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重症急性呼吸器症候群(SARS)とは

2019年12月3日

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 中国南部の広東省を起源とした重症な非定型性肺炎の世界的規模の集団発生が、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS: severe acute respiratory syndrome)の呼称で報告され、これが新型のコロナウイルスが原因であることが突き止められました。2002年から2003年にかけての集団発生では、32の地域と 国にわたり8,000人を超える患者が報告されました。

 2003年7月5日、WHOによって終息宣言が出されました。

どんな病気?

 従来、人のコロナウイルス感染症は軽度のかぜ様症状を起こすことが知られており、重症化の報告はありませんでしたが、SARSは同じコロナウイルス科に属するSARSコロナウイルスによる呼吸器感染症で、重症化するとARDS(急性呼吸窮迫症候群)へ進行し死に至ることもあります。

どうやって感染するの?

 患者に咳や肺炎などの呼吸器症状があることから、気道分泌物の飛沫感染が、最も重要と考えられますが、種々のSARSの集団発生事例を疫学的に検討すると、それ以外の感染経路もありうると考えられます。手指や物を介した接触感染、糞便からの糞口感染、空気感染の可能性なども、完全に否定することはできません。

どんな症状?

 潜伏期は2〜10日(平均5日)です。発熱、筋肉痛など、突然のインフルエンザ様の症状で発症します。その後、肺炎へ進行し、咳や呼吸困難がみられます。また、最大70%の患者が、水様性の下痢を発症すると言われています。発症者の約80%はその後軽快しますが、なかには急速に呼吸促迫と酸素飽和度の低下が進行し、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)へ進行し死亡する例もあります。

予防方法は?

 患者の早期検知と即時隔離、接触者の自宅隔離(検疫)以外には、特に有効な予防措置はなく、一般的な呼吸器感染症の予防策(手洗い、うがい、マスク着用、体力や免疫力の増強をはかる、人混みへの外出を控えるなど)を講じます。

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