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報道発表資料 結核にかかる集団感染事例について

2025年10月21日

ページ番号:663671

問合せ先:大阪市保健所 感染症対策課(06‐6647‐0950)

令和7年10月21日 14時発表

 大阪市では、令和7年2月に大阪市内の事業所の関係者である50代男性が結核と診断されたため、大阪市保健所が接触者健診を実施したところ、令和7年10月20日(月曜日)までに、結核発病者2人と結核感染者9人を確認しました。そのため、「結核集団感染事例」にあたると判断しましたので、お知らせします。 

経過

  • 初発患者(最初に発生届が出された患者)は、大阪市内居住の50代男性で、大阪市内の事業所の関係者です。初発患者は令和6年4月に咳、たん、倦怠感が出現し、令和7年2月に呼吸苦があり、大阪市内の医療機関を受診したところ、令和7年2月14日(金曜日)に結核と診断され、医療機関から大阪市に発生届が提出されました。
  • これを受け、大阪市保健所では、令和7年3月21日(金曜日)から疫学調査を開始し、健康診断の対象や実施時期を検討し、令和7年5月23日(金曜日)から接触者健診を実施した結果、令和7年10月20日(月曜日)までに結核発病者2人と結核感染者9人を確認しました。
令和7年10月20日時点の発病者・感染者の状況
区分 対象者数 受診者数 受診結果
発病者 感染者 異常なし
事業所関係者 47 47 2 9 36

発病者 30代1人、50代1人                        

感染者 40代3人、50代2人、60代3人、70代1人 

治療状況等

  • 初発患者は、結核専門病院を退院し、通院治療を継続しています。
  • 発病者2人は、医療機関にて内服治療を開始しています。感染者9人のうち8人は、予防的に内服治療を開始し、1人は経過観察を行っています。
  • 今回の接触者健診で異常がなかった方については、今後も定期的に接触者健診を実施し、経過観察を行っていきます。

市民の皆様へ

  • 結核は全国的に減少傾向にあり、大阪市内においても減少していますが、依然として487人(注)の方が新たに結核を発病しています。

     (注)令和6年 大阪市内の結核発病者数
  • 年に1回は結核健診(胸部エックス線検査)を受け、「咳・たんが2週間以上続く」、「微熱」及び「倦怠感」など気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
  • 結核健診の詳細については、大阪市ホームページ「結核健診(結核定期健康診断)について」をご確認ください。

参考

結核集団感染の定義

厚生労働省健康局結核感染症課長通知平成19年3月29日付健感発第 0329002号「結核に係る感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第17条に規定する健康診断の取扱いについて」より

  • 同一の感染源が、2家族以上にまたがり、20人以上に結核を感染させた場合をいいます。
  • ただし、発病者1人は6人が感染したものとして感染者数を計算します。
   なお、定義に該当した場合は、厚生労働省に報告することになります。
結核の感染と発病
感染

結核菌を吸い込んでも身体の免疫により、体内に結核菌が閉じ込められた状態をいいます。

発病
  • 感染後、身体が弱った時などの身体の免疫力の低下、抵抗力の低下により、結核菌が活動を始めることをいいます。
  • 感染しても全員が発病するわけではなく、発病するのは10人に1~2人程度と言われています。
  • 発病する人のうちの60~80パーセントは感染後5・6か月~2年程度の期間に発病すると言われています。
  • 不規則な生活や糖尿病、過労やストレス、また不十分な食事等で栄養が不足すると発病しやすくなります。
  • 結核の症状は、咳、たん、微熱、時には食欲低下や体重減少などがあります。

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