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大阪・関西万博に出展された、りびんぐラボ大阪関西の皆さんにインタビュー!!

2026年1月1日

ページ番号:668358

万博で見せた、町工場の「ものづくりのチカラ」

多くの来場者でにぎわった2025年大阪・関西万博。大正区からも、大正区・港区の企業を中心とするりびんぐラボ大阪関西と、大正区内企業が参加するプロジェクトが出展しました。今回は出展企業の皆さんに、万博での取組を振り返っていただきました。

万博出展の経緯について

参加してくださった皆さん
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写真左から:株式会社池田鉄工所の林さん、有限会社南歯車製作所の南さん、株式会社木幡計器製作所の木幡さん、取材に立ち会ってくださった光機械工業株式会社の長嶺さん、山田製作所の山田さん

りびんぐラボ大阪関西 に参加する4社の皆さんにお集まりいただきました。木幡計器製作所の木幡さん、池田鉄工所の林さん、南歯車製作所の南さん、山田製作所の山田さんです。なお、林さんと南さんは、飛行船「Zipang」プロジェクトにも携わっておられます。ではまず、大阪・関西万博に出展することになった経緯からお聞かせください。

木幡 大阪商工会議所からお声がけいただいたことがきっかけです。「町工場の技術で世界の課題解決に挑戦する」というテーマづくりの段階から関わっており、そのまま万博に出展することになりました。

南 テーマに沿って、「りびんぐラボ大阪関西」からは医療従事者の課題を解決する製品を考案することになりました。一方で、空飛ぶトラック「Zipang」プロジェクトは、万博出展のために集まったメンバーで何をするかを話し合って決めました。

医療現場の課題をアイデアで解消

ではまず、りびんぐラボ大阪関西 の取組から教えてください。

木幡 私たちはコロナ禍の2020年に「りびんぐラボ大阪関西」の前身である「りびんぐラボ大正」を立ち上げ、医療現場の困りごとをものづくりで解決する取組をはじめました。今回も済生会泉尾病院にご協力いただき、狭い場所でベッドを動かすのが大変という課題に挑戦しました。

南 縦横無尽に動けるオムニホイールをベッドに付けたことで、縦だけでなく横や斜めへの移動も可能になりました。当初はロボットや台車などの案もありましたが、現場での使いやすさや導入のコストを考えて、この形になりました。


最先端の技術をアピールするというより、現場で使う人の目線に立って開発されたということですね。

木幡 コロナ禍のときも、とにかく実用的ですぐ使えるものをつくることを大事にしていました。その流れで考えると、既存のものを活用するのは私たちらしい発想だと思います。 

南 アイデアをカタチにする技術はあるので、ベッドにホイールを取り付けるパーツなどは自分たちで製造しました。ただ、多分野の企業が連携し、ものづくりで課題解決するというりびんぐラボ大阪関西の活動を、会場でどう展示するかには頭を悩ませました。


ベッドはゴールのひとつであって、そこに至るプロセスを見せる必要があると。

山田 会議でアイデアを出し合っているところを撮影してSNSにアップしたり、当日までの発信にも力を入れました。

南 展示方法も、当初は映像やパネルの予定でしたが、やはり現物があったほうが良いということベッドを制作しました。多くの方に立ち止まっていただけたので、作って良かったですね。


万博会場での来場者の反応はいかがでしたか?

木幡 ライフサイエンスのパビリオンなので看護師さんもたくさん来られて、「あったら便利です」と言っていただきました。車いすやベビーカー、キャリーバッグにも使えるなど、いろいろなご意見もありました。

南 実際の現場に導入するには耐久性など課題はありますが、可能性は示せたのではないかと思います。

ベット
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オムニホイールを使用したベット

会場の様子その1
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会場でベットの操作説明をおこないました。

夢の「空飛ぶトラック」への挑戦

続いては、飛行船「Zipang」についてお聞きします。どういったプロジェクトだったのでしょうか?

南 可変浮力機能で上下移動が可能な飛行船を開発するプロジェクトです。理論上は計算されていましたが、それを町工場の技術で実際に形にすることをめざしました。ヘリウムや空気を漏れないように作るのが難しく、開発にはすごく時間がかかりました。

林 120メートル級の飛行船で60トンの物資を上げるというのがゴールなので、そこに向けた実験を繰り返していたのですが、やはりこちらもどう展示するかが課題でした。


たしかに、何をどう見せるのかが難しそうですね。

林 展示用に船体を小さくすると上げられる量も少なくなるので、すごさが伝わらないというか。

南 3メートルぐらいのを作ろうとがんばったのですが、スペースの都合もあり、最終的にはレバーで上下に動く飛行船の模型を展示しました。空飛ぶトラックという夢は大きいですが、この展示を見た子どもたちが将来実現してくれたらうれしいね、とチームリーダーとも話しています。

会場の様子その2
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飛行船の説明をおこなっています。

会場の様子その3
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レバーを上げて飛行船を動かしています。

万博での経験を次のステップに

準備から展示まで大変だったと思いますが、振り返っていかがですか?

南 連日会議でずっと大変でしたね(笑)。搬入と搬出の際に、寝袋に入って大屋根リングの下で寝たこともいい思い出です。

林 本当に濃密な時間で、万博が終わった後はその反動でちょっと熱がでました(笑)。それでも実現できたのは、これまでものづくりフェスタなどで培ってきた連携の土台があったからだと思います。

山田 いろいろな業種の方と一緒にできたのは、万博ならでは。僕は旋盤屋なので本業の技術は特に生かしてはいないのですが、SNSの発信ができるので、それぞれ得意なことを生かしながら形にできたのがいちばんの収穫かなと思います。

木幡 新たな心強いメンバーも増えたので、またここからどんな動きをしていくか、みんなで考えていけたらと思います。

インタビューに参加された皆さん
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写真左から:山田さん、木幡さん、南さん、林さん

多くの企業が協力して出展した大阪ヘルスケアパビリオンリボーンチャレンジについて

実施期間:2025年10月7日~10月13日
主催:大阪商工会議所・大阪信用金庫
出展テーマ:身近な課題や世界のお困りごとを大阪の町工場が解決します

「共創」から生まれるものづくり 身近な医療課題に、多分野の企業が連携して取り組むリビングラボ形式の開発プロセスを紹介。

りびんぐラボ大阪関西
参加企業:株式会社木幡計器製作所(グループリーダー)、株式会社池田鉄工所、株式会社オーゼットケー、株式会社北浜化学、株式会社土井商店、東亜無線電機株式会社、西村鐵工所、株式会社日本電機研究所、光機械工業株式会社、株式会社ベルチャイルド、有限会社南歯車製作所、株式会社矢倉鉄工所、山田製作所
(順不同)

空飛ぶトラック「Zipang」 町工場13社が可変浮力機能を持つ飛行船を開発中。浮力調整で道なき場所へも物資を運べる空飛ぶトラック。

町工場が大空に挑む 飛行船「Zipang」プロジェクト
参加企業:成光精密株式会社(グループリーダー)、株式会社池田鉄工所、株式会社カサタニ、株式会社クロステック、株式会社KDP、株式会社高洋商会、株式会社土井商店、東亜成型株式会社、中橋製作所、西村鐵工所、株式会社ノジマ、柊谷熔接所、有限会社南歯車製作所
(順不同)


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