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報道発表資料 新たに大阪市指定有形文化財及び有形民俗文化財を指定しました

2025年7月10日

ページ番号:645479

問合せ先:教育委員会事務局総務部文化財保護課(06‐6208-9168)

令和7年7月10日 14時発表

 大阪市教育委員会では、大阪市文化財保護条例に基づき、市内に所在する31件の文化財について、令和7年7月10日(木曜日)付けで、大阪市指定有形文化財及び有形民俗文化財として指定しました。

 本市では、市内に所在する文化財で国や大阪府が指定していないもののうち、本市の歴史や文化を理解するうえで欠かすことのできない重要なものについて、その保存及び活用により市民の文化の向上及び発展に寄与することを目的として、平成11年度から大阪市指定文化財を指定しています。

 今回は、26件を有形文化財として、5件を有形民俗文化財として、合計31件の文化財を指定しました。

 これらの文化財は一般には公開されておりません。(大阪城天守閣の建物は見ることはできます。)

 新たに指定した分を加えた大阪市指定文化財の総数は、合計366件となります。

(これまでに指定した大阪市指定文化財については、大阪市指定文化財分類一覧表でご覧いただけます。)

新たに指定した大阪市指定文化財31件の内訳(〔 〕カッコ内は所有者)

大阪市指定有形文化財26件、有形民俗文化財5件
有形文化財 建造物 1件
  • 大阪城天守閣(おおさかじょうてんしゅかく)

〔大阪市(経済戦略局)(中央区大阪城1番1号)〕 1棟


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大阪城天守閣

有形文化財 美術工芸品(彫刻) 17件
  • 願生寺仏像群(がんしょうじぶつぞうぐん)

〔宗教法人 願生寺(中央区谷町9丁目5番2号)〕 9軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来坐像(もくぞうあみだにょらいざぞう)

〔宗教法人 延壽寺(住吉区山之内元町14番13号)〕 1軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来坐像(もくぞうあみだにょらいざぞう)

〔宗教法人 善福寺(天王寺区下寺町2丁目1番41号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 大乗寺(天王寺区生玉寺町4番2号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 法蔵院(天王寺区城南寺町7番4号)〕 1軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 西念寺(天王寺区餌差町6番44号)〕 1軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 西方寺(天王寺区生玉寺町7番29号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 雲観寺(都島区内代町2丁目1番29号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 光福寺(西成区玉出西2丁目2番18号)〕 1軀(く)

  • 木造天部形立像(もくぞうてんぶぎょうりゅうぞう)

〔宗教法人 宝珠院(北区与力町1番2号)〕 2軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 了願寺(西淀川区中島1丁目15番8号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 定専坊(北区天満4丁目14番19号)〕 1軀(く)

  • 木造阿弥陀如来坐像(もくぞうあみだにょらいざぞう)

〔宗教法人 一運寺(住吉区住吉2丁目6番23号)〕 1軀(く)

  • 木造愛染明王坐像(もくぞうあいぜんみょうおうざぞう)

〔宗教法人 勝鬘院(天王寺区夕陽丘町5番36号)〕 1軀(く) 

  • 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)

〔宗教法人 長安寺(天王寺区城南寺町5番13号)〕 1軀(く)

  • 木造五大明王像(もくぞうごだいみょうおうぞう)

〔宗教法人 宝珠院(北区与力町1番2号)〕 5軀(く) 

  • 木造弥勒菩薩坐像(もくぞうみろくぼさつざぞう)

〔宗教法人 如願寺(平野区喜連6丁目1番38号)〕 1軀(く)

有形文化財 美術工芸品(絵画) 2件
  • 絹本著色愛染明王画像(けんぽんちょしょくあいぜんみょうおうがぞう)

〔宗教法人 正祐寺(天王寺区上本町7丁目4番18号)〕 1幅 附2枚

  • 絹本著色文殊菩薩画像(けんぽんちょしょくもんじゅぼさつがぞう)

