な物を介して生息場所を拡大します。特に卵や生まれたばかりの幼虫は付着しやすく、付着していることに気付きにくいため、注意が必要です。
トコジラミに刺されると
トコジラミは吸血している間、血液の凝固を防ぐため唾液を注入します。この唾液がアレルギー反応を引き起こし、激しいかゆみや発赤等に襲われます。症状には個人差がありますが、かゆみが激しい場合は十分な睡眠がとれなかったり、皮膚をかきむしることにより皮膚障害を起こすなど生活に支障をきたす恐れがあります。
防除対策について
トコジラミは発見が難しく、一旦繁殖すると防除期間が長くなるため、費用が高くなることがあります。また、一般的に販売されている殺虫剤に対して抵抗性を示すとも言われており、個人の力による防除が困難な場合もあります。
早期に発見し、掃除機で吸い取ったり、駆除業者に委託するなど数が少ないうちに防除することが重要です。 (大阪市ではトコジラミの駆除は行っておりません。)

トコジラミと血糞
写真提供:国立感染症研究所昆虫医科学部
殺虫剤による駆除について
トコジラミは、現在一般的に販売されている殺虫剤に抵抗性を示すと言われており、効果が低い可能性があります。また、卵には効果がありません。
殺虫剤の過度な使用は害虫に抵抗性を獲得させる恐れがあるほか人や環境に影響を及ぼす可能性もありますので、注意してください。
参考文献
トコジラミ技術資料集(社団法人日本ペストコントロール協会)
問い合わせ先
トコジラミについては、大正区役所 保健福祉課 健康づくりグループ(電話06-4394-9973)へお問い合わせください。
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このページの作成者・問合せ先
大正区役所 保健福祉課 健康づくりグループ 生活環境担当
電話: 06-4394-9973 ファックス: 06-6554-7153
住所: 〒551-8501 大阪市大正区千島2丁目7番95号(大正区役所3階)