ページの先頭です

報道発表資料 大阪市立中学校の部活動における不適切な指導について

2023年6月2日

ページ番号:600865

問合せ先:教育委員会事務局 教務部 教職員人事担当(06-6208-9059)

令和5年6月2日 14時発表

 大阪市教育委員会は、令和元年度に、大阪市立中学校吹奏楽部の指導において、当時の部活動指導員(以下、「元指導員」という。)が生徒の使用していた楽器の吹き口を変えずに実演指導する等の行為があったことにつきまして、状況等を把握するため、令和5年3月下旬から調査を行いました。

 つきましては、調査結果を公表し、関係者への措置内容をお知らせします。

 教育委員会としては、今後、このようなことがないよう、プレイヤーズファーストの精神に基づいた指導を行う環境づくりにつとめ、「安全安心な教育の推進」に取り組んでまいります。

1 調査の経緯

 令和5年3月8日(水曜日)に同校の部活動の指導にかかる報道がなされ、同日の大阪市会教育こども委員会での質疑を受けたことにより、これまで学校や教育委員会が把握していなかった、当時指導を受けた部員の気持ちについて把握したことから、教育委員会として当時の部員へのアンケート及び関係者への事実確認を行うこととなりました。

  • 令和5年3月下旬 令和元年度に在籍していた吹奏楽部の部員へのアンケートの実施
  • 令和5年4月中下旬 元指導員、令和2年度当時の校長及び教頭への事実確認

2 調査結果

(1)問題となった指導について

 令和元年度、元指導員は、当時在籍していた大阪市立中学校の吹奏楽部の部活動において、生徒の同意を得ず、生徒の楽器を使用して、吹き口を変えずに実演指導する等の指導を行いました。

 この一連の行為は、当時在籍していた部員に対して令和5年3月下旬に実施したアンケート結果を踏まえると、吹奏楽の指導法のひとつであったとしても、今日的な部活動の指導法としては不適切であるとともに、その指導法の意義を伝えたうえで生徒の了解を得るなどのコミュニケーションも取られていませんでした。

(2)学校の対応について
 令和2年度に生徒及び保護者からの申し出を受け、令和元年度の元指導員の指導方法が明らかになった際に、元指導員への事実確認や生徒への聴き取りを行いました。しかしながら、元指導員の指導方法は、吹奏楽の指導方法のひとつであり不適切ではないとの認識から、生徒の思いを十分に受け止めることができなかったため、申し出た生徒や保護者に対して対応方針及び結果を説明することや、教育委員会への相談や報告が必要であることへの認識に至らず、十分な対応ができていませんでした。

3 措置内容

  令和5年6月2日(金曜日)、関係者へ次のとおり措置を行いました。

被措置者及び措置内容
  • 令和2年度当時の校長 口頭注意
  • 令和2年度当時の教頭 口頭注意

(注)なお、元指導員による不適切な指導については、文書訓告相当と判断していますが、既に離職しているため措置の対象外です。

(参考)アンケート調査結果の概要

 アンケートを送付した75名のうち、33名から回答があり、うち13名が令和元年度に何らかの「嫌と思ったり、不快に感じたこと(注)」が「ある」と回答し、残る20名が「ない」と回答しました。

(注)気持ち悪かった、嫌だった、不快に感じた等

「ある」と回答した指導の内訳
  • 自分の楽器を吹かれてそのまま返される
  • 口の開け方の指導のため生徒の私物の手鏡をくわえてそのまま返される
  • 腹式呼吸を指導する際にお腹を押さえて感覚を指導される
  • 運指の指導の際後ろから抱きかかえるようなかたちで指導される

探している情報が見つからない