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「特別区設置協定書」について説明パンフレットHTML版

2023年1月6日

ページ番号:515740

「特別区設置協定書」について(説明パンフレット)

令和2年9月

大阪市
  • 大阪市民の皆さまを対象に、大阪市を廃止し、新たな自治体として4つの特別区を設置することについての住民投票が行われます。
  • 投票日にご予定のある方は、告示日の翌日から投票期日の前日まで、区役所等で期日前投票や不在者投票ができます。
  • ぜひとも投票してくださいますよう、よろしくお願いいたします。
※ 本パンフレットは、住民投票に向け、「特別区設置協定書」の内容に関するご理解を深めていただけるよう、当該協定書の記載事項に加え、協定書の作成に向け「大都市制度(特別区設置)協議会」においてとりまとめられた、大阪における「特別区制度」の概要をご説明させていただくものです。

もくじ

「特別区設置協定書」とは…2ページ

今後のスケジュール…2ページ

特別区設置協定書(大阪における「特別区制度」)のイメージ…3ページ

なぜ、特別区制度が必要なのか…5ページ

特別区制度の意義・効果1(大阪のさらなる成長を実現)…7ページ

特別区制度の意義・効果2(住民に身近なサービスを充実)…11ページ

「特別区設置協定書」の主なポイント…15ページ

「特別区設置協定書」の概要

1.特別区の名称・区域、本庁舎の位置、議員定数…18ページ

  1. 淀川区の概要…19ページ
  2. 北区の概要…20ページ
  3. 中央区の概要…21ページ
  4. 天王寺区の概要…22ページ

2.地域自治区・区役所・地域協議会…23ページ

3.町の名称…24ページ

4.特別区と大阪府の事務の分担…25ページ

5.税源の配分・財政の調整…27ページ

6.大阪市の財産・債務の取扱い…29ページ

7.職員の移管(特別区・大阪府への職員配置) …30ページ

8.一部事務組合等…31ページ

9.大阪府・特別区協議会…31ページ

10.特別区の設置に伴うコスト…32ページ

11.特別区の設置の日…32ページ

特別区の財政シミュレーション…33ページ

参考資料

特別区の設置による経済効果…36ページ

皆さまからよくあるご質問…37ページ

「特別区設置協定書」策定までの主な経過…41ページ

「特別区設置協定書」の内容に関する住民説明会について…42ページ

ケーブルテレビでの説明番組放送について…42ページ

市民の皆さまへ

  • 大阪市民の皆さまを対象に、住民投票が行われます。これは、大阪府、大阪市の両議会で承認された「特別区設置協定書」をもとに、特別区を設置することに「賛成」なのか、「反対」なのかのご判断をお願いするものです。
  • 特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)は、大阪府と大阪市の役割分担を徹底し、広域的な仕事を担う大阪府と、住民に身近な仕事を担う特別区に再編するもので、「二重行政の解消」と「住民サービスの充実」という、2つの柱の実現をめざすものです。このパンフレットや大阪市のホームページなどをご活用いただき、こうした制度の仕組みや意義をご理解いただきたいと思います。
  • 市民の皆さまにおかれては、新型コロナウイルス感染症との厳しい闘いが続く中、日々大きな不安を感じておられることかと存じます。本市では、これまで以上に大阪府との連携を強化し、コロナ対策に全力で取り組んでおり、引き続き万全を期してまいります。
  • 一方で、コロナを乗り越えた先にある大阪の再生と成長、豊かな暮らしをどのように実現するのか、また、それを支える役所の仕組みはどうあるべきかという、長期的な視点で大阪の将来の姿を描いていくことも重要です。
  • 大阪の未来をどのようにより良いものにし、次の世代へ引き継いでいくのか、皆さまお一人おひとりに、大きなご判断をいただくことになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

大阪市長

特別区設置協定書とは

 「特別区設置協定書」は、「大都市地域における特別区の設置に関する法律」に基づき、特別区の設置の日や区の名称及び区域、事務の分担など、特別区の設置に際して必要となる事項を記載したものです。

今後のスケジュール

住民投票

(大阪市民による特別区設置の賛否)

賛成の票数が有効投票の半数を超える場合

設置準備期間約4年

2025(令和7)年1月1日特別区設置

反対の票数が有効投票の半数以上の場合

特別区は設置されません

特別区設置協定書(大阪における「特別区制度」)のイメージ

第30次地方制度調査会答申

住民自治の拡充が重要

第30次地方制度調査会答申

二重行政の問題が顕在化

現在

大阪市

市長

議員(83人)

(24行政区長)

市民(270万人)

  • 市民270万人に1人の市長
  • 行政区長は市長が任命
  • 市一律に住民サービスを提供

基礎自治機能

  • 保健医療
  • 福祉(子育て支援、保育、高齢者)
  • 教育(小・中学校)
  • ごみ処理
  • 商店街支援 など

広域機能

大阪府

知事

議員(88人)

府民(880万人)

広域機能

  • 成長戦略
  • 観光
  • 港湾
  • 広域的なまちづくり
  • インフラ整備
  • 病院
  • 大学 など

基礎・広域の役割分担の徹底

保健医療・福祉・教育など

住民に身近な基礎自治体
事務の分担
  • 保健医療
  • 福祉 (子育て支援、保育、高齢者)
  • 教育 (小・中学校)
  • ごみ処理
  • 商店街支援
  • 地域における災害対応 など
財源
職員
財産(土地・建物 等)など

4つの特別区へ

成長戦略・インフラ整備など

都市経営を担う広域自治体
事務の分担
  • 成長戦略

  • 観光

  • 港湾

  • 広域的なまちづくり

  • インフラ整備

  • 病院

  • 大学

  • 消防、救急

  • 危機事象への広域対応 など

財源
職員
財産 (土地・建物等)など

大阪府へ

特別区設置後

4つの特別区

淀川区

区長

議員18人

区民(60万人)

北区

区長

議員23人

区民(75万人)

中央区

区長

議員23人

区民(71万人)

天王寺区

区長

議員19人

区民(64万人)

  • 60~75万人の住民に身近な基礎自治体
  • 住民が区長、区議会議員を選出
  • 4つの特別区ごとに地域の実情やニーズに応じた住民サービスを提供
  • 24区役所で窓口サービス等を引き続き実施

大阪府

知事

議員(88人)

府民(880万人)

  • 広域機能の一元化(例:産業(成長分野の企業支援等)、広域インフラ(広域交通網、港湾等))
  • 大阪全体の成長、都市の発展
  • 大阪全体の安全・安心の確保

なぜ、特別区制度が必要なのか

大阪が直面している現状、社会的な背景

  • 東京一極集中が一貫して進み、大阪は、経済活動の全国シェアの低下や、所得・税収の伸び悩みなど、長期にわたって低落傾向
  • また、人口減少・超高齢社会は、3大都市圏の中でもいち早く到来する見込み

※ 生産年齢人口比率 (15~64歳)は最も低く、高齢者人口比率(65歳以上)は最も高い

  • 生産年齢人口が減少
  • 大阪の成長がなければ、税収の確保が困難
  • 高齢化等により、社会保障経費は増加
  • 社会環境の変化による地域コミュニティの弱体化、複雑多様化する地域課題への対応
  • 新型コロナウイルス感染症や大規模災害など、危機事象への備え
  • 大阪が直面している様々な課題を解決するためには、大阪が成長し、豊かな住民生活が実現できる大都市の仕組みが必要です

大阪の全体の成長、安全・安心

成長の果実を住民に還元

安全・安心で豊かな住民生活

成長を支える

持続可能な成長・発展の基盤となる大阪にふさわしい大都市の仕組み

 

 

近年は、知事・市長の連携が進み、成長と暮らしのサイクルが回りはじめていますが・・・

(これを将来にわたって確固たるものとするためには)

 

大阪にふさわしい大都市の仕組みとは

大阪における制度の問題

  • 大阪という狭いエリアの中で、大阪府と大阪市という都市経営を担う2つの大きな自治体があり、その役割が重複することで二重行政が発生
  • 現在は、大阪府と大阪市で連携できているが、二重行政の解消は制度として担保されていない
  • 住民ニーズが多様化する中、限られた財源できめ細かい住民サービスを行うには、270万人の市民に1人の市長では対応に限界

二重行政の解消

住民自治の拡充

「政令指定都市」制度の課題

〔2013(平成25)年第30次地方制度調査会答申〕

大阪にふさわしい大都市の仕組み(めざすもの)

