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腸管出血性大腸菌感染症-O157、O111、O26などについて

2025年4月15日

ページ番号:5551

腸管出血性大腸菌感染症は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」において、三類感染症に位置づけられています。

三類感染症は、感染力やかかった場合の重症度からみると危険性が非常に高いとはいえませんが、感染者が飲食物を取り扱う業務等に従事することによって他者への感染を起こす可能性があるとされるものです。そのため、三類感染症と診断された患者及び無症状病原体保有者は、感染症法により菌の陰性が確認されるまでの間は、飲食物に直接触れる業務につくことが制限されます。また、病気のまん延防止のために保健所等が感染者や家族へ感染症に関する調査や指導をさせていただくことがあります。

腸管出血性大腸菌感染症は、例年7月~8月に発生が多くなります。社会福祉施設等(特に保育所等)で集団発生が生じることもあります。 

感染経路

主な原因は加熱不十分な食肉等やそれらから二次汚染した飲食物を介した経口感染があります。腸管出血性大腸菌に感染した人では、加熱不十分の食肉を食べているケースが多く見られます。

また、感染者の糞便(菌)で汚染されたものに触れた後、手洗いを十分にしなかった場合に感染する糞口感染もあります。

症状

腸管出血性大腸菌の感染による症状については、全く症状がないものから軽い腹痛や下痢のみで終わるもの、さらには頻回の水様便、激しい腹痛、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし、時には死に至るものまで様々です。

多くの場合、およそ3~5日の潜伏期をおいて頻回の水様便で発病します。さらに激しい腹痛を伴い、まもなく著しい血便となることがあります。発熱は軽度です。

これらの症状のある者の6~7%の人が、下痢などの初発症状の数日から2週間以内(多くは5から7日後)に溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重症合併症を発症すると言われています。HUS を発症した患者の致死率は1〜5%とされています。特に抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は注意が必要です。

予防方法

  • 食肉等の食品は十分に加熱(中心温度75℃以上で1分間以上)しましょう。
  • 焼肉等で生肉を扱う箸は、食べる箸と使い分けましょう。
  • 調理器具の消毒をしましょう。特に生肉等を扱ったあとは十分に行いましょう。
  • 家に帰ったとき、調理前、食事前、トイレのあとは流水と石けんで手を洗いましょう。
  • 患者からの二次感染に注意しましょう。

二次感染の防止

トイレ

  • トイレの便座、便器の水洗の取っ手、ドアノブ、手すり、手洗い場の蛇口等はこまめに清掃し、0.02%にうすめた塩素系消毒薬や消毒用エタノール、0.2%に薄めた逆性せっけんで拭きます。消毒薬の霧吹きだけでは効果が不十分です。
  • 手拭きタオルは感染した人と家族のものとは分けて使いましょう。

お風呂やプール

  • 入浴は、まずおしりを石けんでよく洗ってから入ります。
  • 患者さんはできればシャワーだけにして、浴槽に入る場合は家族の中で最後にしましょう。
  • タオルは自分専用のものを使い、他の人との共用はやめましょう。
  • 患者さんは、ビニールプール等に入ることは控えましょう。

汚れた衣類の消毒

  • 患者さんの便で汚れた衣類は、便を取り除き、汚れを落としましょう。
  • 0.05~0.1%(5%濃度なら50~100倍)にうすめた塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)につけ置きします。塩素系消毒薬のつけおきは色落ちする可能性があるのでご注意ください。
  • つけ置きが終わったら、通常どおり洗濯をします。
  • 塩素系消毒薬以外に、熱湯で煮沸しても十分効果があります。 
  • 家族のものとは別にして洗濯し、天日で十分乾かしましょう。

おむつ交換

  • 便を処理する時は使い捨てビニール手袋を使いましょう。
  • 便で汚れたおむつの交換は、内容物が飛び散らないように注意して包み込み、すみやかに閉じてビニール袋に入れて密閉しましょう。
  • 複数人のおむつを交換する時は、一人の処理が終わる度に必ず手袋を取り替え、手を洗いましょう。 

消毒方法について

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※内容に、消毒液のペットボトルを用いた希釈方法について記載がありますが、ペットボトルはあくまで計量容器として使用し、別の容器(バケツ等)でうすめてください。ペットボトル等への作り置きは、薬品濃度が変化するため、また誤飲の恐れがあるため避けましょう。

リーフレット

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参考リンク

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大阪市 健康局大阪市保健所感染症対策課感染症グループ

住所:〒545-0051 大阪市阿倍野区旭町1丁目2番7-1000号(あべのメディックス11階)

電話:06-6647-0656

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