平成24年度 大阪市立環境科学研究所報告「事業年報」「調査・研究年報」
2025年1月21日
ページ番号:247350
平成24年度 大阪市立環境科学研究所報告「事業年報」および「調査・研究年報」を掲載します。
「事業年報」
事業年報
第1章 総説(pdf, 627.86KB)
第2章 試験・検査業務(pdf, 759.23KB)
第3章 調査・研究業務(pdf, 561.08KB)
第4章 附設栄養専門学校(pdf, 245.75KB)
第5章 行事及び見学等(pdf, 278.91KB)
第6章 研究発表(pdf, 346.04KB)
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「調査・研究年報」
調査・研究報告
漬物およびカット野菜製造施設の腸管出血性大腸菌汚染状況と施設内分離株のバイオフィルム形成性(pdf, 782.27KB)
大阪市内の漬物およびカット野菜製造施設の腸管出血性大腸菌(EHEC)汚染状況を調べるとともに、施設分離株のバイオフィルム形成性について検討した。その結果、6施設40検体からEHECおよび大腸菌は検出されなかった。バイオフィルム形成性が確認された菌株は全て洗浄シンク内由来であった。
大阪市内の麻しん診断例における麻しんウイルス検出と分子疫学解析(2012-2013シーズン)(pdf, 936.97KB)
麻しんウイルス (MeV) はヒトに感染し、麻しんを引き起こす。日本は、2015年までの麻しん排除を目的としている。正確な麻しん報告数のために麻しん診断例については、可能な限り地方衛生研究所での遺伝子検査が求められている。2012年1月~2013年5月までの期間に大阪市内医療機関で麻しんと診断された124症例310検体について、MeV 遺伝子検査をおこなった。その結果、2例 (1.6%)がMeV 陽性であった。1例は輸入症例であり、もう1例は、病院の待合室でのMeV 陽性者との接触例であった。遺伝子型は、2例ともD8であり、国内土着株とは異なっていた。2007年の麻しん流行以降、大阪市内では、麻しん診断例におけるMeV 検出は、ほとんどない。しかしながら、輸入症例、MeV 陽性者との接触例の場合は、感染している可能性が高く、注意が必要である。MeV 感染予防のためには、ワクチン接種が重要である。
2012/13シーズンに大阪市で分離されたインフルエンザウイルスの解析(pdf, 570.84KB)
2012/13シーズンに大阪市で分離・検出されたインフルエンザウイルスは、AH3が 75.4 %、B型が20 %、および AH1pdm09 が4.6 %となった。HI試験の実施が可能となった分離株のHI価の解析を行った。その結果、今シーズンの野外流行インフルエンザウイルスは、いずれの型・亜型においてもワクチン株に類似した抗原性状を保有することが示唆された。また、2013 年 3 月に中国で新たに発生したAH7の遺伝子検出検査を、本ウイルス感染疑患者2名について実施したところ、これらの患者からAH7が検出されることはなく、それぞれ AH1pdm09 およびAH3が検出された。
2012-2013シーズンに大阪市で認められたノロウイルス流行(pdf, 522.88KB)
2012-2013シーズンは、大阪市だけでなく全国的にノロウイルス(NV)の大きな流行が認められた。2012年度に検出されたNV株を遺伝子型別したところ、NV陽性事例の 89.0%からGII.4型NVが検出された。主に流行していたGII.4株は非常に近縁な株であったが、過去に流行していたGII.4株とは遺伝的に異なっていた。
2012年に大阪市内の食中毒原因調査において検出された下痢原性微生物と主な事件の概要(pdf, 921.14KB)
2012年に食中毒、有症苦情などで当研究所に検体が搬入された117事件中68件で下痢原性微生物が検出された。ノロウイルス(47件 69.1%)、カンピロバクター(7件 10.3%)が依然多く、十分な注意が必要である。また、保育施設において給食を原因とした、腸管出血性大腸菌O26集団発生事例が発生した。
大阪市における食品の異物・苦情事例-平成24年度-(pdf, 859.63KB)
平成24年度に検査した異物・苦情品の中から、①粟おこしの異物、②黒糖の異物、③惣菜の異物、④フグ喫食による食中毒事例 の4事例について、形態観察や機器分析等により検討した。
特定原材料(卵・乳)のスクリーニング検査における内部品質管理手法の検討(pdf, 602.85KB)
ELISAキットを用いた特定原材料(卵・乳)の検査について、内部品質管理手法の検討を行った。卵・乳タンパク質それぞれを含む市販加工食品について日を変えて測定した結果、一部のキットでは測定値の日間変動が日内変動に比べて非常に大きな値となった。卵および乳共通の陰性試料に卵白アルブミン溶液あるいはカゼイン溶液を加えたものを添加試料として、添加試料と添加タンパク質溶液を同一プレートで測定した。添加したタンパク質溶液自身をキャリブレータとして、添加試料中の卵または乳タンパク質濃度を卵白アルブミンまたはカゼイン濃度として求めると、日間変動は低減され、分析値が一定の範囲に収束することが分かった。内部品質管理へ向けて一歩前進したと考えられる。
大阪市の夏季における平日と休日の気温差(pdf, 921.44KB)
人工排熱の気温への影響を調べるために、市内60小学校の百葉箱で測定された気温データを用いて市域における平日と休日の気温差を求めた。全地点において日平均気温は休日より平日の方が高く、その差が0.5℃に達することがわかった。オフィス街や主要道路沿いといった人工排熱の影響をより受けやすい環境では、平日と休日の気温差がより大きくなると考えられる。
浄水発生土によるリン回収過程における各種元素の挙動とKMPとしての回収可能性(pdf, 514.13KB)
リンを吸着した焼成済み浄水発生土からのアルカリ脱着過程において、各種元素の挙動を調査した。リンは比較的低濃度の水酸化ナトリウム溶液濃度でも脱着したが、カリウムはリン程低濃度では脱着しなかった。植物の生成阻害元素であるアルミニウムは比較的高濃度でほぼ全て脱着した。リン酸マグネシウムカリウム(KMP)を構成するマグネシウムの脱着は微量であり、KMP生成を妨害するであろう鉄やカルシウムの脱着も微量であった。肥料成分として有害なアルミニウムの除去・分離が今後の課題である。
環境水中のヘキサブロモシクロドデカン分析法の検討(pdf, 771.61KB)
臭素系難燃剤HBCDについて、環境水中の分析法を確立した。従来の分析法より濃縮倍率を上げることで高感度化を図り、それと同時に最適な前処理方法の検討を行った。河川水への添加回収試験を行ったところ、α, β, γ, δ, ε-HBCDの回収率は92.1~105%、変動係数は 2.8~ 6.5 % であり、良好な結果が得られた。
Graphical Interpretation of Differences or Similarities in Trihalomethanes Speciation and Their Induced Cancer Risk in Various Tap Water(pdf, 706.90KB)
トリハロメタンの種形成とそれによる発がんリスクの大きさを視覚的に示すテトラダイヤグラム(上辺にクロロホルムとブロモホルム濃度を、下辺にブロモジクロロメタンとジブロモクロロメタン濃度をプロットする)を提案し、その有用性について2002年夏冬に大阪市とその周辺都市の32の蛇口から採水した様々な水道水のトリハロメタン濃度を用い検証した。テトラダイヤグラムの形は種形成を下側の長さはトリハロメタンによって引き起こされる発がんリスクの大きさの違いを表す。
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