特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)の実現

広域機能を大阪府に一元化し、二重行政を制度的に解消
  • 首長と議会がそれぞれ一元化され、意思決定がスピーディーに
  • 司令塔機能が統合され、成長戦略や都市インフラ整備などの組織を整え、大阪トータルの視点で強力に推進

大阪のさらなる成長を実現

【特別区制度の意義・効果①】 p7へ

大阪市を4つの特別区に再編し、住民自治を拡充
  • 住民に選ばれた特別区長、区議会が、住民に身近なサービスに専念
  • 現在より身近な地域で必要な財源と職員を確保し、地域のニーズに応じた住民サービスを提供

住民に身近なサービスを充実

【特別区制度の意義・効果②】 p11へ

特別区制度の意義・効果1(大阪のさらなる成長を実現)

現状・課題

過去の大阪

  • 「大阪市は市域内」「大阪府は市域外」という役割分担が固定化
  • 「府市合わせ(不幸せ)」と揶揄されるような連携不足などが発生
  • 大阪トータルの視点に立った都市経営ができず、二重行政が発生
  • 大阪市をまたぐ広域交通インフラ整備の遅れ              
大阪市
広域機能
  • 成長戦略
  • 産業振興
  • 観光集客
  • 広域交通 など
大阪府
広域機能
  • 成長戦略
  • 産業振興
  • 観光集客
  • 広域交通 など

連携により一体となった大阪

連携が進む
  • 知事と市長の方針が一致することで、大阪府・大阪市の協議・連携が進み、二重行政の解消が一定進む
〈近年の大阪府・市連携の成果(例)〉
成長戦略の推進

大阪・関西万博の開催決定、G20大阪サミットの開催 など

類似施設の統合等

研究機関等の統合 (2017年)、公立大学統合 (2022年目標) など

二重行政の解消等で生み出された財政的効果は、1,994億円

※ 2012年度から2020年度までの累計

府市財政の改善

法人府民税・法人事業税 (2010~18年)

1,790億円増(1.7倍)

法人市民税(2010~18年)

307億円増(1.3倍)

財政調整基金(2011~19年)

(府)1,000億円を超え増加傾向

(市)基金造成以降 1,000億円超の積立額

 

 

新たな大都市制度特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)

 

めざすもの

大阪府に広域機能を一元化

  • 広域行政を一元化することで、権限と責任の所在を明確に
  • 知事が府域全体を視野に、さらなる成長と安全・安心を実現
  • 都市インフラや拠点整備など、成長に向けた投資を迅速に判断

大阪の成長をスピードアップ!

成長の司令塔機能を一本化

(広域機能をより大きい範囲で最適化)

副首都 東西二極の一極を担う大阪(副首都ビジョン)

2018 大阪・関西万博決定

2019 G20大阪サミット開催

(2020 新型コロナウイルス感染症の発生)

アフターコロナを見据えた大阪の再生・成長

2024 うめきた2期先行まちびらき

2025大阪・関西万博

統合型リゾート(IR)

2031 なにわ筋線開業

リニア中央新幹線

北陸新幹線

参考

過去の大阪

大阪府、大阪市では、それぞれが大型開発を展開(1980年代、1990年代)

(大阪府)
(事業費)
  • 箕面森町:868億円
  • 港湾整備事業(阪南2区・泉大津フェニックス):952億円
  • りんくうタウン整備:5,672億円
  • りんくうゲートタワービル:659億円
  • 阪南スカイタウン:1,325億円
  • 和泉コスモポリス:614億円
  • 岸和田コスモポリス:486億円
  • 泉佐野コスモポリス:1,014億円
(大阪市)
(事業費)
  • ソーラ新大阪21:178億円
  • キッズパーク:256億円
  • オーク200:1,027億円
  • ATCビル:1,500億円
  • WTCビル:1,193億円
  • オスカードリーム:225億円
  • ビッグステップ:131億円
  • クリスタ長堀:440億円
  • フェスティバルゲート:340億円

二重行政の解消は進まず、広域インフラ整備にも遅れ

2010年以前の府市の重複機能等
産業振興

大阪府

大阪府中小企業信用保証協会

大阪府立産業技術総合研究所

大阪産業振興機構

大阪市

大阪市信用保証協会

大阪市立工業研究所

大阪市都市型産業振興センター

保健・福祉

大阪府

大阪府立病院

大阪府立公衆衛生研究所

大阪市

大阪市立病院

大阪市立環境科学研究所

教育

大阪府

大阪府立大学

大阪府立高校

大阪府立支援学校

大阪市

大阪市立大学

大阪市立高校

大阪市立特別支援学校

公共インフラ

大阪府

大阪府営港湾

大阪府立消防学校

大阪府営住宅(大阪市内)

大阪市

大阪港

大阪市消防学校

大阪市営住宅

大規模施設

大阪府

りんくうゲートタワービル

大阪市

ワールドトレードセンター(WTC)ビル

広域インフラ整備の遅れ
府市間をはじめ、関係者間の協議に時間を要し、事業着手できず
高速道路
淀川左岸線延伸部
鉄道
なにわ筋線

連携により一体となった大阪

重複機能の再編や広域インフラ整備のスピードアップなど、大阪全体を視野に入れた取組み

重複機能の再編(機関統合)による機能強化の例(産業振興)
【金融面】創業支援や経営サポート機能などの強化

大阪府中小企業信用保証協会×大阪市信用保証協会⇒大阪信用保証協会[2014.5]

【技術面】試験・研究支援や実用化支援機能などの強化

大阪府立産業技術総合研究所×大阪市立工業研究所⇒大阪産業技術研究所[2017.4]

【経営面】経営相談や販路開拓支援機能などの強化

大阪産業振興機構×大阪市都市型産業振興センター⇒大阪産業局[2019.4]

一体性、スピード感を持った広域インフラ整備の例(淀川左岸線延伸部)

事業化に至るまでの経緯

2001~2011 約11年

検討段階

検討段階にとどまり、事業着手に至らず

2012~2017 約5年

府市一体で推進

府市統合本部でトップ会談を行い、財源負担等を調整関係者間の協議が調い事業化へ

※ 同様に、「なにわ筋線」は1989年の運輸政策審議会答申以降、長らく検討段階が続いていたが、2014年に府、市、事業者で事業化に向け本格的な検討が始まり、2019年に新規事業化された

新たな政策課題への重点投資

教育・子育て環境の充実
塾代助成

市内在住の中学生に学校外教育に利用できる「塾代助成カード」を交付(月額1万円を上限に助成、市内在住中学生の約5割が助成対象)

学校給食

2019年度に市立全中学校の給食提供方法を学校調理方式へ移行

新型コロナウイルス感染症を踏まえ、2020年度の小中学校の学校給食を無償化

待機児童対策

区役所庁舎・市役所本庁舎、市営住宅などを活用した保育施設の整備(2017年度~) 等

こども医療費助成

18歳までの入・通院医療費助成を実施(2017年度~)

など

特別区制度の意義・効果2 (住民に身近なサービスを充実)

現状・課題

  • 地域ニーズに沿って、きめ細かく住民サービスを行っていくうえで、1人の市長が270万人の状況を把握することは難しい
  • 予算の編成や条例を提案する権限と責任は市長にあるため、これまで24行政区長の権限を拡大してきたが限界がある

現状

  • 大阪市では、敬老パス、塾代助成、こども医療費助成の拡充、国に先駆けて実施した幼児教育無償化など、特色ある住民サービスを実施
  • 区政においては、区長を区シティ・マネージャーと位置づけ、基礎自治に関する権限を一定拡充
  • 公募区長が就任し、窓口サービスの改善や、放置自転車対策といった各区の地域実情や特性に応じた特色ある事業を展開

課題

  • 子育て支援、保健・福祉、教育、まちの魅力向上、防災・防犯など、基礎自治の事務は増大
  • より地域の実情や特性、ニーズに応じたきめ細かな施策展開が求められている

待機児童問題

地域のまちづくり

教育問題

高齢化の進展

地域の安全・安心

現在

1人の市長が大阪市全体の状況を踏まえて判断

地域によって様々なニーズがあります

 

新たな大都市制度 特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)

めざすもの

  • 住民に身近な特別区(人口60万~75万人)を設置し、より身近なところで地域ニーズを把握
  • 住民に選ばれた区長・区議会のもと、地域ニーズに応じた住民サービスを実施(各特別区で予算編成、条例を定めるなど)し、最適化を図る

身近なことは、身近で決める!