〔宗教法人 正祐寺(天王寺区上本町7丁目4番18号)〕 1幅


有形文化財 歴史資料 6件 
  • 祐泉寺真宗関係史料(ゆうせんじしんしゅうかんけいしりょう)

〔宗教法人 祐泉寺(北区天満1丁目1番9号)〕 一括(19点)

  • 徳龍寺真宗関係史料(とくりゅうじしんしゅうかんけいしりょう)

〔宗教法人 徳龍寺(都島区片町1丁目9番36号)〕 一括(5点)

  • 西善寺真宗関係史料(さいぜんじしんしゅうかんけいしりょう)

〔宗教法人 西善寺(北区芝田2丁目2番28号)〕 一括(4点)

  • 木造北村六右衛門夫妻坐像(もくぞうきたむらろくえもんふさいざぞう)

〔北村彰英(大正区泉尾3丁目3番22号)〕 2軀(く) 附1巻

  • 大同生命文書(だいどうせいめいもんじょ)

〔大同生命保険株式会社(西区江戸堀1丁目2番1号)〕 一括(2,571点 附66点)

  • 廣岡久右衛門家関連史料(ひろおかきゅうえもんけかんれんしりょう)

〔大阪市(都市整備局)(北区天神橋6丁目4番20号)〕 一括(184点) 


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廣岡久右衛門家関連史料のうち、雛飾

有形民俗文化財 5件
  • 木造荼吉尼天騎狐像(もくぞうだきにてんきこぞう)

〔宗教法人 四天王寺(天王寺区四天王寺1丁目11番18号)〕 1軀(く) 

  • 木造弁才天及十五童子像(もくぞうべんざいてんおよびじゅうごどうじぞう)

〔宗教法人 勝鬘院(天王寺区夕陽丘町5番36号)〕 1基

  • 木造女神形坐像(もくぞうじょしんぎょうざぞう)

〔宗教法人 金臺寺(天王寺区下寺町1丁目3番88号)〕 1軀(く)

  • 木造荼吉尼天騎狐像(もくぞうだきにてんきこぞう)

〔宗教法人 宗念寺(天王寺区下寺町1丁目3番66号)〕 1軀(く) 

  • 木造荼吉尼天騎狐像(もくぞうだきにてんきこぞう)

〔宗教法人 京善寺(東住吉区桑津3丁目21番9号)〕 1軀(く) 附3基

新たに指定した文化財の概要

今回の指定では、有形文化財について、建造物として1件、美術工芸品として、彫刻を17件と絵画を2件、歴史資料として6件を指定しています。また、有形民俗文化財としては、5件を指定しています。市域の寺院に伝来する彫刻・絵画や、中世の歴史資料、女神に対する信仰を伝える彫像などで、いずれも市域の歴史を考えるうえで、重要な文化財です。

このうち、建造物として指定する、大阪城天守閣は、大阪市が市域拡張により近代都市として躍進を遂げた「大大阪」といわれる時代を象徴する建物で、昭和6年(1931年)の建設です。豊臣秀吉が建設した天守の姿を再現しようと、当時としてできる限りの調査研究をして設計されました。構造は、鉄骨鉄筋コンクリート造ですが、木造建築のような細部を表現するために、施工にはさまざまな工夫がなされています。近代に復興された天守の最初期の事例で、大規模な鉄骨鉄筋コンクリート造の和風建築として貴重であるだけでなく、現在まで、大阪の都市景観の中心的存在となっています。

また、歴史資料として指定する、大同生命文書と廣岡久右衛門家関連史料は、双方ともに、大坂の商家である廣岡家に関連する、大量の文書や記録、道具類などからなっています。廣岡家は、江戸時代には、加島屋の屋号を称した、住友家や鴻池家とならぶ大坂の豪商で、近代に入ると、明治政府の財政に関与したり、大同生命保険の創業者のひとりとなるなど、大阪の経済に大きな役割を果たしました。このような、江戸時代の大坂の豪商に関連する歴史資料が、大阪市の指定文化財となるのは、今回がはじめてです。

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