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報道発表資料 大阪市立小学校における不適切な公文書の管理及び契約事務等について

2024年2月16日

ページ番号:619218

問合せ先:教育委員会事務局 学校運営支援センター 学務担当(06-6115-7719)

令和6年2月16日 14時発表

 大阪市立小学校において、ある学校事務職員A(以下「職員A」という。)が、平成30年度から令和4年度にかけて不適切な公文書の管理及び契約事務等を行っていたことが判明しました。

 このような事案を発生させたこと及び事実の判明が遅れたことにつきまして、関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げますとともに、市民の皆様の信頼を損なうこととなりましたことを深く反省し、再発防止に努めてまいります。

1 事案の経過

 職員Aが平成30年度から令和4年度に在籍等していたのは、次のとおりです。

  • B校:平成30年度及び令和元年度に在籍していた学校
  • C校:令和2年度から令和4年度に在籍していた学校
  • D校:令和3年度及び令和4年度にC校に在籍しながら一部事務を担当していた学校

 令和5年4月、C校において、令和5年度から配置されたある学校事務職員(以下「職員E」という。)が、物品購入等を目的に児童の保護者から徴収する「学校徴収金」にかかる令和2年度から令和4年度までの契約関係書類を確認しようとしたところ、令和2年度の契約関係書類の一部及び令和3年度、令和4年度の契約関係書類の大部分(以下「当該契約関係書類」という。)が見当たらなかったため、前任の職員Aに保管した場所を聞き取りしたうえで探しましたが、発見に至りませんでした。

 令和5年6月、職員Eは教頭に報告し、当該契約関係書類を複数の教職員で探しましたが発見に至らなかったため、8月4日(金曜日)、教頭が校長へ報告しました。その後も捜索を継続し、8月24日(木曜日)、来校した職員Aとともに、複数の教職員で当該契約関係書類を探しましたが発見に至りませんでした。

 8月31日(木曜日)、校長が教育委員会事務局学校運営支援センター学務担当(以下「学務担当」という。)に、当該契約関係書類が所在不明であることについて報告しました。報告を受けた学務担当等は、9月以降に実地調査及び職員Aへ聞取り調査を実施したところ、職員Aは当該契約関係書類を作成した覚えがあるものの、保存年限を過ぎた公文書とともに誤って3月21日(火曜日)に廃棄した可能性があることが判明しました。

 また、教務部教職員人事担当服務・監察グループによる職員Aへの聞き取りの中では、保存年限を過ぎた公文書を廃棄する際、必要な事務手続きを行っていなかったことも判明しました。

 さらに、学務担当等はC校に一部保管されていた令和2年度の契約関係書類をもとに、職員Aが行っていた事務処理について調査を進める中で、C校在籍時に市費での物品購入契約にかかる不適切な事務処理があるとの疑念を持ちました。そのため、1027日(金曜日)にC校、1030日(月曜日)から11月2日(木曜日)にB校で実地調査を実施したところ、市費での物品購入契約にかかる不適切な事務処理(事務種別エ・B校及びC校、事務種別オ)を行っていることが判明しました。1226日(火曜日)の教務部教職員人事担当服務・監察グループによる職員Aへの聞き取りの中では、C校在籍時に学校徴収金での物品購入契約及び業務委託契約についても不適切な事務処理(事務種別ア、イ、ウ)を行ったことが判明しました。

 令和6年1月25日(木曜日)、学務担当等は職員Aが行ったD校での事務処理を調査したところ、市費による物品購入契約についても不適切な事務処理(事務種別エ・D校)が行われていたことが判明しました。

 なお、本件契約事務等にかかる不適切な事務処理において契約相手方への支払い漏れや返還は発生していません。

2 紛失した公文書

C校:学校徴収金にかかる物品購入契約等関係書類一式(事業起案書、見積書及び契約決裁書等)の大部分(令和2年度から令和4年度までの文書)

(注)学校が利用する業務システムには「学校徴収金」にかかる契約事務を行う機能がなく紙決裁を行っていることから、令和2年度から令和4年度までの「学校徴収金」にかかる契約事務の詳細な履歴がなく、紛失した公文書の正確な件数が判明しませんでした。

3 不適切な契約事務等にかかる影響額等

31件 総額 8,312,196

内訳については、表「職員Aにおける不適切な契約事務等」のとおり

 なお、事業者への支払いについては、学校において業務システムに登録している支払情報により、契約件数及び影響額を確定しています。

職員Aによる不適切な契約事務等

【不適切な事務種別】

ア:2者以上から比較見積書類を徴すべきところこれを怠り、契約締結前に口頭で発注を行った。

イ:概算契約において契約確定処理を行わずに業者に支払いを行った。

ウ:比較見積の際に仕様書に示した以外の費目を加え、見積時と異なる金額及び費目により契約締結し、請求書を受領し支払っていた。

エ:見積依頼事業者を恣意的に選定することを目的に、抽選を繰り返し実施した。

オ:契約業者に比較見積相手方の見積書徴取を依頼し、公正な比較を行わなかった。

職員Aによる不適切な契約事務等
不適切な
事務種別
学校名 契約名 件数 金額
ア、イ C 学校徴収金 令和3年度 各学年の「物品購入契約(図書教材費等)」にかかる契約 6 計1,555,888円
ア、イ C 学校徴収金 令和4年度 各学年の「物品購入契約(図書教材費等)」にかかる契約 6 計1,602,165円
C 学校徴収金 令和2年度 各学年の「物品購入契約(図書教材費等)」にかかる契約 6 計1,271,355円
C 学校徴収金 令和2年度 6年生の「業務委託契約(修学旅行)」にかかる契約 1 365,130円
C 学校徴収金 令和3年度 6年生の「業務委託契約(修学旅行)」にかかる契約 1 1,028,402円
C 学校徴収金 令和4年度 6年生の「業務委託契約(修学旅行)」にかかる契約 1 959,074円
B 市費 平成30年度 「物品購入契約(文具等)」にかかる契約 1 199,895円
B 市費 令和元年度 「物品購入契約(消耗品等)」にかかる契約 3 計692,363円
C 市費 令和2年度 「物品購入契約(書籍等)」にかかる契約 1 34,284円
C 市費 令和2年度 「業務委託契約(ピアノ調律)」にかかる契約 1 13,200円
C 市費 令和3年度 「物品購入契約(書籍等)」にかかる契約 1 34,067円
D 市費 令和3年度 「物品購入契約(プロジェクター等)」にかかる契約 1 279,093円
B 市費 平成30年度 「物品購入契約(椅子等)」にかかる契約 1 162,000円
C 市費 令和4年度 「物品購入契約(消耗品等)」にかかる契約 1 115,280円
31 8,312,196円

4 判明後の対応

 不適切な契約事務を行った契約相手方については、今後、関係事業者への聞取り調査をします。

5 発生の原因

 職員Aに規範意識が不足していたこと、職員A及び管理職に事務の制度等の理解が不足していたことと、組織の管理監督が不十分であったことが原因です。

6 再発防止策

 当該事案を踏まえ、管理職も含めた全職員に向けて、適切な公文書の取扱い及び契約や支払の事務を厳正に行うため、業務マニュアル等の再確認を指示するとともに、管理職に向けて学校内における学校事務職員の役割を認識し標準職務の励行を管理するよう指導し、再発防止を徹底してまいります。

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