住民に選ばれた区長・区議会による住民サービス

(基礎自治をより小さい範囲で最適化)

特別区設置後
4人の特別区長が身近なところでそれぞれ地域ニーズを踏まえて判断
  • 保育所・子育て支援
  • 学校運営・サポート体制
  • 健康・福祉サービス
  • 地域の安全対策 など

現在の住民サービスを適切に提供できるよう財源を配分

住民サービスの最適化

参考

住民に身近なサービスの充実

4つの特別区に児童相談所が設置され、迅速・きめ細かに対応

大阪市の体制

従来はスケールメリットを活かし、市内中心部

1カ所の児童相談所で対応

増加傾向が続く児童虐待や一時保護に迅速に対応するため、児童相談所の充実・強化が必要

[2カ所目] 2016年 南部こども相談センター開設

[3カ所目] 2021年 北部こども相談センター開設(予定)

[4カ所目] 2026年 こども相談センター(東部方面)開設(予定)

4つの特別区で児童相談所を設置

特別区設置後の体制

特別区それぞれが子どもの状況に応じて迅速に対応

地域

家庭

関係機関等

医療機関、児童福祉施設、NPO、保健所、学校・教育委員会、警察 など

虐待ケースを中心に地域にアンテナを張り状況把握

児童相談所

特別区長

家庭支援に係る各種施策に反映

子育て、貧困、DV、教育…

地域課題に即した施策の実施

4つの特別区に保健所が設置され、きめ細かな感染症対策等を実施

大阪市の体制 

1カ所の保健所と24⾏政区に保健センター(※)を設置

※ 現保健福祉センターの保健サービス部門

保健所

区役所・保健センター(24カ所)

4つの特別区で保健所を設置

特別区設置後の体制

現在の市保健所と同様の役割と機能を果たす保健所が、それぞれの特別区に設置され、各地域自治区(区役所)に保健センターを設置

各特別区の保健所は、5から7カ所の保健センターと連携

保健所

区役所・保健センター(5~7カ所)

※ 保健所・保健センターで必要な体制を整備

4つの特別区に教育委員会が設置され、きめ細かな小・中学校の学校教育を推進

大阪市の体制

大阪市(約420校)

一つの教育委員会が約420の小・中学校を管理・運営

 

4つの特別区で教育委員会を設置

 

特別区設置後の体制

淀川区 (約90校)

北区(約110校)

中央区(約110校)

天王寺区(約110校)

各特別区の教育委員会が管理・運営する小・中学校は、約90~110校に

より現場に近いところで、きめ細かい学校サポート体制を確立

4つの特別区で、迅速にきめ細かな災害対策を実施

  • 高まりつつある自然災害のリスク
  • 「南海トラフ巨大地震」への備え(30年以内の発生確率70~80%) など
大阪市の体制
  • 市長1人で、市全域(270万人)の対応に責任を持って、災害対策を実施

4つの特別区で災害対策を実施

特別区設置後の体制
  • 特別区長が、市域より目の届きやすいそれぞれの区域(60~75万人)で、責任を持って判断
  • より迅速に、きめ細かく、応急対策などを実施

※ 特別区の地域防災計画には、24区役所単位での災害対策本部を設置することを盛り込む方向で検討

地域の発展について
各特別区の都市拠点と発展

主要ターミナル(新大阪、梅田、難波、天王寺・阿倍野)を核に、地域のまちづくりを担う特別区と大阪全体の視点で広域的なまちづくりを担う大阪府が連携しながら、地域の発展やにぎわいの創出を図ります

淀川区

「新大阪」周辺地域

2020年以降 都市再生緊急整備地域の指定

リニア中央新幹線・北陸新幹線開業

新大阪連絡線、なにわ筋連絡線の整備

夢洲

2019年 大阪IR基本構想策定

2025年 大阪・関西万博開催予定

北区

「梅田」周辺地域

2023年春 うめきた(大阪)地下駅開業予定

2024年 先行まちびらき

2027年 基盤整備の全体完成予定

2031年春 なにわ筋線 開業目標

大阪城東部地区

2025年度を目途に新大学の都心メインキャンパス設置

大阪スマートシティ戦略(健康医療・環境等の既存資源を活かした実証・実装フィールドとしての活用を検討)

中央区

「難波」周辺地域

2031年春 なにわ筋線開業目標(西本町駅(仮称)、南海新難波駅(仮称)開業)

天王寺区

「天王寺・阿倍野」周辺地域

高さ日本一のビル・あべのハルカス、天王寺動物園、てんしば(周辺施設と一体となったにぎわいの創出)

「特別区設置協定書」の主なポイント

広域機能一元化による大阪の成長

1.特別区と大阪府で役割分担を徹底し、二重行政を制度的に解消

  • 広域機能を大阪府に一元化することで二重行政を制度的に解消します。
  • 大阪全体の成長や安全・安心などの事務は大阪府が、住民に身近な事務は特別区が実施します。

2.大阪トータルの視点に立って都市経営

  • 役割分担に応じて、大阪市の広域的な事務に必要な人員、財源を大阪府へ移転します。

※ 大阪府に配分される財源は、現在大阪市が担っている広域的な役割の事務に使います。

  • 大阪府において各分野の司令塔となる組織を構築し、大阪全体の成長、安全・安心を強力に推進します。
(大阪府における各分野の司令塔となる組織の例)
現在

大阪市

成長戦略、観光、広域的なまちづくり・インフラ整備、消防、水道  など

大阪府

成長戦略、観光、広域的なまちづくり・インフラ整備  など

司令塔となる部局を設置

広域機能一元化後

大阪府の組織(例)

都市計画局 大阪の発展を支える都市拠点・交通ネットワークを形成

都市魅力文化局 大阪が有する資源をフル活用した都市魅力の強化

消防庁 大阪の防災力強化・消防広域化の推進

水道局 府域一水道に向けた取組強化

意思決定のスピード化

  • 現在の知事・市長の協議・連携から、司令塔が知事に一本化するため、事業実施までの意思決定がよりスピーディーになります。
  • 議会の議論も、大阪府議会と大阪市会それぞれで行われていたものが、大阪府議会に一元化され、意思決定が行われます。

住民に身近なサービスの充実

1.大阪の特別区は東京の特別区より幅広く住民に身近な事務を実施

  • 4つの特別区において、住民に選ばれた区長が、きめ細かく住民ニーズ・住民の声に迅速・的確に対応します。
  • 特別区の事務は、中核市並みを基本とし、住民に身近なサービスを実施します。(パスポートの交付や児童相談所の設置など、都道府県や政令指定都市の権限に係る事務であっても、住民に身近な事務は特別区が実施します。)

2.大阪市が実施してきた特色ある住民サービス※は維持 特別区の設置から10年間は、特別区への財源配分をより充実

※ 敬老パス、塾代助成、こども医療費助成など

  • 特別区の設置の際、特別区と大阪府へ適正に事務を引き継ぎ、大阪市が実施してきた特色ある住民サービスは維持します。
  • 現在の住民サービスを適切に提供できるよう、特別区と大阪府の事務分担に応じて財源を配分するとともに、特別区間の財政格差を是正します。
  • 特別区の設置から10年間は、各年度20億円を特別加算するなど、特別区への財源配分を充実し、住民サービスをより安定的に提供できるようにします。

3.現在の区役所で窓口サービスなどを引き続き実施

  • 現在の区役所で、窓口サービス(各種証明交付・申請受付)、保健福祉センターの事務や地域活動支援などを引き続き実施し、利便性を維持します。
  • 区役所は現在の名称のままとします。

4.区数は財政基盤の安定化に配慮して4区 区割りは各特別区の財政・人口の均衡等を考慮

  • 区割りでは、財政の均衡化、人口の格差、歴史的な経緯、鉄道網・商業集積などを考慮しています。
  • 各特別区における都市の拠点のバランスに配慮しています。

5.特別区の設置まで十分な準備期間を確保

  • 特別区の設置の日は2025(令和7)年1月1日とし、住民サービスが支障なく特別区へ引き継がれ、確実に提供されるようにします。

「特別区設置協定書」の概要

用語の解説

(特別区とは)

特別区とは、一般の市と同じように、住民に近い行政を担う基礎的な自治体です。

また、大阪府とは、法令上の権限は重なりません。

住民の皆さまにより選挙で選ばれた区長や区議会議員で運営され、条例制定や課税、予算編成などの権限を持ち、それぞれの区で独自の施策を行うことができます。

(行政区(皆さまがお住まいの区)とは)

皆さまがお住まいの行政区は、政令指定都市内に事務処理のために設置されたものです。

区長は市長が任命する職員であり、議会を区ごとに設置することができません。

また、条例制定や課税、予算編成などの権限を持っていません。

(政令指定都市とは)

政令指定都市は、国の政令で指定する人口50万人以上の市で、一般的な市や中核市が行う事務を超えた大阪府事務(例:児童相談所の設置など)を行うことができる自治体のことです。

〔例:大阪市、堺市など〕

(中核市とは)

中核市は、国の政令で指定する人口20万人以上の市で、一般的な市が行う事務を超えた事務(例:保健所の設置など)を行うことができる自治体のことです。

〔例:豊中市、吹田市、高槻市、枚方市、八尾市、寝屋川市、東大阪市など〕

1.特別区の名称・区域、本庁舎の位置、議員定数

  • 区の名称は「方角・位置」「地勢等」をもとに、親しみやすく分かりやすいものにしています。
  • 区数は財政基盤の安定化に配慮して4区とし、区割りは各特別区の財政の均衡化、人口の格差などを考慮しています。
  • 議員定数は、4区全体は現在の大阪市と同数とし、各特別区の定数は行政区ごとの定数をもとに算定しています。

特別区の名称

淀川区

区域(現行政区)

此花区、港区、西淀川区、淀川区、東淀川区

本庁舎の位置

現 淀川区役所

特別区議会議員の定数

18人

議員の報酬

現行報酬(減額後)

特別区の名称

北区

区域(現行政区)

北区、都島区、福島区、東成区、旭区、城東区、鶴見区

本庁舎の位置

現 大阪市本庁舎(中之島庁舎)

特別区議会議員の定数

23人

議員の報酬

現行報酬(減額後)

特別区の名称

中央区

区域(現行政区)

中央区、西区、大正区、浪速区、住之江区、住吉区、西成区

本庁舎の位置

現 中央区役所

特別区議会議員の定数

23人

議員の報酬

現行報酬(減額後)

特別区の名称

天王寺区

区域(現行政区)

天王寺区、生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区

本庁舎の位置

現 天王寺区役所

特別区議会議員の定数

19人

議員の報酬

現行報酬(減額後)

1.淀川区の概要

区域(現行政区)

此花区、港区、西淀川区、淀川区、東淀川区

人口(H27国勢調査)

595,912人

面積

67.24k㎡

本庁舎(主たる事務所)

現 淀川区役所

区議会議員の定数

18人

 

※ 各区役所・出張所は窓口サービスなどを引き続き実施します。

 

淀川区の主要統計
人口等

(H27国勢調査等)

人口

595,912人

将来推計人口(R17)

529,281人

昼間人口

666,995人

年齢別人口比

(15歳未満)

11.2%

(15~64歳)

64.4%

(65歳以上)

24.4%

世帯数

300,980世帯

昼夜間人口比

112%

面積

67.24k㎡

産業

(H28経済センサス等)

全産業

(総生産額)

2兆5,099億円

(企業本社数)

17,161社

商業販売額

4兆9,859億円

商業事業所数

5,124カ所

工業出荷額

1兆6,347億円

工業事業所数

1,146カ所

子育て・教育

(R1大阪市学校基本調査)

保育所

100カ所

幼稚園

31園

小学校

66校

中学校

29校

高等学校

16校

大学・短期大学

4校

2.北区の概要

区域(現行政区)

北区、都島区、福島区、東成区、旭区、城東区、鶴見区

人口(H27国勢調査)

749,303人

面積

48.50k㎡

本庁舎(主たる事務所)

現 大阪市本庁舎

区議会議員の定数

23人

 

※ 各区役所は窓口サービスなどを引き続き実施します。

 

北区の主要統計
人口等

(H27国勢調査等)

人口

749,303人

将来推計人口(R17)

702,303人

昼間人口

1,010,815人

年齢別人口比

(15歳未満)

11.8%

(15~64歳)

64.6%

(65歳以上)

23.6%

世帯数

369,437世帯

昼夜間人口比

135%

面積

48.50k㎡

産業

(H28経済センサス等)

全産業

(総生産額)

6兆0,888億円

(企業本社数)

32,150社

商業販売額

14兆2,889億円

商業事業所数

10,155カ所

工業出荷額

7,105億円

工業事業所数

1,333カ所

子育て・教育

(R1大阪市学校基本調査)

保育所

131カ所

幼稚園

48園

小学校

79校

中学校

37校

高等学校

16校

大学・短期大学

3校

3.中央区の概要

区域(現行政区)

中央区、西区、大正区、浪速区、住之江区、住吉区、西成区

人口(H27国勢調査)

709,516人

面積

65.28k㎡

本庁舎(主たる事務所)

現 中央区役所

区議会議員の定数

23人

 

※ 各区役所・出張所等は窓口サービスなどを引き続き実施します。

 

中央区の主要統計
人口等

(H27国勢調査等)

人口

709,516人

将来推計人口(R17)

623,666人

昼間人口

1,202,077人

年齢別人口比

(15歳未満)

10.0%

(15~64歳)

64.2%

(65歳以上)

25.8%

世帯数

385,835世帯

昼夜間人口比

169%

面積

65.28k㎡

産業

(H28経済センサス等)

全産業

(総生産額)

9兆1,994億円

(企業本社数)

39,310社

商業販売額

20兆4,298億円

商業事業所数

14,590カ所

工業出荷額

8,014億円

工業事業所数

942カ所

子育て・教育

(R1大阪市学校基本調査)

保育所

122カ所

幼稚園

45園

小学校

75校

中学校

44校

高等学校

25校

大学・短期大学

5校

4.天王寺区の概要

区域(現行政区)

天王寺区、生野区、阿倍野区、東住吉区、平野区

人口(H27国勢調査)

636,454人

面積

44.22k㎡

本庁舎(主たる事務所)

現 天王寺区役所

区議会議員の定数

19人

 

※ 各区役所・出張所等は窓口サービスなどを引き続き実施します。

 

天王寺区の主要統計
人口等

(H27国勢調査等)

人口

636,454人

将来推計人口(R17)

554,067人

昼間人口

663,562人

年齢別人口比

(15歳未満)

11.7%

(15~64歳)

60.9%

(65歳以上)

27.4%

世帯数

298,541世帯

昼夜間人口比

104%

面積

44.22k㎡

産業

(H28経済センサス等)

全産業

(総生産額)

1兆1,228億円

(企業本社数)

23,385社

商業販売額

1兆8,590億円

商業事業所数

6,466カ所

工業出荷額

5,350億円

工業事業所数

1,605カ所

子育て・教育

(R1大阪市学校基本調査)

保育所

103カ所

幼稚園

48園

小学校

76校

中学校

45校

高等学校

30校

大学・短期大学

7校

2.地域自治区・区役所・地域協議会

  • 現在の24区単位で地域自治区を設置し、地域コミュニティを維持します。
  • 現在の区役所(地域自治区の事務所)で窓口サービス、保健福祉センターの事務、地域活動支援などを引き続き実施し、利便性を維持します。
  • 区役所は現在の名称のままとします。
  • 地域住民の意見を区政に反映するため、各地域自治区に地域協議会を設置します。

✔ 地域自治区とは、住民自治を充実するために、市町村(特別区を含む)が設置する内部の組織のことです。地域自治区では、まちづくりなど地域課題を議論し、首長に意見を述べることができる「地域協議会」を置きます。

引き続き実施します

  • 窓口サービス(各種証明交付・申請受付)
  • 保健福祉センター
  • 地域活動支援、地域防災

※ 特別区の主たる事務所は、区役所と区別するため、△△区本庁舎と呼びます。 (淀川区本庁舎、北区本庁舎、中央区本庁舎、天王寺区本庁舎と呼びます。)

  • 現在の区役所出張所等でも窓口サービスなどを引き続き実施します。

3.町の名称

  • 現在の行政区の名称は、地域の歴史などを踏まえ、長年使用されてきたものであり、住民にとって愛着があるため、取扱ルール(案)をもとに、住民の意見をお聴きします。
  • 特別区の設置の日までの間に住民の意見を踏まえて大阪市長が定めます。

取扱ルール(案)

原則
新たに設置する特別区の名称と現在の町名の間に、現在の行政区名を挿入します。

変更前

大阪市□□区〇〇町×丁目×番×号

変更後

△△区□□〇〇町×丁目×番×号

例外
次の場合は、現在の行政区名を挿入しません。
(例外1)

1.特別区名と同一となる現在の淀川区・北区・中央区・天王寺区

現在の町名

  • 北区 池田町

取扱ルール(案)の原則では

  • 北区 北池田町

例外適用後の町名

  • 北区 池田町

2.方位と混同されやすい西区

現在の町名

  • 西区 九条

取扱ルール(案)の原則では

  • 中央区 西九条

例外適用後の町名

  • 中央区 九条
(例外2)

3.行政区名と町名が連続する場合

現在の町名

  • 住之江区 住之江

取扱ルール(案)の原則では

  • 中央区 住之江住之江

例外適用後の町名

  • 中央区 住之江

4.漢字表記が連続する場合

 

現在の町名

  • 港区 港晴

取扱ルール(案)の原則では

  • 淀川区 港港晴

例外適用後の町名

  • 淀川区 港晴

 

4.特別区と大阪府の事務の分担

  • 特別区と大阪府で役割分担を徹底します。
  • 特別区は、基礎自治体として住民に身近な事務を行い、東京の特別区より幅広い事務(中核市並みを基本)を実施します。
  • 大阪府は、特別区を包括する広域自治体として、大阪全体の成長、都市の発展及び安全・安心に関わる事務などを行います。

事務の承継、特色ある住民サービス

  • 事務の承継にあたっては、これまで大阪府及び大阪市が蓄積してきた行政のノウハウ及び高度できめ細かな住民サービスの水準を低下させないよう、大阪府及び大阪市は適正に事務を引き継ぎます。
  • 特別区設置の際、大阪市が実施してきた特色ある住民サービス(敬老パス、塾代助成、こども医療費助成など)は維持します。
  • 特色ある住民サービスについては、特別区設置の日以後も、地域の状況や住民ニーズも踏まえながら、内容や水準を維持するように努めます。
現在
大阪市

住民に身近な事務

戸籍、保育、子育て支援、児童相談所、生活保護、保健所、地域のまちづくり、地域の企業支援、防災、小中学校  など

広域的な事務

大阪府

広域的な事務

成長戦略、観光、港湾、広域的なまちづくり・インフラ整備、病院、大学  など

 

広域的な事務は、知事と市長の方針が一致し、協議・調整の調ったものについて連携

 

役割分担の徹底

特別区設置後
淀川区、北区、中央区、天王寺

住民に身近な事務

(中核市※並み)

※ 中核市は国の政令で指定する人口20万人以上の市で、一般的な市が行う事務を超えた事務(例:保健所の設置など)を行います。

より身近な特別区で住民サービスの充実

大阪府

広域的な事務

広域機能の一元化で大阪のさらなる成長

特別区と大阪府の主な事務の内容

特別区
住民に身近な事務

市から承継

住民生活

戸籍、住民基本台帳、印鑑登録、パスポート交付、地域振興、地域のスポーツ施設

福祉・健康

保育、子育て支援、児童相談所、生活保護、高齢者福祉、障がい者福祉、保健所・保健センター

まちづくり

地域のまちづくり (景観地区、地区計画(大規模な再開発等促進区などを除く)など)、区道、地域の公園、区営住宅

産業

地域の企業支援(商店街など)

防災

防災

環境

環境監視、ごみ収集・輸送

教育

幼稚園、小学校、中学校

※ 中核市並みを基本に、パスポートの交付や児童相談所の設置など、都道府県や政令指定都市の権限に係る事務であっても、住民に身近な事務は特別区が実施します。

※ ごみの収集・輸送は特別区が行い、ごみ焼却などは特別区が参画する「環境施設組合(31ページ)」で行います。

大阪府

大阪全体の成長、都市の発展、安全・安心に関わる事務

既存の事務

救急医療対策、市町村への支援・連絡調整、職業能力開発、警察 など

 

府に一元化

都市経営

成長戦略、グランドデザイン・大阪

都市魅力

観光、博物館、美術館

まちづくり

広域的なまちづくり(都市再生特別地区、用途地域など)、広域的な交通基盤整備(鉄道、高速道路、国道・府道、空港など)、大規模な公園(大阪城公園、天王寺公園、鶴見緑地など)

港湾、下水道

産業

成長分野の企業支援、卸売市場

健康

病院、精神保健福祉センター

教育

高等学校、大学

 

市から移管

消防、水道

5.税源の配分・財政の調整

  • 現在の住民サービスを適切に提供できるよう、特別区と大阪府の事務分担に応じて財源を配分します。また、特別区の設置から10年間は、特別区の財源配分をより充実します。
  • 各特別区には、各区の収支不均衡を是正できるよう、財源を配分します。
  • 財源の配分は、大阪府に特別会計(専用の会計)を設け、透明性を確保します。

✔ 税源の配分とは、税金の種類ごとに特別区の税金なのか、大阪府の税金なのかを決めることです。

✔ 財政の調整とは、事務に必要な財源を特別区と大阪府に分けるとともに、大阪府から各特別区に配るときには特別区ごとで収入に大きな差が出ないように調整することです。

税源の配分

【特別区税】 個人市民税、市たばこ税、軽自動車税、入湯税

【大阪府税】 法人市民税、固定資産税、特別土地保有税、都市計画税、事業所税 

財政調整の基本的な考え方

1.特別区と大阪府の事務分担に応じた財源の配分
  • 特別区と大阪府の事務分担に応じた財源配分を基本としますが、住民サービスをより安定的に提供できるよう、次のとおり措置します。
  • 特別区の設置から10年間は、特別区に対して追加的な財源(各年度20億円)を配分します。
  • 特別区の設置の日までに大阪市立の高校の移管が行われた場合、その影響額を勘案した財源(各年度17億円)を特別区に対して配分します。
2.特別区間における税源偏在による収支の不均衡の是正、大阪の実情を踏まえた仕組みづくり
  • 特別区間の税源や行政需要(生活保護費など)の偏在による収支不均衡を是正できるよう、各特別区に財源を配分します。
3.透明性の高い財政調整制度の運用
  • 財源の配分は、大阪府に特別会計(専用の会計)を設け、透明性を確保します。   
  • 大阪府に配分される財源は、現在大阪市が担っている広域的な役割の事務に使われていることを公表します。
大阪市の財源の流れ(特別区設置後)
各特別区が徴収、収入

個人市民税、市たばこ税、軽自動車税、入湯税、地方譲与税 など

約2,500億円

〈財源配分〉

特別区

●自主財源

約2,500億円

大阪府が徴収、収入(大阪府の特別会計で管理)

財政調整財源

法人市民税、固定資産税、特別土地保有税、法人事業税交付金相当額、地方交付税相当額
 (市町村算定分)※

※ 地方交付税相当額(市町村算定分)は、大阪府の一般会計を通じて、特別会計で管理します。

目的税

都市計画税、事業所税

計 約5,400億円

〈財源配分〉

特別区へ配分

●目的税交付金

約400億円

●財政調整交付金※

約3,600億円

※ 特別区ごとで収入に大きな差が出ないように配分

大阪府へ配分

●財政調整財源(大阪府分)

約1,000億円

●目的税(大阪府分)

約400億円

地方財政制度により大阪府に移転

地方譲与税、宝くじ収益金 など

約600億円

〈財源配分〉

大阪府

●大阪府に移転する財源

約600億円

〈事務分担〉

特別区

住民に身近な事務

(子育て支援や福祉など)

2,505事務

所要財源約6,500億円 

大阪府

広域的な事務

(成長戦略や港湾など)

427事務

所要財源約2,000億円

 

金額は2016(平成28)年度一般会計決算ベース(一般財源)

6.大阪市の財産・債務の取扱い

  • 特別区や大阪府が、現在の住民サービスを適切に提供できるよう、事務分担などを踏まえて財産・債務を承継します。
  • 株式、基金などの財産は、特別区への承継を基本とし、大阪府が処理する事務に密接不可分なものに限って大阪府が承継します。
  • 発行済みの大阪市債は、大阪府に一元化して承継し、償還することを基本とします。 (償還費用は特別区と大阪府が財政調整財源等で負担します。)

住民サービスに必要な財産の取扱い

財産の承継先
特別区等

財産の所在特別区

主なもの

幼稚園、小・中学校、保健所、市営住宅、市道、住民に身近な公園などの土地・建物・工作物、これらに付随する備品・事務機器  など

一部事務組合

主なもの

中央体育館、斎場 など

大阪府

主なもの

府道、大規模な公園、国際見本市会場(インテックス大阪)等の土地・建物・工作物、これらに付随する備品・事務機器 など

株式や基金等の取扱い

財産の承継先
特別区

財産区分

株式等

主なもの

関西電力㈱株式、大阪市高速電気軌道㈱株式、財団法人への出資・出捐  など

財産区分

債権

主なもの

災害援護貸付金、大阪外環状線㈱貸付金  など

財産区分

基金

主なもの

大阪市教育振興基金、大阪市社会福祉振興基金  など

大阪府

財産区分

株式等

主なもの

港湾、空港、高速道路事業に関連する株式・出資金  など

財産区分

債権

主なもの

大学、港湾、空港、高速道路事業に関する貸付金  など

財産区分

基金

主なもの

公債費償還基金  など

 

※ 大阪府が承継する財産は、事業が終了した後、その取扱いについて特別区へ引き継ぐことを
基本に大阪府・特別区協議会(仮称)で協議します。

  • 財産の承継イメージ

大阪市 11兆4,960億円

特別区等 7兆9,719億円 (69.3%)

大阪府 3兆5,241億円 (30.7%)

※ 金額は平成30年度末時点の土地・建物・工作物、物品、株式・出資、債権、基金・現金

7.職員の移管(特別区・大阪府への職員配置)

  • 特別区と大阪府の事務分担に応じて必要な職員を配置します。
  • 特別区長と知事の人員マネジメントのもと、それぞれの機能をフルに発揮できる最適な組織体制をめざします。

特別区設置直前の職員数(見込み)

大阪市 約35,300人
内訳
  • 市長部局等 約13,000人
  • 消防 約3,500人
  • ごみ収集、保育所、水道、学校園 等 約18,800人

移管

特別区設置後

特別区等 約15,800人

淀川区 約2,400人

北区 約2,800人

中央区 約3,100人

天王寺区 約2,600人

淀川区、北区、中央区、天王寺区

ごみ収集、保育所、幼稚園、小・中学校 約 4,400人

 

  • 一部事務組合 約400人
大阪府 約19,500人
  • 知事部局等 約1,700人
  • 消防 約3,500人
  • 水道、高校、その他 約14,300人

※ 平成28年度の職員数を基本に、実施済みの民営化などを反映し、特別区設置に向けた増員を見込んでいます。

※ 端数処理の影響で、合計数などにおいて一致しない場合があります。

  • 特別区

近隣中核市※を参考に各特別区の人口規模を考慮したうえで、中核市権限を上回る事務や大阪市の特性(生活保護受給世帯数が多いことなど)を反映した、地域ニーズに応じた身近なサービスを提供できる効果的・効率的な体制を整備します。

※ 豊中市、高槻市、枚方市、東大阪市、尼崎市、西宮市

  • 大阪府

大阪の成長、安全・安心の確保をめざし、関係機関を巻き込んで強力かつ適切に施策を推進していくための司令塔機能を担う広域自治体として、全国トップクラスのスリムな組織体制を維持しつつ、一元化する広域機能を最大限発揮できる体制を整備します。

8.一部事務組合等

  • 特別区が担う事務は、各特別区において実施することが原則です。
  • 公平性や効率性、専門性が特に必要な事務については、一部事務組合などにより特別区が共同して行います。

✔ 一部事務組合とは、複数の地方公共団体が、事務を共同して処理するために設ける団体のことです。

一部事務組合で実施する事務

  • 介護保険事業
  • 民間の児童養護施設等の所管(設置認可、指導、助成等を含む)
  • システム管理
  • 施設管理(障がい者スポーツセンター、中央体育館、泉南メモリアルパーク など)
  • 財産管理(売却予定地の管理・処分 など)

※ 現在、大阪市が構成団体となっている一部事務組合等については、引き続き特別区が構成団体となって事務を行います。(水防事務組合、環境施設組合など)

9.大阪府・特別区協議会(仮称)

  • 特別区と大阪府、特別区相互の間の連絡調整を図るために設置します。

大阪府・特別区協議会(仮称)のすがた

基本メンバー

淀川区長、北区長、中央区長、天王寺区長、大阪府知事

協議事項
  1. 特別区と大阪府の事務に必要な財源の配分に関すること
  2. 財産・債務に関すること
  3. 特別区と大阪府の事務の分担に関すること など
  • 東京の都区協議会の仕組みを発展・充実させ、特別区の考えがより反映される「特別区重視」の仕組みを構築します。
  • 合意による運営を基本としますが、協議が不調となった場合には、第三者機関(学識経験者、弁護士など)が双方の意見を聴いたうえで調停を行う仕組みを整えます。

10.特別区の設置に伴うコスト

  • 特別区庁舎は既存庁舎を活用するなど、設置に伴うコストをできる限り抑えています。 (前回の住民投票時より、イニシャルコストで約350億円を削減しています。)

コストの試算

項目

システム改修

特別区+大阪府

182億円

うち特別区

156億円

項目

庁舎整備

特別区+大阪府

46億円

うち特別区

35億円

項目

移転、街区表示変更等

特別区+大阪府

13億円

うち特別区

13億円

イニシャルコスト合計

特別区+大阪府

241億円

うち特別区

204億円

 

ランニングコスト(システム運用・庁舎管理等)

特別区+大阪府

30億円

うち特別区

14億円

 

※ 一定の条件を設定して試算したものであり、社会経済情勢により変動する可能性があります。
  • 特別区の庁舎について、区域内の既存庁舎を活用してもなお執務室の不足が生じる淀川区及び天王寺区は、不足分について現大阪市本庁舎(中之島庁舎)を活用します。

 ※ 特別区の設置に際して新たな庁舎の建設は行いませんが、将来的な庁舎のあり方について、特別区長・区議会を拘束するものではありません。

11.特別区の設置の日

  • 特別区の設置は2025(令和7)年1月1日とし、十分な準備期間を確保しています。

設置準備(イメージ)

2020(令和2)年度

住民投票

2021(令和3)年度~‘23(令和5)年度

設置準備期間 約4年

・関係団体との協議・調整

・住民への周知

・町名の住民意見聴取

・システム改修 など

2024(令和6)年度

2025年1月1日

特別区の設置

特別区の財政シミュレーション

  • 特別区を設置した場合に、4つの特別区の財政運営が将来的に成り立つのかを検証するため、一定の前提条件をおいて推計しました。
  • 推計した結果では、全特別区において収支不足は発生しておりませんので、特別区の財政運営は可能です。

特別区全体の収支見直し

2025

33億円

2026

77億円

2027

76億円

2028

62億円

2029

17億円

2030

31億円

2031

40億円

2032

46億円

2033

56億円

2034

66億円

2035

54億円

2036

64億円

2037

66億円

2038

69億円

2039

71億円

 

 

  • 2029年の収支の落ち込みは、大阪市における借入金の返済が一時的に多くなるためです。

特別区全体の財源活用可能額

2025

824億円

2026

918億円

2027

1,011億円

2028

1,090億円

2029

1,124億円

2030

1,173億円

2031

1,229億円

2032

1,292億円

2033

1,365億円

2034

1,435億円

2035

1,516億円

2036

1,579億円

2037

1,646億円

2038

1,714億円

2039

1,785億円

 

  • 特別区全体の財源活用可能額は、特別区に承継される財政調整基金に、「収支見通しのプラス分」、「区財政調整基金の活用による減」、「大阪府に承継される財政調整基金からの配分による増」を累計したものです
  • 財源活用可能額の実際の取扱いは、特別区長のマネジメントによります。

※ 税収の伸び率など一定の前提条件をおいたうえで行った粗い試算であり、相当の幅をもって見る必要があります。

財政シミュレーションを行うにあたって

(算定方式)

  • 大阪市の財政に関する将来推計を事務分担等に基づいて特別区分と大阪府分に分け、改革効果額などを加味し、特別区設置後の収支見通しを作成しています。

大阪市の財政に関する将来推計を将来推計の特別区分と大阪府分に分け、将来推計の特別区分に

・改革効果額(未反映分)

・組織体制の影響額(人件費)

・特別区設置コストを加えたものが

特別区の収支見通し

改革効果額(未反映分)

2011(平成23)年以降の大阪府・大阪市の改革の取組みのうち、地下鉄、一般廃棄物などの経営形態の見直しや、港湾、試験研究機関等の統合などの財政的効果を試算のうえ、大阪市の財政に関する将来推計に未反映の財政的効果額を算定

組織体制の影響額(人件費)

大阪市の財政に関する将来推計に未反映の組織体制の構築に伴う財政的影響額を反映

特別区設置コスト

特別区設置に係るイニシャルコスト・ランニングコストを算定

(前提条件)

  • 財政シミュレーションの基礎となる大阪市の財政に関する将来推計は、大阪市「今後の財政収支概算(粗い試算)」(2020(令和2)年3月版)を精査して算出しています。

(新型コロナウイルス感染症による影響に関する財政シミュレーション上の取扱い)

  • 財政シミュレーションでは、2020(令和2)年度当初予算で、新型コロナウイルス感染症対策の一つとして前倒し実施された、「小中学校給食費の無償化」に係る経費を反映しています。
  • 2020(令和2)年度の補正予算で追加措置を行った新型コロナウイルス感染症対策経費は、国の補正予算でカバーされています。(2020.7.20現在)

 ※ その後の補正予算によるコロナ感染症対策の追加措置により、国による交付金の増額措置が無ければ財政調整基金によって対応する必要がある状況となっています。

  • 新型コロナウイルス感染症に関する財政的な影響については、合理的な根拠に基づいて適切な試算を行うことは現時点では困難ですが、全国の地方自治体共通の課題であり、地方交付税や臨時の交付金などによる、国からの相応の財源措置が想定されます。

税収等への影響

【歳入の減】地方公共団体の税収減

【歳出の増】社会保障経費の増 など

【財源措置】 国の地方財政措置

 ⇒地方交付税(臨時財政対策債)によるカバー

参考資料

特別区の設置による経済効果[学校法人嘉悦学園試算による]

  • 協議会での議論に資するよう、特別区設置による経済効果を定量的に推計するため、経済に関する専門的な知見を有する事業者に調査を委託しました。
  • 事業者において、「政策効果分析」「マクロ計量経済モデル」という2つの学術的なアプローチの試算が行われました。

 

<経済効果の試算>

  • 政策効果分析では、現状の大阪市は大きすぎることから、特別区導入により適正な人口規模に近づけることで、10年間で累計約1.1兆円の「特別区の財政効率化効果」が発現すると試算されています。
  • マクロ計量経済モデルでは、「特別区の財政効率化効果」の一部を財源として、追加的な社会資本整備が行われたと仮定し、10年間で累計約0.5兆円~1兆円の「実質域内総生産」が発現すると試算されています。

政策効果分析による試算

※ 以下に記載の金額はいずれも10年間の累積効果

特別区の財政効率化効果

1兆1,040億円~1兆1,409億円

二重行政解消による財政効率化効果

39億円~67億円

病院と大学を対象に効果額を試算

府市連携による社会資本整備の経済効果

4,867億円

地下鉄中央線延伸、JR桜島線延伸、なにわ筋連絡線・新大阪連絡線を対象に効果額を試算

マクロ計量経済モデルによる試算

実質域内総生産

4,680億円~1兆373億円

(波及効果を含めた効果)

 (5,128億円~1兆1,366億円)

 

※ 「政策効果分析」と「マクロ計量経済モデル」については、単純に比較できるものではありません。また、試算結果については幅をもって見る必要があります。

<参考>

  • 上記の「特別区の財政効率化効果」は、人口規模が大きくなりすぎると、きめ細かな公共サービス需要が捉えられず、不必要な施策が行われ無駄が発生し、住民1人当たりの行政費用(歳出)が増加する(1人当たり歳出がU字形になる)という先行研究に基づいて試算が行われています。
財政効率化効果の算出イメージ

人口が適正な規模に近づくことによる財政効率化効果

皆さんからよくあるご質問

〔 住民サービスについて 〕

問1 特別区になっても住民サービスは維持されるの?

答1 大阪市の住民サービスの水準をそのまま特別区に引き継ぎます。

特別区設置の際、大阪市が独自で行っている「特色ある住民サービス(敬老パス、塾代助成、こども医療費助成など)」についても維持することを協定書に明記しています。

問2 特別区になると、水道料金や保育料などが高くなったり、家庭ごみの収集が有料化されたりするの?
答2 特別区の設置に伴って、水道料金や保育料などが高くなったり、家庭ごみの収集が有料化されたりすることはありません。これらの事業は、大阪府・大阪市の再編に伴う事務の移管によって担い手が変わりますが、そのことによってサービス内容や料金などが変わるものではありません。
問3 住まいと別の特別区にある保育所や幼稚園などは使えなくなるの?

答3 保育所や幼稚園については、特別区を設置する際は、住民の皆さまのご利用に支障がないよう、住民サービス維持の観点から、特別区設置準備期間中に調整することとしています。

特別区が設置されると、保育所入所基準や特別区立となる幼稚園の入園資格は、特別区がそれぞれ設定することとなりますが、特別区間で協定を結ぶなどの連携手法などについて調整することとしています。

問4 住まいと別の特別区にある特別養護老人ホームなどの介護サービスが使えなくなるの?

答4 特別区の設置に伴って、お住まいの特別区以外の特別養護老人ホームなどの施設が使えなくなったり、利用に際して負担が増えたりすることはありません。

なお、デイサービスなどの介護サービスについては、現在でも、大阪市域外の施設や事業者からサービスを受けていただくことが可能であり、特別区となっても同様に、区域外のサービスを受けていただくことが可能です。

問5 大阪市民を対象とした市民利用施設の入場料に関する優遇措置はどうなるの?

答5 特別区の設置により、特別区や大阪府、一部事務組合に引き継がれる市民利用施設の入場料などは、施設を所管することとなる各自治体が設定しますが、住民サービス維持の観点から、市民優遇措置は継続します。

問6 各特別区で税収に差が生まれ、住民サービスに差が生まれないか不安だけど、大丈夫なの?

答6 特別区制度では、税収格差が生じることのないよう財政調整する制度が設けられており、住民サービスを適切に実施できるよう各特別区に財源を配分します。

特別区間には、企業集積の差等により税源の偏在があるため、固定資産税や法人市民税等を原資とする財政調整制度により、財源の均衡化を図っています。

問7 新型コロナウイルス感染症や新型インフルエンザウイルス感染症が発生した場合、特別区はどういう役割を果たすの?

答7 新型コロナウイルスをはじめとする感染症の対策については、感染症予防法等にもとづき保健所が中心となって対応しています。

特別区が設置されれば、4つの特別区にそれぞれ保健所が設置され、この4つの保健所が大阪府など関係機関と連携して、地域の実情に応じた対応を行うこととなります。

また、特別区ごとの感染症対策の計画策定や体制を整備することとなり、各特別区の状況に応じた対策が可能となります。

問8 特別区の災害対応はどうなるの?

答8 災害発生時には、4つの特別区がそれぞれ特別区長を本部長とする特別区災害対策本部を設置し、より迅速にきめ細かく応急対策などを実施します。

各区役所(地域自治区の事務所)においても、この対策本部のもと、現在の区役所と同様に、住民の安全確保や支援に向け、被災現場の対応に取り組みます。具体的には、被害状況の調査など、地域自治区内の災害対策活動を行うこととなります。

(参考)特別区移行によって、事務・サービスはどうなるの?
大阪市ホームページをご覧ください。

[その他]

問9 子どもや高齢者、生活保護受給者の多い特別区は、財政が厳しくなるのでは?

答9 子どもや高齢者向けの住民サービスや生活保護費などの財政需要が多い特別区には、特別区財政調整交付金も多く配分される仕組みとなっています。

特別区財政調整交付金は、国の地方交付税と同様に、人口や面積といった基準のほか、児童・生徒数、高齢者数、生活保護受給者数など、様々な客観指標を考慮して算定します。

特に、生活保護費などの義務度の高いものは実態に応じて算定することとしています。

問10 特別区設置にはコストがかかると聞いたけど、特別区の運営に問題はないの?コストを削減することは考えていないの?

答10 特別区設置コストを織り込んだ特別区制度(案)における財政シミュレーションでは、特別区に収支不足は発生しません。

特別区設置コストは、新たな庁舎を建設せず既存庁舎を最大限活用することで、前回の住民投票時より、イニシャルコストで約350億円を削減しています。

問11 特別区制度は、大阪府の赤字を解消するために大阪市の財源を使うことが目的なの?

答11 特別区制度は、大阪の成長と豊かな住民生活の実現をめざし、大阪府・大阪市を再編するものであり、大阪府の赤字を解消するためのものではありません。

なお、大阪府の実質収支は、2008(平成2020)年度以降12年連続で黒字を維持しています。

問12 市税から府税となる税金は、特別区の住民のために使われるの?

答12 市税から府税となる税金は、特別区の住民サービスに必要な財源として、特別区に交付されるほか、これまで大阪市が市税を使って担ってきた広域的な役割のための事務の財源として使われます。

広域的な役割のための事務の財源の使い道は、大阪府から毎年度「大阪府・特別区協議会(仮称)」に報告されるなど、透明性のある仕組みになっています。

問13 特別区になると、運転免許証や国民健康保険証など住所変更手続きを自分でしないといけないの?

答13 運転免許証や国民健康保険証など、公的なものについてはできる限り手続きが不要となるように関係機関と調整します。

なお、これまでの他都市の事例では、公的な住居表示の変更手続きのうち、運転免許証や国民健康保険証などについては必要ありませんでした。

(参考)政令指定都市のうち、最も新しい熊本市の事例(2012年4月移行)

問14 大阪府は大阪都に名称が変更になるの?

答14 特別区が設置された場合、特別区を包括する大阪府は、法令の適用上、都とみなされますが、名称は現在と同じ大阪府のままです。

大阪都となるためには、別に法律で定める必要があります。

特別区制度が実現すれば、大阪府の名称は大阪都がふさわしいとの知事の考えが府議会で示されており、名称変更に向けて取り組んでいきます。

問15 特別区制度にデメリットはないの?

答15 住民サービスや、それを支える特別区の財政などに関して皆さまからいただいた不安の声に対しましては、大都市制度(特別区設置)協議会での協議を経て制度として反映されております。(「問16」の回答内容など)

その他の課題として挙げられております、特別区の設置にコストがかかることや、住所変更手続きが必要になるといったことについては、コストは32ページ、住所変更手続は「問13」など、それぞれ、このパンフレットでご説明させていただいています。

問16 2015(平成27)年に否決された旧協定書からは何が変わったの?

答16 旧協定書から変更した主なポイントは以下のとおりです。

  • 区割りについて、新大阪、梅田、難波、天王寺・阿倍野など、各特別区に核となる都市の拠点が存在するよう配慮するとともに、5区から4区とすることで財政基盤を安定化
  • 大阪市が実施してきた特色ある住民サービスについて、内容や水準の維持を明記
  • 特別区の設置から10年間は、住民サービスをより安定的に提供できるよう、特別区への財源配分を充実
  • 現在の24区単位で地域自治区を設置し、現在の区役所の名称のまま、窓口サービスなどを引き続き提供
  • 特別区の設置コストについて、新庁舎を建設せず、既存庁舎を最大限活用することなどにより、前回から約350億円の削減

「特別区設置協定書」策定までの主な経過

大阪にふさわしい大都市制度推進協議会(7回開催)

【2012(平成24)年4月~2013(平成25)年3月】 条例に基づく設置
  • 国に先駆け、大阪自ら「大阪にふさわしい大都市制度」について議論

  平成24年4月から大阪府・市の条例に基づき、知事・市長・府議会議員・市会議員で構成される協議会で大阪の実情に応じた大都市制度の実現に向けた議論を行いました。

  • 現在の大阪府・大阪市における二元行政や二重行政の現状、弊害
  • 大阪市を特別区に再編する必要性と特別区の設置による住民サービスなどへの効果など
【参考】

「大都市地域における特別区の設置に関する法律」成立

【2012(平成24)年8月】

  • 特別区を設けるための手続きなどについて定め、地域の実情に応じた多様な大都市制度を創ることができる法律の制定

大阪府・大阪市特別区設置協議会(23回開催)

【2013(平成25)年2月~2015(平成27)年6月】 法律に基づく設置
  • 「大都市地域における特別区の設置に関する法律」に基づき、「特別区設置協定書(旧 協定書)」の作成に向けた協議を実施
  • 2015(平成27)年1月 第21回協議会で協定書(案)とりまとめ
  • 2015(平成27)年2月に総務大臣から協定書(案)について「特段の意見はありません」との回答
  • 2015(平成27)年3月に府市両議会で「特別区設置協定書(旧 協定書)」を承認

「特別区設置住民投票」執行

【2015(平成27)年5月】
  • 特別区を設置することについての賛否を問い、投票率は66.83%
  • 開票結果は、賛成694,844票、反対705,585票であり、賛成が有効投票の総数の過半数に満たなかったため、特別区の設置はなされなかった

大都市制度(特別区設置)協議会(37回開催)

【2017(平成29)年6月~】 法律に基づく設置
  • 「大都市地域における特別区の設置に関する法律」に基づき、「特別区設置協定書」の作成に向けた協議を実施
  • 2017(平成29)年6月~2020(令和2)年6月 特別区制度(案)を協議
  • 2020(令和2)年6月 第35回協議会で協定書(案)とりまとめ
  • 2020(令和2)年7月に総務大臣から協定書(案)について「特段の意見はありません」との回答
  • 2020(令和2)年8月に府議会、9月に市会で「特別区設置協定書」を承認

「特別区設置協定書」の内容に関する住民説明会について

  • 大阪市民の皆さまを対象に、「特別区設置協定書(特別区制度)」の内容について理解を深めていただけるよう、 会場及びオンラインでの住民説明会を開催し、その様子を「YouTube」で配信します。

会場及びオンラインでの住民説明会の「YouTube」配信について

「YouTube」配信時間(録画映像もご覧いただけます)
〇会場での住民説明会

配信日

9月26日(土曜日)

10時30分~12時30分 「大阪市中央公会堂」から中継

14時00分~16時00分 「クレオ大阪中央」から中継 

配信日

9月27日(日曜日)

10時30分~12時30分 「スイスホテル南海大阪」から中継

14時00分~16時00分 「アートホテル大阪ベイタワー」から中継 

配信日

10月3日(土曜日)

10時30分~12時30分 「メルパルクホール」から中継

14時00分~16時00分 「ハービスホール」から中継

配信日

10月4日(日曜日)

10時30分~12時30分 「シェラトン都ホテル大阪」から中継

14時00分~16時00分 「エル・おおさか」から中継 

〇オンラインでの住民説明会

配信日

9月30日(水曜日)

配信時間 19時00分~21時00分

配信日

10月7日(水曜日)

配信時間 19時00分~21時00分

配信日

10月10日(土曜日)

配信時間 14時00分~16時00分

※ 会場及びオンラインでの住民説明会への参加につきましては、9月中旬に、大阪市内全戸へ「住民説明会の開催日程等に関するご案内」を配布させていただいており、既に事前申込みは終了しております。

新型コロナウイルス感染症対策に伴い、密を避けるという観点から、会場の当日参加はできませんので、あらかじめご了承ください。

 

「YouTube」の配信は、大阪市ホームページ〔大阪市:特別区制度(いわゆる「大阪都構想」について)〕からご覧ください

ケーブルテレビでの説明番組放送について

  • 9月21日(月曜日)~10月11日(日曜日)まで、ケーブルテレビで、「特別区設置協定書(特別区制度)」についての説明番組『特別区制度(いわゆる「大阪都構想」)について』を放送します。

放送内容 【毎日2回 (それぞれ30分程度)】

  1. 制度でめざすもの・ポイント
  2. 制度概要

※ 2種類の番組は、放送時間帯を毎日入れ替えて放送します

放送チャンネルと放送時間帯(地上デジタル11チャンネル)

  • J:COM(ジェイコム)  12時30分~13時 、 22時~22時30分
  • Baycom(ベイコム)  14時~14時30分 、 21時30分~22時

※ ご自宅のテレビで放送をご覧いただけるかどうかは、リモコンの「番組表」でご確認いただけます

メモ

「特別区設置協定書」の詳細は、

大阪市ホームページ〔大阪市:特別区制度(いわゆる「大阪都構想」について)〕からご覧いただけます

お問い合わせ窓口

大阪府・大阪市副首都推進局 (お問い合わせ担当) 

電話番号06-6208-8989

ファックス06-6202-9355

※ 「特別区設置協定書」に関してご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください

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  2. 市政全般に関わるご意見・ご要望、ご提案などについては、市民の声へお寄せください。
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このページの作成者・問合せ先

大阪市 副首都推進局 総務担当

住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所5階)

電話:06-6208-9514

ファックス:06-6202-9355

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